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小坂正則の個人ブログ

カテゴリ:原発再稼働は許さない( 188 )

広瀬隆の白熱授業「日本列島の全原発が危ない!」大分講演2月26日(月)実施


ストップ 伊方原発・玄海原発 再稼働!九州連続講演
小坂正則
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内 容:広瀬隆の白熱授業「日本列島の全原発が危ない!」
日 時:2018年2月26日(月)17時30分開場 18時講演開始 201時15分終了予定
場 所:大分市コンパルホール4階集会室(和室)
料 金:当日800円 前売り500円(トキハプレイガイド販売中)
主 催:311いのちのわ さよなら原発おおいた実行委員会
問合先:090-1348-0373(小坂)
その他:定員100名(電話予約可能)

玄海原発3、4号機の再稼働がこの春にも予定されています。伊方原発3号機は昨年12月13日に広島高裁で逆転勝利をしたので、当分は止まったままでしょうが、これから日本中の原発再稼働が目白押しの予定です。そんな2018年春に広瀬隆さんによる「九州連続講演会」「広瀬隆の白熱授業」が大分でも開催されます。
2016年の3月10日に滋賀県の大津地裁山本裁判長が関西電力高浜原発3、4号機の「動いている原発を裁判所が止める」という歴史上、日本で初めての画期的な出来事がありました。しかし、その後、川内原発の再稼働や伊方原発再稼働と次々に裁判は負けっ放しでした。
広瀬隆氏も「裁判で原発を止めるのは無理ではないか」と私に語っていました。しかし、昨年の12月13日に伊方仮処分で広島高裁野々上友之裁判長が原告の申し立てを認めるという歴史上初めての出来事が起こって、また流れが少し私たちに有利な方に揺り戻されたようです。
中央構造線が動き出したと言われる中、南海トラフ地震や東海地震など日本列島のどこで巨大な地震が起こってもおかしくないのです。そこで1日も早く全原発を止めることが如何に必要な緊急課題であるかを広瀬隆氏の「白熱授業」で学んでください。


裁判でできることは止めたり動き出したりの繰り返し

伊方原発の運転差し止め仮処分は2016年の3月11日に広島が起こして、5月には松山、7月には大分、そして昨年3月には山口県岩国支部へ仮処分の申し立てを行いました。これで伊方原発を巡る仮処分は広島・松山・大分・山口と、伊方原発を包囲するように4県で一斉に仮処分の申し立てが行われるようになったのです。
そして、広島地裁は最初に棄却決定を昨年3月30日に出しました。その内容というのが著しくお粗末なもので、「よくもまあこんな判決が書けるものだ」と私たちの間で話が飛び交っていたものです。というのも、福岡高裁宮崎支部で2016年4月6日に川内原発の運転差し止め仮処分の棄却が出されたのですが、昨年3月30日、広島地裁吉岡裁判長は「福岡高裁宮崎支部という上級審で出された決定に他の地裁も含めて下級審は従うべきだ」という呆れた決定理由を書いていたのです。裁判長は下級審でも最高裁でも原則的には法律と裁判長の良心に従って判決や決定を出していいのです。いえ、出さなければならないのです。そこには時の政権も介入することはできません。ですから、最高裁と違う決定や判決を出してもかまわないのです。時代と共に判決も少しずつ社会の規範に従って変わっていくものなのです。2011年3.11福島原発事故を経験した裁判所は、これまで原発裁判では電力会社や政府の言いなりの判決を出し続けてきた結果、福島原発事故を止められなかったという反省をしなければならないのです。福島原発事故の直接の責任は東電と政府にありますが、司法もそれに寄り添ってきた共同責任があるのです。いえ、三権分立と言いながら結果として政権の犬と化している裁判所の責任は電力会社や政府よりも罪は重たいと私は思っています。本来は最高裁も時の政権と言えども一裁判長の判断には一切介入できないはずなのです。ましてや裁判長は最高裁や政府へ忖度した判決文を書いてはならないのです。
ところが政府自民党の中で「地裁の裁判長ごときが政府や規制庁の判断にイチャモンを付けるなどけしからん」と言っています。そして、「それぞれの地裁で異なった決定や判決が出るのは好ましくないし、原発裁判は高度な専門性が必要なので原発専門裁判所を設置するべきだ」という意見も出ています。そうすれば、異なった決定や判決は出ることはなくなり、全て同一の「仮処分棄却」の決定や判決が出て、政府は安心だというのです。
しかし、これも今すぐ実行されるというわけでもないようです。その間はいろんな決定や判決が出るでしょう。中には良心的な裁判長によって住民側勝利の広島高裁野々上友之裁判長のような決定を出してくれることもあるのです。ですから再稼働された原発は動き出したり裁判で止められたりを繰り返すことでしょう。

裁判で原発を完全に止めることは不可能。最後は国民の意思と判断

そんな国民の抵抗を行う中で政治的な判断や経営的な判断で、原発を止める必要があります。その1つが原自連の提案した「原発ゼロ法案」を立憲民主党や共産党に希望の党も十分議論する価値があると言っています。国会は野党が1/3と圧倒的に少数ですが、安倍政権と自民党は絶対的多数を国会では占めていますが、それが盤石というわけでもありません。安倍晋三首相の人気に陰りが見えだしています。モリカケ疑惑も逃げられないような状況になりつつあります。それにベジーコンピューター疑惑やリニア疑惑などで一気に安倍政権崩壊が襲ってくるかもしれません。私たちは政局に期待したり翻弄されたりすることなく、どんな政権でも正々堂々と国民的な議論を広げて1日も早く全原発の廃炉をめざして行動しましょう。ただ、世界は「再エネ革命」が進んでいます。安倍政権や経済界がどうもがいても「原発の時代は終わった」ことを覆すことはできません。新電力への乗り換えや原発差し止め仮処分裁判などで、真綿で原発の首を絞めるように「原発の安楽死」が進んで行くことでしょう。



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当日販売予定

by nonukes | 2018-01-21 11:41 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

「日立へ債務保証して原発を進める」VS「原発ゼロで再エネを進める」の勝負

小泉首相が提案した「原発ゼロ法案」の国民的な議論を巻き起こそう
小坂正則
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1月10日、小泉純一郎、細川護熙両元首相が顧問を務める民間団体「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連、会長・吉原毅城南信用金庫元理事長)は国会内で記者会見を行って、「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表して、この法案を自民党を含む全政党に呼びかけて、この案を基にしてできる限り超党派で「原発ゼロ法案」を1月22日から始まる通常国会に提出してほしと発表しました。
毎日新聞1月11日号によると、小泉元首相は「近い将来、原発ゼロは国民多数の賛同で実現できる。国会で議論が始まれば国民は目覚める。そういう動きが出てくるまで粘り強く諦めずに国民運動を展開したい」と語り、安倍政権については「今までの言動をみていると、安倍政権で(原発ゼロを)進めるのは難しい。自民党公約で『原発依存度低減』と言いながら、これからも基幹電源にすると。よく恥ずかしくないな、と思う」と批判して「仮に立憲民主党が政府をただしたら、自民党もうかうかしていられない。我々の活動は国造りに大きな影響を与える」と述べ、法案審議が国民的な議論を喚起するとの見方を示した。
骨子案は、東京電力福島第1原発事故を踏まえ「原発は極めて危険かつ高コストで、国民に過大な負担を負わせる」と指摘。原発の即時停止のほか、核燃料サイクル事業からの撤退▽原発輸出の中止▽自然エネルギーの電力比率を2030年までに50%以上、50年までに100%に引き上げ--などを掲げる。
政府は14年のエネルギー基本計画で原発を「ベースロード電源」と位置づけ、30年度の原発比率を20~22%に設定。自民党衆院選公約は「新規制基準に適合すると認められた場合は再稼働を進める」としている。
会見後、小泉、細川両氏を除く原自連メンバーは立憲民主党との会合で骨子案を説明。立憲は独自の原発ゼロ法案提出を目指しており、福山哲郎幹事長は会合で「原発ゼロはスローガンでなく未来に対する責任だ。党派を超え、原自連を含めた国民運動をしたい」と連携を深める考えを示した。自民党は党職員が対応したという。(ここまで引用)

野党各党は「原発ゼロ法案」でまとまる可能性高い

そのほかの新聞各紙によると、「立憲民主党は我が党が提案した「原発ゼロ法案」とほとんど同じで、この案を元に提案したい」ということだし、共産党の小池書記局長は「すばらし案だ、我が党は大いに協力したい」というようなコメントをしたという。希望の党も前向きに検討するというよう。公明党にも大いに揺さぶりをかけて、自民党の「2030年代に原発の比率を20~22%」という長期エネルギー政策を止めさせるための議論の国会で行って、安倍政権を窮地に追い込んでいってもらいましょう。

安倍政権は日立の原発を英国へ売り込む債務保証を政府に行わせようとしている

よりにもよって、「原発ゼロ法案」を小泉元首相たちが提案した翌日の11日に新聞各紙が「英国への日立の原発売り込みに政府が2兆円の債務保証」という記事が出ていました。
日立は沸騰水型の福島原発事故と同じ形のGEの設計した原発をイギリスに売り込もうとして、東芝が米国のWHを買収して1兆円以上の大赤字で東芝本体が債務超過に陥るほどの危機を招いたのです。東芝はWHを身売りして破産法11条で破産処理させる裁判を行っているのですが、これがうまくいくかどうかは微妙なのです。実はWHが請け負った電力会社の原発が実質的に破綻して建設できなかったのですが、そのお陰で電力会社は大幅な利益を失ったために数千億円の補償をWHの親会社の東芝に求めているのです。それが米国の裁判所が認めれば、東芝は新たな債務を支払う必要が出てくるのです。
実は日立も東芝と似たようなことをしているのです。英国の原子力事業会社ホライズン社をドイツの電力会社から900億円で買収しました。そしてその会社が英国の原発を建設する計画なのですが、これが日立単独では銀行が金を貸してくれないので、政府に泣きついて全額政府の債務保証にしようという虫のいい話をの内閣総理大臣の今井主席補佐官(経産省出身)が安倍政権に持ちかけたと言われています。

日立への債務保証もモリカケ疑惑と同じ「身内への利益誘導」

実は日立エレベーターのが数字を誤魔化していいたことを国交省はこれまで1年間ひた隠しにしていました。「日立製作所は12月19日、同社と子会社の日立ビルシステムなどが製造したエレベーター約1万2千台に関し、国土交通省が認定した基準に適さない製品を販売、設置していたと発表」(サンケイ新聞12月19日号)
なぜ、これまで下隠しにしていたのかというと、「 経団連は9日の会長・副会長会議で、5月末に退任する榊原定征会長(74)の後任に、副会長の中西宏明日立製作所会長(71)を充てる人事を内定した。日立出身の経団連会長は初めて。」時事通信1月9日号
そしてこの日立の中西宏明日立製作所会長は安倍晋三の食事友だちなのだそうです。ですから、安倍首相が「今井ちゃん中西ちゃんの会社を助けてやってね」と今井に命令したのでしょう。今井という男は「いやがる東芝をねじ伏せてWH社を東芝に無理矢理買わせた」大悪党です。東芝が今井の口車に乗っていなかったら今頃は東芝の15万以上の社員が路頭に迷うことなどなかったことでしょう。

「日立へ債務保証して原発を進める」VS「原発ゼロで再エネを進める」の勝負です

この「日立への債務保証」問題は、新たな安倍疑惑と発展する可能性があるのです。
今国会で日立への債務保証問題は議論されるでしょう。なぜ1企業へ政府補償で、赤字になれば2兆円の税金が泡となって消えてしまう可能性があるのです。しかも、英国では福島と同じ型の原発の建設反対運動が起こっているそうです。そんな英国の信用を失墜させるような事故を起こしかねない原発などで、しかも安倍友へ国税をプレゼントなどせずに、原発から撤退して「2050年に再エネ電力100%を実現する」方が若者の新たな雇用も生み出すし、成長戦略のAIやIOTや再エネやバッテリーや電気自動車という成長戦略を国を挙げて推進すべきなのです。その1つが再エネなのです。原発は単なる「原子力ムラ」の既得権益です。
私たちは「原発か再エネか」という国民的な議論を巻き起こして、安倍政権を追い込んでいこう。
 
小泉元総理政府自民党を痛烈批判「あきれている」.






「原発ゼロ」立憲民主党の手腕問われる/政界地獄耳
日刊スポーツ1月12日


 ★元首相・小泉純一郎、細川護熙が顧問を務める原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)は今月10日、国会で脱原発に向けた「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」の骨子を発表した。小泉は「原発ゼロはハードルが高いと思うかもしれないが高くない」と前置きした上で、「官邸が政策を変えれば」と期待していた。しかし、らちが明かず、「野党が国会で議論を始めれば国民が目覚める。国民の声が変われば自民党は変わる」と、野党を含めた全方位外交に戦略転換したようだ。

 ★一方、立憲民主党は先に原発ゼロ法案策定を打ち出したため、同日、第2回の党エネルギー調査会を開き、原発ゼロ基本法発表後の原自連と対話集会を国会内で開いた。立憲は「原発ゼロ政策を進める論点整理」をまとめて原自連に説明し、大筋合意を得た。議論は既にイデオロギーやスローガンのレベルをはるかに超え、極めてリアリティーのある、そして自然エネルギーへの移行は環境への配慮や効果だけでなく、経済性にも優れているとしている。

 ★また、原発ゼロに対して電力会社の位置づけや役割に触れ、法整備に当たり法制局は「原発は電力会社の自発的な経済活動で、それを妨げていいのか」とけん制する。しかしドイツでの同様な議論や司法判断では「電力会社の行った設備投資分に関して、国が保証して支払えばいい」とし、原発投資分や廃炉資金を国が担保したりすればいいと明快。また、1年以内に廃炉を決めれば国の予算で処理するが、廃炉の決定が遅れるごとに、電力会社の負担が増える仕組みにして加速させるなど、アイデアも飛び出した。

 ★安倍政権は日立製作所が英国に建設予定の原発について積極的で、銀行が日立に融資する2兆円程度の資金を全額補償する方向で検討している。そう考えれば、政策転換に対しても国が費用を出すことは、エネルギー安全保障上も理にかなう。立憲が国民的議論を引き起こせるか。手腕が問われる。






by nonukes | 2018-01-12 19:22 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

関西電力、大飯原発1,2号廃炉の裏に隠された「不都合な真実」

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「運転差し止め」仮処分の「司法リスク」にさいなまれる電力会社の首脳陣
小坂正則

新聞報道によると、「関西電力は今月22日に臨時取締役会を開いて、大飯原発1号機と2号機の廃炉を決定する」とありました。
関西電力大飯1号機と2号機はそれぞれ117.5万kwという100万キロワットを越える巨大な原発ですが、2019年に40年を迎える老朽原発発です。これまで廃炉を決めた6基の原発はどれも50万kwそこそこの小型で40年を迎える原発ばかりでした。安倍政権は2030年代の電力比率を再エネが22~24%で原発が20~22%の電力を賄うという目標に決めています。再エネは現在が15%ですから、30年前にもこの目標を到達しそうな勢いなのですが、原発20%の目標を達成させるには、今動かす可能性のある原発の全てを再稼働させて40年の寿命が来た原発も全て20年延長をさせなければこの22%の目標など達成できないのです。そんな厳しい現状の中で、安倍政権の至上命令を無視するかのような「大飯1,2廃炉」決定を関西電力の経営陣は出したのです。

背に腹は変えられない関西電力

上の図にあるように関西電力と東京電力の電力販売量の落ち込みが激しいのです。2010年に比較して2016年には20%、東京電力が18%も電力販売量が減っているのです。311以後電気料金の値上げにより新電力への乗り換えと、省エネ化などの製品開発により、電力需要は年々減っている中で、関西電力は高浜原発など7原発の再稼働に向けての安全対策に8300億円もつぎ込んでいるのです。年間売上高が3兆円で、純利益が1400億円の企業でも8300億円の大きな負担がのし掛かっているのです。その上、大飯原発1、2号を動かすためにはそれぞれに2千億円の負担が掛かるので、1兆2千億円の投資を回収できる見通しが立たなかったのです。17年4月~9月の電力販売量は実に前年度同月比25%も減ってるのです。大阪ガスに対抗して電気料金を値下げすれば顧客は戻ってくるかもしれませんが、値下げすればそれだけ1兆円近くの債務を返済できなくなるのです。しかも関西電力管内では大阪ガスが関西電力よりも大幅な値引き料金で顧客をどんどん食っています。
これまでは地域独占でかかった費用は全て電気料金に価格転嫁していればよかった親方日の丸経営が、16年から始まった一般化家庭も含んだ「電力自由化」によって、価格転嫁できなくなったのです。

100万kwの原発廃炉ショックに「伊方原発差し止め」は追い打ちのショック

東京電力など他の電力会社も、「安倍政権の至上命令を無視して決断」した、関西電力の廃炉決定に皆さん「びっくり仰天」しているようです。しかし、それに追い打ちをかけるような出来事が12月13日、またまた起こったのです。広島高裁が「伊方原発3号機の運転差し止め」の決定を下したのです。
2014年5月に福井地裁の樋口裁判長は大飯原発の仮処分で運転差し止め決定を出しましたが、再稼働の前だったので、影響は最小限でした。そして2016年3月に高浜原発3、4号機の運転差し止めを大津地裁の山本裁判長が下しました。「動いている原発を止める」という日本で初めての決定に関西電力だけではなく、全電力会社も安倍政権も大きなショックだったことでしょう。しかし、その後は上級審でことごとくに住民側の訴えは棄却されて、「これで何とか原発再稼働も順調に進むか」と、思っていた矢先、12月13日の広島高裁で「差し止め決定」が出て、またまた原発の先行きに赤信号が点滅し始めたのです。

内憂外患の末期状態の関西電力など電力経営者

高浜原発の運転停止中に関電が被った損失は1800億円とも言われています。伊方原発3号機は、月に35億円の損失だそうですから、350億円の損失です。それだけ大きな損失をこれからも関西電力に四国電力や他の電力会社も「動いたり止まったり」の司法リスクがつきまとって来るのです。安倍政権も末期状態なので、「次の政権が我々を見放すかもしれない」という恐怖に電力会社の経営者たちは駆られているのでしょう。
国内では「司法リスク」に悩まされていて、おちおち運転ができるか先が見通せない状態で、外では「再エネ革命」が始まっていて、UAEでは孫正義さんが「1kwあたり2.6円で太陽光発電を300万kwも作っている」のですから、たまったものではありません。資源エネ庁や電力会社が「原発の電気は一番安い」と、嘘をつき続けても、そんな嘘はいつまでも国民をだまし続けることなどできっこありません。中国でも米国でも世界中で「再エネ革命」の嵐が吹き荒れているのです。残念ながら日本だけは執拗な再エネイジメを電力会社が行っていて、再エネ電力をやりたくても「送電線が一杯なので系統連携できません」と言って嘘をついてだまし続けているのですが、これも時間の問題です。つまりは原発を抱えた電力会社は「原発と一緒に心中する」ことになる可能性が高いことに気づき始めたのです。それが関西電力経営陣の「大飯原発1、2廃炉」の裏に隠された「不都合な真実」なのです。

再生エネ普及を阻む大手電力会社の“壁”




NHKクローズアップ現代+ なぜ今中国で加速?“再エネ”シフト



by nonukes | 2017-12-21 16:10 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

「伊方原発逆転勝利」は広島高裁野々上裁判長によるクリスマスプレゼント

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昨日まいたビラです↑
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大分合同新聞↑
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毎日新聞の社説です

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「高裁が伊方原発を止める」という衝撃的な事件が起きました
小坂正則

12月13日(水)は「広島高裁で伊方原発運転差し止め控訴審の決定が出る」ということを広島の原告団長からお聞きしていました。私は大分で行われた「高レベル放射性廃棄物の地下処分意見交換会」に申し込んでいましたので、こちらを優先して広島には行きませんでした。そこで、13時30分に大分の会場で主催者代表の挨拶が資源エネ庁の九州事務所の役人が喋っていた時に、会員の方から携帯電話に連絡がありました。「小坂さん今広島高裁で仮処分に勝ったとテロップが出たよ」と。私は「そうですか。良かったですね。連絡ありがとう」と、言って切りました。その直後、広島へ代表派遣で参加した会員の森山さんから「勝った」という連絡がありました。携帯電話が次々に掛かってくるので、会場を出たら、意見交換会の取材をしていたテレビ局のNHKとOABと新聞記者がたくさん集まってきてフロアーでインタビューが始まりました。
「本日は何か行動はしないのか」と記者に問われたので「5時から街頭でビラ撒きなどの情宣活動を行います」と、答えた後、私は会場には入らずビラを作るために家に帰るころにしました。そして17時からビラ撒きを行いました。

控訴審で原発を止める初めての判断

今回の高裁決定はこれまでの司法の歴史上初めてのことです。「もんじゅ運転差し止め訴訟」では名古屋高裁で勝訴したことはありますが、仮処分で高裁決定が出たことはありませんでした。その意義は実に大きなものでしょう。
判決の主文には「阿蘇山のカルデラ噴火の可能性を十分否定する説明が四国電力の側にはできていない」という理由を野々上友之裁判長は上げています。川内原発の再稼働の鹿児島地裁決定では「カルデラ噴火は事前の兆候を九電は察知して、速やかに核燃料の搬出を行う」という九電の説明を裁判長は良しとしたのですが、今回の四電の説明には「火砕流は伊方原発までほとんど到達しないので軽微な対応でいい」という説明を行っていたようです。「カルデラ噴火の予兆を察知できるか」という問題は藤井火山学会会長が川内原発の再稼働時に「火山学会ではカルデラ噴火を察知できるとは考えていない」と、全面的に批判していたのです。しかし、前規制庁の田中委員長は「カルデラ噴火の可能性は原発が稼働中に起きるという確率は限りなく小さいので無視していい」といい、「そんなことが起これば鹿児島県が吹っ飛んでしまう程の大災害になるのだから原発事故どころではない」と言い放っていました。
しかし、規制庁には「火山影響評価ガイドライン」という審査基準があり、その中で「原発から160キロ圏内にある火山にはそこで想定される最大の噴火への対策を講じる必要がある」というのです。実は9万年前に起きた阿蘇カルデラ噴火が160キロ先まで火砕流が飛んでいったので、規制庁は160キロまでの火山対策が必要としたのです。自分がその対策が必要と言っておきながら、阿蘇カルデラ噴火のような対策が不要と言えば、規制庁の160キロ圏内の対策が必要ということに矛盾します。ですから真面目な野々上裁判長は規制庁の指示通りに「9万年前の阿蘇カルデラを想定した対策が取られていないので再稼働は認められない」という判断をしたのです。至極真っ当な判断です。
「世界中に火山は1500カ所あり、その内の108カ所が日本にある」のです。これは地震にも言えます。国道交通省の下部組織の国土技術研究センターによると、「2000~2009年に世界中で起きたマグニチュード6.0以上の地震の20%が日本とその周辺で起きている」というのですから、日本は世界一の「地震と火山の国」なのです。そんな国に原発が54基も建っているのです。これが狂気でなくて何が狂気と言えるでしょうか。台湾も日本と同じくらいの地震国です。だから原発をやめました。韓国は日本と比べものにならないくらい安定した地盤の国です。ですが、M5程度の中規模地震が原発を襲っただけで脱原発に方向転換しました。日本政府と電力会社は東日本大震災でM9.1の地震が襲ってきたのに原発を止めようとはしません。彼らによって国民は「ゆでカエル」にされているのです。

広島高裁決定は国と電力会社へ立ちはだかる大きな壁

この決定によって、伊方原発だけではなく、玄海原発の再稼働へも大きな壁となり得るし、これから、火山噴火の是非が全国の原発仮処分裁判の大きな争点となるこるとでしょう。特に火山の多い九州と北海道ではより深刻なテーマとして裁判所で争われるでしょう。
そして今朝の読売新聞に「電力会社に衝撃が走る」いう内容の記事がありました。四電は月に33億円の損害ということですから、9月までに300億円以上の損失です。また九電は玄海原発の裁判に影響があり得るし、川内原発でも新たな提訴があり得ると。そのほか全国の電力会社では40件余りの裁判が行われているそうで、それへの影響も大きいと書いていました。
これまで、「被害だけ住民」の私たちは、大分県民の声を大分の裁判長に、その判断を仰ごうという思いで裁判を行ってきましたが、滋賀県の大津市での裁判に続き、広島県の原発立地以外の県での仮処分で出されたことの意義は実に大きなものがあります。「全国どこでも原発被害住民」ということが証明されたのです。
読売新聞によると、野々上裁判長は今月末に退官だそうです。この決定は野々上裁判長による私たちへ最大の「クリスマス・プレゼント」でした。四電によると1週間内に異議申し立てを行うそうですから、今度は反動裁判長の元で引っ繰り返されることでしょう。だから9月30日までで十分です。広島ではまた仮処分を申し立てる予定だと新聞に書いていました。また異議審で引き延ばし戦術をとったとしても半年もすれば次の決定が出ることでしょうから。私たちは「負けたり勝ったり」を繰り返せばいいのです。そうすれば原発の司法リスクが高まり、原発が電力会社の経営上のお荷物となって、やがては原発を諦めざるを得なくなるのです。私たちが今たたかっているのは「原発を動かすかやめるか」ではなく、「直ちに止めるかもう少し動かすか」のたたかいなのです。「どのみち近い内には原発をやめざるを得ない」ことは電力会社の経営者たちにも分かっていることなのです。


1万年に1回の噴火など無視していいのか

この広島高裁決定は川内原発の再稼働の司法判断がはたして妥当だったのかという疑いを生じさせる判断となりました。川内原発周辺160キロ圏内には5つのカルデラ火山があるのです。カルデラ火山の噴火は1万年に1回と言われていますから、「1万年に1回の確率だったら、原発が動いている40年の間には起こらないだろう」と、素人的には考えがちですが、実はそこにこそ落とし穴があるのです。
日本には活断層が2千から3千あるそうですが、見えない活断層がその3倍はあるとも言われています。すると、約1万本近くの活断層がある計算になります。その1万本の活断層が1万年に1回動くとすると、毎年、日本列島のどこかで巨大な地震が起こっているという現実を証明することになるのです。昨年の4月4日と16日に熊本地震がありましたが、その後10月21日に鳥取で震度6弱の巨大地震が起こりました。この10年を見ても毎年ように震度5以上の巨大地震は起こっています。
それでは噴火はどうでしょうか。日本には108の活火山があるそうです。それが1万年に1度大噴火を起こすとしたら、100年に一度は日本列島のどこかで大噴火が起こることになるのです。だったら40年間運転する原発が稼働中に大噴火があってもおかしくはありません。だから再稼働の審査基準としては火山の影響は実に現実的判断材料となるのです。

1万年に1回の原発巨大事故確率

原発推進の国際組織IAEAが1988年に「既存の原子力発電所は、技術的な安全目標として、重大な炉心損傷が発生する可能性を1炉年あたり約1万分の1回以下にすることが求められる」という報告書を出しています。1万年に1回の事故確立にまで安全対策を取るようにという指針ですが、原発は最大で約500基世界中で動いていました。そして米国のスリーマイル原発事故が1979年に起こりました。それから7年目にソ連のチェルノブイリ事故が起こりました。その当時、藤田祐幸さん(故人)や平井孝治さんは「次は日本かフランスで大事故が起こるだろう」と話していました。1万年に1回の事故確率ということは、世界中の500基の原発が20年に1回どこかで大事故を起こすという確率なのです。福島原発事故はチェルノブイリから25年目でした。実に1万年に1回以上の確率で大事故が起こっているのです。次の事故が起こる可能性の大きいのはフランスか中国でしょう。だからフランスも中国も脱原発に大きく舵を切ったのではないかと私は思います。だから日本が二度と再び大事故を起こすことのないように、私たちは全国の原発再稼働を止め続けなければならないのです。



2017年12月13日広島高裁伊方仮処分NHK ニュース9


2017年12月13日広島高裁伊方仮処分テレビ朝日ニューステーション



2017年12月13日広島高裁伊方仮処分 テレ朝モーニング



by nonukes | 2017-12-14 16:14 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

資源エネ庁主催「高レベル放射性廃棄物の地下処分意見交換会」に学生バイトや九電社員がさくらで参加?

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全国でも開催されていますし、これから開催予定もあります。ぜひみなさん参加して意見を述べましょう!



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この申し込みは大分専用です↑

「科学的特性マップに関する意見交換会」にみんなで参加しよう!

高レベル放射性廃棄物の地下処分地を選定するための市民向け説明会が全国で実施されています。大分でも12月13日に開催されます。新聞報道ではNUMOによると、動員で集まった学生は東京や愛知、大阪、兵庫、埼玉の5会場の計39人に金を払って動員したそうです。お金をもらった学生は「反対意見」は言わないでしょうから、これは「やらせ」以外の何もでもありません。そんなやらせの意見交換会をやって、「市民の理解を得た」と政府は宣伝したいのです。日本中の原発を動かしても核のゴミはこのままでは6年したら、全国で保管場所がなくなってしまいます。だから、何としても地下処分を進めたいのです。原発再稼働をとめるたたかいと共に地下処分をさせないたたかいも必要です。みなさん、ふるって参加しましょう。詳しくは小坂までお問い合わせください。

全国で地下処分の不当性を訴えるために意見交換会に参加を

名古屋での説明会に参加した人の話ですと、グループに分かれて話合いをした時に反対の意見を述べた人のテーブルに、わっと関係者が集まって発言を封じ込めるような雰囲気だったそうです。それで、反対の意見を持つ人が多く参加したほうがいいのではないかと、連絡をもらいました。
2011年に玄海原発の再稼働の意見募集に九電は社員や関係企業に一般市民になりすまして、「玄海原発の再稼働が必要」という「やらせメール」を出すように組織ぐるみで行った事件がありました。今回も主催者は「会社員が参加してもどこの会社かは問わない」とマスコミに答えているそうです。ですから、何としても利害関係者が公然と一般市民の振りをして「意見交換会」に参加させてはなりません。そのためにも1人でも多くの「利害関係者ではない」一般市民が参加する必要があるのです。
この全国で開催される「意見交換会」の開催目的は「地下処分については一般市民による一定の理解を得ることができた」というキャンペーンを行って、次には全国で100カ所の地下処分の候補地を発表するそうです。「これまでは一カ所ずつ発表していたので、そこに反対派が一気に押しかけて、処分地決定を覆されたので、今回は100カ所を一気に発表したら、反対派が押しかけることができないだろう」と、関係者は思っているとマスコミ関係の話です。そうさせないためにも、先手先手でこの動きを潰していきましょう。


2017年12月13日(水)開催時間開場・受付13:00 開会13:30 閉会16:40(予定)会場 ホルトホール大分 3階 大会議室 〔地図〕
大分県大分市金池南1-5-1
JR「大分」駅から徒歩約2分 定員100名(先着) ※定員になり次第、締め切らせていただきます。プログラム

第1部:地層処分の説明 13:30~15:20
・資源エネルギー庁
・原子力発電環境整備機構(NUMO)など

第2部:テーブルでの意見交換 15:30~16:40
主催経済産業省資源エネルギー庁、原子力発電環境整備機構(NUMO)後援文部科学省、日本経済団体連合会、日本商工会議所、経済同友会、全国商工会連合会、日本原子力学会、国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構、電気事業連合会、九州電力株式会社 ほか


こちらは全国の案内です↓
http://www.chisou-sympo.jp/iken2017/


大分の概要はこちらから↓



by nonukes | 2017-11-21 17:33 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

17年前を思い出す。高レベル放射性廃棄物をどうするか

瞞されてはならない!高レベル放射性廃棄物処分地調査
小坂正則
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これが今回発表されたマップです。大分県南部はすっぽり入っています
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経済産業省は7月28日に原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の、最終処分場の候補地の「科学的特性マップ」を公表。これは全国の自治体約1750のうち、約900の自治体が安全に処分できるといい、日本の陸地の約3割が高レベル廃棄物の候補地としてあげられているのです。経産省はこのマップをもとに今年の9月から本格的に全国で自治体への説明を始めて、候補地の選定作業に入る計画だそうです。

全国どこにでも作られる可能性がある

この「高レベル廃棄物地下処分」の候補地選定問題はお金とセットでやって来る「誘惑」でもあるのです。文献調査で最高20億円。地質調査で70億円も国から調査協力金という名目で補助金が下りるのです。これまで日本原子力開発機構が北海道の幌延町(ほろのべちょう)と岐阜県の瑞浪に「超深地層研究所」という地下処分の研究施設を作って「ここは地層処分地にはしない」という約束で研究を行っています。しかし、そこが地層処分地になる可能性は大いに残っています。2006年に高知県東洋町の町長が「高レベル廃棄物地下処分」の文献調査だけでも受け入れようとしたら、町長リコール運動が起こり、受け入れ反対派の町長が誕生して「受け入れ拒否」となりました。2009年、鹿児島県の南大隅町の町長や職員が「処分地調査」を受け入れようとしたことが町民にバレて、鹿児島県民上げての反対運動が起こり、頓挫しました。2006年長崎県対馬市でも市民有志が原環機構を招いて学習会を開いて受け入れの動きがありましたが、市民の反対運動で動きは止まっています。そのほか、直近では玄海原発の立地自治体である佐賀県玄海町の岸本英雄町長は、2016年4月26日、毎日新聞のインタビューに、処分場受け入れを「選択肢の一つ」と明言し、「町が適地と示されれば町民説明会を開き、国とも協議したい」と述たそうですが、町民の反対の声に「私が町長の間は作らない」と言って火消しに走ったそうです。ですから、私たちが油断すれば全国どこにでも作られる可能性は大いにあるのです。
大分県内でもこれまで、九電により水面下で蒲江原発計画や中間貯蔵施設の動きがありました。また、その噂が佐伯市などでは上がっては消えしてきました。これからはいよいよ国は本格的に、しかも本気で処分地を決めようとしてくるでしょう。今年の6月9日に大分市で資源エネ庁主催の原子力と高レベル廃棄物の自治体向け説明会を開催しています。私たちは「高レベル廃棄物の説明会をさせない・参加もしない」という動きを大分県内に作って行かなければなりません。

高レベル廃棄物の地下処分とは

原発から出る使用済み核燃料を六ヶ所村の再処理工場で再処理して、そこからプルトニウムを取り出して高速増殖炉「もんじゅ」で燃料として使えば、使った以上のプルトニウムを作ることができるとうものが日本の核燃料サイクル計画です。しかし、「もんじゅ」は今年廃炉と決まりましたので、「使用済み核燃料」は使い道のない単なる「核のゴミ」なのですが、普通の原発にプルトニウム入りの核燃料を使って動かそうとしています。四国電力の伊方3号機はプルトニウム入りの燃料を使って動かしている原発です。福島原発事故を起こした3号機もプルトニウム入りのモックス燃料を使った原発でした。ですから、3号機周辺にはプルトニウムが大量に放出した可能性があります。そのように再処理した後に出る核のゴミが「高レベル放射性廃棄物」なのです。
再処理で出てきた高濃度の放射性溶液をガラス固化体として固めてステンレスの容器(キャニスター)に入れた物を地下に埋め捨てようという計画です。この容器に人間が近づけば数秒で死んでしまうと言うような強烈な放射線を出し続けるものです。ですから人間は近づくことができません。そして再処理工場の建設は23回も完成が延期になり、いまだに完成していません。
計画では30年間ほど地上で冷やす続けて、熱が冷めたら、地下300メートル以上の地下に埋め捨てるというものです。一カ所に4万本の高レベル廃棄物のキャニスターをロボットを人間が遠隔操作で操縦して埋める計画なのです。

問題が起これば掘り起こす?

ところで、これまでは自主的に手を挙げた自治体に国が調査して候補地を決めるということでしたが、全国どこでも受け入れる自治体がないので、2015年5月に安倍政権は国が積極的に候補地を探すことや今回発表されたマップの公表などが決まったのです。そしてもう1つ大事なことが決まりました。「回収可能性の調査」をこれから行うというのです。つまり、どこも受け入れる所がないのは、「もし万が一問題が起きたら誰も責任をとらないというのは未来の人々に対して余りにも無責任ではないか」という声に反論する材料として「問題が起きたら掘り起こして移設する」可能性を検討するというのです。
これは非常に科学を否定するようなバカげたウソです。なぜなら、人が近づけないほど猛烈な放射線を10万も20万年も出し続けるものをどうやって掘り起こすのでしょうか。そんなことができるなら、「地下処分」という名称は使わないでしょう。近ごろは安倍首相(この方は息をするようにウソを付くから別格です)の政府は「問題が起これば掘り起こす」などと平気で言っています。
考えて見てください。日本の炭鉱は地下に坑道を作って掘ってきました。現在は水浸しになって、二度と使えません。もし、日本の地下処分場を掘り起こせるように維持するには毎年エレベーターの点検と、20年置きにはケーブルの交換などを10万年も20万年も続けるのでしょうか。日本中どこを掘っても水が出てこない場所などありません。ですから、毎日365日地下水をくみ上げる作業が必要です。水ならいい方で温泉が出てくるかもしれません。小泉元首相が2013年にフィンランドのオンカロ地下処分場を見学したときの話ですが、ここは地震のない地形で、1臆年も前の地層なのだそうですが、ここでも湧き水対策に頭を痛めていると担当者がこぼしていたと言っていました。今から10万年も20万年も100万年も過ぎたころは日本列島は中国大陸にくっついているかもしれません。7月30日のNHK「列島誕生ジオジャパン・NHKスペシャル」で放送された中で、新潟県の八海山の頂上に貝殻の化石があるそうです。日本列島はユーラシアプレートと太平洋プレートにフィリッピンプレートが真ん中で両方から押されて、その影響で日本列島にシワができたのがアルプスなどの山脈なのだそうなです。つまり、日本列島のどこを探しても10万年も100万年も安定した地盤などないのです。

17年前に私たちは科技庁とたたかった

松下竜一氏が生きていたころのお話しですが、2000年10月27日に大分市で、科技庁主催の「放射性廃棄物シンポジウム」が開催されました。その半年ほど前に、松下先生へ科技庁の役人から電話があり、「松下先生、ぜひ反対派の代表としてシンポジウムに出てもらえませんか」という打診があったそうなのです。松下先生は「俺はむりだから小坂お前が出てくれ」と、命令されて私は渋々出たのです。でも、原子力委員会委員の大桃洋一郎(財団法人環境科学技術研究所専務理事)に徳山明(富士常葉大学学長)稲垣九大教授などなど6名の御用学者に反対派は私と一般公募で受かった中山田さつきさんの2人だけ。そんな中で司会者は「いますでにある廃棄物は電気を使っている国民全員の責任においてどうするかを考える義務がある」とか何とか話していました。私は「ちょっと待って。もし、核のゴミをどう始末するのかという議論のテーブルに着くためには、その前に大前提がある。蛇口から水がどんどん出しっぱなしでバケツにたまった水をどこに捨てるか議論をしているのと同じだ。まずは処分のできない核のゴミを作り出す蛇口の水を止めることが一番先にやるべきことだ。それをやらないでどこに捨てるか一緒に考えようと言われてもそんな議論のテーブルには私たちは付く義務はない」と。「私たちが原発に反対なのは事故の危険性があることと、核のゴミの捨て場がないから原発は動かしてはならないと主張しているのだ。『国と電力会社が原発をやめる』と言えば「核のゴミをどうするかの議論テーブルには着く。私の答えは『再処理しなくて、使用済み核燃料は乾式貯蔵方式で地上管理する』。そして、それらは人類の負の遺産モニュメントとして電力会社の敷地内で管理するしかないだろう」と、話しました。この発言は福島原発事故を経験してますます確信となりました。
最後は会場から仲間が次々に発言しするわ、中山田さつきさんは全然事前学習などしなくても会場から大きな拍手が上がるほど説得力のある発言をするわなど科技庁の思惑に泥を塗ることができたと私は思ったシンポジウムでした。
私は原子力資料情報室から資料を頂いたり核のゴミ関連の書籍を数冊買って読んだり、それまでのシンポジウムの御用学者の発言のデータを分析して、コテンパンにやっつけたつもりでしたが、会場の一般市民の方が帰り際に話すのをそっと耳をそばだてて聞いていたら、「何か共産党のパネラーの人と会場の人がいろいろ騒いでいたけど、私には難しくてよく分からなかったわ」という感想が多くの方の御意見のようでした。それを聞いた私は帰りのバスの中で「僕は共産党で一人で騒いでいただけなのか」と、がっくりして疲れがどっと出てしまった、そんなことを覚えています。
(注:大分のような田舎では何でも反対する人は共産党と言われるのです。私も職場では「小坂さんは共産党なんでしょ」と、みんなから言われていました。都会と田舎の大きな違いです。都会では国家権力や大企業にもの申す者や反対する人は普通にどこにでもいるのですが、田舎にはほとんどいないので、異端者は共産党と決めつけられるのです。だから共産党の皆さんの苦労がよく分かります。でも、私は共産主義者ではありません。私は柞原八幡宮の氏子ですし、浜の市の秋祭りに柞原八幡宮の御神輿を担ぐのが飯より好きな男です)

地下処分地は絶対に作らせてはならない


結論として、地下処分地を作らせたらいよいよ原発を安心して政府も電力会社も進めることができるのですから、大分県はもとより、全国どこにも作らせてはなりません。原発の歯止めは地下処分地がないことも大きな要因なのですから。


「放射性廃棄物シンポジウム」第19回(大分)
(1)日時・会場
平成12年10月27日(金) 14:00~17:00
パルスファイブ(大分市)
①パネリスト(6名、*印は公募によりパネリスト)
出利葉伊佐夫  *鹿屋中央高校団体顧問
稲垣 八穂広   九州大学大学院工学研究院助教授
宇野  克彦   九州電力株式会社原子力建設部燃料サイクルグループ長
久保   剛   大分医科大学医学部放射線取扱主任者
小坂  正則   脱原発大分ネットワーク事務局長
中山田さつき  *農林業
  ②原子力委員会専門委員(3名)
大桃 洋一郎   財団法人環境科学技術研究所専務理事
草間  朋子   大分県立看護科学大学学長
徳山   明   富士常葉大学学長
  ③コーディネーター
山本  華世   テレビキャスター
  ④参加者:117名
  ⑤その他
関係者:2名 報道関係:5社




by nonukes | 2017-08-05 17:41 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

伊方原発運転差し止め裁判の署名運動を始めます

伊方原発裁判の公正な審議と判決を求める署名にご協力お願いいたします
小坂正則
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私たち「伊方原発をとめる大分裁判の会」は昨年の7月に伊方原発3号機の運転差し止め仮処分を大分地裁に申し立てました。その後、9月28日には264名の原告による「伊方原発運転差し止め訴訟」を提訴しました。
そして、3月には第二次原告団も提訴しようと思っています。第二次原告団の目標は100名です。本日までに65名の原告希望者が名乗り上げてくれていますので、少なくとも3月までには40名の原告を集める必要があります。
それに仮処分の決定が4月以降の早いだ段階で行われることが予想されます。何としても運転差し止めの仮処分に勝つためにも多くの県民の関心や支持を得なければなりません。そこで、大分地裁民事第一部宛に「公正な裁判を求める請願署名」を行うことを決めました。締め切りは3月12日です。そして3月16日の第3回公判の日に裁判所へ署名を提出することを予定しています。
この署名は全国、いえ、全世界の皆さんができるようにします。海外の方もお願いいたします。詳しくは下記をご覧ください。
なお、ここにアップしている署名用紙を印刷して使ってもらってもいいですし、PDFの鮮明な画像が必要でしたらメールしてもらえたらお送りいたします。
なお、ご協力いただいた署名が1枚や2枚の場合はファックスで送って頂いてもいいです。郵送料がかかりませんので。署名をPDFにして返してもらってもかまいません。
カンパは郵便振替でお送り願います。

問い合わせ先:090-1348-0373(小坂)
メール:nonukes@able.ocn.ne.jp
ファクス:097-532-3772



伊方原発運転差止大分訴訟
~ふるさと大分は原発被害を許さない!~
公正な審理と判決を求める署名のお願い

 
伊方原発をとめる大分裁判の会は昨年7月に結成,7月4日には県民4名で「伊方原発3号機の運転差し止め」仮処分を大分地裁に申し立てました。その後,9月28日には264名の大分県民による原告団で「伊方原発2号,3号機の運転差し止め」を求める本案訴訟を提訴しました。

この訴訟のために,大分県内を中心に合計約40名の弁護士が,弁護団を結成し,ボランティアで裁判に臨んでいます。また,裁判を支援する応援団も結成されてカンパや傍聴活動などを行っています。このように,本訴訟は,多くの県民の支援と関心を集める中で,進められているところ,早ければ今年の春に仮処分の決定が出されるなど,重要な局面を迎えようとしています。

私たちの生命と暮らしを守るために,伊方原発の運転差し止めを命じる判決を獲得しなければなりません。そのためには,原告だけではなく,多くの人がこの裁判に注目していることを裁判所に示し,裁判所が公正な判決を出せるよう,裁判所の背中を押すことが必要です。
公正な審理と判決を求める署名に,どうかご協力ください。

「裁判応援100円カンパ」のお願い

裁判費用や会の運営費は,原告の参加費や応援団会費,カンパでまかなっていますが,資金不足です。署名と合わせて,「裁判応援100円カンパ」にご協力頂きたく,お願い申し上げます。

伊方原発をとめる大分裁判の会
 原告団代表/松本文六・中山田さつき
 応援団代表/宇都宮陽子・奥田富美子・丸山武志
伊方原発訴訟大分弁護団
代表/徳田靖之・岡村正淳・河合弘之

署名・カンパの集約先
〒870-0802 大分市田ノ浦12組 小坂正則方 伊方原発をとめる大分裁判の会事務局
郵便振替口座 01710-7-167636 電話090-1348-0373 FAX 097-532-3772
※署名用紙はホームページからもダウンロードできます。http://ikata-sashitome.e-bungo.jp/
署名集約締切 3月12日(なお3月中に届いた署名は追加提出します)

※第2次提訴の原告(3月12日締切),応援団も募集中
by nonukes | 2017-01-19 15:09 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

伊方原発運転差し止め仮処分で勝つ意義は実に大きい

伊方原発運転差し止め仮処分で勝つ意義は実に大きい
~仮処分の正否がいよいよ4月に出る予定~

小坂正則
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これまで約1年の経過

昨年の3月9日に大津地裁で高浜原発3、4号機の運転差止仮処分の決定を山本裁判長が行って、その翌々日の3月11日に広島地裁へ被爆者の皆さんが中心に行った、伊方原発運転差止仮処分の申し立てを聞いて、彼らと同じ「被害だけ住民」の私たち大分県民も遅まきながら、「裁判に立ち上がろう」と決意したのでした。そして4月には東京の河合弘之弁護士に相談して、具体的な裁判の準備へ取りかかったのです。
その準備の中で、なかなか大分の弁護団の協力が得られなかったのですが、4月14日、16日と熊本大分地震が起きて、大分県内の弁護士の皆さんの協力もスムーズに運びました。それに大分県民の関心も一気に高って来ました。そして、6月4日(土)に河合弁護士と甫守弁護士による大分の弁護士への説明会と弁護団準備会もできて、6月29日には「伊方原発裁判大分弁護団」が結成されました。
6月5日(日)伊方原発裁判の県民説明会には、ホルトホール70名定員の会場に入りきれない市民の皆さんが集まり、「伊方原発裁判を大分で起こす意義」を河合弁護士に語ってもらいました。その後、7月2日(土)には「伊方原発をとめる大分裁判の会」の結成総会が同じ会場に、これも入りきれない市民の参加で開催され、7月4日には4名が「伊方原発3号機運転差止仮処分」を大分地裁へ申し立てました。その後、本訴訟の原告募集のために、裁判の会による初めての講演会を7月16日(土)ホルトホール大会議室で広瀬隆さん講演会を300名の会場がほとんど満員状態で開催しました。

7月に仮処分、9月に本裁判を提訴

7月2日の裁判の会の立ち上げから、原告と応援団の募集を呼びかけたところ、大分県内在住者264名の原告と100名を越える応援団も集まり、9月28日には大分地裁に提訴しました。そして、11月17日には第一回公判が開催されました。大分地裁の大法廷に傍聴者が入り切れないほど集まりました。大分地裁で、200人以上の原告と40名以上の大弁護団による裁判は大分の裁判史に残るほどの出来事だったのです。また、仮処分の審尋(公判)は7月からだいたい月1のペースで進められ、8月、9月、11月とこれまでに4回の審尋が行われました。今年は1月26日と3月16日に仮処分と本訴の公判が決まっています。仮処分の決定は半年くらいで出るそうですから、順調に行けば4月には決定(判決)が出るでしょう。今年の初めには広島と松山地裁で大分よりも先に決定が出ると思われます。何としても、この3カ所のどこかでは必ず勝ちたいと私たちは願っています。

仮処分と本裁判の違いとは

裁判で争うには何年もの時間がかかります。そこで、原告の不利益を未然に防ぐために裁判所が仮に認めてくれる緊急措置が仮処分です。私たちの「伊方原発運転差し止め裁判」では、福島級の事故が起こってしまえば取り返しのつかない環境破壊が予想されるわけですから、一旦原発の運転を仮処分で止めてもらって、安全を担保した上で裁判を争うために仮処分に訴えたのです。
よく、会社をクビになった労働者が仮処分で地位の保全を確保してクビ切りを停止させることなどの手段です。仮処分は読んで字のごとく、仮の決定ですから、仮処分で勝っても本訴で負けたら、その間の原告側の得た利益分は全て返さなくてはなりません。労働者でいえば一旦もらった賃金を返却するのですが、原発は1年間止まれば1千億円もの返済を電力会社から要求されるかもしれません。私たち4名は財産などほとんどありませんから、仮処分で勝って本裁判で負けて損害賠償を求められても、ちっとも心配ではありません。

大分地裁で勝つための署名も始めます

広島と大分には四国電力の電気は1キロワットも来ていませんから、四国電力の伊方原発が動かなくても何の経済的な損失はありません。あるのは事故時に放射能が襲ってくる可能性だけです。ですから、広島と大分地裁で行われる裁判は「被害だけ住民による裁判」の「幸福追求の権利」いわゆる人格権が最大の争点の裁判です。大津地裁の仮処分裁判は被害だけ住民の訴えが認められたのです。私たちは何としても大分で仮処分を勝ちたいと願っていますので、3月16日に「公正な裁判のお願い」を大分地裁へ署名簿という形で提出します。できるだけ多くの署名簿を提出したいと思います。ぜひみなさんのご近所の方に署名をお願いしてください。署名をお願いすることで、「伊方原発裁判」の宣伝にもなりますし、「原発はいらない」という県民意識の高揚を作り出すこともできます。マスコミの世論調査では原発なしを望む国民は8割と言われています。それだけの県民や国民の意識を数字で裁判所に示しましょう。この署名は大分県民以外でも受け付けます。世界中の方の署名が可能です。年齢も制限ありません。皆さんのご協力をお願いします。

仮処分で勝てば次々に原発の停止が可能

弘之弁護士は映画監督でもあります。河合監督の最新作「日本と再生 光と風のギガワット作戦」という映画がこの春から封切ります。大分でもさっそく上映の準備に取りかかる予定です。この映画は何をテーマにしているかというと、「再エネ電力の発電コストが劇的に下がっていて、世界中の電力が再エネ電力に取って代わりつつある」と、河合監督が世界中を走り回って取材してきた記録映画です。政府はいまだに「原発は発電コストが一番安い」と、ささやいていますが、そんなウソは海外では通用しません。原発のコストが一番高いのです。今回、再エネ電力のコストの話をつゆくさ通信に書いていますが、2025年には再エネ電力の発電コストは2円から3円と劇的に下がるというレポートです。
つまり、私たちの「脱原発裁判」闘争はここ数年が山でしょう。つまり、私たちが原発仮処分で次々に勝って、原発が止まったり動いたりを繰り返せば、それだけで原発のランニングコストが上がります。それに仮処分で原発が止められたら、動かすためには今以上の安全性を高めるための工事が求めらますから原発の発電コストが益々上がってしまうのです。そのようなことを原子力発電の司法リスク(裁判で止まるリスク)が高くなると言います。事実、ヨーロッパでは住民の安全性の要求が高まって、日本では考えられないような二重の格納容器や原子炉がメルトダウンしても安全な対策「コアキャッチャーの設置」などが取られることで1基の原発の建設費がこれまで5千億円だったのが2兆円もに跳ね上がったのです。東芝が赤字倒産の危機に陥ったのは、子会社の米国WH社が原発建設コストの跳ね上がりで数千億円の赤字を出したせいです。
このように私たちのたたかいは「原発を動かすか動かさないか」ではなく「いつ原発を止めるか」というたたかいに変化して来つつあります。つまり、原発の発電コストはこれからどんどん跳ね上がるのですから、必ず原発は世界中からなくなるのです。 私たちの裁判は、その日を1日でも早く実現させるためのたたかいなのです。ただし、核兵器を持つための原子力開発は商業的なコストとは関係ありませんので、核を持っている国はそう簡単に原発から撤退はしないでしょう。

仮処分で1回負けてもまだ次の手がある

沖縄県の辺野古米軍基地建設の埋め立て承認取り消し裁判で福岡高裁沖縄支部の判決は余りにもひどいものでした。沖縄県民を愚弄した国の下請判決です。このようにヒラメ裁判長が横行する法曹界で、裁判に勝つなど困難極まりないことなのです。事実、鹿児島県川内原発仮処分の鹿児島地裁や高裁決定も不当なものでした。ですから今回の仮処分も簡単に勝てるとは決して思ってはいません。
これまで1973年に起こされた伊方原発設置取り消し訴訟から44年間に数え切れないほど起こされた原発裁判で、勝ったのは志賀原発金沢地裁判決と「もんじゅ」金沢高裁判決の僅か2つだけだったのが、311以後は、大飯判決や高浜仮処分など半分近くが勝っているのですから、裁判所も少しは変化の兆しも見られるのです。
ところで昨年3月9日の大津地裁高浜原発3、4号機運転差し止め仮処分決定、実は2回目で勝ちとった仮処分だったのです。その前に一昨年には同じ大津地裁の同じ山本裁判長の下で一度負けていたのです。ですから、勝つまで何度でも仮処分は訴えればいいのです。
それに今回の仮処分は、日本の裁判史上画期的な1つの原発を3カ所でほとんど同時に打つという作戦を私たちは編み出したのですから。
今後は仮処分を「いつでも、どこでも、誰でも、それに少数の弁護士でも」できるように証拠のデーターベース化と手続きのマニュアル化などで、「日本中で原発仮処分をたたかえるようにしよう」と河合弁護士と相談しています。乞うご期待!
by nonukes | 2017-01-14 14:55 | 原発再稼働は許さない | Comments(1)

立憲主義を守るために安倍政権とたたかう明仁天皇を見殺しにしてはならない

立憲主義を守るために安倍政権とたたかう明仁天皇を見殺しにしてはならない
小坂正則

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8月8日のビデオメッセージを伝える明仁天皇

前書き

私の以前から親しい方々は、私の世界観を「左翼思想」や「革新」だと思っている方が多いようです。確かに学生のころはマルクスやエンゲルスの書籍をよく読んだものです。マルクスの「ドイツイデオロギー」や「経済学哲学草稿」には感動しました。選挙では社会党や共産党に投票することが多かったように思います。でも参院選全国区や比例区では「二院クラブ」や「原発いらない人びと」などのミニ政党へ投票していましたが、自民党に投票したことは確かになかったような気がします。
そんな私にとっても「天皇制」は、実にやっかいなものなのでした。「天皇制に反対か賛成か」と、聞かれたら、私は「反対」と答えていました。「民主主義社会に於いては人はみな平等であるべき」だし、「貴い人が居れば卑しい人も存在する」という論理から「天皇制は部落差別と表裏一体」と考えていたからです。でも、それ以上に「天皇制」を自らに突き詰めて考えたことはありませんでした。
しかし、ここに来て、安倍政権と激しくぶつかっている明仁天皇のやむぬやまれぬ発言に対して「知らぬふりをしていいのか」と考えるようになり、「私の中のタブーへ一歩踏む込むべきだ」と思ったのです。私の文章に「小坂は変質してしまった」と思う方がいるかもしれませんが、これは何ものにもとらわれることなく、私自身が考えた私の論考です。ただ私は「緑の党」の会員ですから、「保守」でも「革新」でもありません。多様性を認め合う自由主義論者です。

8月8日天皇発言は宮内庁によるクーデター

2014年7月31日の安倍政権による「集団的自衛権は合憲」と閣議決定してから、安保関連法案の成立や駆けつけ警護ができるようにした安倍政権によるこの間の解釈改憲の動きに対して、明仁天皇は「憲法9条をないがしろにするな」と立憲主義を訴え続けてきました。昨年の70年談話で安倍首相が「いったいいつまで子孫に反省させ続けなければならないのか」と言って、「反省」の言葉を省略したのに対して、明仁天皇はしっかり「反省」の言葉を伝え続けてきました。
また、小泉政権時代に「女系天皇制」の導入を明仁天皇が提起したときは、男の孫が生まれたことで女系天皇制導入の議論は途切れてしまいました。また、明仁天皇は2015年の元旦に「本年は終戦から70年という節目の年に当たります。 多くの人々が亡くなった戦争でした。 各戦場で亡くなった人々、広島、長崎の原爆、東京を始めとする各都市の爆撃などにより亡くなった人々の数は誠に多いものでした。この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています」と語り、安倍内閣の歴史歪曲主義を牽制する発言を行ったのです。
そして今年8月8日の「生前退位」発言へとつながったのです。これまで「生前退位」の意向を天皇は何度と官邸には要望してきたそうです。しかし、ことごとく無視されたそうです。そこで、天皇は宮内庁長官に「是が非にも国民へ発言をさせろ」と要求してクーデターは決行されたのです。これを聞いた安倍首相は激怒して宮内庁長官は即刻クビにしました。
サンデー毎日によると、安倍首相が生前退位に反対した理由は「生前退位になれば、退位と新天皇の即位で来年1年間をそれに使われてしまうので憲法改正議論ができなくなる」という理由からだそうです。ひょっとすると、天皇は安倍による憲法9条改正を阻止するために生前退位発言をしたのかもしれません。少なくとも天皇は直接国民に訴えることで官邸との勝負に出たのです。

生前退位を潰そうとする「官邸=日本会議」

集団的自衛権は拡大解釈して導入するけど、自分たちに都合の悪いことや気に入らないことは憲法解釈を縮めて「憲法上生前退位は無理」と言うのです。しかも国民の9割以上が「生前退位」に賛成するという中で、官邸は国民的な幅広い意見を反映するといいながら、大半の人間を「日本会議」の学者で固めた有識者会議でこの議論を潰そうとしているのです。
「日本会議」なるものが何なのかは紙面の都合上多くは書けませんが、安倍政権の閣僚の8割以上が日本会議の会員です。そして安倍晋三の思想は日本会議と一体です。生前退位は「皇室の伝統、国体を破壊する」とか、東大名誉教授で日本会議副会長の小堀桂一郎氏は産経新聞(7月16日付)で「天皇の生前御退位を可とする如き前例を今敢えて作る事は、事実上の国体の破壊に繋がるのではないかとの危惧は深刻である。全てを考慮した結果、この事態は摂政の冊立(さくりつ)を以て切り抜けるのが最善だ、との結論になる」と反論するのです。
また、櫻井よしこなど日本会議のメンバーは言葉は柔らかですが中身は「天皇に好き勝手な真似をさせてどうする。生前退位などさせてたまるか」というような内容の発言を続けているのです。戦前のような「天皇絶対君主国家」をめざすという連中が天皇を崇拝するのではなく、天皇に対して思いやりのない冷酷な発言を繰り返しているのです。
その理由はなぜなのでしょうか。安倍晋三など日本会議なる連中は戦前のような軍事独裁国家を作るために天皇を利用しようとしているだけなのでしょう。それは「明治維新」の名の下に薩摩と長州が独裁政権を樹立するために天皇を利用したことと同じです。明治政府は天皇を利用して独裁国家を作って、日本を破滅へと陥れたのです。このような愚かな歴史を二度と繰り返させてはなりません。歴史を学ぶことのできないものは輝く未来など作ることはできないのです。歴史に学ぶことのできない安倍政権だから一度決めた原発にいつまでも固執するのかもしれません。

どのような天皇制を作ればいいか

昭和天皇裕仁氏には戦争責任がありました。そのため彼は敗戦と同時に少なくとも「生前退位」を行うべきでした。そして明仁氏が象徴天皇に即位すべきだったのです。しかし、GHQは混乱を招く恐れを避けるために昭和天皇の戦争責任を問いませんでした。非常に分かりにくい敗戦処理だったのです。しかし、平成の現明仁天皇には戦争責任はありません。
しかし、どう考えても80歳の後期高齢者に公務を強いることは無理があります。しかも江戸時代までは生前退位は当たり前に行われていたのですから、伝統的にできない理由はあり得ません。日本会議が危惧するように、天皇を拒否する権利も与えるべきですし、女系天皇制も取り入れるべきです。そして、最も問題なのは天皇に人権が与えられていないことです。天皇も人間ですから人権が少し制約はされたとしても基本的人権は付与されなければなりません。選挙権も与えるべきです。被選挙権は無理でも天皇が投票に行くことは投票率を上げるためにも好都合です。もちろん誰に投票したかなど政治活動はできませんが。
そして英国のように宮内庁も民営化すべきです。
今回の発言を取って「天皇の政治発言」と批判する日本会議の連中がいますが、元々天皇が何を喋ったとしても「政治性のない発言」などあり得ません。全ての発言には一定の政治性は孕んでいるのです。だから直接政治に絡むことは発言できないが一般的なことは発言できないというのはおかしいのです。英国の王室は自由に政治的な発言をしていますし、マスコミも王室批判をしています。日本は皇室への発言は「はれものを触るよう」に改まって丁寧語を使うのはおかしいのです。自由に皇室批判をしてもいいのです。もっと皇室にも発言の自由などを与えるべきです。それが21世紀の天皇制の進むべき方向だと思います。

明仁天皇は「原発再稼働に反対」

この発言が事実かどうかは私には調べる術はありませんが、小泉純一郎氏の著書「黙って寝てはいられない」の中(151P)で城南信用金庫の元頭取の吉原毅氏は「天皇陛下も2016年の新年の挨拶で『日本は地震が多い国です。危険なことがないように』と仰っています。『原発は再稼働すべきではない』とか直接言えなくても、お言葉の端々からそう感じます。現に皇室関係者からも、天皇陛下は『原発再稼働はすべきではない』という考えです、ということを聞いています。日本国のことを考えたら『原発ゼロ』というのは、日本国を思う人の結論なのです」と書いています。
明仁天皇を英雄視するのは問題ですが、一人の人間として「誠実に生きている」と私には思えます。明仁天皇を過大に神格化することなく、日本の1つの伝統として天皇家が続くことは許されるのではないでしょうか。しかし皇室を自分の都合のいいように利用しようとする安倍政権と「日本会議」の企みには断固として反対しなければなりません。そして天皇にももっと自由に喋らせるべきです。もちろんマスコミや国民も天皇制がどうあるべきかを自由に議論すべきです。そのような社会が本当に自由で民主主義のある国家のあり方だと、私は思います。
by nonukes | 2016-12-01 19:16 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

伊方原発運転差し止め訴訟の第1回口頭弁論がおこなわれました

伊方原発運転差し止め訴訟の第1回口頭弁論がおこなわれました
小坂正則
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昨日の10時20分から大分地裁で「伊方原発運転差し止め裁判」の第1回口頭弁論が行われました。私たちが伊方裁判をやろうと決めてから半年、裁判の会を立ち上げた7月から4ヵ月でやっと裁判が始まりました。これから4,5年と息の長い歳月がかかると思いますが、無理をせずに気長に裁判を楽しむつもりで関わっていきたいと考えます。
第1回の口頭弁論は松本文六原告団代表と徳田弁護団代表弁護士のお二人が意見陳述を行いました。お二人の意見陳述はどちらも気品があり、しかも説得力のある本音で語っています。特に徳田弁護士の話には感銘しました。田中正造翁の「真の文明とは山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」という引用には感動しました。田中正造の精神は今でも生き続けているのです。詳しくは意見陳述書を添付していますのでぜひ読んでください。

意 見 陳 述 書
平成28年11月17日
原告 松 本  文 六

1 原告団の共同代表をしております松本文六です。私は46年間医師として働いてまいりました。現在74歳で,専門はどんな病気でも診る総合診療医です。
若いころには,日常の診療活動以外に,子どもの大腿四筋短縮症や未熟児網膜症の原因究明と被害児の救済活動に力を尽くしてきました。
この運動に積極的に関わる中で,私は何のため誰のために医者になったのか,何のため誰のための医療なのか,ということを常に念頭に置きながら,これまでの医師人生を続けてまいりました。
私がこの伊方原発運転差止請求事件の原告となりました理由を述べさせていただきます。
2 医学生だった25歳の頃,放射線医学の講義で放射線が胸のレントゲン写真などに応用され,病気の早期発見に非常に有用だと教わりました。しかし,放射線の人体への有害作用については,教わった記憶が全くありません。
44歳の1986年4月26日,チェルノブイリ原子力発電所の大事故が発生しました。
50歳台前半の1990年代前半に,チェルノブイリで放射能・放射線によって子どもたちに甲状腺がんが多発したばかりでなく,様々な健康障害が発生し,環境破壊も進行していることを知り,原発事故の恐さを改めて考えさせられました。
69歳の2011年3月11日,東北地方で巨大津波大地震が発生し,未曽有の複合大災害がもたらされました。この時の福島原発の大事故を契機に,私はチェルノブイリの事故に関する様々な書籍や映像を通して,これは何とかしなければいけないという想いにかられました。
福島原発事故は,チェルノブイリ事故とともに放射能と放射線の恐るべき健康破壊と環境破壊問題を全世界に問いかけました。
3 18歳未満の子ども約38万人を対象とした福島県民健康調査で,甲状腺がん及びその疑いの子どもが,本年6月30日現在175名に達し,136名がすでに手術を受けました。136名のうち,1人は良性でがんではありませんでしたが,135名の中に,肺や他の臓器に転移している例が多数あると報告されています。甲状腺がんの発生率は医学書によれば,100万人に1人ないし3人です。ところが,福島の子どもの甲状腺がんは,100万人に換算しますとなんと300人以上に相当します。
福島原発事故直後に着任した元福島県立医大副学長で放射線医学の専門家山下俊一氏は,これに関し,2013年12月に「福島の子どもたち全員を検査したのでたくさん見つかった。したがって,甲状腺がんの子どもが多いのはスクリーニング効果というもので,放射能や放射線によるものではありません。」との発言をしています。福島県立医大はスクリーニング効果という表現を今なお撤回していません。
ところが,山下氏は18年前の1998年にベラルーシに出かけていって,放射性ヨウ素を吸い込み内部被曝した子どもたちと,チェルノブイリ事故からしばらくしてから生まれたヨウ素を吸い込まなかった子どもたちとの間に甲状腺がんの発症に差があるかどうかを比較する調査をしています。調査の対象者は,合計約2万人に及びます。山下氏は,その調査結果として,放射性ヨウ素を吸い込んでいない子ども9472人の中には甲状腺がんは1人も発見されなかったが,事故前に誕生したベラルーシの子ども9720人のうち甲状腺がんが見つかったのは31人で,その発症率はなんと100万人当り3000人以上にのぼっていると報告しています。
山下氏のスクリーニング効果という発言は,1998年の彼の国際的に評価されている調査研究を自ら完全に否定していることを意味します。
福島県の子どもの甲状腺がんは,スクリーニング効果では決してありません。福島の甲状腺がんはこの原発事故による多発以外の何物でもありません。
福島では,原発事故以来,甲状腺がん以外の健康破壊がいろいろな形で起きています。他県に比べて死産・流産・乳児死亡と周産期死亡が明らかに増加しています。他方で,原発事故処理に従事していた2名の方が白血病の労災認定を受けていますし,さらに,原発事故処理労働者の中では白内障の初期病変が激増していることが,日本眼科学会で報告されています。数年後には,日本でも恐らくチェルノブイリ事故で明らかになっている様々な健康障害が報告されることでしょう。
原発事故に伴う健康問題は,山下氏の矛盾した言動に見られるように,どこからかの圧力で,いつの間にか歪められ葬り去られようとしています。このことに私は一人の人間として,また,医師として深い憤りを覚えます。
4 南海トラフ地震が到来すれば,中央構造線断層帯上にある伊方原発が大変な事故を起こすことが想定できます。私が住む大分市中戸次は,伊方原発から80km程の所にあります。伊方原発との間には,ほとんど海しかなく,放射性プルームを遮るものはありません。伊方原発で大変な事故が起きれば,風向き次第では大分県に放射性プルームが襲ってきます。
伊方原発で想定される事故は,対岸の火事ではなく,大分県民の生活に現実的・実質的に大きな影響を及ぼしかねない深刻な問題です。
福島原発事故から5年半すぎた10月28日現在でも,自主的・強制的に避難し避難させられた福島県の人々の数は,なんと13万8000人に及んでいます。伊方原発で福島のような過酷な事故によって,大分にもこのような人々が生み出される可能性は十分にあります。
子どもたちの未来と,彼らの生活基盤を根こそぎ奪いかねない原発は一刻も早く止める必要があります。
5 原発は一体何のため誰のために作られたのでしょうか? 福島で起きたような過酷な事故を二度と起こさせるべきではありません。
自然災害を止めることはできません。しかし人間の作った原発は人間の手によって止めることはできます。
私どもは人間として,そして私は医師として,“No More Fukushima”の旗を高く掲げ,原発のない社会へ向けて行動することを表明し,この伊方原発を止める運動に関わりました。私どもは,私を含め周囲の多くの人々のいのちと暮らしと人権を守るために,伊方原発の稼働を止めたいのです。
伊方原発を稼動させないことが,私どもの決意であり生きる希望なのです。
いのちが一番です。
以上,原告としての意見を述べさせていただきました。
以 上


平成28年(ワ)第468号
原 告  小 坂 正 則 外263名
被 告  四国電力株式会社
平成28年11月17日
大分地方裁判所
   民事第1部合議B係 御中
原告ら訴訟代理人
弁護士  德 田 靖 之


意 見 陳 述 書

 本件訴訟の開始にあたり、原告ら代理人を代表して、以下のとおり意見を申し述べます。

1 はじめに

(1)私は先ず、私自身が今回の訴訟に代理人として関与するに至った経緯を、自省を込めてお話したいと思います。
この点を明らかにすることが、264名もの大分県民が、本件訴訟に原告として参加するに至った理由と本件訴訟の意義を明らかにすることにつながると思うからです。
私は、原発問題に決して無関心であった訳ではありません。スリーマイル島の事故も、チェルノブイリの大事故も関心を持って、その事故報告書等を読んできました。そして、5年前の福島第一原子力発電所の事故についても、その詳細を知るにつれ、二度とこのような事故を許してはならないとの思いを深くしたのです。
しかしながら、この福島の事故を受けて、九州で、玄海原発と川内原発の差止めを求める訴訟が提起され、弁護団への参加を誘われた時、私は、手を上げるということはいたしませんでした。
もちろん、名前だけの参加はしないという私自身の考え方もありはしたのですが、手を上げられなかった理由としては、私の手に余るという思いとともに、自らに被害が及びうる問題なのだという把え方が出来なかったという点があったのだと思います。
去る4月16日、震度6弱の地震に襲われ、自宅の棚が落ち、食器類の割れていく中で立往生するという経験をした私が、最初に感じたのは、これ以上の地震が発生したら、伊方原発はどうなるのかということでした。
私の事務所は、伊方原発から70km、自宅は80kmの距離にあります。伊方原発に、福島第一原発と同程度の「レベル7」以上の事故が発生すれば、自宅と事務所も放射性物質により直接的に汚染されることは明らかです。
文字通り、他人事ではない!
原発問題に及び腰だった私がまさに鞭打たれたのでした。
本件訴訟の264名もの原告らは、まさしく、私と同じく、自らとその家族そして子孫の健康と故郷の大地を守りぬくために、この訴訟に参加したのだということを、裁判所にも、被告にも、是非とも胸に刻み込んでおいていただきたいのです。
(2)日本の近現代史において、私が最も尊敬する田中正造翁は、足尾銅山とこれを擁護する明治政府とのたたかいに生命をかけた偉人ですが、その晩年の日記に、「真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」と書き付けています。
私は、この言葉にこそ、今回の原発問題を考えるうえで、私たちが等しく、立ち帰るべき原点があるのではないかと思います。

2 本件訴訟の中心的争点と審理のあり方について

(1)本件訴訟には、多数の争点がありますが、私は、その中核は、訴状の36頁以下に「本件における司法判断のあり方について」と題して論述したところにあるのではないかと考えています。
要約すれば、①原発に求められる安全性の程度は、福島第一原発事故のような過酷事故を二度と起こさないという意味での「限定的」絶対的安全性(深刻な事故が万が一にも起こらない程度の安全性)であり、②その安全性の判断基準は、必ずしも高度の専門的技術的な知識・知見を要するものではなく、一般の経験則あるいは基本的な科学技術的知識・知見に照らして、判断すれば足りるのであり、③深刻な「災害を二度と起こさない」という観点から、被告が原告らの指摘する科学的、合理的な疑問に対して、当該原発が過酷事故を起こす可能性がないことを被告において主張・立証されない限り、運転(操業)を許さないという判断のあり方こそが求められるということです。
(2)福島第一原発事故以前、原発問題に関するわが国の司法判断に欠落していたのは、まさしく、こうした視点でした。
言わば、日本の司法が、原発問題は高度の専門技術的な判断を前提とする政策的判断事項であるという隠れ蓑に逃げ込み続けたことが、福島第一原発事故のような過酷事故を防ぎえなかった一因であるということです。
その意味で、本件訴訟において裁判所に問われているのは、従来のような姑息な司法判断の枠組みに拘泥して、司法が果たすべき責任を放棄するのか、あるいは、福島第一原発事故以後の司法における本流となりつつある、大飯原発3、4号機に関する福井地裁平成26年5月21日判決、高浜原発3、4号機に関す福井地裁平成27年4月14日決定、同原発に関する大津地裁平成28年3月9日決定の立場の正当性を認めて、これを司法判断として定着させるのかという点にあるのだと思うのです。
(3)本件訴訟においては、このような視点の下で、伊方原発が、南海トラフ巨大地震の震源域上に位置するだけでなく、中央構造線断層帯と別府-万年山断層帯という長大な活断層の極近傍に位置しており、大地震の発生が具体的に懸念されるという私たち原告らの主張に対し、被告が、そのような過酷事故が生じる可能性はないことを立証しえたと言えるのかどうかが判断されるべきだと私は考えます。

3 結びに代えて

前述の田中正造翁は、また、「人権に合するは法律にあらずして天則にあり」とも述べています。私たちは、あの「法律」によって人権が侵害され続けた明治の時代にではなく、法治主義を大原則とし、人権の尊重を中核的な基本原理とする日本国憲法下に生きています。
「人権に合するは法律にあり」と公言できるような歴史を私たち法律家は歩んできたと果して言えるでしょう。
確かに、戦後、日本の司法は、四大公害訴訟、数々の薬害訴訟、ハンセン病訴訟等々において、画期的な解決をもたらしてはきました。
しかしながら、これらは、まさに、発生した深刻な被害に対して、過去の基準点を定めて、損害賠償を命じたにとどまっています。
生命や健康そして環境の破壊が、金銭によっては回復しがたいことを、誰もが熟知していながら、この限度でしか被害回復を図れなかったというのが、戦後の司法の限界でした。
けれども、原発訴訟は、こうした限界を超えて、深刻な被害の発生を未然に防ぐという課題を担っています。
「原発訴訟が社会を変える」とは、本件訴訟弁護団の共同代表である河合弁護士の名言ですが、私は、原発訴訟は司法を変えるのだと思っています。
裁判官の皆さん、私たちとともに、司法を変えていこうではありませんか。
以上
 
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by nonukes | 2016-11-18 17:02 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

  小坂正則