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小坂正則の個人ブログ

私たちはロシア市民と真逆のプロパガンダに洗脳されてはいないだろうか?

歴史の真実は1つではない。自分の立ち位置で真逆になると私は知った
小坂正則
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独立運動家・安重根の義挙112年で記念式典 ひ孫も出席 (聯合ニュース)


私が韓国独立記念館で体験したこと

1994年のノーニュークスアジアフォーラム「核も原発もいらないアジアフォーラム」韓国第2回大会に私は参加しました。第1回目の総会は東京で開催されたのですが、それは1986年のチェルノブイリ原発事故を受けて、日本でも韓国でも台湾でも反原発運動が盛んになっていくころに、東アジアの各国の市民が連帯して一緒に反原発をたたかおうという、全く市民だけの運動でした。現在でもこの動きは続いています。
そこで、第2回目の韓国集会は主催者による韓国周回ツアーが企画されていました。私はソウルから釜山までの4日くらいの参加でした。
初日のコースはソウルでは総会が開催されました。私たち英語がほとんど話せない参加者は途中で逃げ出してソウル見学などした楽しい思い出があります。そして総会が終わって韓国一周ツアーが始まったのですが、そこで最初に訪問したのが、韓国独立記念館でした。この記念館の展示は古代、近代、現代のような展示だったと思います。古代は朝鮮民族の歴史です。近代だと思うのですが、そこの展示の最初に大きな人物の写真が飾られていたのです。その人物は自由民権運動の父と言われる伊藤博文氏を銃撃した殺人者案重根(アンジュンコン)と私たちが歴史の教科書で習った「殺人犯」でした。その人物が韓国の英雄なのです。壁いっぱいに彼の写真が飾られていたのです。それは日本が朝鮮半島を植民地にして、朝鮮半島の人々を支配した日本帝国主義国家に対して独立運動の代表的な英雄だったのです。
私はこれまでの日本人として当たり前に考えていた歴史的真実が韓国では真さかさまになっていることを知ったのです。これは大変ショッキングなことでした。私は自分の子どもたちに「いつか韓国に旅行に行くことがあったら独立記念館には行ってみればいいよ歴史教科書がさかさまなのを学べるよ」と話しています。もちろん日本の教科書、あるいは韓国の教科書が間違っているなんて言いたいのではないのです。それぞれの立場によって歴史は真逆にも中間にも見えるのだということを学べればいいのです。

9.11テロ事件でも同じことを感じた

それから7年後の2001年9月11日の米国貿易センタービルへのビンラディン一味によると言われているテロ事件が起きた時に経験したことです。私はこの事件を連日のようにテレビを通じて見入っていました。なぜこんな酷いことを行うんだろうと。過激派への怒りに震えていました。ところが中東のアルジャジーラ放送局の映像が民放のニュースで流れたのです。その時映像はパレスチナの市民やこどもたちが万歳、万歳と両手を上げて歓喜に沸いていたのです。この映像をみて私はハタと我に返りました。そうだ。パレスチナの市民はイスラエルによって何の罪もない市民が連日のように攻撃されていて、天井のない監獄といわれるように閉じ込められているのです。そのイスラエルという小さな国の武力は米国が湯水のように与えているのです。彼らにとって敵はイスラエルですが、その黒幕は米国なのですかあら、彼らにとってはこの事件は「日頃の恨みやつらみへの復讐劇」だったのだと知ったのです。
特に日本の報道の自由度ランキングは世界67位で、先進国最低です。私たちが普通に見ているNHKや民放などに全国紙の朝日新聞だって、大したことはありません。日本のマスメディアに共通のタブーがあります。「米国や日米安保に対する批判はしない」という原則です。これまでよく言われている、裁判所が絶対に触れてはならない裁判所の常識として「原発と安全保障や憲法9条」には裁判所は介入しないという原則です。なぜなら日米安保は日本の憲法の上にあるからです。原発は国策だから触れたくはないのです。しかし、2011年の福島原発事故以後、原発に関しては最高裁以外は結構自由になりましたは、日米安保に関係する裁判には裁判所もマスコミも一切立ち入りません。

ニュートラルになることは難しい

私は自分の住んでいる地域の皆さんから「小坂は共産党だからねえ」と陰で日向でよく言われます。私が「脱原発」や原発裁判をやっていたり、田舎に住んでいるにしては自由に自分の思っていることを発言するからです。田舎では多くの人は同調圧力が強くてみんなの前では黙っています。影ではいろんな不満などは言いますが。私がある大分の地方で脱原発の講演会に呼ばれた時のことでした。「皆んさん電力自由化になったんですから、九電から自由に新電力に代えてもいいんですよ」と話したら、私を呼んでくれた主催者の1人の方が、「私も電気を変えたいとは思うんですけどね。この村は周りの人と変わったことをするとうるさいからねえ」という発言がありました。その方は反原発派の私たちの仲間なんですが。そんな同調圧力の中で私たちは暮しているんです。
人と変わったことをすることは許されないという空気が、この国には蔓延しています。だから自民党などの保守政権が維持できているんです。
私も含めて日本人と言われる多くの人は進駐軍からもらった色眼鏡(サングラス)をかけていて、それで世間を見ています。NHKも朝日新聞も全てが色眼鏡を通して私たちは見ているんです。それを外せばいいんですが、実はその色眼鏡は透明で誰にも見えないしさわれないんです。だから私はこう考えることにしました。進駐軍にもらった色眼鏡は私の力では外せないので、「えいっい!もう外すことは諦めて、色眼鏡をかけているんだということを忘れずに見ることにしよう」と。そしたら随分楽になりました。

人はいろんな色眼鏡をかけていることを認め合えばいい

韓国の人は韓国の色眼鏡をかけていて、私の眼鏡とは色がすくし違います。だから私と意見が少し違うでしょう。北朝鮮の人はもっと濃い眼鏡です。ロシアの市民はプーチン色の強い色眼鏡です。さてそれだったら、ウクライナの方とロシアの方の眼鏡の色が違うんだから簡単には理解しあえないかもしれませんね。でももしかして「多様性の尊重」というもう1つの色眼鏡をかけたら、ひょっとして共通の色が見えるかもしれません。そして解決策を話し合えるかもしれません。そうです。眼鏡は外せないんです。だから「ダイバシティー」という眼鏡をかけることで話し合いや解決策を見つけることができるかもしれないのです。







by nonukes | 2022-03-23 12:48 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

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