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小坂正則の個人ブログ

官邸のアイヒマンこと北村滋と官邸を倒すために、参院選で落とし前をつけよう

「安倍首相へヤジ取り締まり」は公安による違法な市民への予防拘束弾圧

小坂正則



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官邸のアイヒマンこと北村滋
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札幌駅前で拘束された女性

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「うんざり」とプラカードを掲げただけで拘束

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札幌駅前で拘束された男性

参院選も後半に差しかかった7月15日4時40分ごろ札幌で行われた安倍首相の選挙演説に1人の男性が「安倍やめろ・安倍帰れ」というヤジを言ったと同時に複数の制服警官と私服刑事が男性を取り囲んで、そのまま演説会場の札幌駅前から暴力的に連れ去られた様子がネット動画で拡散されました。その数分後には、同じ会場で、「また年金問題にふれた首相に対して「増税反対」と叫んだ女性1人も、警官5、6人に取り囲まれ、腕をつかまれて後方へ移動させられた。いずれのヤジでも、演説が中断することはなかった。現場では、多くの報道陣が取材していた」と朝日新聞7月17日号で伝えています。また写真の「うんざり」と書いたプラカードを掲げた女性も警察官に囲まれて排除されたのです。この時ヤジを言った2人が北海道新聞の取材に答えています。

警官に腕を掴まれ200メートル移動と監視

札幌市中央区で15日、安倍晋三首相の街頭演説中に声を上げたとして、道警の警察官らに現場から引き離された男女は17日、北海道新聞の取材に対し「まさかこんな目に遭うとは」と当時の様子を証言した。政権に疑義を投げ掛けるプラカードを掲げようとして警察官に制止されたという市民団体も「異様だった」と憤った。
「なぜ自由を奪われたのか。日本でこんなことが起こるなんて」。大学4年の女性(24)は声を震わせた。JR札幌駅前での首相の演説中、聴衆の後方から「増税反対」と叫んだ。政権に不満や不安を伝えたくて、意を決して初めて上げた声だった。だが、すぐに警察官に囲まれ、両脇を抱えられるように隅に追われた。数えると8人いた。
首相は次の会場の札幌三越前に移動したが、女性は警察官から「(あなたは)危害を加えるかもしれない」と言われ、行く手を遮られた。逃れたくて200メートル先のレンタルビデオ店に向かったが、店に着くまで女性警察官に腕を組まれたまま。中に入っても外に立っていた。
警察官がそばから離れたのは約2時間後という。首相は既に演説を終え、札幌市中心部を後にしていた。「罪を犯したわけでもないのに…」。今もそのショックは消えない。(ここまで引用北海道新聞7月18日号)

法的根拠のない違法行為が公然と行われる異常事態


上のような市民の自由を現行犯の罪名もなく、逮捕もしないまま、2時間もの間、警察権力によって拘束されたのです。逮捕しないということは「罪名がないので犯罪行為に当たらない」ことを意味します。また、このような事件は北海道警察だけで起きたのではありません。「大津市のJR大津京駅前で7月18日、参院選の自民党公認候補の応援演説をしている安倍晋三首相にヤジを飛ばす男性を、警備の警察官らが会場後方で囲んで動けなくする場面があった」と朝日新聞7月18日は伝えています。
このように一連の各県警の警備警察(公安)は罪名もないまま、市民を拘束しているのです。
札幌の事件を重要視した「自由法曹団北海道支部」など札幌の弁護士団体と市民団体」が19日、北海道警察に申し入れ書を提出しました。それに対して、道警幹部は「トラブルや犯罪を防ぐ措置」だと答えています。
ところが道警は当初この事件について、朝日新聞の取材に「トラブル防止と、公職選挙法の『選挙の自由妨害』違反になるおそれがある事案について、警察官が声かけした」と説明していたのです。では公職選挙法の「選挙妨害」とはどんな行為を指すのでしょうか。公選法225条に「交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき」と定められている。選挙の「演説妨害」について、1948年の最高裁判決は「聴衆がこれを聞き取ることを不可能または困難ならしめるような所為」としています。ですから、最高裁判例から見ても1人の人間がヤジを飛ばしたことで演説ができなくなったわけでもありませんのでこの判例も馴染みません。
また、警察官が「犯罪の抑制」のために被疑者を拘束する場合は「人の生命若しくは身体に危険が及び、又は財産に重大な損害を受ける虞(おそれ)があって急を要する場合」が条件とされています。この現場にはそんな状況があったとはとても思われません。ですからこの拘束事件は全く法令に反する違法な市民への弾圧だというしか言いようがないのです。
朝日新聞7月17日号で、松宮孝明・立命館大法科大学院教授(刑法)は警察官の行為について「刑法の特別公務員職権乱用罪にあたる可能性もある」と指摘。「警察の政治的中立を疑われても仕方がない」と話しています。誰が考えても法的根拠がないばかりか、警官による「犯罪行為」の可能性は大きいのです。


萩生田光一が仕組んで官邸のアイヒマンが実行

実はこの事件には伏線があります。7月9日、自民党の萩生田光一幹事長代行は9日、安倍晋三首相(党総裁)の参院選遊説の日程を党のホームページなどで公表しない理由に関し、演説の妨害を防ぐことをあげた。「組織的に演説を妨害する人もいる。真面目に聞きたくて集まった人に迷惑をかける」と述べ、「批判する権利はあるが選挙妨害と受け止められる」と語っていたのです。もちろん安倍が萩生田に「こうちゃん、僕チンの演説をヤジる奴らを黙らせられないの」というような、何らかの指示があったことは容易に考えられます。しかし、萩生田から杉田和博(内閣官房副長官兼内閣人事局で元警察官僚)へ指示し、杉田和博が官邸のアイヒマンこと北村滋(内閣情報調査室(内調)のトップ)へ指示を降ろしたのでしょう。
北村滋は映画「新聞記者」を見た人は覚えていることでしょうが、内閣調査室(内調)という官邸のスパイのトップの非人間的な人物が映画では「この国の民主主義は形だけでいいのだ」という台詞がありましたが、あの男が北村滋の役をやっていた田中哲司さん演じた人物です。北村滋という男は、中村格の上司で、中村格とは伊藤詩織さん準強姦事件の元容疑者の山口敬之の逮捕を中止させた男です。つまり、この一連の男たちは安倍官邸の用心棒なのです。そんな男たちにとっては「法律」など、どうせ道路に転がっている邪魔な石ころのようなものなのでしょう。安倍政権に取っては、この国は法治国家ではなく、人治国家なのですから。(安倍は国会で法治国家の対義語はなにかと野党議員に質問されても答えられなかったので、安倍が考えたのではなく、杉田和博あたりが考えた支配構造だと思われますが)


市民の萎縮効果を狙った「政権批判への弾圧」

道警は7月16日の「トラブル防止と、公職選挙法の『選挙の自由妨害』違反になるおそれがある事案について、警察官が声かけした」と会見で言ったが、翌日17日の官邸での会見で、西村康稔官房副長官は「(警察の対応は)公職選挙法の規定に基づいて適切に判断をされると考えている」と述べた。しかし同日に道警は公選法違反については「事実確認中」と見解を変えた上で、行為の法的な根拠については「個別の法律ではなくトラブル防止のため、現場の警官の判断で動いている」と説明して「公職選挙法に違反の可能性があるから」という文言を消し去ってしまったのです。
つまり、これが公職選挙法に抵触すると言うと最高裁判例に明らかに違反することを、内閣法制局などから指摘されたのでしょう。結局、個別の警察官へその責任をなすりつけて、幹部は逃げようとしているのでしょうが、これは明らかに組織的な市民弾圧であり、明らかな意図を持った違法行為です。
朝日新聞の論座07月18日で原田宏二氏(警察ジャーナリスト元北海道警察警視長)は以下のように説明しています。
警察は法律の執行機関として、誰よりも厳しく法律を順守する姿勢が求められると思う。しかし、残念ながら警察内部には「治安維持にためなら多少の違法行為は許されるのではないか」という誤った風潮がある。GPS捜査が最高裁で違法とされたのはその典型だ。
最近、共謀罪のようにそれまで犯罪ではなかった市民の行為が犯罪とされる法律ができたが、こうした警察内部の風潮が一層強くなっているのではないかと思わざるをえない。
私は演説を聴きにきた人がヤジを飛ばすことも選挙への参加のひとつの形態だと思う。ヤジを飛ばすというのは政権に対する一つの批判行為かもしれないけれども、札幌の人にとっては首相に対して直接抗議する唯一の場、選挙に参加する行為ともいえよう。(ここまで引用)
確かに3年前の参院選でも大分県別府市の労働組合会館にビデオカメラを設置して監視したような治安維持行動が組織的に行われていましたが、これらは一連の行動なのでしょう。

現代版治安維持法を打ち砕くためにも、参院選でこの落とし前をつけよう

このような行為は明らかに周囲の市民への「見せしめ」と「萎縮効果」を狙った組織的な治安維持行為です。
公職選挙法に接触する可能性があるから、事前に拘束することなど罪刑法定主義国家ではできるはずはありません。ただ、全くないかと言えば、そうでもありません。「テロ等準備罪」(共謀罪)を適用すれば、予防拘束が可能です。だから私たちは、この「テロ等準備罪」に反対したのです。「安倍が来るから安倍を痛めつけてやれ」と謀議を交わしたとすれば、それだけで「共謀罪」が適用されて、実行行為がなくても全員逮捕されるのです。そんな戦前の特高が行っていたことを、事前準備のために県警の中のスパイ組織である警備警察の公安に行わさせたのかもしれません。
私たちの自由や民主主義など国民の基本的人権は、何もしなければ空気のようなものですから、実感はありません。空気のありがたさを感じるのは空気のない場所に行って初めて、そのありがたさを感じることができるのです。ですから、今回このような犠牲になってくれた勇気ある方々により言論の自由や表現の自由を発してくれたことで、「安倍独裁政権」の暴虐ぶりを表面化させることができたのです。私たちも、このような「萎縮効果」に屈することなく、参院選で安倍政権がボロボロな選挙結果になるように頑張って声を挙げて、野党共闘の候補者を勝たせましょう。そして比例でも野党を勝たせるために頑張りましょう。私は最終日の秋葉原で多くの市民が集まって、安倍晋三の演説に対して、個人の感想を声に出す正当な行為を行うことを期待しています。そして小心者の安倍晋三が、「こんな人たちには負けるわけにはいかないのです」と、秋葉原事件を繰り返せば、翌日の投票に大きな影響を与えることでしょう。


by nonukes | 2019-07-19 17:45 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

  小坂正則

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