2019年 07月 11日
今回の参院選は改憲勢力2/3を阻止できるかが焦点
台風の目、山本太郎が自民党攻撃の最大の武器だ
小坂正則
7月9日熊本市にはこんなに人が集まっている
選挙番組を取り上げなくなったテレビ各局
7月4日公示の参院選が始まりましたが、11日の中盤の選挙情勢では、「自民党の過半数は確実で焦点は2/3を越えるか越えないか」と言われています。そんな中で、何としても2/3を越えさせないことが、最低限の目標でなければなりません。しかし、年々投票率が下がっていて、今回の参院選も前回より投票率が下がるとマスコミは伝えています。その主な理由として、「これまでは特徴的な選挙区の候補などを個別に放映して、激戦区の情報などをおもしろおかしく伝えていたのが、今回の選挙は党首の顔ばかりで、個別の候補者を取り上げなくなっている」と週刊誌などが伝えています。その背景にあるのが、2014年の衆院選を前に、自民党がNHKと民放5社に「公平な報道を求める」という圧力とも取れる要請文を出したことをが影響しているのでしょう。
プレジゼントオンライン7月8日号によると、「少しでもエッジを効かせた番組をつくろうとすると、クレームがくる心配がある。かといって主要政党を公平に扱い、クレームをつけられないように配慮しすぎると、間延びしておもしろくなくなる。視聴率も取れない。ならば、選挙を扱うのは最小限にしようという判断が働いたと言われる。」というのです。また、自民党の古手秘書はこうささやく。「報道機関への働き掛けによって自民党に有利な報道をしてもらいたいとは最初から思っていない。報道時間が短くなればそれでいい。今回も、その点では思惑通りだ」と、言うのです。つまり、おもしろおかしく取り上げれば、投票率は上がり、選挙を伝えなければ投票立は下がるので、下がれば公明党と自民党の組織選挙に有利なのです。
台風の目、山本太郎は完全無視のテレビ局
しかも山本太郎さん率いる「れいわ新選組」が台風の目と週刊誌や新聞でも伝えられていますが、残念ながらテレビを見ている限り、この選挙に山本太郎さんは登場していません。完全に無視されています。せめて、支持率だけでも出してくれたら、社民党は元より、維新や国民民主党を上回る支持率を叩き出す可能性があるにもかかわらず、出てこないのです。これは大手新聞社でも同じです。選挙中盤というのに、いまだに山本太郎さんの「れいわ新選組」は支持率が載っていないのです。ネットで一番話題をさらっているのは山本太郎さんなのです。7月11日の現代ビジネスによると、「選挙ドットコムの集計によれば、れいわ所属候補のツイートに対する「リツイート」と「いいね」の数は、1ツイートあたり1547.73にのぼり、自民候補の449.09、立憲民主候補の109.71を圧倒的に上回る。」とあるのです。ですから、圧倒的に「れいわ新選組」はネット上では最大勢力なのです。
ですから、自民党執行部と安倍官邸は山本太郎がテレビに出さないようにテレビ各局へ何らかの圧力をかけているのかもしれません。
しかし、ネットの影響力がどれほどあるかと言えば問題があります。上の図は「公益財団法人 明るい選挙推進協会」が調査したグラフです。3年前の参院選後に全国の有権者3千人の意識調査を行った結果です。投票先として一番大きな影響を受けるのがテレビで約70%です。ネットが平均で9.3%で、一番投票率の高い60歳以上が僅か1%なのです。若者はネットが20%です。新聞は60歳以上が32%で、若者は4%です。これkら分かることとして、ネットで盛り上がるのは最大で20%ですが、若者の投票率は30%以下ですから、ネットで盛り上がっても投票に確実に行く60歳以上の有権者にはほとんど役に立たないということなのです。
山本太郎が自民党攻撃の最大の武器だ
ネット上で盛り上がっている山本太郎と「れいわ新選組」がどれだけ自民党を支持する若者や保守層の個人経営者や中小零細企業などの景気の恩恵を預かっていない有権者の支持を奪い取ることができるかにかかっていると私は思います。しかも、ネット上での盛り上がりはネット人間に任せて、私たちは「ネット難民」と言われるネットやスマホを使わない、未だにガラ携しか使わない人たちや高齢者をターゲットにして声かけを行うことが大きなうねりを作り出す最大の選挙戦術ではないでしょうか。
インテリの方々はネットで調べて自分で投票先を決めますが、私たちの周りにいる、ガラ携を持っていて、政治には無関心で、保守的な善良な友人や知人に一声かけて、自民党への投票行動の少しだけ修正すればいいのです。
「消費税を5%に戻すと主張している山本太郎に入れてくれ」とか、「金持ちの所得税を引き上げて、貧乏人から税金を取るなと主張する山本太郎さんをよろしく」と言って、私たちの周りの有権者へ1人ずつ声をかけて、自民党の支持者をひっくり返すのです。なぜそれがもっとも効果があるかと言えば、自民党へ本来行く票をひっくり返せば、得票差は2倍になるのです。野党の票は取る必要はありません。自民党支持者と思われる方々と投票に行かない若者を狙うのです。
野党を勝たせる最大の武器は自民党票を引き剥がし、野党へ持って行くのが一番なのです。ですからどこの野党でかまわないのですが、山本太郎に台風の目となってもらい、投票率を上げることで公明党・創価学会の組織票の力を破壊するのです。
残すところ10日余りです。もし東京新聞の望月衣塑子さんを題材にした映画「新聞記者」をまだ観ていない方は、選挙前にぜひ観ることをお奨めします。この映画は安倍官邸が公安と内調という日本版CIAを使って、森友加計事件をもみ消し、レイプ犯元容疑者の山口敬之の逮捕を止めさせて、友だちのために税金を横取りする安倍政権の悪事を暴く映画です。この「新聞記者」を観て、あなたの心の中に怒りを燃え広がらせて、安倍を倒すための選挙行動に立ち上がりましょう。選挙のあとに悔やむより、今精一杯に汗を流して、選挙が終わって、まずは2/3が阻止できたことをみんなで祝おうではありませんか。
第 24 回参議院議員通常選挙全国意識調査
調査結果の概要
平成 29 年 3 月 公益財団法人 明るい選挙推進協会
http://www.akaruisenkyo.or.jp/wp/wp-content/uploads/2011/07/24san-643.pdf
山本太郎ばかりがネットで話題になるワケ
参院選の注目は「最低投票率」だけ
消費税廃止を掲げる「れいわ新選組」が大躍進するかもしれない
by nonukes
| 2019-07-11 17:17
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