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小坂正則の個人ブログ

米軍によるイラン攻撃をやらせてはならない

ホルムズ海峡の日本船籍タンカー攻撃はイラン革命軍の可能性はない
小坂正則


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赤っ恥をかきにイランへ行った安倍首相

6月12日13日に安倍首相がイランを訪れて、イランの最高指導者ハメネイ師とのトップ会談を行っていた、その日に、日本船籍のタンカーが何者かによって襲撃されるという事件が起きました。そしてすかさず米国のポンペオ国務長官は、「米政府はイランが攻撃の背後にいたと判断している」と発表。しかし、イラン当局者はタンカー攻撃への関与を否定。ザリフ外相は、イランの敵がタンカー攻撃の背後にいた可能性があると示唆し、米国の「根拠のない主張を断固否定する」と反論しています。
安倍首相にとってはこんな不名誉なことはないでしょう。トップ会談の最中に自国船籍がイラン近海のホルムズ湾で襲われるのですから。安倍首相はすっ飛んで日本へ帰ってきました。このイランへの渡航はトランプに頼まれて行ったと、ご本人は喋っていますが、どうもそうではないようなのです。安倍は以前からトランプへ「私はイランのハメネイ師と面識がある」と自慢していたらしいのです。そして5月25日から28日のトランプ来日時に「私がイランに行ってハメネイ師の仲介をしよう」と持ちかけたそうなのです。安倍首相にとっては「参院選前に外交の安倍を日本国民にアピールできる絶好のチャンスだ」と考えたのでしょう。しかし、トランプにとって安倍は利用できる駒の1つでしかありません。その証拠に米国は安倍首相がイランで交渉中にもかかわらず、新たなイラン制裁を発動したのです。 ハメネイ師にしてみれば「話し合いを呼びかけて安倍をよこした先から新たな制裁を発動するなどとはどういう了見か」と怒るのはあたりまえのことでしょう。安倍首相にとってもトランプにハシゴを外されたことと、日本船籍が攻撃されて、単に恥をかきにイランに行っただけで、何の成果もないままに日本へ逃げ帰ってきたのです。

中東にはこんなことわざがある

「世界の火薬庫」と言われて紛争の絶えない中東ではこんなことわざがあります。「テロを誰がやったかではなく、それによって利益を得る者が真犯人に一番近い」ということわざです。中東では親米と反米の両派、つまりイスラエルとイスラム教徒の戦いだけではなく、イスラム宗派の対立など複雑に入り組んでいるため、「敵の敵は味方」という関係で、テロの実行犯と言われる犯人は本当の犯人ではなく、裏でそれをそそのかしてやらせた真犯人がいるという複雑な関係が普通なのです。ですから、その事件で一番利益を得る者が真犯人に近いと言われる所以なのです。まず、ここでこのホルムズ湾でのテロの犯人が誰かと考えれば、一番利益から遠い者は日本です。安倍首相には自国の船を攻撃するメリットは微塵もありません。次がイラン政府です。イランは孤立無援で米国と対立しています。ですから安倍首相が当てにならないといえども救いの神でしょう。交渉相手と外交交渉中に、相手国の船を攻撃するなどハメネイ師が指示するわけはありません。軍部によるクーデターであればあり得ますが。そして一番この攻撃で利益を得る者は米国と、その手先であるイスラエルやサウジアラビアなどです。米国は戦争国家ですから、軍産複合組織のアミテージ一派の指示でCIAが雇い兵を使って仕掛けた可能性は高いでしょう。それにイスラエルは天敵であるイランを攻撃したくてたまらないのです。隙さえあればイランという中東一の軍事力のある国家へ米軍と戦争させたいのです。次がサウジアラビアです。シーア派とスンニ派の宗派対立がイランとサウジの対立なのです。一番考えられるのはサウジの息の根のかかったテロ組織の可能性が高いのではないでしょうか。

米軍によるイラン攻撃をやらせてはならない

米国の兵器企業などの軍産複合組織は世界中でどこかで常に戦争がなければ自分たちの利権が守られません。もちろん今日では最大の敵は中国です。中国の南シナ海への覇権など軍備増強の需要はたくさんあります。しかし、恒常的に中東は戦争国家にとってはなくてはならないお得意様なのでしょう。しかし、私たちに取っては、その真逆です。ホルムズ湾で紛争が起きたら真っ先に影響を受けるのは日本です。石油が入らなくなり、第三次石油危機が起こりかねません。するとそれでなくても不景気なこの国が一気に不況から世界恐慌へと突入する可能性さえあるのです。
しかももし、ホルムズ湾で機雷除去などが必要になったら自衛隊が出動することになりかねません。その先には米軍と自衛隊による集団的自衛権の行使なんてことにもなりかねません。そんなことになる前に、この事件を沈静化させる必要があるのです。
トランプにとって、一番の関心事は「大統領選挙」です。ですから何をやるかも分かりませんが、本来なら、安倍はイランに行くのではなくトランプを説得するのが安倍の一番の責任なのです。本当に親友なら「あなたの考えは間違っています。イランとは仲良くしなさい」とトランプをたしなめるのが安倍首相の責務なのです。しかし安倍はトランプの使いパシリでしかありませんので、そんな真似はできないでしょう。

安倍首相に外交などできない

安倍晋三には外交という高度な駆け引きなどしょせん無理です。ゴルフをしたりお土産のお金をばらまくのが外交なのではありません。プーチンを見れば分かります。政敵は殺してでも利益を優先するのです。メルケル氏は自分の信念と意志を貫くのです。これが外交です。ですから、日本の恥を世界中にばらまくような「安倍外交」はこの辺で終わってもらって、夏の参院選で安倍首相はお引き取り願って、毎日がゴルフ三昧の日々にして頂きましょう。

by nonukes | 2019-06-15 12:42 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

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