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小坂正則の個人ブログ

「24時間営業」を見直すまで私はセブンで買い物をしません



セブンイレブンは日本の食文化の多様性も働くオーナーの権利も認めない独裁企業だ
小坂正則



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頑張れセブン・オーナーさん本部に負けるな

今年2月21日の朝日新聞に「セブンイレブン「24時間営業限界」FC店と本部対立」という記事が出ていました。内容は「東大阪市の「セブンイレブン東大阪南上小阪店」が、今月から未明の営業を取りやめた。アルバイトが足りなくなったためだ。だが、セブン―イレブン・ジャパンの本部は、「24時間営業が原則だ」として営業時間の短縮を認めておらず、対立している。」そして「セブン本部は営業時間の変更は認めていないが、オーナーのオーナーの松本実敏さん(57)は、24時間営業を維持するためアルバイトの時給を上げて募集したが人員は集まらず午前1時から6時まで店を閉めた」というものです。それに対してセブン本部は一方的に「営業時間を戻さない場合はFC契約を解除すると連絡。その場合、1700万円の違約金が発生する」と告げたとありました。
そして「松本さんは「人が足らず(店が)回らない。時給を上げるのも限界がある。このまま24時間営業を続ければ、私が倒れるしかない状態だった」と話す。人件費はオーナー負担で「夜に店を開けても赤字になるだけ」と話しています。(ここまで要約による引用)

コンビニオーナーは現代版奴隷制度

このコンビニのことが大きくマスコミに取り上げられるきっかけとなったのが、1月19日「弁護士ドットコム」による「「過労死寸前」で時短営業…「契約解除」「1700万支払い」迫られる」の記事からです。この記事によると、「松本さんは2018年5月にがんで妻を亡くした。妻は毎日店舗で働いていて、亡くなる1カ月半前でも、4時間ほど勤務していたという。それほど店は忙しかった。」と言います。また、「松本さんは、喪失感を抱えたまま、2人分働いていたがついに限界を感じるようになった。時短となった今も朝5時~夕方6時まで13時間ほど働く。24時間営業なら16時間は働かないと店が回らないという。妻の死後8カ月ほどで完全に休んだ日は片手で足りる。」と言うのです。「「妻が亡くなる1カ月ほど前に、本部の人が1週間ほどシフトに入ってくれました。本当にありがたかったです。おかげで、東京の大学に通う息子に会いに行けました。妻はずっと、息子がどんな風に一人暮らしをしているか見たがっていたんです。ただ、葬儀のときを除き、これ以上のサポートは受けられなかった。最後の数週間は、一時的に帰省した息子にも手伝ってもらい、店と病室を往復する生活を続けた。」また、「松本さんは2~3年前、業者に8万円ほど払って、パート募集の広告を数週間出したことがある。しかし、面接に来たのは高齢者の女性1人だけで「大変そう」と辞退された。それほどスタッフを集めるのは難しくなっているという。」(ここまで引用)そんな過酷な労働が続いていたのです。
このような過酷な労働が続くことの原因がコンビニ「24時間営業」の掟にあるのです。ところがコンビニオーナーは事業主なので労働組合のような団他交渉を本部は認めていません。実際にはオーナー有志によって「コンビニ加盟店ユニオン」という組合が組織されて本部へ団体交渉要求を突きつけているのですが、ほとんどの大手コンビニ本部は交渉に応じていないそうです。

コンビニ・オーナーに何の決定権もない

セブンイレブン本部は、深夜でも店を開ける理由として、「いつでも開いているという利用者の意識が昼間の顧客来店につながる」と言うのです。実際には全国で5万店舗以上とコンビニが増えて通りを挟んで向かい合うようにコンビニがあって、そんな効果があるという科学的な根拠も証明されていません。それに深夜におにぎり1個が売れれば本部はそのロイヤリティーを受け取ることができるのですが、オーナーはおにぎり1個の本部手数料と原価分をおにぎり100円から引いた利益が10円から20円とかが入るだけなのです。しかし、オーナーは深夜のアルバイト賃金と電気代などが差し引かれると深夜営業は大幅な赤字となるのです。ただ、いくらオーナーが赤字になっても、本部はおにぎり1個売れれば本部手数が入るから「深夜営業をやめたい」とは一向に思わないのです。また、本部とオーナーは対等の関係ではありません。全ては本部が提示した契約書にサインしなければオーナーにはなれませんし、指示書の通りにオーナーは従う義務を課せられているのです。そこには個別のオーナーの希望を受け入れる余地は一切ないのです。ですから一人で裁判に訴えて闘っても莫大な時間と金がかかり、一方的に本部から契約解除されて、商品が届けられなくなるのでお店は廃業するしかありません。裁判で闘うということは店をやめることを覚悟しなければできないのです。このようなコンビニ・オーナーと本部との関係は「現代の奴隷とご主人様」の関係以外の何ものでもありません。

24時間営業が見直される中でコンビニだけが頑なに拒否する理由

ファミリーレストランなどは24時間営業を次々に見直しています。それは費用対効果が薄いからです。ファミリーレストランの競合店が各地にできて、深夜のお客が減っていることと、アルバイト従業員の確保が難しくなったこともあります。しかしコンビニとファミレスの大きな違いはファミレスは直営店が多く、本部は売り上げと賃金などの相対費がリアルに影響するので、深夜営業をやめる動機付けになるのですが、コンビニは個人営業のフランチャイズが多くて、大半のコンビニは本部がアルバイトの賃金を払っていないために、本部は経済的な影響を感じることがないのです。
日本は人口減少で働く若者が減っているのです。その影響でアルバイトの賃金も上がっています。ですから、アルバイト確保が実に難しくて、昼間でもオーナーや家族総出でクタクタになるまで働いているのが現状なのです。政府は「働き方改革」を訴えていますし、環境問題も問われる世の中になっているのに、客もいない深夜に煌々と電気をつけて店を開ける意味は「エネルギーの無駄遣い」と「労働力の無駄遣い」以外の何ものでもありません。

24時間営業を見直すまでセブンイレブンで買い物はしません

こんなセブンイレブン本部の一方的で傲慢な本部指導と「24時間営業」を見直す考えのない石頭の経営者の考えを変えさせるためにはオーナー1人だけのたたかいでは解決しないでしょう。おまけにファミリーマートはすでに24時間営業を見直しています。ローソンも見直しを検討しているそうです。ただ、何と言っても最大手のセブンイレブンが24時間営業を見直さなければ2番手3番手は積極的には見直しに着手はできないでしょう。その間にセブンがどんどん進出して自店の周りに出店してきたら大変だという恐怖心があるからです。ここは何としても働くオーナーさんの健康や「働き方改革」を実践させるために「オーナーの自由意志で24時間営業をやめられる」という確約が取れるまで「セブンイレブン不買」を私は取り組みます。多くの消費者のみなさんも、私と一緒に不買運動を行いましょう。
私はそもそもコンビニエンス・ストアーが異常に増えたことに反対です。なぜならそれぞれの街の個性や特色が失われてしまい、日本中の商店街が個性のない同じ顔になってしまうからです。街や村にはそれぞれの個性があった方が楽しいではないですか。多様性のある街や文化の方が逆境に強いのです。単一の種がはびこるとちょっとした外敵に襲われたり災害に遭っただけで一気に壊れてしまうのです。ですからいろんな商店が軒を連ねた街が一番災害にも大手の郊外型ショッピングモールにも立ち向かえると思うのです。
でも、これだけコンビニが増えたのですから、無視できる状態ではありません。せめて、そこで働く5万家族のオーナーのみなさんが楽しく生きがいのある経営ができるように私たち消費者が支えてあげようではありませんか。
私はセブン本部が「24時間営業」を見直して、オーナーさんの希望が叶うような対等で民主的なFC制度に改善されたら、また挽き立ての美味しいコーヒーを買いにセブンイレブンに足を運ぶことをセブン・イレブのオーナーさんに約束いたします。もちろんローソンもファミマのオーナーさんも頑張ってください。





by nonukes | 2019-03-07 11:30 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

  小坂正則

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