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小坂正則の個人ブログ

大分地裁で伊方原発運転差し止め仮処分が却下されました

これから私たちは佐藤重憲裁判長の決定をどう乗りこえて行くか
小坂正則


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大分地裁での第一ラウンドは敗けました


今日は10月4日ですから、9月28日から6日も過ぎて大分地裁で出た「伊方原発運転差し止め仮処分」棄却の報告です。大変遅くなってしまったのですが、それにはいくつかの理由がありました。第一の理由は、あらかじめこのような決定が出ることは想定していました。それでも私たちが原発再稼働を1つ1つ止めていって「脱原発」を実現させるには「安倍政権を倒さなければどうにもならない」という強い思いが私の中にはあります。だから沖縄県知事選の勝敗が気が気でならなかったのです。沖縄で自民党が負ければ安倍政権を倒すことも可能になると思うからです。でも勝ってよかったです。第二に負け惜しみではないのですが、ただ負けましたという報告では意味がありません。ではどうすれば勝てるのかと、これからの裁判を続ける戦略を練る必要があると思いました。そこでこれからどのようなたたかいかたが必要なのかを考えていたのです。

1つの原発を周辺住民が裁判を行い「動いたり止まったりを繰り返す」

2014年の福井地裁の樋口裁判長の判決や15年の樋口決定と16年の大津地裁の山本裁判長のような格調高い判決から、川内原発の地裁決定や福岡高裁宮崎支部決定や広島地裁決定など、政権や電力会社を忖度した「社会通念」というワードを用いて「事故が起こるリスクは無視していい」などという法律を無視する判断が続きました。広島高裁ではたまたま勝ちましたが、今回の広島高裁異議審で負けてしまいました。大分地裁の山本重憲裁判長の決定理由書は「読む価値が全くない」と甫守弁護士は語りました。河合弁護士は「こんなものはゴミ箱行きだ」と話していました。ですから反論する価値もない決定なのですが、負けは負けです。ただ伊方原発訴訟は松山の現地と広島・大分・山口の周辺住民が同時に行っている、日本でも例を見ない裁判です。ですから1カ所で負けても後方に援軍が待っているのです。私は常にこのように話してきました。「私たちの原発裁判は勝ったり負けたりして、伊方原発が動いたり止まったりすればいいのです。そうすれば原発の司法リスクが高まり、電気料金が跳ね上がり、電力会社は原発を動かす動機が薄れてしまうから」と。そして「その間に新電力がシェアを増やして行けば、やがて電力会社は原発を止めるか電力会社自体が倒産する」と。
その意味では、広島高裁で勝って9ヵ月止められたのですから、次は高松高裁で勝つか岩国地裁で勝てばいいのです。この方式をぜひ全国で実現させたいのです。このブログを読んでいただいている皆さんへお願いです。あなたもあなたの近くの原発運転差し止め裁判を起こしませんか。興味のある方は私のブログへ書き込み願います。全国の原発を周辺住民が裁判を起こせば、電力会社は裁判費用だけで数億円以上かかりますし、下手な鉄砲も数打てば当たるものです。それに高度な技術論争を要する裁判はもうやめて、誰でも分かるような中学生でも理解可能なやり方で「技術論争に陥らずに本質的な論点に絞って争う必要がある」と河合弁護士は語っています。そして「もう少し勝率の高い裁判戦術を取る」と河合弘之弁護士は今回の報告集会で話しています。ぜひ下の動画を見て下さい。

技術論争ではなく、科学の限界を裁判で争う

これまでの裁判では電力会社の原発建屋を直下型の地震が襲ってきた場合にどれだけの地震が来るかを予測して、その予測した地震動の揺れに堪えられる安全基準を「基準地震動」として計算して導き出しているのです。しかし、その「基準地震動」は建設当初の数値から311以後大幅に引き上げられているのですが、その引き上げは何らかの安全対策や改修補強をして地震に耐える建屋にしたのではありません。だって原子炉の中は狭くて、補強などできないのです。ですからコンピューターによるシミュレーションで出した「架空の計算」なのです。よく学校や役場などの窓に大きな鉄枠とカスガイが入ったビルを見ますよね。あれは震度7に堪えるように改修工事を行った結果です。何と、原発は普通のビルや積水ハウスやミサワホームなどの住宅に比べて遙かに強度は劣っているのです。
ですから、規制庁が認めた基準地震動が正しいのか、それよりももっと大きな地震が来るという私たちと電力会社の「地震による事故の可能性」を論争する技術論争よりも、そもそも規制庁の新規制基準自体が間違っているのであって、裁判で争う論点が「新規制基準」の数字が正しいのか間違っているのかではなく、人間の科学では自然界の起こす地震は予測ができるかできないかの論争を裁判所で行うというのです。

市販の住宅が2000ガルに堪えて伊方原発は650ガルにしか堪えない?

そんなこと皆さん知りませんよね。ネットで調べればすぐ出てきますが、阪神大震災でもミサワもセキスイも倒れなかったのですが、95年時でも1000ガルを超えていました。今は2000ガルは当たり前で、これまで日本で最大の地震動の三陸地震4022ガルでも堪えられるそうです。(もちろん家が持ったとしても中にいる人間が無事かどうかは別の話です)
しかし、伊方原発は建設当初の基準地震動が473ガルでした。阪神大震災以後保安委による見直しがあり、570ガルまで引き上げられて、今回の規制基準の見直しで650ガルまで引き上げられたのですが、皆さんの住んでいる住宅よりも遙かにお粗末な作りなのです。そんなもので、放射能が充ち満ちた危険極まりない原子力を使って電気を作っているのですから私たちは「直ちに止めろ」と要求したのです。

基準地震動を超える地震が6年で5回も原発を襲った

①2005年8月16日 宮城沖地震 女川原発
②2007年3月25日 能登半島地震 志賀原発 
③2007年7月16日 新潟県中越沖地震 柏崎刈羽原発
④2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震 福島第一原発
⑤2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震 女川原発

上のように原発の基準地震動を超える地震に見舞われたのですから、いかに基準地震動がいい加減であるかは一目瞭然です。ですからこれからの原発裁判は技術論争ではなく、「科学の限界」論争と人格権論争など倫理を裁判所で展開するのです。
2011年4月4日から5月28日までドイツのメルケル首相が開催して、2025年までに「原発全廃」を決めた「安全なエネルギー供給に関する倫理委員会」のような「科学技術の限界を議論する」ような技術論争ではなく、倫理論争が必要なのです。ドイツでは「この倫理委員会」のメンバーは科学者はもちろんですが、宗教者や政治家や哲学者などが参加して「脱原発」を決めたのです。ですから裁判所で哲学・倫理論争をこれから繰り広げるのです。このような裁判を全国で起こせば、多くのマスコミは取り上げてくれます。そしてその記事やニュースを見た国民の中に、「やはり原発再稼働はよくない」という民意をどんどん増やして、来年の参院選で安倍政権を倒すのです。
以上が私の新たな脱原発裁判の戦略です。どうか全国の心ある皆さん、私たちと一緒に「原発倫理裁判」を起こしましょう!新電力にまだ乗り替えていない方は今すぐ乗り換えましょう。そして脱原発の野党議員を1議席でも増やすために選挙に行きましょう。

TOSニュース






2018-09-28_大分地裁の伊方仮処分決定に関する報告集会・記者会見


伊方原発、差し止め認めず=新基準「合理的」-住民の仮処分申請却下・大分地裁
2018年09月28日 西日本新聞

 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の安全性に問題があるとして、住民が運転差し止めを求めた仮処分申請で、大分地裁(佐藤重憲裁判長)は28日、「原発の新規制基準には合理性が認められる」として、申し立てを却下した。住民側は決定を不服として、福岡高裁に即時抗告する方針。
 広島高裁が25日、運転差し止めを命じた仮処分決定を取り消しており、四国電は10月27日に3号機を再稼働する予定だ。
 耐震設計の目安になる地震の揺れ(基準地震動)や、阿蘇カルデラ(熊本県)の巨大噴火の可能性が主な争点だった。
 佐藤裁判長は決定で、新規制基準は最新の知見に基づき、地震予知に限界があることを踏まえて策定されており、合理的だと指摘。3号機を審査した原子力規制委員会の委員に強震動の専門家はいなかったものの、「看過し難い誤りはない」と判断した。
 住民側は、南海トラフ地震の想定震源域に立地するにもかかわらず、基準地震動が過小評価されていると訴えた。同裁判長は「四国電の想定に不合理な点はない」として退けた。
 伊方原発から約130キロ離れた阿蘇カルデラについては、マグマの蓄積状況などから、巨大噴火の前兆はないと認定。「同原発の運用期間中に差し迫った危険性はない」と結論付けた。
 愛媛県・佐田岬半島の付け根に位置する伊方原発は、豊後水道を挟んで大分市から約50キロの距離にあり、大分県の住民が2016年、仮処分を申し立てた。 【時事通信社】

伊方原発差し止め却下に住民怒り 「司法は国の言いなりか」 [大分県]
伊方原発の運転差し止めを求めた仮処分申し立てが却下され、「司法は屈した」と書かれた幕を掲げる関係者
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求めた申し立てを却下した28日の大分地裁決定。申し立てた住民らは「情けない決定。これまでで最悪だ」と怒りをあらわにした。県民や自治体からは、重大事故への懸念や安全対策の徹底を求める声が上がった。
「司法は屈した」-。28日、伊方原発3号機の再稼働を認める大分地裁の決定を受けた申立人の小坂正則さん(65)=大分市=は、決定を批判する幕を両手に持ち、顔をこわばらせて支援者の前に現れた。
「裁判官は、法律と良心にのっとって判断するべきなのに、国や最高裁の意向を忖度(そんたく)しているのではないか」。小坂さんは「伊方原発をとめる大分裁判の会」(同市)の事務局長を務めている。大分地裁での本訴訟を含め、再稼働反対を求める署名活動などの先頭に立ってきたが住民側の訴えをほとんど認めなかった決定に幻滅を隠せなかった。

決定は、四国電力が「中央構造線断層帯などの地域特性を考慮した上で適切に定めた」とする基準地震動(耐震設計の目安)や原子力規制委員会の新規制基準について、「最新の科学的、技術的知見を踏まえた結果を採用することにしており合理的」と理解を示した。小坂さんは「北海道地震のように、想定外の地震は各地で起きているのに」と憤る。
25日に差し止めを取り消した広島高裁の異議審決定などで「不合理」と指摘された原子力規制委の「火山影響評価ガイド」についても問題とせず、阿蘇カルデラ(熊本県)などの巨大噴火に対するリスクは「原発の危険性が社会通念上無視し得る程度まで管理されている」として四国電の主張をほぼ全面的に認めた。
伊方原発の対岸約50キロにある国東半島でシイタケ栽培を営む中山田さつきさん(64)=杵築市=は「火山に限らず、私は災害で原発に危険性が生じることを受け入れたことは一度もない。なぜここで生きる権利を脅かされなければならないのか」と反発し「裁判官には、誰の社会通念なのか、と問いたい」と批判。弁護団の河合弘之弁護士は「裁判所は、うまく説明できないことを社会通念という言葉を使って逃げている」と指摘した。
仮処分の申し立ては却下されたが、大分地裁では原告514人が差し止めを求め本訴訟で係争中だ。徳田靖之共同代表は「そもそも世論調査などで6割以上の人が原発の再稼働に反対している状況がある。裁判所はその声にどう応えるのか、本訴でその点を問い、今後も戦いたい」と話した。




Commented by 原戸祥次郎 at 2018-10-17 19:15 x
広島の原戸祥次郎です。インターネットで伊方の署名運動始めました。今やっと15.000人ですがchange org の注目度NO1です。「緊急署名拡散お願いします。南海トラフ地震の危機が迫る中、伊方原発(愛媛県)を再稼働するのは止めてください。」という署名です。拡散ご協力お願いします。
Commented by nonukes at 2018-10-18 00:14
> 原戸祥次郎さん
了解しました。私も先程FBで探し出しましたので、署名しました。
そしてFBにアップしたところです。
書き込みありがとうございます。
by nonukes | 2018-10-04 18:51 | 原発再稼働は許さない | Comments(2)