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小坂正則の個人ブログ

政府が愛国心を強要する国は民主主義国家ではない その2

愛国心の強要は憲法違反か
小坂正則

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前回書きました、私のブログは前川喜平氏の「面従腹背」という著書を読んで、書き上げたものです。これまでに、何度も「道徳教育」について、自分なりに下書きのような文章を書いてはみたのですが、旧教育基本法や新法の違いなど書いていくと長くなり過ぎて、ブログに書くにはそぐわなかったので書きませんでした。それが、この「面従腹背」の前川氏の的確な批判の文章を読んで、私も書こうと思ったのです。
そこで、私は前のブログで「『父母への敬愛』や『郷土や国を愛する心を』を強要することは日本国憲法に反しているのです。」と書きましたが、これは前川氏の意見ではありません。これは私の考えです。前川氏は「憲法に違背(いはい)している」(違背とは命令・規則・約定にそむくこと)と書いています。前川氏は「憲法に違反している」とまでは言っていません。ただ、私は憲法違反と書いたのですから、その論拠をもう少し述べたいと思います。
一般的には「違反」していると言う場合、明らかな法律違反のことを言います。それに対して「違背」や「不当」という言葉で表現するときは、違反までは言えないかもしれないが、その主旨に反するとか、限りなく違法性に近いというときに使う言葉だと思います。

なぜ愛国心の強要が憲法違反か

日本国憲法の下では国民の義務は3つしかありません。「納税」と「勤労」と「義務教育を受けさせる」義務の3つだけです。しいてあと1つの義務を入れるとしたら、憲法12条の「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」という「憲法を守り,育てる」義務だけです。それに反して、「教育基本法」では「愛国心」が子どもたちの教育で持たせることを国は求めているのですから、明らかにこれは憲法違反だと私は考えるのです。なぜなら、「義務」というものは例外なく誰しもが守らなければならばならない「例外なしの責務」だからです。すると、国民は誰しも愛国心や親を敬うことが義務とされたら、虐待する親を子どもは敬わなければならなくなりますし、「愛国心」のない人間は「反社会的な人間」や「欠陥人間」として社会的な存在価値のない人間として排除されることとなるでしょう。
そのような行為が憲法違反となるのです。内心の自由や思想信条の自由や宗教の自由はこの国に住む全ての人に与えられた権利なのです。外国籍の在住外国人に「愛国心を持て」とあなたは言えますか。余計なお世話と言われますよ。国家や警察権力に弾圧された人やえん罪や無罪の罪で牢獄に繋がれた方が、愛国心を持てますか?愛国心は持つ待たないは「内心の自由」なのです。それを強要することは民主主義国家においては権利の侵害なのだと私は思います。

愛国心とは何か

一言で「愛国心」と言われても、いろんな「愛国心」があるでしょう。よくネトウヨ連中が安倍政権批判をSNSに書き込んだ方々を「反日分子」だとか、言って批判します。戦前の時代では「戦争反対」を訴える人や政府や軍部に批判的な人を「非国民」と言って批判されて特高警察に弾圧されました。しかし、結果として、あれだけの戦争犠牲者を出して国家がボロボロになってしまったことを考えれば、戦争に反対した方々こそ、一番の「愛国者」だったのではなかったでしょうか。いま、安倍政権に批判的な方を「非国民」や「反日」と批判するネトウヨ連中こそが、私に言わせれば「反日分子」であり「非国民」です。この国を誤った方向に陥れようとしているからです。ですから、安倍政権を支持する方の自由は認めるのですが、長い目で見たら、何がこの国のためになるかは誰にも分からないのです。1年先の国益か、10年20年先の国益につながるかは誰にも分からないのです。だからこそ、民主国家では言論の自由や人権が最も大切な国民の権利であり義務なのです。
だから、いろんな考えがあっていいし、あることの方が間違った方向に突き進まなくていいのです。一糸乱れぬ国民全員が「これしかない」と考えることこそ、大きな間違った方向に突き進む危険なことだと私は思うのです。

日本国民の義務は世界の恒久平和のために努力すること

日本国憲法前文は実にすばらしいこの国が生まれ変わろうとした希望の宣言文です。我々は日中戦争と太平洋戦争という過ちを反省して、人類の恒久平和と人類の繁栄のために努力することが国民の義務であり、それを通して、他国から信頼されることによって日本国の平和と繁栄ももたらすことができるのであって、そのような行動を取る国民の努力こそが最大の「愛国心」だと私は考えるのです。


日本国憲法前文

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

by nonukes | 2018-07-01 00:32 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)