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小坂正則の個人ブログ

前原、民進党はどこに行く。野党共闘か?小池新党か?

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小坂正則

9月1日の民進党代表選で、民進党の国会議員の大半が、「もし枝野が代表になったら、前原は党を割って、出て行くだろう。しかし、前原が代表になっても枝野などのリベラル派は割って出て行く勇気はないから、ここは何とか党分裂を避けるためにも前原を推そう」と、考えたようだ。しかし、前原執行部の船出の前に、山尾志桜里幹事長予定候補が、文春砲に狙い撃ちされて、前原民進党は出鼻を挫かれることになった。
確かに前原氏は代表就任挨拶で維新の党にも「一緒にやりましょう」と丁寧に頭を下げたとマスコミは伝えている。ただ、維新や小池新党は、端から相手にしないのではないだろうか。蓮舫元代表が小池知事にラブコールを一生懸命に送ったのに袖にされたことからもお分かりだろう。ただ、前原代表にも思惑がある。細野君が仲を取り持ってくれるのではないかと。だから、まだ前原氏の進む方向が見えない。いや、見えないのではなく,決まっていないのではないのではないだろうか。
国会議員の代表選の時に8人の白票を投じた人たちは、前原でもなければ枝野でもない、民進党への不信任票の人間だったので、前原民進党が泥舟だったらさっさと逃げだそうと虎視眈々と狙っていたるようだ。さて、細野派の6人とも8人とも言われる連中は、どのような態度を取るのだろうか。残って前原を反共産統一に引っ張れば、前原はいやいや維新や小池新党へ尻尾を振るだろうが、すぱっと細野派が全員抜けてしまえば、枝野派の野党共闘派が俄然勢力を高めることになる可能性が大きい。
しかし、そんなにすんなりといかない理由もある。それは連合の誘因力が大きいからだ。連合は一貫して「原発推進」だし、「反共産」なので、前原など選挙の手足である連合抜きには1日として民進党は立ちゆかないからだ。連合に対して「是々非々」で前原代表が立ち向かえるかは未知数だから国民は不安なんだ。

小池新党が東京以外で大化けする要素は全くない

小池知事誕生のパフォーマンスは実に巧妙だった。自民党東京都連を「ブラックボックス」やら、「都議会のガン」というレッテルを貼って、攻めまくる様が東京都民には小気味よかった。でも、いざご本人が都知事になったら、豊洲か築地かの決定の過程を一切公表していないし、その理由を記者会見で記者に聞かれたら、「私がAIだから」と、訳の分からないことを言い出す始末だ。「築地を守り豊洲を活かす」ためには財政がいくらかかるのか、そのためのプランはどうなっているのかなど一切オープンになっていない。小池都政こそブラックボックスそのものだ。
そのほかにも関東大震災で虐殺された在日朝鮮人犠牲者への追悼文を送るのをやめた理由として、「事実かどうかは歴史家が検証する必要がある」として、さもなかったことにしたいという思惑が見え見えだ。
そんな小池ブームがいつまで続くか実に疑わしいし、少なくとも小池マジックは東京以外の地域では通用しない。次の総選挙は東京でも都議選のような勢いはないだろう。なぜなら、コウモリ政党の公明党は国政では自民党と共闘するからだ。むしろ保守がばらけて、下手すると共産党が小選挙区で通る可能性も出てくるかもしれない。こればっかりは開けて見ないと誰も分からない。もう一つ大きな理由がある。小池新党が国政選挙をたたかうのには大きなハードルが立ちはだかっている。それは選挙資金だ。いま、若狭を中心に集まると言われている民進党脱落組は皆、金を持っていない。民主党が政権を取ったのは少なくとも政党助成金があったことと、鳩山由紀夫さんがお金持ちだったからだ。ところが、小池さんにはお金はないし、彼ら素浪人たちはみんな貧乏侍ばかりなのだ。そんな彼らが、比例復活で生き残るためにはそれぞれの比例区でも立候補者を担ぎ出さなければならばならない。それだけで10億円も20億円も必要だろう。そんなお金が小池新党にあるわけないから、前原民進党は小池新党などを怖れる必要は全くない。

民進党脱落組は、全員枕を並べて落選だろう

さて、細野一派の連中だが、この連中は新人が大半で、このままでは生き残れないから、小池にすがって離党した連中がほとんどだ。党が困難な時に自分だけはさっさと沈没しそうな船を逃げだそうという卑怯者。小池新党の台所事情からしても、小池が軍資金を用意してくれることなど考えられない。むしろ逆だろう。小池や若狭からせびられるのが落ちだ。そして、小選挙区では落選間違いないので、比例復活にはそこそこの票を叩き出さなければ生き残れない。民進党脱落者の大半は次の選挙では生き残れないだろう。
どうせなら、民進党に残って、連合におんぶにだっこでいれば比例復活で生き残れたかもしれないのに、自業自得だろう。自分ファーストの皆さんは私たち有権者には用はありません。

民進は自民との違いをハッキリ示して有権者へ選択肢を

前原氏が代表になって、右派が出て行くのなら、民進党は自民党との違いを有権者にハッキリと示すべきだ。そうしなければ、国民の選択肢がなくなってしまう。集団的自衛権の行使や憲法9条改正に、原発などの争点を曖昧にしていたら、有権者は投票先を失ってしまう。アベノミクスをこれからも進めるのか、国民に分かりやすく、どっちが正しいのか、自民党と正々堂々と対立軸を明確にして、有権者の心をがっちり掴めば、細野などがこぼれ落ちても屁でもない。ただ、連合に振り回されて、脱原発の旗をハッキリ立てられなければ、有権者の多くは民進党に魅力を感じないだろう。
選挙は曖昧な政策は支持されない。選挙は言葉の戦いだ。単純明快なフレーズがいる。有権者は小難しい言葉は苦手だ。小泉純一郎のように、小池都知事のように、分かりやすく争点を明確に示して、分かりやすく説明しないと勝てない。行け行けどんどんで、自身の勢力の何倍もの力が出せるものだ。前原氏にその能力と度胸があるかどうかは分からないが、山尾志桜里というサムライを失った痛手は大きいだろうが、野党リベラルが一丸となってたたかえば勝てるチャンスも残されているかもしれない。前原さん、立憲主義と反安倍派の有権者の投票先を確保してくれ。お願いいたしますよ本当に。
by nonukes | 2017-09-11 17:47 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

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