2016年 05月 15日
深く静かに進んでいるエネルギー革命「リチウムイオンバッテリーの進化」
深く静かに進んでいるエネルギー革命「リチウムイオンバッテリーの進化」
小坂正則
昨日私は日本カトリック教会の皆さんの「福島の声を未来のために」という武藤類子さんの講演会に参加しました。私も40分の時間をもらって、「電力自由化で脱原発を実現できるか」という話をさせてもらえることになってました。ところが、4月14日から始まった熊本地震が続く中で、「そんなのんきなお話しなどしている時ではない」と考えて、きゅうきょお話しを変更させてもらったのです。私の話は「熊本地震の次に来る巨大地震とは?」というテーマで、伊方原発や川内原発と地震の話をしました。
ちょうど大分合同新聞が、講演会の前日の朝刊の1面トップに「大分でも伊方仮処分」という記事を書いてくれたので、結論は「伊方を動かさせないためには、川内を止めるためには何ができるか」という話に持って行けるようにしました。
武藤類子さんの心にしみるようなすばらしいお話しの後に、私のお粗末な話で、皆さんのお耳汚しになったのではないかと心配でした。私は武藤さんに会うのは今回が初めてなのですが、噂の通り心やさしい方でした。なぜなら、私の話が終わった後に、,武藤類子さんは「おもしろいお話しありがとうございました」と言ってくれたからです。もちろんお世辞だとは思いますがやさしい方だったです。
国や福島県が「原発事故などなかったかのように」策を弄してもウソはバレる
この場に武藤さんのお話しは詳しくは書きません。ただ、福島県や強制避難地域や帰還困難地域の自治体が強制帰還のために様々な政策を打ち立ててる話を武藤さんはしてくれました。放射能の危険性をいうと「風評被害を騒ぎ立てるヤカラ」と非難されるそうです。随分この国は住みづらくなったことは事実です。チェルノブイリ事故の被害地域のウクライナやベラルーシでは未だに多くの子どもたちや住民へのケアーが行われているのに比べたら、この国は随分ひどい仕打ちを彼らに強いていることが話されました。「まるで原発事故などなかったかのように」または「福島事故は終わった」ことを県民に強要しているとさえ思えます。ベラルーシやウクライナ政府のチェルノブイリ被害者へのきめ細やかなケアに比べたら、この国は原発事故被害者を切り捨てる冷たい国だということだけは間違いないでしょう。これだけは言えます。避難している住民や甲状腺ガンや様々な疾患に苦しむ子どもたちには原発事故を起こした責任はないのです。その責任は東電に政府に、そして福島県に、また原発を誘致した市町村にこそあるのですから。
「リチウムイオンバッテリーの進化」がダーティーな金銭亡者を駆逐する
私の話も書きませんが、企画段階では武藤さんに「福島の現実を直視して、私たちはどう行動するか」という話をしてもらって、小坂は「原発を止めるために私たちは何ができるか」を話す予定だったのです。もちろん「仮処分裁判」という話は、その大きな手段として有効なのですが、経済や産業界の話はできませんでしたので、今日は昨日できなかった話の一部をここに書くことにします。
それは「リチウムイオンバッテリーの進化」がすさまじい勢いで進んでいるという話です。
電気自動車が普及しない理由は長距離走行に向いていないからです。三菱のムーブや日産のリーフは1回の充電で130キロとか、よくて200キロ未満です。とことがエアコンを使うとこれが一気に半分くらいになってしまうのです。電気自動車に乗っている人は長距離走行には使っていないのです。テスラという米国の電気自動車メーカーの車は600キロとか走るそうです。米国ではそれだけ走れなかったら売れないからですが、その代わり高額です。2千万円以上するそうです。日本で電気自動車が300万円で売り出されているとしたら、車体価格は100万円で電池が200万円とよく言われています。そして、パソコンと同じように性能が2倍になって価格は半分になるという技術革新がバッテリーの世界でも進んでいます。パソコンは1年~2年でこの現象が起こってきたといわれていますが、バッテリーの世界でも5年そこそこで性能2倍、価格が半分という変化が起きているのです。
するとどうでしょう。バッテリーが半額の100万円になり走行性能が2倍の300キロ近くになれば、1回の充電で300キロ走って、電気代は数百円でいいのですから、これで電気自動車は一気に脚光を浴びるようになるでしょう。そして自動車もパソコンのように部品だけ買ってきて中小企業が組み立てて売るような社会がやがては来るかもしれません。
ところで私の今回のテーマは自動車ではありません。電力の話です。特に太陽光発電を補完するバッテリーの話です。自動車産業の技術革新がバッテリーの低価格化と高性能化をもたらして、それが家庭の太陽光発電の電力備蓄化へと普及して、最後に国内のエネルギー政策の変化をもたらす可能性が大きいのです。
太陽光発電の欠点は昼間しか発電できないことです。それをカバーするのがバッテリーです。それに太陽光発電パネルなどの部品の価格低下が再エネの普及を間違いなく後押しするのです。固定価格買取などという補助制度を取り入れなくても太陽光発電の発電コストが石油や天然ガスなどと競争できる価格に近づくのです。もちろん、原発の発電コストに対しては、核のゴミ処理費を発電コストに全部入れれば、今でも太陽光は原子力には十分勝っていますけどね。
原発にしがみつく死神のような電力会社と安倍政権。そしてそれを後ろで支える電力労組などの金銭亡者たちの青ざめた顔が、私の目に浮かびます。
詳しくは電力自由化の講演会でお話しします。(申込先090-1348-0373小坂まで)
日産、市場で最もお求めやすい価格の新型家庭用蓄電池「xStorage」を発表
2016/05/14 By Autoblog Japan Staff
日産は「市場で最もお求めやすくなるように開発した」という新型の家庭用蓄電池「xStorage」を発表した。欧州では容量4.2kWhタイプの価格が取り付け費用込みで4,000ユーロ(約50万円)からとなっている。競合するテスラの家庭用蓄電池「パワーウォール」は6.4kWhで3,000ドル(約33万円)、取り付け費用を入れると合計7,000ドル(約76万円)になる。日産は今年9月の発売から5年間で50万台のxStorageを販売する予定だ。
xStorageには多くの利点がある。まず、電力の消費が少ない最も電気料金の安い時間帯に充電しておくことができ、顧客は電力不足で電気の価格が上がったときに蓄電しておいた電力を家庭で使用したり、あるいは転売してお金を得ることもできる。xStorageは完全一体型の蓄電地で、スマートフォンの専用アプリを利用して離れた場所から簡単に操作やモニターが可能だ。日産は自社の電気自動車「リーフ」の充電に顧客がxStorageを使用することを想定しており、取り付け場所はリビングルームではなくガレージが多くなりそうだ。
イートン社と共同開発したxStorageは、現在欧州の顧客向けのみに販売されており、米国や日本で販売する具体的な計画はまだない。しかし、日産が既にテスラのパワーウォールが販売されている米国への導入を考えるのは、xStorageのEUにおける売上げ次第ということになるだろう。
見事に赤く色づいた我が家のシャクナゲの花と池のこいたちです
小坂正則
昨日私は日本カトリック教会の皆さんの「福島の声を未来のために」という武藤類子さんの講演会に参加しました。私も40分の時間をもらって、「電力自由化で脱原発を実現できるか」という話をさせてもらえることになってました。ところが、4月14日から始まった熊本地震が続く中で、「そんなのんきなお話しなどしている時ではない」と考えて、きゅうきょお話しを変更させてもらったのです。私の話は「熊本地震の次に来る巨大地震とは?」というテーマで、伊方原発や川内原発と地震の話をしました。
ちょうど大分合同新聞が、講演会の前日の朝刊の1面トップに「大分でも伊方仮処分」という記事を書いてくれたので、結論は「伊方を動かさせないためには、川内を止めるためには何ができるか」という話に持って行けるようにしました。
武藤類子さんの心にしみるようなすばらしいお話しの後に、私のお粗末な話で、皆さんのお耳汚しになったのではないかと心配でした。私は武藤さんに会うのは今回が初めてなのですが、噂の通り心やさしい方でした。なぜなら、私の話が終わった後に、,武藤類子さんは「おもしろいお話しありがとうございました」と言ってくれたからです。もちろんお世辞だとは思いますがやさしい方だったです。
国や福島県が「原発事故などなかったかのように」策を弄してもウソはバレる
この場に武藤さんのお話しは詳しくは書きません。ただ、福島県や強制避難地域や帰還困難地域の自治体が強制帰還のために様々な政策を打ち立ててる話を武藤さんはしてくれました。放射能の危険性をいうと「風評被害を騒ぎ立てるヤカラ」と非難されるそうです。随分この国は住みづらくなったことは事実です。チェルノブイリ事故の被害地域のウクライナやベラルーシでは未だに多くの子どもたちや住民へのケアーが行われているのに比べたら、この国は随分ひどい仕打ちを彼らに強いていることが話されました。「まるで原発事故などなかったかのように」または「福島事故は終わった」ことを県民に強要しているとさえ思えます。ベラルーシやウクライナ政府のチェルノブイリ被害者へのきめ細やかなケアに比べたら、この国は原発事故被害者を切り捨てる冷たい国だということだけは間違いないでしょう。これだけは言えます。避難している住民や甲状腺ガンや様々な疾患に苦しむ子どもたちには原発事故を起こした責任はないのです。その責任は東電に政府に、そして福島県に、また原発を誘致した市町村にこそあるのですから。
「リチウムイオンバッテリーの進化」がダーティーな金銭亡者を駆逐する
私の話も書きませんが、企画段階では武藤さんに「福島の現実を直視して、私たちはどう行動するか」という話をしてもらって、小坂は「原発を止めるために私たちは何ができるか」を話す予定だったのです。もちろん「仮処分裁判」という話は、その大きな手段として有効なのですが、経済や産業界の話はできませんでしたので、今日は昨日できなかった話の一部をここに書くことにします。
それは「リチウムイオンバッテリーの進化」がすさまじい勢いで進んでいるという話です。
電気自動車が普及しない理由は長距離走行に向いていないからです。三菱のムーブや日産のリーフは1回の充電で130キロとか、よくて200キロ未満です。とことがエアコンを使うとこれが一気に半分くらいになってしまうのです。電気自動車に乗っている人は長距離走行には使っていないのです。テスラという米国の電気自動車メーカーの車は600キロとか走るそうです。米国ではそれだけ走れなかったら売れないからですが、その代わり高額です。2千万円以上するそうです。日本で電気自動車が300万円で売り出されているとしたら、車体価格は100万円で電池が200万円とよく言われています。そして、パソコンと同じように性能が2倍になって価格は半分になるという技術革新がバッテリーの世界でも進んでいます。パソコンは1年~2年でこの現象が起こってきたといわれていますが、バッテリーの世界でも5年そこそこで性能2倍、価格が半分という変化が起きているのです。
するとどうでしょう。バッテリーが半額の100万円になり走行性能が2倍の300キロ近くになれば、1回の充電で300キロ走って、電気代は数百円でいいのですから、これで電気自動車は一気に脚光を浴びるようになるでしょう。そして自動車もパソコンのように部品だけ買ってきて中小企業が組み立てて売るような社会がやがては来るかもしれません。
ところで私の今回のテーマは自動車ではありません。電力の話です。特に太陽光発電を補完するバッテリーの話です。自動車産業の技術革新がバッテリーの低価格化と高性能化をもたらして、それが家庭の太陽光発電の電力備蓄化へと普及して、最後に国内のエネルギー政策の変化をもたらす可能性が大きいのです。
太陽光発電の欠点は昼間しか発電できないことです。それをカバーするのがバッテリーです。それに太陽光発電パネルなどの部品の価格低下が再エネの普及を間違いなく後押しするのです。固定価格買取などという補助制度を取り入れなくても太陽光発電の発電コストが石油や天然ガスなどと競争できる価格に近づくのです。もちろん、原発の発電コストに対しては、核のゴミ処理費を発電コストに全部入れれば、今でも太陽光は原子力には十分勝っていますけどね。
原発にしがみつく死神のような電力会社と安倍政権。そしてそれを後ろで支える電力労組などの金銭亡者たちの青ざめた顔が、私の目に浮かびます。
詳しくは電力自由化の講演会でお話しします。(申込先090-1348-0373小坂まで)
日産、市場で最もお求めやすい価格の新型家庭用蓄電池「xStorage」を発表
2016/05/14 By Autoblog Japan Staff
日産は「市場で最もお求めやすくなるように開発した」という新型の家庭用蓄電池「xStorage」を発表した。欧州では容量4.2kWhタイプの価格が取り付け費用込みで4,000ユーロ(約50万円)からとなっている。競合するテスラの家庭用蓄電池「パワーウォール」は6.4kWhで3,000ドル(約33万円)、取り付け費用を入れると合計7,000ドル(約76万円)になる。日産は今年9月の発売から5年間で50万台のxStorageを販売する予定だ。
xStorageには多くの利点がある。まず、電力の消費が少ない最も電気料金の安い時間帯に充電しておくことができ、顧客は電力不足で電気の価格が上がったときに蓄電しておいた電力を家庭で使用したり、あるいは転売してお金を得ることもできる。xStorageは完全一体型の蓄電地で、スマートフォンの専用アプリを利用して離れた場所から簡単に操作やモニターが可能だ。日産は自社の電気自動車「リーフ」の充電に顧客がxStorageを使用することを想定しており、取り付け場所はリビングルームではなくガレージが多くなりそうだ。
イートン社と共同開発したxStorageは、現在欧州の顧客向けのみに販売されており、米国や日本で販売する具体的な計画はまだない。しかし、日産が既にテスラのパワーウォールが販売されている米国への導入を考えるのは、xStorageのEUにおける売上げ次第ということになるだろう。
見事に赤く色づいた我が家のシャクナゲの花と池のこいたちです
by nonukes
| 2016-05-15 11:48
| 自然エネルギー
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