2016年 01月 09日
電力完全自由化を成功させよう! その3
電力完全自由化を成功させよう! その3
深夜電力料金が値上がりして、オール電化はお荷物でしかなくなった
小坂正則
オール電化詐欺師の電力会社
2011年3.11以前は猫も杓子も「オール電化」「オール電化」と電力会社は宣伝していましたね。現在はどの電力会社もさすがに大ぴらな宣伝はしなくなりました。でも工務店や電気工事屋は相変わらずオール電化を勧めています。マイホームを建てるときにオール電化の方が建設費が高くつくのでそれだけ利幅が大きいのでしょう。
「オール電化は年間10万円もお得」という宣伝を九州電力は行っていました。2008年に公正取引委員会から九州電力のオール電化のチラシがウソを唱っているということで訂正の行政指導を受けたのです。その内容とは、オール電化の工事を行うための初期投資を計算に入れないで年間10万円お得と言っていたのですが、約100万円の初期投資を入れたら、10年間でやっと初期投資が回収できるので、その後は利益が出ますが、10年持たないでエコキュート(電気温水器)が壊れてしまえば損することもあるという犯罪的なインチキ宣伝だったのです。ですから、私は10年以上前から「オール電化はお財布にもよくないし環境にもよくないのでやるべきではない」とあちこちで話していました。
オール電化の犯罪性は私の以前のブログを見てください。
深夜電力はどんどん値上げされています
電力会社の電力契約メニューのは様々なメニューがあるのは皆さんご存じですか。大きく分けて、一般的な料金は「従量電灯B」という誰でも入っている料金メニューです。それに対して電気温水器を使っている方は深夜割引料金の「時間帯別電灯料金」というメニューです。これは深夜8時間は割安料金にしますが、その代わり昼間の料金が割高にしますというものです。ですから電気温水器をお使いの方は深夜の電気料金が割安の8円くらいになるので、夜中にお湯を沸かしておいて昼間にそのお湯を使うというものです。その代わり昼間の電気代が普通の方は22円くらいのところが32円くらいになりますというメニューだったのです。
ところで何で昼間が割高で夜中が安くできるかというと、それには原発の電気が夜中に余ってしまうと言う日本の電力会社独特の地域独占という制度の弊害を解消させるための料金制度だったのです。ところが311福島原発事故で全ての原発が止まってしまって、夜中の原発の電気が余るどころか足りなくなってしまい、夜中でも石油を使って発電しなければならなくなって、これまでの料金改定で毎回深夜電力が割高になって来ているのです。さて今年の4月から電力自由化で東京ガスなどが新たに進出しますが、そこには当然のこととして「深夜電力割引」はないでしょう。だって東京ガスは原発を持っていませんから深夜だけ電気料金を割安にするメリットなどないからです。と言うことはオール電化の方や深夜電力を使い「電気温水器」を使っている方は既存の電力会社から逃れられないのです。しかし、残っていれば安心かというとそうでもありません。ジワジワと深夜電力は値上げされて、オール電化の割安感は吹き飛んでしまうでしょう。
東電の深夜電力の値上げの歴史を見てください。2012年5月までは深夜料金は1kwhあたり9.72円でしたが、5月からは11.82円へ。現在は12.48円です。実に僅か3年で30%も値上げされているのです。これから東電のお客さんがどんどん減って来れば、ますます深夜電力も値上げされることでしょう。
それでもあなたはオール電化を選択しますか
オール電化は地域独占の電力会社が一方的に夜中の余った電力を捨て値で売って、その分昼間の電気料金を高くして電力需要調整のために負荷平準させていたのです。ところが電力自由化でそれどころではなくなってしまいました。昼間のお客さんもどんどん少なくなって来たので、夜中を安くして昼間の客に高く売るという殿様商売ができなくなったのです。これから家を新築する方はオール電化だけはやめてください。初期投資を回収できないからです。おまけに新規の電力会社はガス会社が多いので、オール電化メニューなど用意しません。オール電化は役立たずのお荷物にしかなりません。
しかも、電力会社もこのようなオール電化の割安料金メニューは今年の4月からは廃止すると公表しています。「電気料金プランは、2016年3月31日をもって新規ご加入の申込受付を終了させていただきます。」
今からオール電化を考えている方は早急にガス併用に変更しましょう。
適正な競争社会ではウソが通用しない
「オール電化」は日本特有の電気料金制度でした。それは地域独占の電力会社特有の制度でガス会社の利益を巻き上げようとする考えです。自分たちの電気は独占ですから昼間の電気料金を高くして夜中を安くしても、電力独占なら総体での売り上げには影響しないのですからいくらでも夜中の電気を安くできたのです。しかし、これからは昼間を高くしたら顧客が逃げるのですから、そんなに昼と夜の電気料金の格差は作れません。それに原発をどんどん作りすぎたせいで夜中の電気が余っていたので深夜電力を安く売っていたのです。ところが今度は激しい競争です。夜中が余るどころか昼間も余るようになるでしょう。電力会社は倒産するような時代になって来たのですから、電力会社は恥も外聞もかなぐり捨てて取れるところからはどんどん金を取ろうという戦術になるでしょう。つまり、オール電化の顧客はガス会社の電力には絶対に逃げ出すことはないのですから、生かさず殺さず、あなた方(オール電化のお客様)はオール電化をやめるまではずーっと電力会社の餌食にされるのです。
でも、それは仕方ありません。社会的公正な市場ができるのですから、不公平で環境負荷も大きな深夜電力利用の温水器(夜中にお湯を沸かして翌日の夕方にお風呂などに使うので熱損失が大きいというエネルギーロスの問題がある)の社会的役目が終わったのです。
深夜電力料金が値上がりして、オール電化はお荷物でしかなくなった
小坂正則
オール電化詐欺師の電力会社
2011年3.11以前は猫も杓子も「オール電化」「オール電化」と電力会社は宣伝していましたね。現在はどの電力会社もさすがに大ぴらな宣伝はしなくなりました。でも工務店や電気工事屋は相変わらずオール電化を勧めています。マイホームを建てるときにオール電化の方が建設費が高くつくのでそれだけ利幅が大きいのでしょう。
「オール電化は年間10万円もお得」という宣伝を九州電力は行っていました。2008年に公正取引委員会から九州電力のオール電化のチラシがウソを唱っているということで訂正の行政指導を受けたのです。その内容とは、オール電化の工事を行うための初期投資を計算に入れないで年間10万円お得と言っていたのですが、約100万円の初期投資を入れたら、10年間でやっと初期投資が回収できるので、その後は利益が出ますが、10年持たないでエコキュート(電気温水器)が壊れてしまえば損することもあるという犯罪的なインチキ宣伝だったのです。ですから、私は10年以上前から「オール電化はお財布にもよくないし環境にもよくないのでやるべきではない」とあちこちで話していました。
オール電化の犯罪性は私の以前のブログを見てください。
深夜電力はどんどん値上げされています
電力会社の電力契約メニューのは様々なメニューがあるのは皆さんご存じですか。大きく分けて、一般的な料金は「従量電灯B」という誰でも入っている料金メニューです。それに対して電気温水器を使っている方は深夜割引料金の「時間帯別電灯料金」というメニューです。これは深夜8時間は割安料金にしますが、その代わり昼間の料金が割高にしますというものです。ですから電気温水器をお使いの方は深夜の電気料金が割安の8円くらいになるので、夜中にお湯を沸かしておいて昼間にそのお湯を使うというものです。その代わり昼間の電気代が普通の方は22円くらいのところが32円くらいになりますというメニューだったのです。
ところで何で昼間が割高で夜中が安くできるかというと、それには原発の電気が夜中に余ってしまうと言う日本の電力会社独特の地域独占という制度の弊害を解消させるための料金制度だったのです。ところが311福島原発事故で全ての原発が止まってしまって、夜中の原発の電気が余るどころか足りなくなってしまい、夜中でも石油を使って発電しなければならなくなって、これまでの料金改定で毎回深夜電力が割高になって来ているのです。さて今年の4月から電力自由化で東京ガスなどが新たに進出しますが、そこには当然のこととして「深夜電力割引」はないでしょう。だって東京ガスは原発を持っていませんから深夜だけ電気料金を割安にするメリットなどないからです。と言うことはオール電化の方や深夜電力を使い「電気温水器」を使っている方は既存の電力会社から逃れられないのです。しかし、残っていれば安心かというとそうでもありません。ジワジワと深夜電力は値上げされて、オール電化の割安感は吹き飛んでしまうでしょう。
東電の深夜電力の値上げの歴史を見てください。2012年5月までは深夜料金は1kwhあたり9.72円でしたが、5月からは11.82円へ。現在は12.48円です。実に僅か3年で30%も値上げされているのです。これから東電のお客さんがどんどん減って来れば、ますます深夜電力も値上げされることでしょう。
それでもあなたはオール電化を選択しますか
オール電化は地域独占の電力会社が一方的に夜中の余った電力を捨て値で売って、その分昼間の電気料金を高くして電力需要調整のために負荷平準させていたのです。ところが電力自由化でそれどころではなくなってしまいました。昼間のお客さんもどんどん少なくなって来たので、夜中を安くして昼間の客に高く売るという殿様商売ができなくなったのです。これから家を新築する方はオール電化だけはやめてください。初期投資を回収できないからです。おまけに新規の電力会社はガス会社が多いので、オール電化メニューなど用意しません。オール電化は役立たずのお荷物にしかなりません。
しかも、電力会社もこのようなオール電化の割安料金メニューは今年の4月からは廃止すると公表しています。「電気料金プランは、2016年3月31日をもって新規ご加入の申込受付を終了させていただきます。」
今からオール電化を考えている方は早急にガス併用に変更しましょう。
適正な競争社会ではウソが通用しない
「オール電化」は日本特有の電気料金制度でした。それは地域独占の電力会社特有の制度でガス会社の利益を巻き上げようとする考えです。自分たちの電気は独占ですから昼間の電気料金を高くして夜中を安くしても、電力独占なら総体での売り上げには影響しないのですからいくらでも夜中の電気を安くできたのです。しかし、これからは昼間を高くしたら顧客が逃げるのですから、そんなに昼と夜の電気料金の格差は作れません。それに原発をどんどん作りすぎたせいで夜中の電気が余っていたので深夜電力を安く売っていたのです。ところが今度は激しい競争です。夜中が余るどころか昼間も余るようになるでしょう。電力会社は倒産するような時代になって来たのですから、電力会社は恥も外聞もかなぐり捨てて取れるところからはどんどん金を取ろうという戦術になるでしょう。つまり、オール電化の顧客はガス会社の電力には絶対に逃げ出すことはないのですから、生かさず殺さず、あなた方(オール電化のお客様)はオール電化をやめるまではずーっと電力会社の餌食にされるのです。
でも、それは仕方ありません。社会的公正な市場ができるのですから、不公平で環境負荷も大きな深夜電力利用の温水器(夜中にお湯を沸かして翌日の夕方にお風呂などに使うので熱損失が大きいというエネルギーロスの問題がある)の社会的役目が終わったのです。
by nonukes
| 2016-01-09 12:59
| オール電化
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