2015年 04月 03日
政府が辺野古基建設を強行すればするほど、県民の怒りは「琉球独立国家」へと進む
政府が辺野古基建設を強行すればするほど、県民の怒りは「琉球独立国家」へと進む
小坂正則
ボーリング作業の停止を求める翁長県知事
キャンプシュワブのゲート前で辺野古基地建設に反対する沖縄県民
インタビューに答える大田元沖縄県知事
「辺野古移設を強行すれば日本への怒りが広がる──大田昌秀インタビュー」
http://synodos.jp/society/13644
辺野古基地建設を強行する安倍政権に対して連日にわたって沖縄県民が海上ではボートで、陸上では抗議の座り込みなどでたたかっています。そんな中で、翁長県知事は3月23日に「現場海域でのボーリング調査の停止」を指示しました。しかし、これに対抗する形で、違法性の高いという法学者のある中、農水省は30日に沖縄県による調査停止指示の「執行停止」を決定して沖縄県に対して全面的に対抗しています。
そこで最終的に沖縄県は「埋め立て許可取り消し」への方向へ進むでしょう。しかし、着実に工事は進められており、このままでは既成事実だけが進んで、辺野古の海はドンドン埋め立てられてしまいそうです。明日にはアリバイ的に菅官房長官は翁長県知事と面会して「辺野古基地建設の必要性について理解を求める」そうです。
元沖縄県知事の大田昌秀氏の話に辺野古解決のヒントが
このような沖縄県民の圧倒的多数の人々の願いを無視して進められる辺野古基地建設を止める方法はないのでしょうか。本当に辺野古基地は普天間基地返還の必要条件なのでしょうか。グアムへの基地移設などの代替案はないのでしょうか。どのようにしたら辺野古基地建設を中止させることが出来て、沖縄の基地を減らすことが出来るのかを考えるヒントになる元沖縄県知事の大田昌秀氏のインタビュー記事がありました。「辺野古移設を強行すれば日本への怒りが広がる──大田昌秀インタビュー」http://synodos.jp/society/13644素晴らしい内容ですので、その感想を以下に書きました。皆さんもぜひ読んでください。
「知事はアメリカと直接交渉すべき」と大田氏はいう
「アメリカに行って、交渉によって、アメリカがもう沖縄に基地は要らないからどっかに移せって言えば、問題は簡単なんです」と。そのためには「国外の基地は、上院の軍事委員会が権限を持っている。だから上院の軍事委員会にロビイストを投入して、議題にさせて、そこで議論させない限り解決つかない」。米国には基地閉鎖統合委員会という組織があって、そのジム・クーター委員長に私は知事の間7年間会って来た。そして私に、最後の年になって「私にいくら言ってもだめだ。基地を撤去させたかったら、上院の軍事委員会へロビーストを使って働きかけなければだめだ」と言われたと大田氏はいうのです。「しかし、そう言われても私には時間切れでできなかったんです」と。彼は次の知事選挙で負けてしまったものですから。
司会者が「アメリカと直接交渉せよと言っても、僕たちの普通の感覚でいうと、日本政府が動かないのに、ましてアメリカ政府が動くわけがないと思うのですが」と聞くと、大田氏は「いやいや、太平洋軍の副司令官のスミスというひとに会ったんだけど、日本政府が要求さえすれば、いつでも在日米軍は撤退すると、はっきりと言っていたわけです。ただ、いまの日本政府は動くことをしないからね。アメリカの上院の軍事委員会で議題にさせるような、そういう交渉をしたらね、効果的なことができるわけです」と。つまり、日本政府を動かすには米国への働きかけが一番有効なのだということなのです。
また、こんな話もあります。「ぼくは知事時代にペンタゴンに毎年通っていました。そしたら、ペンタゴンの連中が同情してね、毎年通っているもんだから(笑)。それで、10階から玄関までぼくを見送ってくれて、そのときにね、ぼくに耳打ちして、知事はグアムに寄ったほうがいいよ」と。
普天間基地のグアム移転は現実的な解決策
グアム基地は現在軍隊が減って、グアムの知事は困っているそうです。そこで、沖縄から軍隊が来たらグアムは大歓迎だそうなのです。そこで、大田氏はペンタゴンの帰りにグアム出身国会議員、ロバート・アンダーウッドと一緒にグアムに寄った。そこで知事と議会の議長と商工会議所の会頭の有力者3名に会ったらね、大歓迎すると。沖縄の基地を」と言われたそうです。だから政治とは理念ばかりを言うのではなく、現実問題として行動することがいかに大切かということが分かる話なのですね。貴重な話です。
しかし、米国議会の中にもグアム派や反対派など様々といるようなので沖縄基地の米軍基地の全てはグアムに移転することは簡単ではないかもしれませんが、政府は海兵隊の1万2千人の内4千人をグアムへ移転させるので、辺野古基地建設を認めてほしいと言っているようです。しかし、在日米軍基地が沖縄に集中していることは、中国のミサイルの射程距離に基地が集まっていることは危険性が高いのでグアムなら射程距離ではないのでグアム移転は現実的だというのです。また、日米安保条約は一方の国が破棄を通告すれば自動的に廃止できるのですから、「日本政府が沖縄基地を撤去しになら日米安保条約を破棄する」という強行策で交渉すれば沖縄基地の返還は不可能ではないでしょう。(これは私の考えです)
安倍政権が強行すればするほど沖縄独立へ進む
大田氏は話します。「いま沖縄でいちばん問題なのは、沖縄人が、日本人やアメリカ人と同じ人間なのに、人間扱いされなくて、絶えずモノ扱いされているということです。他人の幸せをつくるための手段もしくは政治目的取引の具に供されている。それに非常に怒っている」と。──これからは沖縄独立の方向が出てくるのでしょうか。「じわじわとそういう雰囲気が強まってきている。政府が強行すると一挙に日本離れが進むだろう。もうほんとに、みんなうんざりしていますよ、日本の政策に対してはね。沖縄を、まるでモノみたいに、都合のいいときには引き取って、都合の悪いときにはすぐ切り捨てて、捨て石にする。」また「新聞の投書を見ていると、最近ほんとに、ごく普通のひとたちが怒っていますからね。普通の市民たちが、沖縄人を虫けらだと思っているのかと、そういう投書をする。だから、怒りが鬱積していて、いつ爆発するかわからない。だから何か血が流れる事件事故が起こったら、ほんとうに心配される事態になると思っているんです。コザ騒動どころじゃなくてね。コザ騒動はコザ市民だけだったけど、いまはもう至るところで怒っているからね、だから何が起こるかわからないです」と。
つまり、沖縄で安倍政権によって繰り広げられている、政府の辺野古基地建設の強行策は、沖縄県民の心に「琉球独立」の思いが炎のように燃え広がって、強攻策に出れば出るだけ、取り返しのつかない問題へと陥ってしまうのです。そのようになると、沖縄県民の心に反日と反米の意思が強くなり結果として米国政府に取っても日本政府に取っても不利益となるのです。ですから、辺野古基地など沖縄の米軍基地の解決策とは、沖縄県民の反日・反米意識が燃え広がり取り返しのつかないような問題となる前に、最善の解決策を講じる必要があり、その解決案を持っている翁長県知事が沖縄の民を代表して米国政府と差しで話し合うべきなのでしょう。
小坂正則
ボーリング作業の停止を求める翁長県知事
キャンプシュワブのゲート前で辺野古基地建設に反対する沖縄県民
インタビューに答える大田元沖縄県知事
「辺野古移設を強行すれば日本への怒りが広がる──大田昌秀インタビュー」
http://synodos.jp/society/13644
辺野古基地建設を強行する安倍政権に対して連日にわたって沖縄県民が海上ではボートで、陸上では抗議の座り込みなどでたたかっています。そんな中で、翁長県知事は3月23日に「現場海域でのボーリング調査の停止」を指示しました。しかし、これに対抗する形で、違法性の高いという法学者のある中、農水省は30日に沖縄県による調査停止指示の「執行停止」を決定して沖縄県に対して全面的に対抗しています。
そこで最終的に沖縄県は「埋め立て許可取り消し」への方向へ進むでしょう。しかし、着実に工事は進められており、このままでは既成事実だけが進んで、辺野古の海はドンドン埋め立てられてしまいそうです。明日にはアリバイ的に菅官房長官は翁長県知事と面会して「辺野古基地建設の必要性について理解を求める」そうです。
元沖縄県知事の大田昌秀氏の話に辺野古解決のヒントが
このような沖縄県民の圧倒的多数の人々の願いを無視して進められる辺野古基地建設を止める方法はないのでしょうか。本当に辺野古基地は普天間基地返還の必要条件なのでしょうか。グアムへの基地移設などの代替案はないのでしょうか。どのようにしたら辺野古基地建設を中止させることが出来て、沖縄の基地を減らすことが出来るのかを考えるヒントになる元沖縄県知事の大田昌秀氏のインタビュー記事がありました。「辺野古移設を強行すれば日本への怒りが広がる──大田昌秀インタビュー」http://synodos.jp/society/13644素晴らしい内容ですので、その感想を以下に書きました。皆さんもぜひ読んでください。
「知事はアメリカと直接交渉すべき」と大田氏はいう
「アメリカに行って、交渉によって、アメリカがもう沖縄に基地は要らないからどっかに移せって言えば、問題は簡単なんです」と。そのためには「国外の基地は、上院の軍事委員会が権限を持っている。だから上院の軍事委員会にロビイストを投入して、議題にさせて、そこで議論させない限り解決つかない」。米国には基地閉鎖統合委員会という組織があって、そのジム・クーター委員長に私は知事の間7年間会って来た。そして私に、最後の年になって「私にいくら言ってもだめだ。基地を撤去させたかったら、上院の軍事委員会へロビーストを使って働きかけなければだめだ」と言われたと大田氏はいうのです。「しかし、そう言われても私には時間切れでできなかったんです」と。彼は次の知事選挙で負けてしまったものですから。
司会者が「アメリカと直接交渉せよと言っても、僕たちの普通の感覚でいうと、日本政府が動かないのに、ましてアメリカ政府が動くわけがないと思うのですが」と聞くと、大田氏は「いやいや、太平洋軍の副司令官のスミスというひとに会ったんだけど、日本政府が要求さえすれば、いつでも在日米軍は撤退すると、はっきりと言っていたわけです。ただ、いまの日本政府は動くことをしないからね。アメリカの上院の軍事委員会で議題にさせるような、そういう交渉をしたらね、効果的なことができるわけです」と。つまり、日本政府を動かすには米国への働きかけが一番有効なのだということなのです。
また、こんな話もあります。「ぼくは知事時代にペンタゴンに毎年通っていました。そしたら、ペンタゴンの連中が同情してね、毎年通っているもんだから(笑)。それで、10階から玄関までぼくを見送ってくれて、そのときにね、ぼくに耳打ちして、知事はグアムに寄ったほうがいいよ」と。
普天間基地のグアム移転は現実的な解決策
グアム基地は現在軍隊が減って、グアムの知事は困っているそうです。そこで、沖縄から軍隊が来たらグアムは大歓迎だそうなのです。そこで、大田氏はペンタゴンの帰りにグアム出身国会議員、ロバート・アンダーウッドと一緒にグアムに寄った。そこで知事と議会の議長と商工会議所の会頭の有力者3名に会ったらね、大歓迎すると。沖縄の基地を」と言われたそうです。だから政治とは理念ばかりを言うのではなく、現実問題として行動することがいかに大切かということが分かる話なのですね。貴重な話です。
しかし、米国議会の中にもグアム派や反対派など様々といるようなので沖縄基地の米軍基地の全てはグアムに移転することは簡単ではないかもしれませんが、政府は海兵隊の1万2千人の内4千人をグアムへ移転させるので、辺野古基地建設を認めてほしいと言っているようです。しかし、在日米軍基地が沖縄に集中していることは、中国のミサイルの射程距離に基地が集まっていることは危険性が高いのでグアムなら射程距離ではないのでグアム移転は現実的だというのです。また、日米安保条約は一方の国が破棄を通告すれば自動的に廃止できるのですから、「日本政府が沖縄基地を撤去しになら日米安保条約を破棄する」という強行策で交渉すれば沖縄基地の返還は不可能ではないでしょう。(これは私の考えです)
安倍政権が強行すればするほど沖縄独立へ進む
大田氏は話します。「いま沖縄でいちばん問題なのは、沖縄人が、日本人やアメリカ人と同じ人間なのに、人間扱いされなくて、絶えずモノ扱いされているということです。他人の幸せをつくるための手段もしくは政治目的取引の具に供されている。それに非常に怒っている」と。──これからは沖縄独立の方向が出てくるのでしょうか。「じわじわとそういう雰囲気が強まってきている。政府が強行すると一挙に日本離れが進むだろう。もうほんとに、みんなうんざりしていますよ、日本の政策に対してはね。沖縄を、まるでモノみたいに、都合のいいときには引き取って、都合の悪いときにはすぐ切り捨てて、捨て石にする。」また「新聞の投書を見ていると、最近ほんとに、ごく普通のひとたちが怒っていますからね。普通の市民たちが、沖縄人を虫けらだと思っているのかと、そういう投書をする。だから、怒りが鬱積していて、いつ爆発するかわからない。だから何か血が流れる事件事故が起こったら、ほんとうに心配される事態になると思っているんです。コザ騒動どころじゃなくてね。コザ騒動はコザ市民だけだったけど、いまはもう至るところで怒っているからね、だから何が起こるかわからないです」と。
つまり、沖縄で安倍政権によって繰り広げられている、政府の辺野古基地建設の強行策は、沖縄県民の心に「琉球独立」の思いが炎のように燃え広がって、強攻策に出れば出るだけ、取り返しのつかない問題へと陥ってしまうのです。そのようになると、沖縄県民の心に反日と反米の意思が強くなり結果として米国政府に取っても日本政府に取っても不利益となるのです。ですから、辺野古基地など沖縄の米軍基地の解決策とは、沖縄県民の反日・反米意識が燃え広がり取り返しのつかないような問題となる前に、最善の解決策を講じる必要があり、その解決案を持っている翁長県知事が沖縄の民を代表して米国政府と差しで話し合うべきなのでしょう。
by nonukes
| 2015-04-03 13:18
| 小坂農園 薪ストーブ物語
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