2014年 09月 29日
御嶽山の火山噴火から改めて考えてみたい「日本列島誕生から今日まで」を
御嶽山の火山噴火から改めて考えてみたい「日本列島誕生から今日まで」を
小坂正則
先週の土曜日に秋の紅葉見物客で賑わっていた御嶽山が噴火したというニュースが入ってきました。私は御嶽山がどこにあるのかもよく知らなかったのですが、アルプス山脈と繋がっている日本列島の中の1つの山です。日本列島には日本アルプス山脈の横に御嶽山があり、この火山は富士山に次ぐ大きな火山だそうです。
私のつたない知識ではうまく説明できませんが、糸魚川静岡構造線フォッサマグナという大きな断層が日本列島を南北に分断しています。それが出来た原因は日本列島を作っている4つのプレートがちょうど伊豆から静岡あたりでぶつかって日本列島の真ん中に大きな断層を作ったのです。下のプレート図を見てもらえれば一目瞭然なのですが、世界中でプレートが4つもぶつかっている国や地域は日本以外にはありません。
フィリッピンプレートの先端の島が日本列島にぶつかって突き刺さって出来たのが今の伊豆半島なのです。本州から四国を通って大分県から九州に入って鹿児島の川内原発まで走っている中央構造線という世界一大きな活断層が日本列島を縦断しているのですが、この断層が日本列島を縦横無尽に走っているという原因は、約100万年前に地下深くのプレートがぶつかり合った巨大地震で活断層が出来たそうです。ですから、日本は世界一地震の多い国なのです。また、地震が多いということは地下の岩盤がバラバラになっているので、マグマに熱せられた地下水が温泉となって湧き出ているのです。
だから温泉が湧く土地は地震も多い地域なのです。九州は別府や阿蘇に霧島と中央構造線に沿ったように温泉の豊富な観光地が続いています。ですから、私たちにとっては恩恵とリスクが同居しているのです。ただ、その先端に川内原発があるのですから危険きわまりないことこの上ありません。
御嶽山の噴火は日本人への自然の警告ではないか
今日9月29日現在、まだ山頂に取り残された方が大勢いるようですので、ご家族の皆さんの心中をお察しいたします。ですから軽々とした発言は出来ないことを十分認識した上で、ここにあえて書きたいと思います。今回の御嶽山の火山噴火は単なる1つの火山事故と捉えるのではなく、日本列島が火山と地震の巣だということを私たちは改めて認識しなければならない事故だと思うのです。2011年3.11東日本大震災も太平洋プレートの沈み込みに寄って起こった巨大なプレート型地震と津波でした。そして今度起こるといわれている「南海トラフ地震」や「東海地震」に「関東大震災」や富士山の大噴火などの天変地異が襲ってくることは間違いありません。ですから私たち日本列島に住む住民は、これらの災害から決して逃れられないのです。私たちが日本列島に住み続ける以上、いかにして巨大地震や火山噴火などによる被害を少なくなるように災害に備えるか「減災」や「防災」対策を考えるしかないのです。それは危険な原発やリニアなどを地震の巣の上や火山の近くに作らないことです。
そして、神戸大学の名誉教授の石橋克彦さん(阪神大震災を予測して、「原発震災」という言葉を生み出した方で、日本では必ず福島原発事故のような大災害が地震によって起こると警告し続けた方です)は「現在は地震活動期に入った」といいます。世界中で起きるマグニチュード6以上の地震の22%が日本列島周辺で起こっているというのです。その数はもちろん世界一です。
地震の活動と火山活動は連動していると広瀬隆さんは警告しています。ですから、今回の御嶽山の噴火や桜島の活発な噴火活動などは日本列島を巨大な地震が襲ってくる前触れであると私は思っています。
昨日鹿児島で7500人もの人が全国から集まって「川内原発再稼働反対」の集会を持ちました。そこに参加した広瀬隆さんからのメールを添付してます。ぜひ皆さん読んでください。
リニア新幹線も原発を早急にやめなければ
リニア新幹線を2027年に開業させようとJR東海社長は話しています。しかし、この新幹線は建設費が約10兆円で、「東海道新幹線と競合するため採算は合わない」と社長自らが告白しています。そんな地下深くにトンネルを掘って日本列島を縦断させて、それも南アルプスや中央アルプスなどの山の下をくりぬいて作るというとてつもない恐ろしい計画なのです。南アルプスや富士山のマグマ溜まりに刺激を与えてリニア新幹線から火山が噴火するかもしれないではないですか。また、経済的にも採算が合わずにリニアの運転だけで原発1基分の75万キロワットの電力を消費し、エネルギーコストが新幹線の4~5倍使うという非効率の乗り物で、おまけにトンネルが8割で景色も見えない乗り物に誰が乗るというのでしょうか。東京大阪間を1時間で走るといっても、急ぐ人は飛行機に乗れば済むことだし、LCCの航空会社なら料金もリニアより遙かに安く乗れるのです。高くて景色は見えなくて、電磁波をいっぱい浴びて、活断層地震などで脱線事故の危険を覚悟しながら乗るリニアなど必要ありません。いずれ採算の取れないリニアの建設費10兆円の借金は国民のツケになるだけです。
また川内原発の再稼働を九州電力は計画していますが、火山の集中している九州で、火山対策が何ら取られていない川内原発の運転再開は絶対に行ってはならないのです。石橋克彦さんの指摘に620ガルに上げた基準地震動の設定も不十分だという批判の文章を読みました。(週刊朝日9月24日号)規制庁は火山対策もなければ避難計画も審査しなくて、再稼働を進めるためのアリバイ審査でごまかそうとしているのです。
全国から九電に規制庁に鹿児島県や薩摩川内市に「再稼働反対」の声を届けましょう。
全国のみなさま 広瀬隆です
御嶽山の噴火で、また悲劇がくり返されました。こ の噴火の危険性は、分っていたことです。
それは、JR東海が計画しているリニア中央新幹線のルートを調べた人であれば、この長野県~岐阜県の一帯がどれほど危ないか、というこ とを・・・
昨年のリニア中央新幹線「反対集会」で使った、その部分の資料を添付ファイルで送ります。
川内原発周辺の噴火についても、付言しておきます。
みなさんは、カルデラだけに注目して、巨大な火砕流ばかりを論じていますが、私の不安は、それではありません。
私が心配しているのは、川内原発現地そのものが、北薩火山群のど真ん中にあることです。
言い換えれば、「川内原発の真下」で噴火が起こっても不思議ではないのです。
桜島よりも、霧島よりも、もっとおそろしいことが起こります。
昨日9月28日、川内原発の現地に200人近い人が全国から集まって、ゲート前の抗議をしてきましたが、私は早く逃げたかったのです。 そこにいること自体がこわかったからです。
それでも、トテツモナイ数の人が、鹿児島市の天文館公園における全国集会に集まりました。
川内原発再稼働を絶対に阻止する、という意思を持って・・・
帰途の東京羽田への飛行機は、大幅に到着時刻が遅れました。それは、飛行機が御嶽山の噴火の微粒子をエンジンが吸いこまないように、警 戒していたからではないでしょうか。それが、川内原発周辺での噴火時に起こる、非常用発電機の壊滅を予告していたことになります。
学者たちは、悲劇が起こってから、その原因を論じる。そんなことは、何の意味もない!
起こる前に警告しろ!
by nonukes
| 2014-09-29 12:18
| 福島原発事故
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