2014年 08月 08日
イラクへ米軍は空爆を実施するとオバマ大統領が発表「イラク市民をゲリラの攻撃から守るため」
イラクへ米軍は空爆を実施するとオバマ大統領が発表「イラク市民をゲリラの攻撃から守るため」
小坂正則
1800人以上殺して国連施設を攻撃するイスラエル軍は自衛権の行使で、イスラム過激派が子どもを脱水状態で殺したから米空軍が攻撃する?
7日夜にオバマ大統領がイラク北部地帯への「イスラム国」勢力が支配している地域に限定的な空爆を実施すると記者会見を行ったそうです。しかし、もともと、「大量破壊兵器を製造しているから、使う前に破壊する」といって、イラクに侵略したはいいが、制圧して見たら、そんなものは影も形もなかったら、今度は舌の根も乾かない内に「イラクを民主化するためにこの戦争は続ける」と、まあ実に都合のいい口実を並べ立てて、我が物顔で世界中を戦争のるつぼと化したチビ・ブッシュでした。確かにオバマはブッシュよりは少しはましなようで、「イラクへの兵力の導入はしない」とこれまで繰り返し言ってきました。しかし、とうとう空爆を始めるというのです。その理由たるや振るっています。「イスラム国が支配した地域で40人の子どもが殺されたから米軍が攻撃する」というのです。
ちょっと待ってよオバマさん。イラクで40人の子どもが脱水状態で死んだから、その責任がイスラム国にあるというなら、ガザのパレスチナ市民が国連の学校に避難していて、国連はここは絶対に攻撃しないようにと、何度もイスラエルに申し入れていたというのに、国連施設を狙って攻撃を仕掛けて40人以上の子どもたちがイスラエルの爆撃で殺されたのに、そんな国連を攻撃する輩には爆撃をして懲らしめてやらないのですか。
どっちが過激派ですか。イスラム国家よりもイスラエルの方がよっぽど過激派ですよ。
ブッシュ政権時にイラクとイランと北朝鮮が「悪の枢軸」と名指しで非難していましたが、その言葉はソックリあなた方へお返ししなければなりません。「イスラエルと米国は世界の悪の枢軸である」と。
世界に正義は存在しないのか
米国とイスラエルが悪の枢軸であることは21世紀の世界ではとっくに世界中の心ある市民には分かっています。しかし、この悪の枢軸を改心させる作業は並大抵のことでは出来ることではありません。その理由はお金の力が世界中を複雑な構造にして絡み合っているあらです。単純に日本の安倍のように悪の枢軸に金魚の糞のように付いていく政府もあれば、敵対する国でも、「敵の敵は味方」のように米ソ中にヨーロッパや中東のオイルマネーが複雑に絡み合っているからです。エジプトの現政権がパレスチナと敵対していてイスラエルを支持していたり、ヨルダン国王もイスラエルと平和共存を望んでいて米国の傀儡だからです。それにイスラム教のイランのシーア派と「イスラム国」は対立関係にあったりと複雑な関係だからです。ただ、米軍がどんなに支援してもイラクの傀儡政権が崩壊するのは時間の問題のようです。首都までもう「イスラム国」の軍隊は迫っていて、この国は3に分裂統治するようです。
ただ、どんな政権や自治政府ができても、それはその地域のそれぞれの民族や住民が選んだ選択肢ですから私たちが文句を言う問題ではありません。一刻も早く戦争が終わって、子どもたちや市民の生活に平和が訪れることが私たちの願いです。そのために私たちに出来ることは外国の軍隊がよその国の政治に口出しすべきではないということです。口を出すのではなく医療品と食料品を国連や民間支援団体を通じて出せばいいのです。世界中の軍事費を貧困な国や市民への援助に回せば世界中が平和で貧困も地球上から一掃できるのです。
その夢を実現できるのは「何も権力を持っていないただの市民」なのです。世界中の平和を願うただの市民の私たちこそが正義を実現できる可能性を持った唯一の勢力なのです。
諦めずにガザの平和のために行動しましょう。イスラエルの市民へ平和の行動を起こすように呼びかけよう。米国の市民と一緒にイラクへの攻撃に反対して平和を求めよう。
米大統領、イラクへの限定空爆を承認 緊急声明
日経新聞2014/8/8
【ワシントン=吉野直也】オバマ米大統領は7日夜(日本時間8日午前)、ホワイトハウスで緊急声明を読み上げ、イラク北部で勢力圏を広げるイスラム過激派「イスラム国」への限定的な空爆を承認したと明らかにした。イラク北部で孤立する住民の救援や、米国の利益や国民の生命が危険にさられた場合に実施すると説明した。米軍の地上部隊の再派遣は否定した。
ワシントンのホワイトハウスで7日、イラク政策について説明するオバマ米大統領=AP
オバマ氏はこれまでイラクの政府軍を支援するため、軍事顧問団を派遣したが、空爆を含む軍事介入の判断を先送りしてきた。「イスラム国」への限定的な空爆とはいえ、今回、軍事介入を承認したことはイラク政策の大きな転換となる。
オバマ氏は声明で、イスラム過激派への限定的な空爆を認めた理由に関して「イスラム過激派による大量虐殺への発展を防ぐために行動する必要がある」と強調した。そのうえで「米国はイラクに安定をもたらすために適切な軍事力を支援する」と語った。
米国防総省は過激派の攻撃で孤立している住民らへの人道支援物資を空中から投下したと発表した。米メディアによると、「イスラム国」の攻撃を受けたクルド民族少数派の住民ら40人の子どもが高温と脱水症状のために死亡。4万人は十分な食料や飲料水もないまま北部シンジャールの山頂に避難している状況だ。
これに先立ちアーネスト米大統領報道官は7日の記者会見で、「イスラム国」への対応について「オバマ氏がこれまで明らかにしてきたのは、軍事行動を取る場合は特定の目的で限定的なものだ。地上部隊の派遣を含めた軍事行動はしない」と語った。
クルド系住民らについては「悲惨な人道問題だ。彼らの健康と安全に関して深く憂慮している」と述べ、対応が急務との考えを示した。
一方、国連安全保障理事会は7日、イラク情勢に関する緊急会合を開催し、「イスラム国」によるイラク北部での攻撃を非難する声明を発表した。
by nonukes
| 2014-08-08 14:09
| 「緑の党」をつくろう!
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