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小坂正則の個人ブログ

函館市が青森県下北半島の大間原発建設差止を提訴「函館市へ応援のメッセージを送ろう」

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函館市が青森県下北半島の大間原発建設差止を提訴
函館市へ応援メッセージを送ろう!

小坂正則

函館市は4月3日に東京地裁へ青森県大間原発の建設差し止めを国と事業主の電源開発を相手取って訴えました。自治体が国を相手に原発建設差し止め訴訟を起こすのは全国初のことです。函館市議会も今年の3月議会で提訴に関する議案を全会一致で可決。函館市のHPによると、「平成24年10月、25年2月には、国や事業者に対し、函館市をはじめ道南の自治体や議会、経済界、農漁業団体、住民組織などが名を連ね、大間原発建設の無期限凍結を求めてきた」そうですが、電源開発も国も一向に聞き入れる気配がないためにやむなく訴訟に訴えたということです。4月3日の北海道新聞によると「訴状要旨では、市は国に対して原子炉設置許可の無効確認と電源開発に建設停止を命ずることを求め、電源開発には原発の建設と運転の差し止めを求めている。函館と大間原発は最短23キロの距離にあり、事故が起きれば壊滅的な被害を受けると強調。原発から30キロ圏内の緊急防護措置区域(UPZ)内にあるため、原発建設の同意手続きを立地自治体と同様に周辺自治体も踏むべきだと訴えている。」
また、函館市は年間450万人もの観光客が訪れる北海道を代表する観光地であり、対岸の大間原発で事故が起これば、函館の観光産業は致命的な打撃を受けることが予想されることなども大きな理由といいます。
函館市がなぜ訴訟に訴えたのかという説明にはHPで次のように書いています。
平成25年7月には、福島第一原発の周辺自治体である南相馬市と浪江町を訪問し、事故当時や現在の状況についてのお話しをお聞きし、原発事故が起きれば、周辺自治体も壊滅的な状況になるということを確認いたしました。そして、住民の生命、安全を守らなければならないのは、最終的に基礎自治体である市町村であることをあらためて強く感じたところです。
提訴については、一昨年から、準備を進めてまいりましたが、政権交代後、国民の関心が経済再生に向けられ、このような状況のもとでは、大間原発の問題は、一地域のこととして見られ、埋没しかねないことから、原発問題について、再度、世論が盛り上がる時期を見極めてきたところであります。
今後は、大間原発の安全審査の申請が予定されておりますし、既存原発の再稼働にかかわって再び、原発に対する世論の関心も高まってくるものと考えております。

函館市は津軽海峡を挟んで下北半島に建設途中の大間原発のからわずか23キロしか離れていません。しかも大間原発はフルモックス(猛毒のプルトニウムを燃やす原子炉)の非常に危険な原発です。業主の電源開発は2011年3月11日以降、建設工事を中断していましたが、翌年の10月には建設工事を再開して今日に至っています。電源開発は今年の秋には規制庁へ運転許可申請を出す予定だといわれています。そのような中での函館市の行動は全国の周辺自治体へ大きな影響を与えるものでしょう。

函館市長へエールを送ろう

函館市のホームページには工藤市長による「なぜ建設凍結を求めるのか」という説明文が掲載されています。わかりやすい文章です。(http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2014031000166/)それによると、函館市の提訴に賛成や反対の意見が全国から来ているそうです。それらの意見の一部は掲載されていますし、何人が函館市の提訴に賛成か、反対かという数も表示されています。全国から、函館市の訴訟を応援するメッセージおよび工藤市長に「私たちに成り代わって国や電源開発を訴えてくれた」ことのお礼のメッセージを送りましょう。
全国から送られる私たちのメッセージが工藤市長や函館の自民党市議団などへの激励につながるからです。そして、函館市に続く自治体が全国から次々に出てくることを期待して、私たちは「原発再稼働反対」の運動を全国でねばり強く戦っていきましょう。

手紙やメールを送りましょう!
〒040-8666 北海道函館市東雲町4番13号
函館市役所 工藤壽樹市長様
TEL:0138-21-3111(代)
MAIL:hakodate@city.hakodate.hokkaido.jp


なぜ建設凍結を求めるのか

平成26年4月 
函館市長 工藤壽樹 
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平成23年3月11日の東日本大震災から丸3年が過ぎましたが、いまなお、福島県では、福島第一原発の事故処理が終息しておらず、13万人の方々が避難を余儀なくされております。
 私達は、福島第一原発のあの事故の凄まじさを見て、原発をこれ以上増やすべきではなく,建設中や計画中の原発は、当分凍結すべきと考え、国や事業者である電源開発(株)に大間原発建設の無期限凍結を要請してまいりましたが、前政権の下で平成24年10月1日、建設が再開されました。

その後、国は、福島第一原発事故を踏まえ,万が一の事故の際には被害が大きく危険となる地域を、これまでの8~10Kmから30Kmに変更したところです。
 その30Km圏内に入る函館市や道南地域への説明もなく、また、同意を得ることもなく、建設が再開され、建設後には、大間原発の事故を想定した地域防災計画や避難計画を定めることを義務づけられることは、整合性を欠き、誠に理解しがたいものです。

平成24年10月、25年2月には、国や事業者に対し、函館市をはじめ道南の自治体や議会、経済界、農漁業団体、住民組織などが名を連ね、大間原発建設の無期限凍結を求めてきたところです。 
 平成25年7月には、福島第一原発の周辺自治体である南相馬市と浪江町を訪問し、事故当時や現在の状況についてのお話しをお聞きし、原発事故が起きれば、周辺自治体も壊滅的な状況になるということを確認いたしました。そして、住民の生命、安全を守らなければならないのは、最終的に基礎自治体である市町村であることをあらためて強く感じたところです。


提訴については、一昨年から、準備を進めてまいりましたが、政権交代後、国民の関心が経済再生に向けられ、このような状況のもとでは、大間原発の問題は、一地域のこととして見られ、埋没しかねないことから、原発問題について、再度、世論が盛り上がる時期を見極めてきたところであります。
今後は、大間原発の安全審査の申請が予定されておりますし、既存原発の再稼働にかかわって再び、原発に対する世論の関心も高まってくるものと考えております。
市民の生命や財産を守り、函館市という自治体を、将来の世代に引き継いでいくためにも、司法の場において、大間原発の建設差し止めを訴えてまいります。

函館市の原発に対する考え方

•原発をこれ以上増やすべきではなく、建設中や計画中の原発は無期限で凍結すべき
•原発の新設は、福島第一原発の大事故を起こした我々世代が判断することではなく、他の安全なエネルギー開発の状況を見ながら将来世代の判断に委ねるべき
•原発の建設をするとしても、あらかじめ自治体が避難計画を立てられるかどうかを審査し、少なくとも30km圏内の自治体の同意を得るべき
•脱原発・反原発や原発容認など様々な意見があるなか、本市にとっては大間原発の無期限凍結が最大の課題であり、原発政策に対して特定の立場はとっていないことで多くの理解が得られ、そのことで道南地域がまとまって行動している

大間原発の問題点

•福島第一原発事故以前の審査基準により許可され、建設が進められていること
•毒性が強く危険性が指摘されているフルモックス(プルトニウムとウランの混合燃料だけを使用)での世界初の原子炉であること
•大間原発の北方海域や西側海域に巨大な活断層がある可能性が高いこと
•大間原発が面している津軽海峡は国際海峡であり、領海が通常の12海里(22km)ではなく、3海里(5.5km)しかないことからテロ対策をはじめ安全保障上の大きな問題があること
•既存原発の再稼働とは異なり,電力需給の問題を生じるものではないこと
•大間原発では使用済核燃料は20年分しか保管できなく、その処理の方法や最終処分地などが決まっていないこと

大間原発で過酷事故が起きた場合

•遮蔽物もなく、最短で23kmに位置する道南地域が危険にさらされ、観光産業をはじめ、漁業や農業を基幹産業としている道南地域にとっては、地域経済に壊滅的な打撃を与える。

•主な避難経路が国道5号を利用して北に向かう道路と国道227号を利用して、厚沢部方面に向かう道路しかなく、交通事情から考えると北斗市、七飯町を合わせた函館圏35万人もの大規模な避難は不可能である。

•函館市域が放射性物質により汚染され、市民の離散が生じ、地方自治体としての機能が崩壊する。
Commented by mami at 2014-04-04 15:08 x
私、昨日ニュースを聞いて感動して、すぐ市長さんに応援&感謝メールを送りました。こういう市長さんがいらっしゃることがうれしいです。潰さませんように!
Commented by tamadon at 2014-04-05 23:21 x
新潟県の泉田知事が避難の実証実験をして、机上の計画が役立たないことを証明した。新潟以上に避難経路の陸路が限定されている函館市民は、万一の事が起きれば座して被曝を受けるしかない。実効性のある避難計画などは、市長の言うように皆無。実現性が無くても机上でだけ避難計画ができていれば良いというのは、つまりは棄民するという事だ。全市民を避難させる計画などは、現実的では無い。
Commented by nonukes at 2014-04-06 14:23
みんなで函館工藤市長を応援しましょう。それから全国にある30キロ圏内の首長さんで安全協定の締結を訴えている方々に、「函館を見習ってぜひ裁判を起こしてください」とお願いしましょう。私たちの願いは「第二第三の函館を全国に作ろう」です!
by nonukes | 2014-04-04 01:04 | 原発再稼働は許さない | Comments(3)

  小坂正則

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