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小坂正則の個人ブログ

細川さんは選挙に破れたとはいえ、多くの国民に勇気を与えてくれた

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選挙には破れたとはいえ、多くの国民に勇気を与えてくれてありがとう
小坂正則

都知事選の反省を言えばいろいろある。まずは細川氏の立候補表明が選挙告示の前日だったことで、マスコミは選挙期間中には細川氏や小泉氏を取り上げることができなくなった。それは選対の判断で「後出しじゃんけんが得」という誤った判断があったのかもしれない。いくら大物の元総理だといっても、引退して長い方なので、影響力も陰りがあった。だからできるだけ早くマスコミに現れるべきだった。選対事務局長の解任というドタバタも大きな影響があったのだろう。それに「一切の組織の支持もいらない」という戦術にも、私は疑問があった。相手が組織的に総力戦で攻撃して来るのだから、こちらもビラまきや電話かけなどの組織戦は必要だった。民主党や小沢さんなどの政党は表に出てもらわないように配慮すればよかっただけだ。タレントなどの応援も早くからどんどんやってもらうべきだったろう。小沢さんは元より、菅元総理や野田元総理まで応援すると表明していたのだから。どんどん表に出てもらって、「脱原発」を訴えてもらうべきだった。
小泉・細川両人による桶狭間の戦いも敗れることはある。だって、戦いは勝つことも負けることもあるからおもしろいのだ。
今回の戦いは負けてしまった。でも、細川陣営は勝つために最善を尽くして戦った。しかし、もう一つの脱原発を掲げて戦った革新陣営の敗戦の弁はやはり「多くの有権者の支持を得たことは明日につながる」というような負けてしまったことの責任など全く感じる風のない弁だった。私は非常に違和感を感じた。彼らは革新陣営の支持者を増やすだけのために知事選を戦ったのだろう。
今回の脱原発派の分裂選挙になったことの責任はもちろん細川氏にもある。もっと早くに立候補をにおわせておいたら、文化人の方々の違った動き方もあっただろうから。そして、宇都宮陣営の側にはもっと責任がある。ぎりぎりまで議論を尽くして統一候補を探す努力をしてほしかった。12月27日に立候補を表明しなくても、まだ1週間くらいの時間的余裕はあったはずだ。議論を尽くせば尽くすほど保守的な人も支持できる候補の発掘が可能だったはずだ。でも、終わったことをとやかく言っても仕方ない。前向きに今回のたたかいで得たことをここで考えよう。

「脱原発」がこれほど国民的な話題になったことはなかった


細川氏は「出馬への逡巡があり準備期間が短かったことと、脱原発が争点としてなかなか取り上げられなかったこと」を敗因に挙げた。また「出馬して分かったことは日本の先行きに危機感を抱いている人が驚くほど多かったこと」と述べた上で、「脱原発の活動に改めて火をともす大きな役割を果たし得たと自負している」と胸を張って答えた。
小泉氏も「残念な結果ですが、細川さんの奮闘に敬意を表します。これからも『原発ゼロ』の国造り目指して微力ですが、努力を続けて参ります。御支援賜わりました皆様に心から厚く御礼申し上げます」とコメントを寄せた。つまり、細川氏も小泉氏も、これで脱原発運動から手を引くわけではない。
お二人は知事選でこう訴えた。「原発は安全ではない」ことや「原発のコストは一番高い」ことや「原発から再生可能エネルギーに転換すれば日本は新しい成長戦略を描くことができる」ことを。そして最後に「いまの私たちが便利な生活をするために未来の子どもたちに核のゴミの管理を押しつけていいのか」と。小泉さんと細川さんが全国民に訴えてくれた言葉を今度は私たちがお二人に変わって一人一人の市民に訴えていけばいいのだ。

お二人から私は何を学んだか


私はお二人から脱原発を学んだわけではない。私は30年前から原発の危険性を知っていたし、反原発の行動もしてきた。しかし、私がお二人から学んだことは実に大きなことだった。それは小泉さんが言った「過ちを改むるにはばかることなかれ」という謙虚な態度だ。一国の総理大臣が「私は間違っていた」と国民の前に謝罪する謙虚さと誠実さだ。そして、自分が正しいと信じたら歳には関係なく、自分の信念を貫き通すという無鉄砲な「若さ」だろう。お二人は何もこのお歳で、わざわざ恥を晒す必要などなかったのに。多くの常識的な人たちはこういうだろう。「小泉も細川もバカなことをしたもんだ。これで二人の名誉も地位も地に落ちてしまった」と。しかし、私はそうは思わない。細川氏が話していた。「20歳の若でも夢のない若者は若のではない。夢があり、社会の不正に立ち向かっていく気概のあるものは何歳になっても若者なのだ」と。私もまだまだ若者でいたいと思った。そして恥ずかしくもあった。私もそろそろいい歳を取ってきたのだから、この辺で引退でもしようかと思っていたからだ。小泉・細川のお二人があれだけ頑張っているのに私がもうそろそろ引退でもなどと言うわけにはいかない。私は彼らに大志を抱くことでいつまでも若者でいられるという人生の活路を教わったのだ。そんなお二人へのお礼に代えて、今日から私が大分の小泉・細川に成り代わって訴える番だ。17日間の長い戦いご苦労様でした細川さん。小泉さん。そしてありがとう。願わくばまた、あなた方の名演説をどこかでお聞きしたいと切に願っています。これからもお元気で、長生きをしてください。そして大志を抱き続けてこの国が誤った方向に行かないようにしっかりと監視し続けてください。

お二人の街頭演説は歴史に残る名演説でした。ここに再度掲載させていただきます。




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Commented by TK at 2014-02-10 16:41 x
「原発即ゼロ」なんて非現実的な戯言を有権者は支持しなかった、という単純明快な真実が見えないのかなぁ?
Commented by nonukes at 2014-02-10 17:33
私には見えませんね。あなたのように私は利口ではありませんから。でもバカが時代を変えるのです。若者・よそ者・バカ者が町を変えると言いますよね。坂本龍馬もバカ者ですよ。天下の大バカ者ですよ。小泉さんも細川さんも天下の大バカ者です。私は 小バカ者ですがね。
時代を歴史を変えることが次の世代への責任なのです。
こんな楽しいことはありませんよ。目先のお金なんかに目がくらんで金のために魂を売り渡すなんてことは大バカ者にはできないのです。
Commented by TK at 2014-02-10 19:32 x
現実が見えないのであれば、現実を変えることもできないよ。自分は絶対的に正しい、なんて狂信的信奉は、民主主義社会での多数派の支持は得られないよ。
Commented by tekk at 2014-02-10 20:03 x
>TK

原発は既に世界的に斜陽化産業ですよ。
日本だけでなく、フランス、アメリカと言った原発大国も行き詰まっています。

理由は街頭演説で細川、小泉の元総理も繰り返した、コスト高、事故の危険性、
使用済み核燃料の問題、事故がなくても被ばく作業がある事による労働力確保の困難さなど、多岐に渡ります。

現実を見れば見るほど、原発ゼロこそ正論です。

Commented by nonukes at 2014-02-10 20:36
tekkさん
ありがとうございます。私は書いていないのに?と思いましたら、反論していただいたようで。TKさんは原発のコストのことだったら、大島立命館大学教授の本を読んでもらえばわかります。
しかし、お金の問題などどうでもいいのです。福島の子どもたちを中心にこれから甲状腺ガンや白血病をあなたのお子さんがかかったてもあなたは原発を動かしたいですか。地震でまた、福島の二の舞を浜岡が起こしても、玄海が起こすかもしれませんよ。
ロシアンルーレットをしながら私は生活するなどまっぴらです。
Commented by TK at 2014-02-10 20:41 x
あなた方は脱原発がなにより大事だと思ってるんだろうけど、多くの有権者はそんなことはどうでもいいと考えているという事実を直視しなきゃ。

脱原発を優先しない奴はバカだ、なんて傲慢な態度は、支持を得られませんよ。
Commented by TK at 2014-02-10 20:50 x
脱原発運動屋さんが広範な支持を得られない(選挙で勝てない)のは、「脱原発は絶対的に正しい。脱原発よりも優先度の高い課題なんかない。」という独善的な態度が嫌われているということを、まずは認識しなきゃ。あなた方の思いは、無前提に共有されているわけではないんだから。
Commented by nonukes at 2014-02-10 21:11
tkさんのいうことは一理あると思いますよ。だって、私は30年も同じことを言い続けているのですからね。能がありませんね。ただ、それではどうすればいいかはなかなか私には分かりません。ただ、言えることは保守的なかたや自民党の中から変えていかなければならないと思います。私は左翼ではありません。革新など大嫌いです。むしろ保守的な人の方が信用できます。ただ、脱原発のエネルギー政策は左右を問わない政策なのです。
tkさんに理解してもらえないようではこの国のエネルギー政策は変えられないかもしれませんね。
by nonukes | 2014-02-10 11:58 | 脱原発選挙 | Comments(8)

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