2013年 12月 10日
大分県民共同発電所「てるてるちゃん」10号機(47kw)をもって太陽光発電事業は終了いたします


私たちは県民共同発電所「てるてるちゃん」10号機の完成をもって太陽光発電事業は終了いたします
代表理事 小坂 正則
私たちのNPOは地球温暖化防止のために市民にできる温暖化対策の市民事業を行うことを目的にできたNPOです。脱原発と再生可能エネルギーの普及などによって温暖化防止を市民の立場で実現させることを目的としています。そのために下記のような3つの事業を行っています。
また、今年は太陽光発電「てるてるちゃん」10号機を由布市に設置しました。大分県民共同発電の太陽光発電「てるてるちゃん」はこれまでに10機、134.48kwの太陽光発電を大分県内の公共施設などに設置しました。今年設置した10号は全量九電に売電を目的とした太陽光発電です。
これまで私たちは2004年から今年まで10年間の間に10機の太陽光発電を大分県内の公共施設などに設置することを目的に活動を行って来ましたが、当初の目的を達成できましたので、これからは太陽光発電の設置はひとまず休止します。これからは小水力発電など、採算性の合わない事業など、私たちが取り組まなければ事業が成り立ち得ないような活動を行う予定です。また、現在は全量買取制度により太陽光発電バブルの時代と言われるように、太陽光発電事業を行う人びとは、金目当ての投資家などによる投機目的の産業と化しています。だからそんな世界に私たちが時間と労力を使う必要は全くないからです。
それよりも私たちが挑戦すべき事業は発送電分離による電力自由化の実現により独立系の「市民電力会社」が日本中にできることを支えることであり、そのような電力エネルギーの自由化と市民自治の確立によって1日も早く脱原発を日本社会に実現させることだと思うからです。
私たちは次のステップ「市民電力会社」の設立に向けて全力で努力をしていきます。
太陽光発電は自然エネルギーのトップバッターか否か
近頃は太陽光発電のメガソーラーの建設が各地で行われています。「太陽光バブル」と揶揄されるほどに全国の空き地という空き地は東京の業者が探し回っているといいます。それだけではありません。中東のオイルマネーや中国の資産家が日本のメガソーラーへ投資をするために日本の不動産屋を通じて土地を買いあさっているという話しも各地で聞かれます。
大分県内でも由布市塚原の市有地へメガソーラーの建設をめぐって住民の反対運動が起こったという話しが新聞に出ていましたが、その地域はそれだけではないそうです。それ以外にも塚原の草原を買いあさるようにして、メガソーラーの建設計画が持ち上がっているというのです。湯布院の温泉につかりに来た観光客が湯船から眺める景色がメガソーラーだったら、誰も湯布院には来なくなるでしょう。「自然エネルギーだから太陽光発電はどこにでもつければいい」ということではないことだけは間違いありません。山林や牧草地がお金にならないから太陽光発電をというのは地域の特性や環境を無視した強引な環境破壊以外の何ものでもないのです。
だから私は「今後は太陽光発電から撤退する」という宣言をしたのです。ただ、太陽光発電には素晴らしいメリットもあります。工場の屋根やスーパーの屋根に太陽光発電を設置すれば、太陽光パネルが太陽の熱を吸収するため屋根が熱くなりにくく、部屋の冷房を削減できる効果があります。その上電力を売電できるので利益が上がるのです。このように、その場所場所での最大効果を生み出す知恵を出して、再生可能エネルギーを利用してもらいたいと思います。だから、何でも人がいいと言うからそれにみんなが飛びつくのではなく、その地域の資源を最大限活用できる産業をみんなで議論して導入して行くことだと思います。だから決して太陽光発電が悪いわけではなく、環境や景観を無視した過度の普及はどんないいものでもダメだと言うことは良識で判断すべきですし、観光資源を破壊するような行為が認められるわけはありません。
これからの太陽光発電の普及は屋根一体式がいい

今後市民が取り組むべき太陽光発電の一番の利用方法は新規住宅の屋根を全面太陽光発電にする方法です。新築の家を建築する場合には、皆さんはあまり屋根材のことは考えない方が大半ですね。「屋根は何でも適当でいい」と設計士にいうと、たいていの設計士は安い屋根材に決めてしまいます。しかしそれで皆さんは痛い目に遭うのです。屋根材をセメントでできたコロニアルやセメント瓦で葺くと、10年に一度はペンキの塗り替えをする必要があるのです。一般的な住宅で屋根の費用は150万円くらいです。しかし、10年に一度の塗り替えに50万円くらいの経費がかかることを皆さんあまり考えていません。だから私は「屋根だけは本物の焼き瓦にしなさい」と皆さんに言っていました。
でも、焼き瓦はお値段が高いのです。200万円以上はするでしょう。でも、セメント瓦に比べたら、それでも30年から50年もメンテナンスなしで行けるので長い目で見たら安くなるのです。
しかし、それよりももっと安くてメンテナンスフリーの代物が屋根全面を太陽光パネルにする方法です。屋根を100平米として約10kwの太陽光発電を敷きます。その経費が現在では300万円くらいで可能です。年間に生み出す電気が約12000kwhで、これを現在の価格37.8円でかければ453600円になります。つまり、屋根の費用は7年で回収できるのです。7年後は毎年45万円のお小遣いが入ってくるのです。おまけにペンキを塗り必要もありません。
ただ、現在の屋根一体式はまだ高価です。10kw300万円ではできないでしょう。だから各メーカーは屋根型太陽光パネルを開発すべきなのです。大量に売れれば値段は下がるからです。また、屋根屋さんや住宅設計会社の皆さんは新たな事業への挑戦を試みるべきなのです。例えば既存の太陽光パネルを使っても屋根の雨漏りを防げる素材の開発などで屋根材の費用を現在のセメント材よりも安くて防水能力があれば直射日光を浴びることがないので30年の耐久性のある素材であればいいのです。直射日光が当たることのないパネルの下地なので50万円で施工できれば、十分屋根一体式の既存の太陽光パネルに対抗できることでしょう。そして、屋根はもちろん南傾斜の片流れにする必要があります。日本中の家の屋根を太陽光全面パネルの屋根にして屋根でお小遣いを稼ぎ環境貢献する運動を皆さんはじめましょう。ちなみに私の事務所と資料館は全面太陽光パネルの屋根です。上の写真の左が2号機で右が9号機です。事務所の2号機の10kwの屋根は100万円でコロニアルを敷きました。資料館は6.3kwの小ぶりで「瓦ボウ」というトタン屋根です。トタン屋根は太陽光発電による電気のせいで電離分解を起こして屋根に穴が空くという説もあります。実際には経験してみなければ分かりませんので、これは実験です。屋根の値段は30万円くらいでできました。みなさんもぜひこのような太陽光発電のイノベーションを起こしていきましょう。
もちろん小水力発電やペレットやチップによる木質バイオマスの熱利用などは電力以上に環境貢献度の高い再生可能エネルギーです。
1 私たちの目的(定款より)
私たち「NPO法人 九州・自然エネルギー推進ネットワーク」は2001年4月28日に結成し、同年11月19日にNPO法人の認証を受けました。法人の目的は「1997年12月に開催された地球温暖化防止京都会議(COP3)で採決された京都議定書の目標を市民の立場で実現するために、二酸化炭素を増やさない、自然エネルギーの研究と普及を進める事業を行う」と定款に定めています。
2 主な事業
①大分県民共同発電所・市民事業
大分県民共同発電所「てるてるちゃん」の建設
2004年10月1号機 大分スポーツ公園(8.4kw)
2005年12月2号機 大分市田の浦当事務所(10.72kw)
2006年10月3号機 大分県農林水産研究センター(10.452kw)
2007年10月4号機 大分市立「のつはる少年自然の家」(10.36kw)
2007年10月5号機 グリーンコープ生協おおいた本部事務所(10.18kw)
2008年10月6号機 大分市古国府浄水場(10.175kw)
2009年10月7号機 大分市高崎山「おさる館」屋上(10.45kw)
2010年10月8号機 大分市西部学校給食センター(10.45kw)
2011年10月9号機 大分市田の浦12組 市民図書館(6.4kw)
2013年10月10号機 由布市ヤマドリの里 (47kw)
②グリーン電力証書の販売
私たちのNPO法人は、このほどグリーン電力証書の販売を大分県内で初めて認められました。今後は「てるてるちゃん」が生みだしたグリーン電力の環境価値を「証書」という形で販売します。また、大分県内を中心に太陽光発電施設や小水力などの自然エネルギー施設を運営している個人や法人のグリーン電力も、私たちが「証書」という形で代行販売します。また、この「証書」は地元の企業に優先して販売します。詳しくは当事務局までお問い合わせ願います。
③木質バイオマス活用市民事業「九州・薪ストーブクラブ」の活動
「九州・薪ストーブクラブ」を結成して、木質バイオマスの普及・拡大を図る事業。これまでゴミとして廃棄されていた川の流木やシルバー人材センター、造園業者の剪定廃材をもらい受け、薪として薪ストーブ利用者へ安く供給する。また、未利用の里山やスギ・ヒノキの間伐材を燃料として供給する事業も行い、大分の森林再生を行うことを目的としている。木質バイオマスなどはカーボンニュートラルといい、「バイオマス燃料から排出される二酸化炭素は温暖化の対象としない」というICPPの国際規約がある。化石燃料を使わないことによる二酸化炭素削減に貢献し、同時に里山の再生と、シルバー世代の雇用も生み出すという一石三鳥の市民事業。具体的には薪ストーブ用の薪の販売とペレットストーブの販売などを行っています。
④普及啓発事業「シンポジウムの開催・報告集の発行など」
○2006年10月日田市「がんばれ大分の自然エネルギー・シンポジウム」開催
○2007年11月大分市「再生可能エネルギー・バイオマス活用シンポジウム」開催
○2008年11月8日大分市「見直そう私たちの暮らしとエネルギー」シンポジウム開催
○各シンポジウムの報告集発行
○2006年10月「おおいた自然エネルギーマップ」発行
⑤普及啓発事業イベントの開催
○2007年10月28日「未来と仲良く暮らしたい」(生協との共催)
○2008年11月8日「今日はゆっくりecoがいい」(単独開催)
○2009年11月7日「今日はゆっくりecoがいい2009」(単独開催)
⑥出版事業
2012年4月 「市民電力会社をつくろう」出版



