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小坂正則の個人ブログ

法人税を払わないアマゾンに比べて、日本の法人税は本当に高過ぎるのか?

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日本の法人税は本当に高過ぎるのか

安倍首相は来年の消費税導入のためには何が何でもこの秋には実質2%以上の経済成長してもらわなければ来年に4月から消費税8%の導入出来なくなるという危機感を持っているようだ。それでなくても4月以降一気に不況に陥ったら安倍政権の支持率が下落してしまい、安倍政権の「戦後レジームのからの脱却」の本命である、憲法9条改訂などを行えなくなると心配しているのだ。そこで持ち出して来たのが第3の矢の成長戦略の1つとして、設備投資減税と法人税の切り下げを言い出した。
法人税の切り下げの理由として「日本の法人税が高過ぎて企業が日本から逃げてしまう」というのだが、本当に日本の企業はそう思っているのだろうか。経団連や政府は、「原発の再稼働がなければ電気代が高すぎて企業が日本から逃げ出してしまう」といい、今度は「法人税が高すぎて日本から企業が逃げ出してしまう」という。どうも私たちは、彼らの口車に騙されているのではないかと思ってちょっと調べてみた。

法人税を安くしても悪徳企業は節税のために逃げて行く

タックス・ヘイヴン(租税回避地)といって、課税が著しく軽減、ないしは免除される国や地域へ逃げ出す企業はいくらでもある。少々法人税を安くしても、法人税ゼロの国にはかなわない。また、法人税に地方住民税など各国によって課税方法が違うので実効税率とすると、日本は米国の次に高いようだ。米国は40%、日本は昨年から35%、ドイツ30%イギリス24%、シンガポール17%など。
しかし、実際には様々な優遇税制などにより、実際に払った金額はもっと少ないのだ。
その実質法人税はソニーの12.9%や住友化学の16.6%からトヨタ自動車の30%まで様々だ。研究開発減税などの減税があり、その恩恵を受けているのだ。だから一概に高いとは言えない。問題は90年代のバブル崩壊で都市銀行が軒並み公的資金を借りて、不良債権処理をして、税金で倒産を逃れたことがあったが、その後、景気回復で銀行員の高額ボーナスも復活してはジャンジャン利益を上げているのに、これまでの赤字があるからという理由で、三大銀行グループの三菱UFJ、みずほ、三井住友の三大銀行などは10年以上、法人税を払っていない(赤旗)。
また、日本の法人税は利益への課税なので子会社が赤字であれば親企業は連結決算会計で赤字分を損金として落とせて、その額分の法人税は払わなくてもいいことになっていて、黒字企業は赤字企業を格安で買収して、税金逃れを行うことなどは日常茶飯事なのだ。
また、すでに日本の大手の企業の多くはサッサと本社を法人税の安い海外に移転している。
その企業はこんなにもある。
HOYA(光学技術中心の情報通信業、アイケア、医療、映像など)IHI(造船など総合重機メーカー、旧石川島播磨重工業)昭和電工(半導体などエレクトロニクス分野を含む総合化学メーカー)三井化学(総合化学メーカー)富士通(総合電機メーカー)などだ。

もっと悪質な多国籍企業はいくらでもいる
日本のアマゾンは全く法人税を払っていない


アマゾンジャパン株式会社は、日本の法人税を支払っていない。アマゾンジャパンは商品の売主は日本法人ではなく、米国ワシントン州法人であるAmazon.com Int'l Sales, Inc.であり、同社は日本国内に支店等を有しないことをもって国税庁に抗弁してきた。2009年、東京国税局はアマゾンの流通センター内に米国法人の機能の一部が置かれており、これが法人税法および日米租税条約に規定する恒久的施設であるとして、2003年から2005年について140億円の追徴課税を行った。その後日米当局間で協議が行われ、日本の国税庁は米国に屈してしまって徴収を諦めたそうだ。

スターバックスの汚い法人税ごまかしの手口

近頃よく街角のビルの前に椅子を並べてコーヒーが飲めるスターバックスというイスラエル系の多国籍企業があるが、この会社のエゲツナイ節税方法がこうだ。
スターバックスコーヒーイギリスが過去3年間で計12億ポンド(約1524億円)の売り上げがあったにもかかわらず、法人税をまったく納めていなかった。ロイター通信によると、スターバックスは1998年に英国に進出、現在、735店を展開。これまでに総額30億ポンド(約3810億円)以上の売り上げがあったのに、納めた法人税はわずか860万ポンド(約10億9220万円)。2011年は3億9800万ポンドの売り上げがあったのに、3300万ポンドの損失を計上していた。そのからくりとは…。【手口その1】スターバックスコーヒーUKは昨年、コーヒー一杯につき代金の6%の知的財産使用料をオランダの本社に支払っており、その額は2600万ポンドにのぼる。【手口その2】コーヒー豆をスイスの会社を通して購入、オランダで煎った後、英国に持ち込んでおり、法人税が英国(昨年は法人税率26%)の約半分のスイスに利益を分散させていた。わかりやすく言えば、法人税が高い英国での利益をさまざまな方法で、法人税の安い国に移していた節税していたとう。これに怒った英国は課税を強行したそうだ。ちなみに日本のスターバックスはそこまでひどくはなく、ちゃんと法人税は払っているそうだ。

多国籍企業や大企業の好き勝手にさせてはならない

TPPに日本が加盟すればますますこのような多国籍企業の悪事がはびこることは目に見えている。各国の課税方法の網の目を逃れて、少しでも安い税金の国へペーパーカンパニーを作って脱税する企業はますます増えるだろう。法人税を払っていない都市銀行やアマゾンなどの企業はただで、公共インフラを我が物顔で利用しているのだ。法人税の切り下げはそんな無法企業を増やすだけだ。各国が一丸となってそれぞれの国の企業活動で上げた利益の応分の負担はさせて当たり前だ。法人税を払わないような多国籍企業は日本から出て行けばいい。
このよな不当な法人税を払わない企業に対して東京都などが行っている外形標準課税という方法がある。これは企業の利益に法人税をかけるのではなく、もともと利益が出る前の売り上げに対して応分の課税をしようというものだ。大企業の税金逃れを食い止める方法の1つだろう。だから結論として日本の法人税は決して高くはないしむしろ上げてもいいくらいだ。そしてやらなければならないことは多国籍企業の利益隠しを見逃さない厳しいチェックと各国が協力して一斉に多国籍企業の査察を行うことなどが必要だ。でも、世界一高い法人税の米国企業がなぜ米国から逃げ出さないのだろう。企業を守るためには、税金が安いことなどよりも国家の後ろ盾などにより企業の法的権利や企業活動の自由を守ることが一番重要だということを彼らはよく理解しているからではないだろうか。
by nonukes | 2013-08-19 20:44 | 「緑の党」をつくろう! | Comments(0)