2013年 04月 23日
ユニクロのようなグローバル企業が幸せをもたらしてくれるのだろうか
人口減少と超高齢化社会の地域社会再建計画を立てよう その3
ユニクロのようなグローバル企業が幸せをもたらしてくれるのだろうか
今日の朝日新聞に衣料品のユニクロのファーストリーディング社の柳井社長の「世界同一賃金」という記事と柳井社長へのインタビューが載っていました。実は私の服の多くがユニクロ製品で、ユニクロに依存している人間がユニクロ批判を書くのはいかがなものかと思いながら、自責の念を込めて書いているのですが。(ここ数年はほとんど服を買っていないのでそんなにユニクロに貢献はしていませんが)
朝日新聞を取っていない方のために簡単な記事の要約をしますと、「世界中の社員の賃金をほとんど同じにする」というものです。現状では日本の店長や平社員の平均年収が320万円だそうです。決して多い額ではないですよね。ただ、平均年齢が若いので普通の企業並みでしょうか。中国の店長の月額賃金が9万円だそうで、この額は中国の最低賃金の5倍だそうです。ということは平均賃金の2倍くらいはもらっているのかもしれません。
この会社はほかの大手企業と同じように非正規雇用のアルバイト社員を中心にして成り立っている企業なのです。正社員が4500人くらいで、アルバイトが4万人弱、1店舗に店長と副店長以外は全てアルバイトという劣悪な労働条件の下で多くの非正規労働者は働かされているのです。そこの社員の賃金を世界中合わせるということは欧米や日本人の賃金は結果的には下がる可能性があるそうです。ユニクロは年間約1兆円の売り上げで、1500億円の営業利益をたたき出してうる投資家にとっては優良株式会社です。売り上げの15%もの利益を上げているのです。普通の大手企業は売り上げの6%も出せればいい方なのです。
第三世界の人びとの犠牲の上に成り立つユニクロや百円ショップ
なぜユニクロのジーンズが980円やTシャツが300円などという破格値で売られて、百円ショップが鍋や包丁まで100円で売って、これだけの利益を上げられるかというと、非正規のアルバイト店員をこき使い、製品を作る工場は中国やベトナムなどの低賃金労働者をこき使って作られているからです。ユニクロの利益の源泉は第三世界の人びとの貧困と格差です。ゆうならば世界の矛盾につけ込んで利益をたたき出しているのです。
さて、柳井社長へのインタビューを少し書きます。「僕が心配しているのは、途上国から海外に出稼ぎにでている人がいる。それも下働きで。グローバル競争のもとで、他国の人ができない付加価値を作り出せなかったら、日本人もそうやって働くしかなくなる。グローバル経済というのは『成長かさもなければ死か』。変わらなければ死ぬと社員にも言っている」
ユニクロに毎年入社する新卒正社員08~10年の3年以内の離職率が46~53%といいます。これは正にブラック企業の典型です。休職中の42%がうつ病で全社員の3%にあたると記事は書いています。多くの社員は仕事に追われてサービス残業をこなし、それでも仕事が終わらずにうつ病になって辞めていく。そんな人間をボロボロに破壊する企業が飛ぶ鳥を落とす勢いの「優良企業」の実態なのです。うつ病生産企業で働いて社員は幸せにはなれないし、そんなお店の服を買うことで私たちが着飾っても幸せにはなれないような気がします。ただ、残念ながら、ユニクロの生産システムは今やどのスーパーもデパートも採用しているようですから、そこらのスーパーで服を買ってもユニクロとそんなに違いはないと思います。
自分で作るか「フェアートレード」のお店で買って、大切に長く着る方が幸せ
私たちがこれからマイナス経済社会で暮らすためには、自分で服を作れたら最高なのですが、その才能がない方はできれば地元の会社が作った服を、それが無理ならせめて日本製の服を着ることが第三世界の人びとを苦しめることのない暮らしを作ることができるような気がします。一番いい方法はフェアートレード「第三世界の人びとの製品を不当な価格ではなく、彼らが幸せに暮らしていける適正な価格で輸入すること」で輸入しているショップの服を買うことです。 中津には「第三世界ショップ大地」があります。
グローバル企業のような弱肉強食の競争社会をめざすものが今、自民党政府が進めるTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)です。米国のルールが協定国のルールとなって、米国に有利な条件で貿易が行われる不平等条約です。この協定を交わしたら、日本の私たちはますます貧しくなり、米国に全ての利益が吸い上げられていくでしょう。もちろんユニクロのようなグローバル企業をめざして、「発展か死か」と死にもの狂いで戦い続ける一部の企業は生き残れるかもしれませんが、中小零細企業や非正規労働者はますます彼らとの格差が拡大するばかりでしょう。それでも私たちはうつ病にならないだけマシかもしれませんね。でも企業戦士の死にものぐるいのたたかいが結果として私たちや他国の人々を苦しめる生き方は、もうこんへんでやめにしようではありませんか。
ユニクロのようなグローバル企業が幸せをもたらしてくれるのだろうか
今日の朝日新聞に衣料品のユニクロのファーストリーディング社の柳井社長の「世界同一賃金」という記事と柳井社長へのインタビューが載っていました。実は私の服の多くがユニクロ製品で、ユニクロに依存している人間がユニクロ批判を書くのはいかがなものかと思いながら、自責の念を込めて書いているのですが。(ここ数年はほとんど服を買っていないのでそんなにユニクロに貢献はしていませんが)
朝日新聞を取っていない方のために簡単な記事の要約をしますと、「世界中の社員の賃金をほとんど同じにする」というものです。現状では日本の店長や平社員の平均年収が320万円だそうです。決して多い額ではないですよね。ただ、平均年齢が若いので普通の企業並みでしょうか。中国の店長の月額賃金が9万円だそうで、この額は中国の最低賃金の5倍だそうです。ということは平均賃金の2倍くらいはもらっているのかもしれません。
この会社はほかの大手企業と同じように非正規雇用のアルバイト社員を中心にして成り立っている企業なのです。正社員が4500人くらいで、アルバイトが4万人弱、1店舗に店長と副店長以外は全てアルバイトという劣悪な労働条件の下で多くの非正規労働者は働かされているのです。そこの社員の賃金を世界中合わせるということは欧米や日本人の賃金は結果的には下がる可能性があるそうです。ユニクロは年間約1兆円の売り上げで、1500億円の営業利益をたたき出してうる投資家にとっては優良株式会社です。売り上げの15%もの利益を上げているのです。普通の大手企業は売り上げの6%も出せればいい方なのです。
第三世界の人びとの犠牲の上に成り立つユニクロや百円ショップ
なぜユニクロのジーンズが980円やTシャツが300円などという破格値で売られて、百円ショップが鍋や包丁まで100円で売って、これだけの利益を上げられるかというと、非正規のアルバイト店員をこき使い、製品を作る工場は中国やベトナムなどの低賃金労働者をこき使って作られているからです。ユニクロの利益の源泉は第三世界の人びとの貧困と格差です。ゆうならば世界の矛盾につけ込んで利益をたたき出しているのです。
さて、柳井社長へのインタビューを少し書きます。「僕が心配しているのは、途上国から海外に出稼ぎにでている人がいる。それも下働きで。グローバル競争のもとで、他国の人ができない付加価値を作り出せなかったら、日本人もそうやって働くしかなくなる。グローバル経済というのは『成長かさもなければ死か』。変わらなければ死ぬと社員にも言っている」
ユニクロに毎年入社する新卒正社員08~10年の3年以内の離職率が46~53%といいます。これは正にブラック企業の典型です。休職中の42%がうつ病で全社員の3%にあたると記事は書いています。多くの社員は仕事に追われてサービス残業をこなし、それでも仕事が終わらずにうつ病になって辞めていく。そんな人間をボロボロに破壊する企業が飛ぶ鳥を落とす勢いの「優良企業」の実態なのです。うつ病生産企業で働いて社員は幸せにはなれないし、そんなお店の服を買うことで私たちが着飾っても幸せにはなれないような気がします。ただ、残念ながら、ユニクロの生産システムは今やどのスーパーもデパートも採用しているようですから、そこらのスーパーで服を買ってもユニクロとそんなに違いはないと思います。
自分で作るか「フェアートレード」のお店で買って、大切に長く着る方が幸せ
私たちがこれからマイナス経済社会で暮らすためには、自分で服を作れたら最高なのですが、その才能がない方はできれば地元の会社が作った服を、それが無理ならせめて日本製の服を着ることが第三世界の人びとを苦しめることのない暮らしを作ることができるような気がします。一番いい方法はフェアートレード「第三世界の人びとの製品を不当な価格ではなく、彼らが幸せに暮らしていける適正な価格で輸入すること」で輸入しているショップの服を買うことです。 中津には「第三世界ショップ大地」があります。
グローバル企業のような弱肉強食の競争社会をめざすものが今、自民党政府が進めるTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)です。米国のルールが協定国のルールとなって、米国に有利な条件で貿易が行われる不平等条約です。この協定を交わしたら、日本の私たちはますます貧しくなり、米国に全ての利益が吸い上げられていくでしょう。もちろんユニクロのようなグローバル企業をめざして、「発展か死か」と死にもの狂いで戦い続ける一部の企業は生き残れるかもしれませんが、中小零細企業や非正規労働者はますます彼らとの格差が拡大するばかりでしょう。それでも私たちはうつ病にならないだけマシかもしれませんね。でも企業戦士の死にものぐるいのたたかいが結果として私たちや他国の人々を苦しめる生き方は、もうこんへんでやめにしようではありませんか。
by nonukes
| 2013-04-23 14:11
| 「緑の党」をつくろう!
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