「核武装さえも目論む」自民・維新の改憲策動に騙されるな！

改憲と核武装まで飛び出す自民・維新の参院選戦略

７月の参院選まで３ヶ月余りの今日ですが、昨年暮れの野田自爆総選挙で壊滅的な民主党は離党者が相次ぎ瓦解しつつある状態だそうですから、彼らに野党として与党の暴走を食い止める力はもはや残っていません。そして自民党安倍政権の支持率はNHKの世論調査でも68％の高支持率を維持しています。アベノミクスで円安と株価が上昇していることや天井を取っ払った赤字国債の発行による公共工事の受注で一時的な景気回復状態が続いているからでしょうか。しかし、こんな一時しのぎの景気回復策は長続きはしません。どんどん赤字国債を発行すれば、そのツケはやがて私たち国民に全ては背負わされてしまいます。それに無秩序な市場介入で２％のインフレをめざす黒田日銀総裁の「史上空前のインフレ政策」により、私たちの生活はメチャクチャになる可能性があります。
このインフレ政策による悪影響が参院選前に出てくれたら、少しは投票結果に影響する可能性があるのですが、その可能性は微妙でしょう。円安の影響で既に輸入に頼る石油や小麦などジリジリと値上げされています。しかし、安倍内閣は参院選を何とかして過半数を獲得し、その後に本格的な安倍カラーを出そうとしているようです。それは自衛隊を戦争のできる国防軍へ変えることだったり、愛国心教育だったり、その集大成が憲法改正なのです。

平和憲法は人類共通の崇高な理念であり、世界の目標

３月30日に「日本維新の会」が党大会を開催して、党綱領を発表したとマスコミは伝えていました。党大会では「改憲綱領」が承認されて、現在の平和憲法を改正して、日本が堂々と「戦争できる国家」へと戦前回帰することをめざすというのです。その文面では「日本を孤立と軽蔑の対象に貶め、絶対平和という非現実的な共同幻想を押し付けた元凶である占領憲法を大幅に改正し、国家、民族を真の自立に導き、国家を蘇生させる。」と謳っています。
日本国憲法を持ったことにより、世界から日本が孤立と軽蔑の対象にいつなったというのでしょうか。そして日本国憲法の平和主義が非現実的な共同幻想だと決めつけています。確かに現実の世界は戦争とテロの応酬で世界平和は遠い将来の希望かもしれません。しかし、だからこそ壮大な理念を持つことこそが日本国家の誇りではないですか。
維新の石原慎太郎代表は以前から「日本も核武装を」という発言を繰り返しています。そして彼の一貫した憲法観が「日本国憲法は屈辱的な占領軍による押しつけ憲法」という論理なのですが、この考えは自民党の基本理念であり、安倍首相の憲法改正の論理と同じなのです。国家間の紛争を武力で解決しようとする軍事力優先のタカ派的な政治家にこの国の明日を託すことはできません。


参院選は憲法と暮らしを守るための闘いに

民主党政権を批判するためには自民党を持ち上げるわけにも行かず、第三極という形で、民主でもなく自民でもない第三の選択肢として、みんなの党や日本維新の会はマスコミによって作られた虚像でしかありません。橋下徹などは安倍首相にあこがれる「チンピラ・タレント弁護士」に過ぎないのです。維新やみんなの党は第三極などではなく、憲法改正をめざす自民党の補完勢力です。このような好戦的な政治勢力をのさばらせることは、アジアの平和を守るためには決して許されることではありません。そのほか安倍首相のいう「戦後レジームからの脱却」とは憲法改正やTPP参加により米国のより影響下の下で日本が反共の砦となることをめざしているかのようです。
第二次世界大戦は日本や米国など帝国主義列強によるアジア諸国の植民地争奪戦争でした。特に日本は米国に遅れを取った帝国主義国家として中国の植民地化やインドネシアの石油獲得をめざして東南アジアを支配下に治めようとしたのです。日本軍の戦争により犠牲となった何百万人もの東南アジアの罪もない人びとの貴い犠牲を私たちは忘れてはならないのです。わずか68年前の出来事を自民や維新などの政治家たちは忘れてしまったかのようですが、戦前の日本国家の過ちを繰り返さないことの誓いが平和憲法なのです。
目前に迫った参院選では平和憲法を守ろうとする政党や勢力の政治家を1人でも多く国会に送り込んで、自民党の過半数獲得を阻止して、参院の自民・公明・維新・みんなの2/3を何としても阻止しなければならないのです。
しかし、北朝鮮のミサイル攻撃をほのめかす挑発は、改憲勢力が影で動いているのではないかと疑いたくなるほど、自民党などに有利な世論を形成しているようです。昨日のニュースキャスターで北野たけしは「米国が日本や韓国に旧式の武器を売り込むために北朝鮮にわざと挑発させてるんじゃないの」と話していましたが、私もそう思います。
石原が米国CIAの息がかかっているという噂や、韓国の反共団体「統一教会」こと「国際勝共連合」の文鮮明が、実はあしげく北朝鮮を訪問しているなど、何か裏で米国の影を感じるのは私だけでしょうか。安倍首相は統一教会（国際勝共連合）の全面的な支援を受けいている政治家です。

「日本は核を持て。徴兵制もやればいい」という石原慎太郎の発言