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小坂正則の個人ブログ

腐れ切った電力会 その4「福島原発1号機の非常用復水器を調査すべきだ!」

腐れ切った電力会 その4

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東電による国会事故調委員会への虚偽説明の真相

電力会社という組織は本当に「腐れ切っている」と私はいつも思うのですが、とりわけ東京電力の腐れようはもうどうしようもないほどに芯まで腐れ切っています。2月7日の朝日新聞がすっぱ抜いた「国会事故調への東電による虚偽説明」という記事がそれです。昨年2月に国会事故調の委員の現地調査団の田中三彦氏が福島原発1号炉の4階建屋に入って非常用復水器を調べたいとに東電へ申し入れたところ、昨年の2月28日、東京電力玉井俊光企画部部長が国会に出向いて、田中三彦氏に4号炉の内部映像を見せながら、「この映像は建屋へカバーを付ける前に取った映像です」と、まずウソをつき、「現在はカバーが付いてますので真っ暗です」と、2番目のウソをついた。そして「照明も現在は付いていないので建屋内は真っ暗です」と、また3番目のウソをついた。カバーを設置したのは2011年の10月14日で撮影はその4日後の10月18日だった。そして建屋内の照明も10月28日には設置済みだったのです。このようなウソを立て続けについた玉井部長は田中事故調委員に回答するために誰にも相談することもなく、1人で回答を従えて国会へ出向いたというのだろうか。経営陣の指示の下に行ったかどうかは証明することは難しくとも、このビデオを撮った担当者や現場責任者とは念入りに、どのような回答を行うかは検討したはずです。国会事故調は国権の最高決議機関である国会に設置された調査委員会なのだから1人で考えたなどあり得ない話です。おまけに、田中氏に向かって「暗闇の中に入ったらまともに帰って来れないかもしれない」や「ところどころにホットスポットがあるので大変危険です」や田中氏が「東電の案内はないのですか」とただすと「私どもは同行できかねます。どうしても行くならあなた方だけで入って下さい」と。行かせまいと必死の説得を繰り返していたのです。その説明の内容を録音したテープと画像があります。
東電をかばう甘利経産大臣

3月5日、この問題を追及した民主党の長妻昭議員に対して、甘利大臣は事故調への虚偽説明の真相を調査するためにつくられた東電第三者委員会の結論を「組織的な関与はなかった。担当部長の個人的な誤った判断による」であり「適正な検証だ」と追認する発言をしました。しかし、今後国会事故調が追加で調査したいなら東電に最大限協力するように指導したい」と回答。これだけの組織的な虚偽説明を行って事故調査を妨害したのだから、事故の原因を調べるためには非常用復水器は調査しなければならない重要な箇所だといえるでしょう。今からでも調査は可能です。速やかに調査を行うべきです。そうしないと東電によって非常用復水器を「現場の復旧に邪魔になるため取り除いた」などとうそぶいて、証拠隠滅を図る可能性があるからです。

1号機の非常用復水器を調べることがなぜ重要なのか

実は「福島原発事故がメルトダウンを行った原因は津波なのか、それとも津波の前にすでに地震の揺れで原子炉内部の蒸気が漏れ出していたのか」という問題は、日本中の全ての原発を再稼働や廃炉を決定付けるための重要な要素なのです。地震直後、福島1号炉建屋に入った運転員が「建屋内に蒸気が充満していて放射能の異常を伝えるアラームが鳴り響いていた」と証言していたのです。いまでは全くそんな証言は消えてしまっていますが。その後に、原子炉を津波が襲ったのです。そのために東電は「原子炉を津波が襲って全電源がダウンしたためにメルトダウンになった」と繰り返し説明しているのです。彼らは「地震の揺れによる原子炉への損傷はなかった」と説明しています。そのために、自分たちの証言を否定するようなデータは未だに出していません。原子炉の圧力の推移を示すデータを開示すればそんなことはすぐ分かるのですが、地震が襲った直後のデータは開示していません。

1号機の非常用復水器を調査すれば「再稼働」はありえない

福島原発事故のとっかかりが地震の揺れによって復水器などの配管が破断して、そこから蒸気が漏れ出してメルトダウンのきっかけを作ったのであれば、日本中の原発は再稼働の前に耐震設計基準の見直しをしなければならないからです。防潮堤をいくらかさ上げしても、地震の揺れで配管が破損して原子炉の蒸気が抜けてしまったのでは運転再開はできないのです。今からでも遅くはありません。再稼働論議の前に何が何でも1号機の非常用復水器の調査を行うべきです。

報道ステーションによる東電虚偽説明のニュース
Commented by up5ch6 at 2013-11-10 23:56 x
田中氏の指摘する復水器から水素が4階に漏れたというのは重要な指摘だと思いますが、復水器が地震で破損したというのは違うと思います。
東電が4階の爆発を隠すのは、復水器の操作ミスを隠すためです。
非常用復水器は地震後正常に作動しましたが、復水器が起動した場合に即停止するように訓練された作業員によって停止されています。
問題は、なぜ、停止するように訓練されていたかです。
Commented by up5ch6 at 2013-11-10 23:58 x
よろしくお願いします
by nonukes | 2013-04-06 17:07 | 福島原発事故 | Comments(2)

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