2013年 03月 07日
なぜかバリ島でくつろいでいますNo.3
ここは時間がゆっくり流れている
今日は大分を発って8日目の3月6日です。今日が何曜日なのかもよく分かりません。本日レンボカン島を後にして、サヌールへ帰ります。たった、1週間そこそこしかバリに滞在していないのに、この国の時間に染まってきたような気がします。この国では時はゆっくり進んでいるのです。人びとは高床で屋根だけの小屋の中に寝そべって、よく歓談するか、静かに寝ています。確かにこの国では時計など不要なような気がします。夜が明けたら起き出して、腹が減ったら何か適当に食べて、そこいらになっている果物を食べるというほどではないでしょうが、眠くなったら寝る。そんな生活が当たり前のように営まれているような気がします。「いま一生懸命働いて老後をゆっくり楽しもう」という私たち日本人の人生感は、全否定はしませんが、やはりどこか間違っているような気がしてきました。だって、若いときにしか遊べない遊びもあるし、若くないと出会えない人もいるし、その歳その歳にしか味わえない世界というものがきっとあるからです。それに対して、今を犠牲にして時間に追われながら生活する私たちが、バリにいるとばからしくなって来ます。
人よりも一歩でも先を行こうと他人を追い越して早足で進んだり、一時の時間も惜しんで、仕事をより多く片付けようと汗を流しても、その分だけ私の時間が増えるわけではないということがここに来て少し理解できたような気がします。だって、人よりも急いで先に進んだとしても、バリの人たちよりも少しだけお金を多く持っていたとしても、そのお金もバリの人たちよりも無駄なものに使って、行き着く先は同じならいい方で、ほとんど人生の貴重な時間をただ無駄に消費するだけなんじゃないだろうかと思うようになったのです。
それよりも今を楽しく過ごし、季節の中で時空と一体とり、悠久の時を共有する無私の存在になれたら、きっと素晴らしだろうなと、ちょっと宗教的か哲学的なことなどを考えてみたくなりました。
少しは頭を柔らかくすることができただろうか
まあ、そんな感傷的なことを言っても、また日本に帰いれば、そこには日本の時間があり、日本の生活が待っているのですから、単なる旅人のひとときの感傷でしかありませんが。
さて、ここに来る目的がもう1つありました。それは、これまで1~2年の間、私なりに精一杯頑張ってきたつもりですが、「もっとシンプルに不要なものに囚われないで、本質的なもだけを見据えて生きて行くにはどうすればいいのか」を考えたかったからバリに来たのです。そのために頭を柔らかくして、思考回路を研ぎ澄ませたかったのです。私が生きていくためには、あれもいる。これもなくてはならないと思って、それこそ山のような物に囲まれて暮らすことを、どこかでバッサリ捨てたかったのです。なかなかそれは出来そうにもないのですが、そのためのきっかけ作りにバリに来たのです。
そこまで出来なくても、何かヒントぐらいは得たいものです。それは世界中どこでもいろんな人びとが、いろんな暮らしをしていて、私たちのような計画を立てて、それに従って一時の狂いも許さないような型にはまった生活だけが暮らしではなく、風任せ、天気任せの時に流されて生きていくような生活も立派な人びとの生き方なんだということが果たして理解できたでしょうか。
そう簡単に私の凝り固まった頭が柔らかくなるなんてことは考えられないのですが、少しでも違った生き方をしている人の雰囲気や匂いを感じられたらうれしいです。そんな世界中の楽しそうに生きている人びとと出会うことが何かのヒントになるかもしれないと思うのですが。
by nonukes
| 2013-03-07 09:01
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