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小坂正則の個人ブログ

「原発をやめれば電気代が上がる」というのは真っ赤なウソ?

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原発ゼロで、電気代半額の道も〈創エネ省エネ〉 朝日新聞2012年8月23日

2030年、原発がゼロになっても電気代は現在の半分近くに減る――。科学技術振興機構の戦略センターがこんな試算結果をまとめた。政府がまとめた電気代の試算は現行の2倍前後だった。同センターが「政府の試算は非現実的」と独自の分析をしたところ、年収により受ける恩恵の格差はあるものの、電気代を大幅に下げることができる可能性が示された。

■国の試算では倍増ですが

政府のエネルギー・環境会議は6月、将来のエネルギー供給について三つの選択肢を示した。その一つが30年の原発割合を0%にする「ゼロシナリオ」だ。電力供給は火力が65%、残りが再生可能エネルギー35%。その場合、電気代は月1万4千~2万1千円と現行(10年)の平均8505円を大幅に上回った。原発割合15%、20~25%というほかの二つのシナリオに比べて負担が大きい。
しかし、省エネ対策を研究する同機構低炭素社会戦略センター長で前東大総長の小宮山宏さんは「政府の試算は、家電製品の消費電力の将来予測などを踏まえておらず、非現実的だ」と指摘する。

■家電・住宅が進化すれば

同センターはまず、30年には(1)太陽光発電が現在の約10倍に増え、(2)家庭用燃料電池とヒートポンプ給湯を全世帯の約1割が導入すると試算。しかし、これだけで省エネ対策を何もしないと、月額の負担は増えるという。
そのため、(3)家庭の電気代に影響の大きい冷蔵庫やエアコン、LED電球など家電製品の効率化がさらに進み、(4)断熱性と気密性が高い次世代省エネ住宅が半分近くを占めるとの予測を加え試算した。
そうすると、総電力消費量が現行の年1兆1千億キロワット時から8100億キロワット時に下がり、電気代は単価は上がっているものの、使用量が減っているため、月平均で4570円になるという。
さらに、同センターは、(1)~(4)のほか、(5)ハイブリッドや電気といった次世代車の普及率が5割になる予測も加えたときを試算し、何も取り組まなかった場合と年収別(18段階)に家計への経済的影響を比較した。
年収200万円未満の場合、省エネへの「投資」があまりできないため、年間で5千円の損失となるが、それ以上の年収はすべて得になるという。500万~550万円の場合は年13万円プラスになる。積極的な投資ができる年収1千万円以上だと年間40万円を超えるという。
ただ、政府のゼロシナリオ試算では、省エネの投資額は100兆円とされる。同センターは年収別の投資額を明らかにしていないが、回収に10年以上かかる場合もある。同センターは「年収の格差を是正する取り組みが省エネ推進のカギになる」としている。(石塚広志)
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「原発をやめれば電気代が上がる」というのは真っ赤なウソ?そうウソなんです!小坂正則

経産省は2030年、原発ゼロになれば電気代が2万円になり現代の倍になると説明しています。しかし、上の試算のように電気代は2倍になりますが、省エネで電気使用量が半分になるので実質的には現在の同じでという説です。さて、ここで私は原発比率15%の場合を見てみます。この場合は原発からの撤退もせず、だからと言っても推進するわけでもないという中途半端なエネルギー政策です。すると、ここでは核燃料の再処理も進めるのですから、その処理費12兆円が必要です。しかし、それでも原発はたったの15%です。また、原発がわずかに残っているので、そのバックアップ電源として使うことのない火力発電施設も必要です。実はこの中途半端なエネルギー政策が一番電気代が高くなるのです。この場合が電気代は確実に現在の2倍以上になる可能性が一番高いでしょう。20~25%はというと、これも中途半端と言えば中途半端です。これも再処理費が12兆円どころか、第二再処理工場が必要になります。しかし、そんなものを受け入れる所など日本中ありません。だからこの場合はもっと最悪で、使用済み核燃料が原子炉に貯まって、原発が動かせなくなるという決定的な糞詰まり状態になるでしょう。15%でも25%でも、どちらに転んでも原発がある限り、現在の国論を二分する議論がズルズルと続くだけのことです。だったら早く原発撤退を決断をする方が、それだけ原発への投資コストを早くなくすことが出来るのです。そうそう、原発をやめれば、高速増殖炉『もんじゅ』も不要になり、この原子炉の維持費毎日5500万円も不要になりますし、電源三法交付金、毎年4000億円の原発への特別会計の予算も不要になります。まだありますよ。電力会社が毎年使っている宣伝広告費年間数百億円のマスコミ買収費も不要になります。再処理積立金も不要になります。実は今すぐ原発を廃炉にすれば、これらの費用がすべて不要になるので、電気料金は今よりも安くなる可能性も大いにあるでしょう!
Commented by 税収総額 at 2014-02-10 19:07 x
ここ数年のドイツの電気代を見てくださいよ……。
by nonukes | 2012-08-24 00:08 | 脱原発大分ネットワーク | Comments(1)

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