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小坂正則の個人ブログ

県内の有名書店には「市民電力会社をつくろう」が並んでいる?

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        明林堂は社会問題の原発コーナーにあります

静かなブームが湧き起るかもしれない?

西大分の「明林堂大分本店」にも「市民電力会社をつくろう」がありました。それも横置きです。それというのも今日の昼間、突然のお客さんが私の事務所に訪れたのです。私はある銀行に融資の話し合いの約束があったので出かける準備をしていたところに、突然見ず知らずの男性が訪ねてきたのです。彼曰く「西大分の明林堂で先生の著書があったので買い求めて読ませていただきましたのですが、読んで、ぜひ一度お会いしたいと思って、突然押し掛けたのです」とのことでした。わざわざこんな山の中まで足を運んでくれたのですから、約束の時間を変更してもらって1時間ほどおつきあいをしました。「私の本に感動しました」と言ってくれるので、お世辞でもそう言ってくれるのはうれしいものです。ネットで私の本がよかったなどというのをあまり聞いたことがないので、私はずいぶん落ち込んでいたのです。「出版から3月が過ぎてこんな調子なら初版でおわりかなあ」と、半ば諦めかけていたのです。しかし、一昨日は埼玉県の方から「あなたの本を読んで感動したので埼玉まで講演に来てもらえないだろうか」というお話があったばかりです。そして同じその日には水俣からも講演依頼がありました。
私は銀行の帰りに、おそるおそる「明林堂」に下見に行って来たのです。すると、何と横積みで置いてあるではありませんか。「どうしたことか」と、ビックリしてしまいました。ジュンク堂に次いで明林堂まで平積みとは?大分のみなさんはジュンク堂、明林堂、晃星堂、紀伊国屋、トキハなどの有名書店でお買い求めできます。(申し訳ありません。晃星堂と紀伊国屋には既に返品されていました。ジュンク堂と明林堂でお買い求め願います。もしくは注文してください)

西日本新聞書評
6月17日

筆者は大分市で長年、反原発運動に取り組み、2001年に仲間とともにNPO法人「九州・自然エネルギー推進ネットワーク」を創設した。著書ではネットワークが手掛けた、太陽光発電システムを公共施設に取り付ける活動や、林業再生を兼ねたチップ燃料の販売や薪(まき)ストーブの普及活動などを紹介。さらに、小水力や太陽光、風力などで発電したクリーンな電力を売る「市民電力会社」の設立という夢に向けた課題やプランを解説する。

とりわけ印象深いのは、反原発活動に力を注いだ地元作家、故松下竜一との出会いをつづった第2章。松下が志半ばでこの世を去った今、筆者は「故松下竜一名誉会長」を掲げた市民電力会社を立ち上げたいと決意を語る。


=2012/06/17付 西日本新聞朝刊=

「アジェンダ」第37号(2012年夏号)

 本書は(前略)福島原発事故を経て、今度こそ「市民電力会社」を実現しようという小坂さんの強い想いが、これまでの経歴とともに述べられています。
 「市民電力会社」の構想は、地域独占体制に守られながら原発を使ってきた既存の電力会社の電気ではなく、太陽光や風力などの自然エネルギーを利用して、「より安全で環境に負荷が少なく、すべての人の命を守るための、市民のための電気」を自分たちで作って消費しようというものです。
 もちろん今の法律の下では実現は不可能でしょう。しかし、発送電の分離をはじめ電力自由化が本当に進められるのであれば、それは夢ではありません。小坂さんの考えは、「まずは日本初の『クリーンな自然エネルギーの電気だけを販売する市民電力会社』をスタート」させることです。
 本書では、小坂さんがこれまで大分県で仲間と共に取り組んでこられたさまざまな活動が紹介されています。そこには、今できることは何でもやる、そういう姿勢が強く感じられます。既存の電力会社に対抗して経済的な影響力を行使できる勢力となること、「いつまでも『反対派』で終始する市民運動から脱却したかった」と述べられています。
 具体的には、市民共同発電所として、これまでに大分県内の公共施設に太陽光発電を9基設置しています。そのための建設資金の調達の苦労なども本書には書かれています。
 これらと共に、電気だけでなく、広くエネルギー源として木質バイオマスの活用も積極的に進められています。造園業者と関係を作って剪定廃材を薪燃料にして販売したり、木質ペレット燃料やペレット・ストーブの取り扱いも始めています。これらの普及のための講演会やイベントも精力的にされています。
 また、小坂さんは2004年に亡くなられた作家の松下竜一さんに強く影響を受けられたそうです。「もう、ここらで、ほどほどでいいんじゃないですか」。本書のエピローグにある、金儲け主義を批判した松下さんの問いかけにもう一度まじめに向き合う必要があるという小坂さんの意見には、私も全くその通りだと思います。
 「脱原発を実現していくために自分は何をすればいいのか」、そう考えておられる方は、ぜひ一度、本書を読んでみてください。(編集部員 谷野隆)
by nonukes | 2012-07-06 23:52 | 市民電力会社をつくろう | Comments(0)

  小坂正則

by nonukes