2012年 06月 02日
STOPガレキ試験焼却!ガレキ受け入れに揺れる津久見市
知事と市長の独断専行を止めることは民主主義を大分に実現させる第一歩だ
これまで県議会と津久見市議会の全会一致の「ガレキ受け入れ決議」によって、ガレキ受け入れに対して誰も反対者のいないという、私に言わせれば異常な、議会のお墨付きをもらった広瀬と吉本の二人は「何でも好き勝手なことができる」と大いばりでインチキ「東北復興への絆」を大分でも演出しようと狙った。県議会の決議には「慎重に進める」や「住民への同意」などという屁の突っ張りにもならない文面を決議文に散りばめたが、それがガレキ焼却の暴走を止めるブレーキにならないことは火を見るよりも明らかであった。
そして、ガレキの試験焼却というインチキ試験を強行しようとしてる。なぜこれがインチキかというと、まず、1kg100ベクレル以下のガレキをそれも10%だけ混ぜて焼却しても、そこから出る放射能は1kgあたり10ベクレル以下になるので、周辺の空間線量に変化があるわけがないではない。周辺への環境汚染の度合いは1kgあたりの汚染度ではなく汚染したガレキの総量が問題なのだ。たとえば国の説明を信じて99%の放射能を除去できるとして1kgあたり100ベクレルの汚染したガレキを1トン焼却したら1000ベクレルの放射能が大気中にばらまかれる。100トンだったら10万ベクレル。1000トンだったら100万ベクレルの放射能が煙突から吐き出されるのだ。だから、汚染したガレキの総量で周辺の環境を汚染する私に言わせれば、むしろ高濃度に汚染したガレキを燃焼させて、そこからどれだけの放射能が大気中に放出されるかを調べることこそ、実験というべきで、答をカンニングして丸写しするテストのようなものだ。
試験焼却とは安全をアピールするためのキャンペーンにすぎない。そんなインチキを許して、「試験焼却で放射のは確認されませんでしたので、本焼却でばんばん高濃度の汚染ガレキを燃やします」
太平洋セメントには放射能を取るバグフィルターはない?
国は99.9%バグフィルターで放射能は除去できるというが、実はバグフィルターはせいぜい60%そこそこしか除去できないとメーカーは言っているらしい。だって、「気化したセシウムはバグフィルターではとれない」と学者は証言している。そして太平洋セメントにはバグフィルターはない?と言われている。それだったら津久見では燃やしたガレキのセシウムは気化したものはほとんど全量大気に放出されることになる。
1kgあたり100ベクレルのガレキの10%が大気へ放出されたら1000トンで1000万ベクレルという大量の放射能が津久見の空にばらまかれるのだ。それは津久見だけではなく、佐伯にも臼杵にも豊後大野市にも漂うかもしれない。それでも説明会は必要ないと広瀬も吉本も言い張るのか?
また、ガレキの放射能を計る方法も一貫していい加減だ。簡易線量計でしかもガレキから1メートル離れた場所で計ったら、そんなもの福島原発の周辺のガレキでもなければ線量計が反応するなずはない。正確に計るなら大学などで食品を計るゲルマニウム半導体検出器で鉛の容器に試料をすりつぶして入れて1時間ほど時間をかけて計る方法を採らなければ測定結果は信用できない。 それもしないで私たち市民が持っているオモチャのような簡易測定器で計ってもトラックのガレキの中に埋まっている高濃度の汚染物質があっても針は振れない。おまけにここで計るのはセシウムだけでストロンチウムやプルトニウムなどはハナから計ろうともしない。
6月12日の「学習会」に参加して皆で知事に質問をぶつけよう!
調べれば調べるほど一点の道理もない、今回の広域ガレキ処理。「国が安全と言うから安全だ」という方々に私はこう言いたい。「原発は安全ですという言葉を信じて、私たちは騙された」また、福島原発事故後に、枝野官房長官によって「直ちに健康に影響はない」といって、福島の20キロ圏内や30キロ圏内の方々は飯舘村にたくさんの方が避難して大量の被曝をした。それでもあなたがこの国の政治家や官僚を信じるのだったら、どこかの元官房長官の言った「集団自殺」をするのと同じで、これはもう完全な思考停止ですよ。
みなさん自分の頭で考えてください。誰を信じるのか。誰を疑うのか。そしてあなたが声を上げなければ、知事の言うようにサイレントマジョリティーだとか言われて、「黙っている人は私を支持している」といって、それこそ「集団自殺」に突き進むことになりかねないのです。戦争に突き進んだ68年前の過ちを繰り返したくはありませんよね。フクシマの二の舞はまっぴらですよね。考えてください。そして声を上げてください。津久見のガレキ処理は太平洋セメントのお金儲けのためだけのものです。
東北の復興予算を九州の企業や自治体が横取りしようとしているこれがガレキ広域処理の本質です。
震災がれき対応で大分県と津久見市合意 試験焼却要請へ 朝日新聞 5月30日
東日本大震災の被災地で出たがれきの受け入れについて、広瀬勝貞大分県知事と大分県津久見市の吉本幸司市長は29日、同市の太平洋セメント大分工場に試験焼却を依頼することで合意した。県が近く工場側に正式に要請する。一方、同工場は取材に、住民合意が十分得られていないとして「現状では(がれき受け入れは)厳しい」と説明した。
県庁であった会談で、広瀬知事が吉本市長に試験焼却を要請することを提案、市長が了承した。記者会見した市長は「試験焼却で安全性を確認したい」と話した。27日の市民説明会では受け入れに対する異論が相次いだが、市長は「私は賛成する市民の方が多いと思っている」と強調した。
広瀬知事は記者団に「十分に説明して、地元の市長が(試験焼却を要請しようと)判断した」と話した。
一方、「がれきの受け入れは住民の合意が前提」との立場を取ってきた太平洋セメント大分工場の野中真澄総務課長は、説明会で反対意見が多かった状況に触れ、「現状では(受け入れは)厳しい。特に工場近くの自治会が反対していることは地元で操業している立場としては特に厳しい」と語った。試験焼却の要請については「具体的なことが分からないのでコメントできない」と言った。
4月に反対決議をした工場そばの自治会「入船区」の津行宏敏区長(65)は「(賛成の市民が多いという市長の言葉は)理解できない。父はこの会社のOBで地区に住む従業員も多い。我々はこの工場とは何十年ものつきあいがある。私たちが反対する以上、工場は受け入れないと信じている」と話した
試験焼却合意は「尚早」津久見市議会から異論 朝日新聞6月2日
東日本大震災で出たがれきの試験焼却を津久見市の太平洋セメント大分工場に依頼することで県と津久見市が合意したことに対し、受け入れを促す決議をした市議会から「時期尚早だと異論が出ている。地元6自治会も「説明不十分だ」として反対を決めた。
地元6自治会、反対を決める
吉本幸司市長は27日夜の説明会直後、「試験焼却は議会の議論を踏まえて判断する」と述べた。だが29日、広瀬勝貞知事と工場に試験焼却を依頼することで合意した直後は一転し、「2日間で考えが変わった。市長判断で決めた」と議会の議論は踏まえる必要はないとの考えを示した。
これに市議会は反発。31日に市が試験焼却について説明した際は、14人の市議のうち集まった13人の多くから「知らなかった。判断が時期尚早だ」「市民に説明できない」と批判的な意見が相次いだ。市議会は3月、全会一致で受け入れを促す決議をしたが、市民から反対の声があることから、慎重姿勢に転じる市議が出ている。
また30日、工場近くの地元6自治会でつくる「青江地区区長会」も「県の説明は不十分で判断は拙速だ」として反対を決めた。
主婦らでつくる市民グループ「津久見の海と山といのちを守る母の会」も1日、説明責任をはたすことを求める吉本市長宛の要望書を提出した。
市議と「母の会」に対応した蒲原学副市長は「市民に説明する安全性に関するデータをとるため、まずは試験焼却が必要だ」と理解を求めた。
がれきの受け入れに関する手続きを巡り、吉本市長は3月に「市民の合意と情報公開が必要だ」との見解を示した。だが5月以降、「安全なものを受け入れるのであれば市民の理解は得ている」と明言するなど、合意を得る手続きは必ずしも必要ではないとの見解をたびたび示している。
by nonukes
| 2012-06-02 10:48
| 放射能で汚染した震災ガレキ
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