2012年 02月 01日
「松下竜一」暗闇の思想館プレオープンします
脱原発市民による市民資料館を開設します
私たちの師であった中津の作家、松下竜一氏が亡くなって今年で8年目になります。松下竜一氏は私たちと一緒に大分の地で脱原発運動をチェルノブイリ原発事故以後、行っていました。氏は1972年に「暗闇の思想を」という文章を朝日新聞に書きました。その翌年に朝日新聞に同名の単行本を出しました。氏はなぜこの文章を書いたのかという説明を1991年に話しています。以下はその内容です。
「暗闇の思想」という文章の中で私が書きましたことは、たいへん単純なことでありました。要するに「今(一九七二年時点のことですが)のような、とめどない電力需要を続けていれば、これはもう本当に、とどまるところがないんじゃないか。新たな発電所を建てれば、その建てた発電所によって、またしても電力需要が喚起されていく。だから、もうここらで立ち止まるべきだ」ということを言ったに過ぎないわけですね。それは七〇年代、全国の色んな反開発運動、あるいは反公害運動が実感的にそういうことを主張していたわけです。
皆さんもよくご存じの、非常に有名な言葉として、四日市公害の被害を受けた人々が、「汚れた空の下でビフテキを食べるより、きれいな空の下で梅干しを食べたい」と言っていましたし、あるいは、大分県の臼杵、この近くの風成という所で、漁村のお母さんたちが目の前の湾が埋め立てられることに反対して、大変激しいたたかいを展開しましたけれど、そういう中で、風成の人たちが「もうこんなにモノ、モノ、モノを作り出してどうするんでしょうな」ということを私に訴えていました。要するに、高度経済成長の弊害面が際立って出てきたのが七〇年代の初めだったわけですね。
「暗闇の思想」資料館の資料収集にご協力をお願いいたします。
そのような思いから、私たちは当NPOに松下竜一「暗闇の思想館」を開設する準備を行っています。3月にオープンの予定ですが、そこには元慶応大学の藤田祐幸氏の慶応大学時代の資料も搬入済みです。そのほかにも自然エネルギー関係の資料や映像やグッツなども集める予定です。皆さんのご協力をお願いいたします。なお、この資料館はペレットストーブの展示室も兼ねています。写真のストーブはシモタニ製のコンコードです。ぜひ皆さんも一度お越しください。
by nonukes
| 2012-02-01 20:46
| 自然エネルギー
|
Comments(0)