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小坂正則の個人ブログ

大分県の自然エネルギーは頑張っているけれど…

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大分県の自然エネルギーを象徴する小鹿田(おんた)焼

 大分県日田市から西へ20分ほど車で行くと、小さな集落に10軒ほどの小鹿田(おんた)焼の窯元があります。ここでは谷川の水を使って唐臼(からうす)で粘土をつぶし、足でロクロを回して粘土を成形し、赤松の薪を燃料にして登り窯で陶器を焼く素朴な民陶が300年前から続いています。素朴な陶器の小鹿田焼を求めて来る県外からの観光客も多く、自然と調和した暮らしを守ってきた小鹿田の人々から、私たちは多くのことを学ぶことができるでしょう。

大分県は日本一の自然エネルギー県だった

 2008年9月にNPO法人環境エネルギー政策研究所と千葉大学の共同研究「エネルギー永続地帯2007年度試算結果」が発表されました。この中で、大分県は民生用エネルギー需要の31.4%を自然エネルギーが占めており日本1位。2位は秋田県で18.3%。3位は富山県の17.7%と、大分県は他県を大きく引き離して全国1位を独走しています。
 その中身を見ると、電気では地熱発電が秋田県の3倍以上と全国1位で、バイオマス発電も全国2位です。そのほか別府などの温泉熱エネルギー利用も全国1位です。このように大分県は様々な自然エネルギーを利用した豊富な資源に満ちた県なのです。

注)「永続地帯」とはその区域の民生用電力需要と熱需要を、その区域での再生可能エネルギーで計算上賄うことが出来る区域を指します。自給率が100%を超えている区域が100%エネルギー永続地帯となります。

大分県が日本一だということが喜べる?

 きっとあなたも大分県が日本一の自然エネルギー県だという事実にびっくりしたのではないでしょうか。実は大分県の自然エネルギーが多いのではなくて、他県の自然エネルギー利用がヨーロッパなどに比べて余りにも少ないのです。ちなみに2003年度の日本の第1次エネルギーに於ける自然エネルギーの割合は0.3%で、世界平均の約1/10です。

世界と日本の自然エネルギーへの取り組みの違い

 ドイツは2006年度で世界の風力発電の設備容量の27.6%を占めており、日本は1.5%で、ドイツの1/18以下です。また、太陽光発電では日本は2002年まで世界の48%のシェアーを占めていましたが、2005年にドイツに抜かれ、2007年度にはドイツの1/2まで減ってしまいました。2007年度には単年度でスペインにも抜かれてしまいました。
 各国の電力に於ける自然エネルギーの目標値を見てもその差は歴然としています。
 2014年までに日本は総発電量に対する自然エネルギー比で1.63%という目標を掲げていますが、ドイツは2010年までに12.5%で、2030年には45%の目標を掲げています。イギリスは2015年に15%、中国でも2020年に21%、アメリカは2020年に15%と、各国は日本より1桁以上高い目標を掲げているのです。このように日本は自然エネルギーの目標がドイツ・EUなど先進各国に比べて極めて低いのです。

なんでドイツは自然エネルギー大国になったの?

 ドイツで太陽光発電などの自然エネルギーが爆発的に普及したのには訳があります。電力買取法という法律で1kwhあたり約75円で電力会社は太陽光発電の電気を買い取ってくれるのです。日本では20円から25円です。だから2002年では日本の半分しかなかったドイツの太陽光発電が2007年には日本の2倍にも増えたのです。ドイツでは銀行に預金するよりも太陽光発電を設置した方が儲かるから、国民が競って太陽光発電を取り付けているのです。反対に日本は2005年に補助金制度が終わった結果、太陽光発電の設置が激減しました。2008年暮れから補助制度は再開しましたが、太陽光発電の設置で日本がドイツを抜くことはもはや不可能と思われます。

日本は自然エネルギーに恵まれていないの?

 そんなことはありません。日本列島は急峻な山に囲まれており、雨の多い国です。そこには豊富な水量の川がありますから水力発電の可能性が大です。日本は国土の約70%が森林で、面積比率で世界3位の森林国です。豊富な木質バイオマス燃料があるのです。また、豊富な太陽光もあれば、海に囲まれた国なので波力や潮力発電の可能性も充分あります。遠浅の海では洋上風車の建設も可能です。このように日本は世界有数の自然エネルギーの資源大国なのです。自然エネルギーを使うと得をするような制度を作れば、日本の自然エネルギーは爆発的に普及することでしょう。

私たちも頑張っています

 わたしたちは大分県内に太陽光発電「てるてるちゃん」を、多くの県民の寄付などで設置しています。昨年までに7機設置し、年間84,000kwhの電気を作っています。 写真は高崎山お猿館の「てるてるちゃん7号機」です。
# by nonukes | 2010-07-09 22:20 | 自然エネルギー | Comments(0)

今こそエネルギー政策の転換を進める政党と議員を選ぼう

小坂 正則

 昨年就任した鳩山首相は国連で「二酸化炭素削減2020年目標25%」という思い切った宣言をしました。自民党麻生政権ではできなかった大胆な目標を掲げることで国際社会でのリーダーシップを取ろうという野心的な行動は高く評価していいと思います。少なくとも麻生政権のような投げやりなばらまきよりも少しはましだと思います。
 しかし、二酸化炭素削減目標の達成の手段が問われます。まず第一に原子力の積極的な推進を掲げています。次が技術開発です。その後に自然エネルギーや環境税などがついてくるのでしょう。もちろん鳩山首相は2020年には、総理大臣を辞めてるから責任を取る必要はないので、何を言ってもかまわないといえばかまわないのですが。

日本のエネルギー政策を国会で議論させよう

 これまで日本のエネルギー政策は一度も国会議員自らが議論したり議決したことはありませんでした。すべて経産省資源エネ庁の「エネルギー長期需要見通し」を官僚と電力会社と御用学者により密室で決めてきたのです。「エネルギー政策基本法」や、それによる「エネルギー基本計画」を自分たちに都合のいい計画を作り、それを閣議で、ものの数分で決めさせて、国会に上程された時には承認のセレモニーだけが待っていたのです。 だから業界と利権政治家と官僚の都合のいいように、今日まで作られてきました。大蔵省による税金の無駄遣いに、昭和の3大バカ査定といわれるものがあります。①が戦艦大和②が伊勢湾干拓③が青函トンネルだそうです。しかし、平成のバカ査定としたら、紛れもなく①が核燃料サイクル、②が諫早湾干拓③が地方空港新設ぐらいでしょうか。地方空港が県知事の見栄で作られ続けたあげくに日本航空が経営危機に陥ったのですから、日航にしてみればいい迷惑です。

核燃料サイクルの撤退を早急に求めよう

 事実上完全に破綻してしまった核燃料サイクルから抜け出せなかった自民党・電力会社に対して、原子力を推進するにしても核燃料サイクルからは手を引くことは可能です。それにより数千億円のコスト削減が可能です。将来にわたれば数兆円の無駄の削減が可能です。また、もんじゅの運転中止、これも毎年500億円からの無駄な税金の削減が可能です。文科省の面子のためだけに延命させられている「もんじゅ」など、やめれば母子加算を毎年出し続けられます。

財政破綻の国には無駄な税金を使う余裕はない

 しかし、これらのエネルギー政策は、そう簡単に変えられるわけではありません。民主党の一番のスポンサーである労働組合の連合が強力に原子力政策を後押ししているからです。電気事業連合会と電力総連は労使一体で自分たちの利権を守ろうと必死です。そのためには国民が犠牲になろうと知ったことではないようです。原発事故が怖くて電力会社が経営できるか!放射能が怖くて電力会社の社員といえるか!ぐらいの強い意志を持っているかのような強引さで原子力政策を守ろうとしています。
 しかし、これまで原子力に費やされた税金をこれ以上垂れ流す余裕はこの国にはありません。来年の予算を見れば明らかです。収入が30兆円で支出が90兆円というのです。皆さんの家庭で年収が300万円で、900万円の生活をする方がいますか。そんな家庭はサラ金地獄で誰もお金など貸してはくれません。日本はそんな経済状態の国なのです。だから無駄な税金を原子力産業だけにつぎ込み続ける余裕などこの国にはないのです。核のゴミの処分方法も無ければ、廃炉になった原発の解体費用が建設費用を上回るというような真実は次々に明らかになりつつあります。それに核燃料サイクル基地の高レベル放射性廃棄物のガラス固化の装置はキャニスターに流し込むフロートが詰まってしまって使い物にならなくなり、現在も止まったままです。そんな原子力に毎年数千億の金を流し続けているのです。こんなバカなことは一日も早くやめて、原子力からの撤退を決めて自然エネルギーへ転換するべきです。その議論を私たちは民主党議員を中心に訴えていきましょう。
# by nonukes | 2010-07-07 23:00 | 自然エネルギー | Comments(0)

坂本龍馬は現代のNGO・NPOだった!!

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NHKの龍馬伝にはまっている私


 いま、NHKの大河ドラマ「龍馬伝」が人気だという。私も毎週首を長くして待って「龍馬伝」を時には涙を浮かべながら見ている。
 私は長州藩の高杉晋作が以前から好きだった。あの過激な青年の奇抜なアイデアでできた奇兵隊(農民や町民や武士がみな対等で組織されたゲリラ部隊)が長州最強の部隊となり、敵を攪乱していく様は、1808年から13年までナポレオンのスペイン侵略への抵抗運動『パルチザン』を感じさせるからである。その後、中国の抗日運動やベトナム戦争やゲバラまで、このゲリラ戦は引き継がれている。  
 幕末の動乱期に現れた志士たち、高杉晋作や西郷隆盛や桂小五郎などの英雄の一人として、これまで私は坂本龍馬を考えていた。しかし、どうも少し違うようなのである。彼ら、藩のために、幕府を倒して日本統一を夢見た志士に対して、龍馬はずっと先の世界を考えていたようなのだ。

龍馬の偉大さとは

 坂本龍馬は勝海舟に師事して海軍の必要性を痛感し、幕府を倒すだけではなく、欧米などの支配を受けずに列強国と対等に付き合える方法を考えていた。また、彼は薩長同盟を結ばせたり大政奉還を実現させたりする大役を担ったが、その発想の底流に流れる思想は、あの時代の歴史的な限界を超えて、現在でも全く遜色なく通用する民主主義の思想が息づいているように感じる。それは平等主義であり平和主義であり議会制民主主義である。また、大日本帝国憲法の原型となった「船中八策」を彼は作った。
 龍馬は徹底した現実的な実利にかなった戦略と戦術で人々を説得した。それが亀山社中という貿易会社の設立や海援隊による私設軍隊の設立などに現れている。明治維新が薩長と幕府の軍事的な衝突となっていたら多くの藩を巻き込んだ内乱になったであろうが、大政奉還という形で無血革命が実現したことなども歴史的な坂本龍馬の偉業だ。
 私は司馬遼太郎作の『竜馬がゆく』全8巻を今回買い込んで読んだら、ますます龍馬のすばらしさに感動した。ただし「竜馬がゆく」という題名の龍をあえて竜にしたことで、司馬遼太郎は「これはフィクションだ」といいたかったらしいので、小説の中の竜馬を歴史上の龍馬と錯覚する危険はあるのだ。その証拠に龍馬はグラバーの手下だったという説があるという。そして、龍馬を暗殺したのは当のグラバーだったという説。グラバーにとっては幕府と薩長の戦争がなければ武器は売れず儲からない。しかし、龍馬は大政奉還を唱えて、円満に幕藩体制を終わらせようと試みた。それに激怒したグラバーが暗殺者を龍馬の元へ送ったという説だ。
 そのように考えると、ますます謎は深まるばかりだ。「龍馬が福井藩主や熊本藩主などに簡単に面会できたのは、グラバーの後ろ盾があったからで、亀山社中の資金もグラバーから出ていた」という説もあるという。龍馬はグラバーの手下を装いながら、明治維新をやり遂げようとしたという考えが浮かんで来る。
 歴史上の人物も片方の側から見れば善人で、見方を変えれば悪人に見える。いい例が「新撰組」だ。NHK大河ドラマの「新撰組」では英雄だった彼らが「龍馬伝」では最高の悪人集団に変身する。

龍馬は今でいうNPOの走りだった

 自らの理念や使命を実現させるために社会的な起業を行う人々を「NPO=非営利活動法人」というが、まさに、亀山社中や海援隊を組織した龍馬こそ、現代のNPOだったのだ。現代でも、NPOの組織が大きくなったり、利益を求めることに対して、「彼はNPOの名前を使って金儲けをしている」などと言って、後ろ指を指されることがある。
 僧侶や牧師などの宗教事業や慈善事業に清掃ボランティア活動がNGOやNPOの活動で、「利益を上げる活動はNPOではない」と批判する人がいるが、どんな活動にも活動に伴うお金が必要で、社会を動かすのはお金だといっても言い過ぎではない。お金のために生きるのか、自らが目指す目的のためにお金を使うのかの違いだけだ。要は「意識してお金を使う」ことが重要なのだ。
 株式会社もP・Fドラッガーに言わせれば「企業の理念や目的を実現させるための社会的使命を帯びた組織だ」という。だから企業も社会貢献をしなければ企業としての社会的存在価値はないとドラッガーはいう。
 そのような使命や理想の実現を目指した事業を口にする私にとっては、「自らの理想を実現させるために生きた」龍馬は理想とする人物なのが、理念や使命も相対立するそれぞれの理念や使命があり、後の歴史が証明するまではだれもどちらが正しいかわからない。今、正しいと思って行ったことが歴史的には誤ったことだったなどということはよくある。そのような誤りに陥らないようにするためには「100年後に通用するか」と、常に自問自答する必要がある。

私の存在価値とは

 大政奉還がいよいよ現実となりつつあるとき、龍馬が西郷へ言った言葉として「日本が統一したらわしは政府の役人など退屈な職には就かず海援隊で世界を目指す」と言ったという。龍馬は討幕運動に立ち向かっていく維新の志士でありながら、実に限りなく夢を追い求めるロマンチストだったのだ。
 私たちには目の前にある現実の問題にしか取り組むことはできない。しかし、その問題の中には必ず普遍的な課題の解決策が潜んでいる。100年先に通用する解決策を探し出し、普遍的な課題に取り組む。将来の人々のために貢献することで、私は初めて人類としての存在価値を認識できるのではないか。
 そのためには自らの中に未来を見越した夢と普遍的な世界観(問題解決の手段や方法論と目的)を身につけなければならないのだが、その世界観は周りの人から学ぶ謙虚さや優しさなどの『柔軟な発想と好奇心と豊かな感受性』。これこそが坂本龍馬の坂本龍馬たるゆえんではないかと思うのだ。
 残された人生の中で、現実的な問題の解決(エネルギー問題と温暖化対策)を行いながら、私の中の『坂本龍馬』を目指したい。
 どんなに困難であっても諦めずに立ち向かって行った坂本龍馬のような強い意志を私が持つことなど到底無理に決まっているが、私なりに龍馬へ一歩でも近づくことができれば、こんな幸せなことはない。
# by nonukes | 2010-07-02 10:33 | その他 | Comments(0)

木質バイオマスのエネルギー利用でCO2削減と新たな雇用を

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新たな林業の担い手を作りだそう

 日本は国土の67%、2500万haが森林で、世界で3番目に森林の面積率が多い森林国です。大分県は森林の面積が全国19位で、県の面積の72%が森林です。しかし、スギやヒノキの木材価格の低迷で間伐などの管理が行われていない人工山が増えています。また、炭や薪などの燃料として利用されていた広葉樹の雑木山(里山ともいう)は椎茸の原木などに使われる以外はほとんど利用されないまま放置されています。
 日本の林業従事者は昭和35年には44万人だったのが、現在は4万人弱だと言われています。大分県の森林組合の職員は1026人です。(2005年大分県の資料より)
 森林は地球温暖化の原因の二酸化炭素を吸収してくれる貴重な吸収源なのですが、適正に管理しなければ吸収する能力は衰えてしまいます。特に地球温暖化防止京都議定書で決まられた、温暖化ガス6%人削減の中に森林吸収分3.8%が含まれていますが、これは適正に管理した森林という条件が付けられているのです。
 しかし、現在の日本の林業は産業として成り立ち得ないほどの壊滅的な状況です。その理由として、国の林業政策の無策が挙げられますが、森林組合に国の林業予算が一元的にばらまかれてきた状況も大きな原因として挙げられるのではないかと思われます。
 森林組合は公有林の事業が中心で補助金や交付金に頼っていて、主体的に経営の効率化や経営統合などを行ってこなかったのではないかと思われます。
 効率的な林業を行おうとする意欲的な経営者や共同組合、NPOなど様々な新たな林業経営体へ林業予算を効率的に支給するシステムを構築することが強く求められています。次に不在地主や小規模な山主などの林業経営意欲のない地主の山を買収して大規模協同組合方式の新たな大規模林業の育成を目指した政策を国が主導することが強く求められます。
 このような現状を打破するためには国の思い切った林業政策の転換と意欲のある林業経営者の育成が欠かせないのです。

オーストリアにもっと学ぶべきだ

 オーストリアは日本と同じくらいの国土で、その3/4が山岳地帯で、森林率は約40%です。人口はおよそ800万人で日本の1/10以下の比較的小さな国です。しかし、オーストリアはバイオマスの熱利用が1次エネルギーの12%と森林資源のエネルギー利用が大変盛んな国なのです。それに対して日本の1次エネルギーに対する木質バイオマスのエネルギー利用率は0.1%もないのです。オーストリアは協同組合方式の林業が盛んで、山の一括管理を行っています。だから針葉樹を植林するのも伐採するのも計画的にできるのです。そのため、機械化しやすく効率的に低コストの林業が行われてきたのです。また、製材所も協同組合方式により大型で材をトータルに利用する方式が取られています。だから建築材の利用から端材はチップやペレットに加工して、バイオマス燃料に加工しますから、廃棄物になるものなどないのです。
 一方日本の山はどのようになっているのでしょうか。日本の民有林の多くは入り乱れた所有者から成り立ち、自分の山の材を切り出すにも一苦労です。だから機械化もままならず、人力に頼ることが多いのです。林業労働者がチェンソーで材を切るから、死亡事故などの重大事故も絶えません。このような非効率の林業を放置してきた大きな原因は既得権益に安住してきた森林組合や林野庁、農水省の林業政策の無策に尽きると思います。
 例えば、日本の山の固定資産税は非常に安くなっていますが、間伐を行わない植林地の固定資産税を10倍くらいに値上げします。ただし、協同組合を作り、共同で山の間伐や経営を行う意欲のある山主の税金は元のままに減額するのです。それだけでも山の共同管理が一挙に進みます。次に製材産業も大規模化と協同組合方式を国の補助政策で進めます。そのようにすれば材をトータルに有効利用できるのです。
 手をこまねいているばかりでは林業問題の解決はありません。そこで、私なりの木質バイオマス燃料化計画を、以下のように考えてみました。

公共施設の冷暖房をペレットに替えよう

 戦前の雑木山は薪や炭などの燃料として利用されていました。しかし、日本中の山はどこもはげ山にはなりませんでした。雑木の大半は萌芽更新(ほうがこうしん)と言って、切っても切り株から新しい芽が出て、20年から30年もすれば大木になるのです。つまり、山を30等分に区切って、毎年1/30だけ切っていけば30年後には一回りして再度伐採することが出来ます。油田は採ってしまえばやがて無くなりますが、山は再生可能な油田と同じなのです。繰り返して木質エネルギーは利用し続けることが可能なのです。しかも日本は世界で3番目に森林面積比が大きな森林国なのですから、木質バイオマスを利用しない方がおかしいのです。日本は木質バイオマスの資源量は世界でも有数の資源大国なのです。
 例えばこのようなことを考えてみませんか。大分県立文化ホール。そこには年間の冷暖房費が2000万円(実際の経費は分かりません)とします。その熱源は天然ガスです。その熱源を木質バイオマス、つまりペレット(木の粉を固めた燃料)やチップ(木を破砕した燃料)のボイラーに変えるのです。すると燃料代は割高になるかもしれません。2400万円かかることになるかもしれませんし、ボイラーも高いでしょう。でも、ペレットやチップを作るためには県内に雇用が生まれるのです。石油を使えば中東の産油国は潤いますが大分県内にはお金はほとんど落ちません。天然ガスなら、ロシアにお金が落ちます。片や木質バイオマスを燃料に使えば県内に雇用が生まれ、その燃料を作るために間伐が促進され、間伐されたままに放置されている林地残材が山から下ろされるようになります。また、人工林や里山が整備されることにより、うっそうとした森に光が射すようになり、多くの植物や動物が繁栄する豊かな自然が蘇るのです。
 そこでもう少し具体的に試算してみました。天然ガスは大分ガスの利益になるのですが、2000万円の天然ガスで雇用が生まれるほどの影響はないでしょう。石油にしても、ガソリンスタンドのアルバイトの雇用が0.5人ぐらいは生まれるかもしれませんが、たかがしれています。しかし、ペレット燃料だったらまず、ペレット工場の雇用が1人は生まれますし、山仕事の労働者の雇用も1人は生まれます。だから経済効果は石油や天然ガスに比べて大きいのです。また、この雇用は直接消費地の大分県内に生まれるのです。ましてや、中東やロシアに利益を持って行かれないで済むのです。
 例えばこのような現象も生み出すかもしれません。過疎地域の村に住み仕事がないために生活保護を受給している失業者がいたとします。その人に林業の仕事が恒常的に入るとしたら、自治体は生活保護費が不要になるだけではなく、住民税などの税金が入ってくるようになるのです。また、失業していた労働者は働く意欲や生き甲斐を感じることができるようになるのです。このようなことをグリーンニューディールと言うのだと思います。だから県が400万円の持ち出しがあったとしても、結果としてそれ以上の利益が地域に落ちてくるのです。
 このような資源(スギやヒノキの間伐材)も豊富で、外的条件(温暖化対策の必要性)が揃っていて、その結果、失業対策にもなり、若者が田舎で暮らせるようになれば、子どもが生まれ、少子化対策にもなる、グリーンニューディールを行わない理由が私には理解できません。
 このようなことはヨーロッパでは積極的に取り組まれています。スウェーデンでは総エネルギーの2割をバイオマスで賄っていますし、ドイツやデンマークなどでもバイオマス発電やバイオマス熱利用が積極的行われているのです。
 以上のことから、地域に密着した木質バイオマスの燃料工場を積極的に建設し、その利用促進を官民一体となって促進することが重要だと考えます。そのためには、国は環境税の導入を進め、地方自治体は、自ら公共施設にバイオマスボイラーの導入を進め、木質バイオマス燃料への補助金などにより需要喚起を積極的に行うことが必要だと思います。
# by nonukes | 2010-06-30 20:48 | 自然エネルギー | Comments(0)

自然エネルギーの可能性と原子力の矛盾 その4

「オール電化で年10万円おトク」は不当表示

九州電力の「オール電化は年10万円おトク!」のチラシに「事実と異なる」という理由で、国の公正取引委員会から2008年10月15日に排除命令が出されました。
オール電化にするにはエコキュートやIH調理器(合計100万円以上)が必要ですが、その費用を計算に入れずに年間10万円、30年で約350万円から700万円も節約になるという表示を行っていたものです。しかし、エコキュートは10年もすれば買い換える必要があり、10年で100万円の設備を買い換えた場合は差し引き利益は0円です。

オール電化はホントに環境にもやさしいの?

 「エコキュートやIH調理器は環境にもやさしい」というのが九電のうたい文句でしたが、国土交通省所管の公益法人「建築環境・省エネルギー機構」によるエコキュートの性能試験で「省エネ効果がまったく得られない場合がある」と報告。朝日新聞2008年12月26日「エコキュート本当にエコ?」の見出しで、省エネ効果に疑問を投げかけています。「JOMOレポート」によると、ガス温水器「エコジョーズ」とエコキュートを比較したら「エコキュートの方が二酸化炭素排出量が37%も多くなった」と発表。「都市ガスと比較すると69%も増加」と報告しています。

IH調理器の電磁波による人体への影響はないの?

 IH調理器は電磁波で鍋の中に渦電流を生じさせて金属鍋を加熱するのですが、電磁波は人体に悪影響を与える恐れがあります。特に妊婦はお腹の赤ちゃんへの影響が心配されます。スウェーデンのカロリンス研究所(ノーベル医学賞の選定を行う研究機関で世界最高の研究機関)は、「高圧送電線の近くに住む子どもたちは電磁波の影響で、3.8倍も白血病が増えている」という衝撃的なリポートを92年に出しました。電磁波の恐ろしさは、科学的に未解明な部分が多いのです。

昼間の電気は夜の3.6倍も高いオール電化

 07年度にオール電化にした家は九州で44万2000戸で01年度の約5倍という勢いです。しかし、オール電化にしたら光熱費が逆に増えたというお年寄りの家庭が後を絶ちません。お年寄りは昼間はほとんど家にいるので昼間の電気料金が夜の3.6倍も割だかなオール電化は光熱費が高くなります。光熱費が安くなるケースは夜型の生活をする都会の若夫婦などの場合です。
 電気とガスの長所をそれぞれ使い分けた「環境にやさしい生活」を、あなたもご一緒に考えてみませんか。

参考文献「ホントは損するオール電化住宅」船瀬俊介著:三五館出版1050円より引用
# by nonukes | 2010-06-30 15:52 | 脱原発大分ネットワーク | Comments(0)

自然エネルギーの可能性と原子力の矛盾 その3

産業界の二酸化炭素削減対策が最も重要

 2009年10月31日、経済産業省は2008年度の日本の温暖化ガス排出量を発表しました。
 07年度は90年比8.7%増の温暖化ガスを排出してのに対して08年度は90年比1.9%増という発表です。ということは対前年比6.8%削減されたことになります。このような大幅な削減が、米国発のリーマンショックによる世界同時不況で実現したのです。皮肉にも、京都議定書に加盟していない米国が昨年1年間で二酸化炭素削減に世界一貢献したのです。しかし、世界全体では一昨年よりも2%二酸化炭素の排出は増加したと国立環境研究所は11月18日に発表しています。
 日本の二酸化炭素排出の内訳を見てみると、家庭部門が前年比4.6%削減されたのに対して、産業部門は10.4%で全体の削減量の58%を削減しています。産業界の出す二酸化炭素の量がどれだけ大きいかが分かるでしょう。まず、産業界の二酸化炭素削減対策が一番大切だということです。

電力会社の発電所が二酸化炭素を一番出している

 電力消費の落ち込みはもっと凄まじいことになっています。10月の電気事業連合会の発表によると10月までの電力需要は対前年比マイナス7.7%で、大口電力はマイナス16.85%です。08年に続いて連続マイナスです。中でも中国電力はマイナス22.9%と全国一の落ち込みです。このような凄まじい電力需要の落ち込みは、二酸化炭素の大幅な削減に繋がっています。電力需要の落ち込みがなぜ二酸化炭素の削減に大きく影響を受けるかを見てみましょう。
 34%が発電所が出す二酸化炭素です。次が工場などで使われる石油・石炭・天然ガスなどの燃料です。その次に多いのが運輸部門が使うガソリン・軽油などの燃料です。だから、電力需要の落ち込みがどれだけ二酸化炭素削減に影響するかがおわかりでしょう。
 つまり、産業界の二酸化炭素削減が一番重要であり、その排出元は発電所だということです。ですから、二酸化炭素削減対策は①産業界への対策が一番重要で、②に発電所の発電効率を高めることで二酸化炭素削減が大幅に実現できるのです。

火力発電所の発電効率を一番高いものに
合わせれば二酸化炭素は半分に減らせる
 
 昨年の6月、田中優さんが別府で言ったことです。火力発電所51カ所で33%の二酸化炭素を出しています。発電効率の30数パーセントのものから、最高は大阪ガスの泉北天然ガス発電所のように57%の高効率な発電所もあるのです。4基合計で110万kwの天然ガス発電所です。この発電所はコンバインドサイクル発電所といって、天然ガスでジェット・エンジンのよいうなガスタービンを回し、その後の廃熱で蒸気を沸かして、タービンを回す仕組みです。だから、蒸気を沸かすだけの火力発電所に比べものにならない効率を出せるのです。ちなみに原発は30%しか電気を作れません。残りの70%のエネルギーは海に捨てられているのです。
 天然ガスを燃料とするコンバインドサイクル発電所は大分にもあります。大分の共同火力発電所は13基のコンバインドサイクルタービンを組み合わせて発電所全体の総出力は229万5千kWと、原発よりも大きな巨大な天然ガス発電所です。この13基のタービンは需要に応じて止めたり動かしたりしながら、出力調整運転を行っています。この天然ガスコンバインドサイクル発電のメリットは2つあります。1つは発電効率が57%というエネルギー効率が高いことです。2つ目が原子力などは需要の変化に対応して運転したり止めたりはできませんが、ガスコンバインド発電は可能です。だから太陽光発電や風力発電など自然エネルギーの出力変化に対応できるのです。

ガスコンバインドサイクル発電と自然エネルギーで
二酸化炭素は大幅に削減できる

 中国やインドなど経済発展が著しい新興国の二酸化炭素排出量の増加は著しく、昨年は世界全体で二酸化炭素排出が増加しています。また、中国は今年度米国を抜いて世界一の二酸化炭素排出国になることが予想されています。2009年度の日本の二酸化炭素排出量は、やはり昨年同様に90年に対して小幅な増加が予想されていますが、人口減少が始まっている日本では今後、エネルギー需要、特に電力需要の大幅な減少が予想されます。
 これまでの自民党政権下では経済界の強い抵抗により環境税などの経済成長を阻害する政策は一切行われて来ませんでしたが、民主党政権によりエネルギー政策の転換を図ることが出来たならば鳩山首相の掲げる2020年までに二酸化炭素25%削減するという政策目標は達成出来る現実的な目標となるでしょう。
 25%削減目標を達成するためには太陽光発電や風力発電など自然エネルギーを中心とした再生可能エネルギーにガスコンバインドサイクル発電を組み合わせて、自然エネルギーの出力変動にガスコンバイン発電が負荷追従発電する方法で電気を供給する仕組みに変えればいいのです。 そのような社会への転換の可能がいよいよ現実となるでしょう。そのような近未来社会では原子力の役目は完全に終わります。
# by nonukes | 2010-06-29 22:33 | 脱原発大分ネットワーク | Comments(0)

自然エネルギーの可能性と原子力の矛盾 その2

「自然エネルギーは不安定で僅かしかなく利用するには経済的ではない」とよく言われます。確かに現時点では石油に代わる経済的なエネルギーは石炭ぐらいでしょう。だとしたら石油が高騰するまで自然エネルギーの利用はできないのでしょうか。市場原理に全てを任せているなら、確かにそうなります。前政権はそのようにしてきました。その結果、太陽光発電が2005年に世界の50%のショアを取っていた日本が、2009年では僅か12%のシェアしかないのです。

それに比べて、ドイツは日本と全く逆の状況です.現在ドイツのメーカーは世界のシェアの50%を獲得しています。つまり、政策的な支援がなかったら新たな技術や制度は伸びないのです。ドイツは国が積極的に自然エネルギーを普及させるために「自然エネルギー導入したら儲かる仕組」を作ったから、風力も太陽光発電も世界のトップ技術とシェアを獲得したのです。

このような、ドイツが作った仕組とは一体何なのでしょうか。それは、電力会社に自然エネルギーで作った電気を高く、それも全量買い取らせる仕組みを作ったからです。だから、ドイツ国民は、こぞって太陽光発電や風車を建てたのです。そうすれば儲かるからです。ところが、日本の電力会社は強力で政府を動かす力を持っています。電力会社の労働組合も民主党の大スポンサーです。

日本の電力会社は原発への巨大な投資を回収するために、自然エネルギーの電気を買い取ることを極端に嫌います。だから電力自由化が日本ではいっこうに進みません。(つづく)
# by nonukes | 2010-06-26 14:30 | 脱原発大分ネットワーク | Comments(0)

自然エネルギーの可能性と原子力の矛盾 その1

地球温暖化のことや二酸化炭素削減の必要性などが随分話題になっていますね。電力会社は「原子力は二酸化炭素をほとんど出さないから地球温暖化防止に役立つエネルギーだ」とウソ吹いています。二酸化炭素を地中に埋める研究なども電力中央研究所はやっているとのことです。これも本末転倒です。エネルギーを使って二酸化炭素を地中に埋めても、地震で二酸化炭素がいつ吹き出してくるか分からないからです。

また、原子力は確かに二酸化炭素は出さないかもしれませんが、放射能のゴミという人類にはどうにも手のつけようのないゴミが出るのです。二酸化炭素よりも放射能のゴミの方が始末に負えません。二酸化炭素は植物が生長するためにはなくてはならない栄養源ですが、放射能のゴミは何の役にも立ちません。

私たちは自分の目の前のゴミのことは理解しますが、原発のゴミはほとんどの人が見たことがないので想像力でしか理解できません。そのゴミが原発サイトに溢れるように貯まっているのです。想像してみてください。青森県の六ヶ所村に集められた高レベル放射性廃棄物などは、あくまでも一時保管で、最終的にはどこかの地下に埋め捨てる予定なのですよ。

あなたの住んでいる近くに高レベル放射性廃棄物が来ることなど認められますか。日本中どこの地域も受け入れる人はいませんよ。米軍基地以上に危険で始末に負えない代物です。そんな代物を私たちは毎日大量に生み出しているのです。その責任は電力会社だけではなく、それを許している私たちにもあります。どうすればいいのか一緒に考えましょう。
# by nonukes | 2010-06-26 14:03 | 脱原発大分ネットワーク | Comments(0)

  小坂正則