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小坂正則の個人ブログ

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アベノミクスの第三の矢とは武器に原発の輸出と、TPPと労働者の権利剥奪の3つだ

アベノミクスの第三の矢とは武器に原発の輸出と、TPPと労働者の権利剥奪の3つだ
小坂正則
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労働者派遣法の改正が国会で審議入り

安倍政権は今国会で労働者派遣法の改正を提案しています。その中身は、「専門26業務は廃止され、全業務とも派遣期間の上限が3年となる。その一方で、労働者を3年ごとに入れ替えれば、どんな仕事でも永久に派遣に任せられるようになる」というもので、労働者を入れ替えるだけで、派遣業務を固定する事が出来るというものです。つまり、派遣労働者を入れ替えるだけで、半永久的に派遣社員を使うことが出来るのです。国会本会議で民主党の「この法律は派遣社員は一生派遣の仕事しかなくなることを意味しているのではないか」という質問に対して、安倍首相は「そんなことはありません。派遣社員のスキルアップにつながり、1人でも多くの派遣社員が正社員になれる制度です」というようなトンチンカンなウソの答弁を繰り返しているのです。
10月3日の衆院予算委員会で民主党の山井議員が労働者派遣法の改正について、「実質賃金が下がり続け消費が回復しないなか、重要なのは雇用の安定だ。若者が安定した夢のある仕事を持てるかどうかに日本の未来がかかっている。今回の改正案では均等待遇が不十分になっている。派遣労働者の既婚率は低く、派遣労働者を増やすことは少子化対策にも逆行している。派遣労働者の6割は正社員になりたいが、30代を越えると生涯派遣となりかねない」など、問題点をあげた上で、「今回の労働者派遣法改正では、派遣労働者を増やすこと考えていないということだが、その理由を聞きたい」と質問したのに対し安倍総理は、「今回の法律の前提として、派遣労働者を増やすべきだと思っていることはまったくない」と答えた。(民主党のHPより)
労働者派遣法は1985年に成立した法律で、当時は13業種の翻訳や通訳などの専門的な仕事でした。それが2003年3月に小泉内閣によって例外扱いで禁止だった製造業および医療業務への派遣解禁になり、専門的26業種は派遣期間が3年から無制限になりました。また、2004年には小泉内閣は全面的に派遣業務を解禁したのです。
私が若者の頃は派遣社員という制度はなかったので、アルバイトか正規社員しかありませんでした。ところが現在は若者の半分が非正規で、全勤労者の38%が派遣社員やアルバイトやパートなどの非正規雇用です。そしてその7割が女性だということです。母子家庭の女性の大半が非正規雇用で、生活保護以下の収入で生活している家庭が多いと言われているのです。米国のように国民の取得格差が拡大して、非正規雇用者は最低賃金で一生働かされて、正規労働者は残業代をもらえない「ホワイトカラー・エグゼンプション」でいくらでもこき使われる制度にして、労働者をぼろ雑巾のように使いしてにして企業が栄えるというのが日本の将来なのです。そんな国にして子供を安心して産む女性はいないでしゅしょう。「生まれてくる子どもも私たちみたいに一生派遣社員で働かなければならない」のかと思うと、「子どもを産んでも子どもが可愛そうだ」と思うだけだからです。
安倍政権は狂っています。企業の利益を保証するために一生懸命なのでしょうが、企業が利益を上げるためには労働者が働くことに意欲と希望と生き甲斐を持たなければなりません。そして国民がその企業を信頼して、ある程度の購買力を持っていなければ商品は売れないのです。貧しい消費者をたくさん生み出せばものをいくら作っても売れない現象に日本の企業もやがて直面するのです。

企業栄えて国民は疲弊する安倍政権の経済政策

安倍政権は閣議で集団的自衛権の行使容認して、戦争が出来る国をめざしています。そしてODAでも武器や弾薬などを買えるようにして、武器輸出三原則を閣議で撤廃しました。そして、原発輸出のために、何が何でも川内原発の再稼働を進める気です。日本の原発を輸出するには、日本でも原発を少しは動かしていなければ相手国が買ってくれないからです。また、新規の原発を動かすことも目論んでいます。このように武器と原発輸出がアベノミクスの第三の矢の大きな柱なのです。そして、国内的にはTPPで日本の国民皆保険や生命保険などを米国企業の餌食に提供して、国民の医療や健康を企業利益のための手段にさせようとしているのです。ついでにカジノ解禁も同じです。これもカジノを運営している企業は国内にはありません。だからカジノ解禁になればラスベガスなどの米国マフィアが日本に入り込んで来ることでしょう。安倍政権がめざす社会とは「全てが自己責任で弱肉強食の社会」であり、「落ちる者は努力が足りないから落ちてしまうのであり、常に他者をけ落として生きて行かなければならない過酷な競争社会」なのです。私は米国のような新自由主義社会の国に日本がなるなんて、まっぴらごめんです。
しかも、この国の大企業の内部留保金は330兆円あると言われています。しかし、法人税を払ってる大企業は3割だけです。後の7割は法人税さえ払っていません。そんな大企業が法人税が高いから値下げしてくれとうそぶき、安倍政権は来年度法人税の値下げを実施する考えです。その財源は消費税が当てられるに決まっています。狂った安倍政権を一刻も早く倒さなければこの国は戦争にまっしぐらでやがて崩壊してしまうでしょう。
この国をそんな暗黒社会にさせないためにも、この労働者派遣法の改悪反対の声をみんなで上げましょう。今の野党政治家に任せているだけでは無力です。国民が直接声を上げなければ安倍政権は野党の政治家の声を聞く耳を持っていません。いえいえ、実は安倍晋三は自分に対して反対を唱える人の言うことが理解できないのです。やはりちょっと精神構造がおかしいのです。以下のネット署名などもあります。


ネット署名のお願いです。
非正規の若者をこれ以上増やさないで-派遣法改正の廃案を求めます





労働者派遣法改正 企業論理優先でよいのか
共同通信2014年10月30日


 労働者派遣法改正案が国会で審議入りした。与野党が真っ向対立するこの法案は、企業側に立つか労働者側に立つかによって、その改正意義が大きく異なる。労働格差が広がり、貧困が顕在化する中で、結論を急がず論議してほしい。
 安倍政権にとって企業力の強化は成長戦略に不可欠であり、国際競争力を高める上でも規制緩和や構造改革は重要テーマ。労働規制も緩和の方向にある。
 現行の労働者派遣法は、派遣期間に上限を設けている。正社員から派遣社員への置き換えを防止するためだ。ソフトウエア開発や通訳など26の専門業務を除き派遣労働者の受け入れ期間は3年が上限。企業側にすれば、専門業務の区分や仕事の範囲が分かりにくく、不満が出ていた。
 企業が業績変動に応じて派遣労働者を「調整弁」として活用できることのメリットは大きい。賃金も安く抑えることができる。さらに使いやすくできないか。改正案はこうした産業界の要請に応えるものだ。
 改正案は専門業務の区分と期間制限を廃止。派遣先企業は労働組合から意見を聴いた上で、3年ごとに働き手を交代させれば全業務で派遣労働者を永続的に活用することが可能となる。
 また改正案では、派遣労働者に計画的な教育訓練を実施するなどのキャリアアップ推進や、3年働いた者に新たな派遣先を紹介するなどの雇用安定措置を派遣会社に義務付けた。悪質な業者の排除へ、派遣会社の許可制も盛り込んだ。
 安倍晋三首相は、国会説明で「正社員になったり、別の会社で働き続けられたりする措置を新たに義務づけ、多様な働き方の実現を目指す」と法改正の意義を強調した。そうなることを望みたいが、民主党や共産党などは「労働法制の改悪」と厳しく批判している。
 10年前、小泉政権下で製造業務への派遣が解禁されて以来、今や非正規労働は雇用全体の38%を占める。その7割は女性労働者だ。母子家庭で子どもを必死に支えるパート女性も多い。
 派遣労働者の43・2%が正社員として働く希望を持っている。一方、派遣労働を望む人も43・1%いる現実が厚生労働省の調査から浮かび上がる。生活に応じた働き方があってよい。ただ、派遣労働は雇い止めや低賃金にあえぎ、産休育休も満足に取れない実態があることも直視すべきだ。不安定な労働条件を大幅に改善し、多様な働き方を支援する視点が欠かせない。
 政府は残業代なしの長期労働を可能にする「ホワイトカラー・エグゼンプション」や年功賃金の見直しなど新たな労働形態を模索する。これらは企業優先の論理だ。地道に働く勤労者の犠牲の上に経済成長があってよいはずはない。政府は来年4月施行を目指すが、長期的、多角的な観点で労働法制のあり方を熟議する必要がある。
by nonukes | 2014-10-31 12:29 | 「緑の党」をつくろう! | Comments(0)

正規雇用と非正規雇用の格差をなくすたたかいを進めよう

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正規雇用と非正規雇用の格差をなくすたたかいを進めよう
小坂正則

私は33年間、郵便局の正規職員として働きました。郵便局に入る前には民間企業に何社か勤めたこともあるのですが、35年前はどこでも正規社員でした。ところが、95年ですか小泉内閣によって、派遣社員が製造業にまで拡大されて、今では労働者の三分の一、若者の半分が非正規雇用という状況です。なぜ非正規雇用のパート社員や派遣社員が増えたかというと、正規雇用労働者は簡単に首を切れないので、企業は景気の動向で労働者数を調整するために、派遣社員やパート労働者を増やしてきたのです。またもう1つの理由は、小泉政権時代にバブルがはじけて、失われた10年と言われるような構造的な不況に見舞われて、大企業が大量の新規採用者を採らなくなったことなどが大きな原因です。企業は優秀な人材で、しかも安い労働力がほしいのは当たり前です。ですから、正規雇用の労働者の募集枠を全体で減らして、そこに溢れた若者を安く働かせようとする、この労働コスト削減政策は政府と経団連の連係プレーが見事に成功したのだと私は思います。そんないい例が世界トップ企業ともてはやされている「ユニクロ」や「ディズニーランド」や「コンビニ」「ワタミ」や「すきや」など店長以外はみなパート社員というような、異常な低賃金労働現場が、今では政府が奨励して、当たり前になってしまったのです。

日本の労働者の賃金は本当に世界一高いのか

そして経営者はこういいます。「日本の高度経済成長が終わり、日本の労働賃金が世界一高いので、国際競争力が失われたために、賃金の安い非正規雇用を増やさざるを得なかった」と。はたして本当に日本の労働賃金が世界一高いのでしょうか。
グローバルノートというサイトから引っ張ってきた数字で、昨年度の世界中の労働者の平均賃金を見ると、1位はスイスで9.1万$、2位はノルウェー、3位はルクセンブルグ、4位はオーストラリア、5位はデンマーク、10位は米国で5.5万$、11位はオランダ、 14位イギリス、ドイツ、フランスと続いて、やっと日本が17位で4万$と登場します。日本の下にイタリア、スペイン、イスラエルと続き、21位が韓国で3万$です。
しかし、これは2013年度の円高時の金額です。平均で1$97円くらいだと思います。現在は107円から108円ですから、10%下がっていますので、3.6万$です。すると、イタリアに抜かれて、スペインと同列の賃金なのです。何が世界一高い賃金なのですか。
高いのはほんの一握りの大企業の正規職員だけなのです。なぜなら、2番目のグラフにあるように日本の最低賃金は欧米各国に比べて、最低です。またグラフの一番下は平均賃金と最低賃金の相対率というものですが28%でこれも欧米各国に比べて最低です。

若者を非正規で使い捨てて、子どもを生めなど虫が良すぎる

日本政府と経団連の年寄りどもは何も分かってはいません。とにかく目先の賃金を安くしたいというもくろみは十分達成しています。世界で22番目か23番目の賃金水準で、まだ労働者の賃金が高すぎるとでも言うのでしょうか。改善するべきは最低賃金を大幅に上げて、非正規労働者やパートの待遇を改善するのが真っ先にやらなければならない労働者の待遇改善策です。そして日本は超少子高齢化に突入しています。だから安倍政権は「女性の活用」や「子育て支援」などを大きな目玉にして景気を上向かせて、子どもを増やそうと言ってます。そうです。言うだけで中身が伴っていないのです。子どもを生んでくれるのは20代から30代の若い女性です。彼女らが結婚できなければ子どもは産みません。結婚にしても妊娠出産を安心して出来なくて、夫婦とも派遣社員でいつ首になるかもしれなくて、子どもを作るなど夢のまた夢でしかないのです。
いま、早急に取り組むべきは若者に働く場を提供して、貧しくても子どもを産み育てることが出来る社会政策が何よりも真っ先に改善させなければならないのです。フランスでは特殊出生率が2.01倍だそうです。先進国では最高です。そしてフランスでは赤ん坊の半分が未婚の母が産んだ子供だそうです。子どもは未婚、既婚に限らず自由に産めて、育てられる社会保障がなければ、日本のように自己責任を求める橋下大阪市長や安倍政権の掲げるアベノミクスの「労働者の首切り自由特区」の新設をめざす新自由主義政策では少子化に歯止めはかからないでしょう。TPPもしかりです。安心して子どもを産めて、安心して若者が生活できるような社会を国を挙げて作らなければ、日本の次の世代は生まれてこないのです。

子どもは社会の宝だ!労働者は使い捨雑巾ではない!

10年以上法人税を払っていないメガバンクがマスコミでも話題になりました。私の大嫌いな石原東京都知事が「利益を上げているメガバンクが法人税を払わないのはおかしい」と、石原都政時代に「外形標準課税」という法律を作って、資本金1億円以上の都内の大企業から、赤字でも税を取るようにしました。なぜなら、交通信号がちゃんと動いて、ゴミが町中に散乱してなくて、メガバンクが商売を出来るのは、交通インフラなど見えないコストを都民が払っているから彼らは安心して経営が出来るのです。私たちが空気のように思って、タダで使っている公共インフラの維持のためには莫大な維持費がかかっているのです。その費用を大企業が払わずただ乗りするのは許せないという、石原知事の意見を私も全面的に支持しました。それと同じように子どもを育て、教育して一人前の労働者に育てる経費を企業も支払う義務があるのです。子育ては日本社会全体で担わなければならないのです。また医療も年金もしかりです。
そのような女性が暮らしやすく、若者も暮らしやすく、子どもたちが安心して暮らせる社会をつくること、それこそがこの国の国富なのです。

ワークシェアリングで誰でも安心して働ける職場を

安倍政権は「首切り自由特区」や残業代払わない「ホワイトカラーエグゼンプション」 制度などを今国会で成立させようと目論んでいます。残業代ゼロのハードルとして、経済界は年収を500万円以上としたいと言ってましたが、政府は1千万円以上を対象にすると説明しています。1千万円ならそんなに対象者は少ないので安心だというマスコミなどもありますが、法律が一度できてしまえば、法律の改正は簡単に出来るのです。作らせないことが一番です。日本の労働者の働き過ぎは世界トップです。その正規労働者をもっと、しかもタダで働かせようとするのですから、これも少子化への逆効果になるでしょう。そのように利益を上げたい企業の内部留保は330兆円にも達しているのです。その大企業の法人税を安倍政権は切り下げようとしているのです。消費税を上げて、そのお金を法人税の切り下げに使おうとしているのです。
日本の社会保障や年金や医療や国民皆保険を守るためには働ける者は働き、働けない者は安心して休める社会にしなければなりません。その第一歩は最低賃金の大幅値上げです。まず、最低千円をクリアーすべきです。そして、同一労働同一賃金を法律で決めれば、首になっても新たな仕事を探せば、非正規も正規も同じような賃金で働けるので差別はなくなります。そして不況で仕事がなくなれば、みんなが半分ずつでも三分の二ずつでも働いて、その代わり賃金も半分や三分の二で我慢する社会をめざすべきなのです。そんな社会を作るためにみんなで政治を変えていきましょう!

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民間給与実態:13年平均給与413万6000円 1%増
毎日新聞 2014年09月26日 


 ◇非正規雇用との格差広がる

 民間企業で働く会社員やパート従業員らが2013年に得た平均給与は413万6000円で、前年を5万6000円(1.4%)上回り、3年ぶりに増加したことが国税庁の民間給与実態統計調査で分かった。10年の412万円と同水準で、景気回復を裏付けた形だ。
 一方で、正規雇用者の平均給与は前年比1.2%増の473万円だったのに対し、非正規雇用者は0.1%減の167万8000円。両者の格差は305万2000円と、前年(299万6000円)より5万6000円拡大した。
 国税庁が抽出した民間企業約2万社(約29万5000人)の給与から推計した。男女別では、男性が511万3000円で前年比9万3000円(1.9%)増。女性は271万5000円で同3万7000円(1.4%)増にとどまり、男女格差も広がった。
 業種別では「電気・ガス・熱供給・水道業」が695万5000円でトップ。「金融業・保険業」の616万9000円、「情報通信業」の591万7000円と続いた。最も低かったのは「宿泊業、飲食サービス業」の233万円。
 パートやアルバイト、契約社員などを非正規雇用者、給与所得者から非正規と役員らを除いたものを正規雇用者としている。正規は3055万6000人で前年比44万人増、非正規は1039万7000人で同52万1000人増えた。雇用者数が増える中で、非正規の給与が減少した点について、国税庁は「新たに雇用された非正規の給与水準が低いのではないか」としている。
by nonukes | 2014-10-25 14:10 | 「緑の党」をつくろう! | Comments(0)

九電による電力買取一時中断発表の大騒動は一体何だったのか

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記者会見する九州電力の平田宗充常務執行役員=21日午後、福岡


九電による電力買取一時中断発表の大騒動は一体何だったのか
小坂正則

九州電力が9月24日に記者会見で「再エネ電力の受付と回答保留」を発表して、九州管内で10月1日以降に行った説明会には、どこの会場にも溢れんばかりの人が押し掛けて、マスコミや世論の大きな関心を集めた事件となった「固定価格買い取り制度」だったが、昨日、九電は9月24日までに申し込んだ、小規模の太陽光発電施設である低圧連携分は窓口を再開すると発表したものです。
それなら9月24日の発表時点で、初めからそのように分けて発表しておれば何の混乱も起きることはなかったのです。このような混乱を起こして、あとで火消しに躍起になる九電の失態と無能ぶりは今に始まったことではないのですが、悲しくなってくるほどに中身のない対応でしかありませんでした。
私はこの件について10月10日に九電本社のお客様本部に電話で問い合わせました。「50キロ未満の低圧連携の申し込み件数と全体量はどれくらいなのか」と。すると、「それぞれの施設の規模と件数は把握していませんが、低圧と高圧の件数と規模は分かります」と、クリモトと名乗る社員は説明しました。「7万件の応募の内、68000件が低圧連携で、その規模は約300万kw。高圧は3000件で850万kwだ」と。
しかし、昨日の九電の説明では「50kw未満の太陽光発電が再開したのは1万1129件の計32.1万キロワット。再生エネの種類別では大半が太陽光で、風力や地熱、小水力が計5件ある。残る50キロワット以上の大口案件など約56000件、約1154万kw分は、今月16日に始まった経済産業省の有識者会合の結論を待って、年内にも受け入れ方針を示す」というものです。クリモト氏の説明と大きく異なる理由は大規模施設を50kwごとに分割して申し込んでいる方が53000件で270万kw(1件当たり50kw)ということなのでしょうか。大規模施設を作って、高圧変圧器を設置しなくて低圧で売電するなど邪道な方法です。そんな法律の網の目をくぐり抜けるような不当な売電を認めた経産省が悪いのです。一般的な小規模事業者の慎ましい太陽光発電施設は1件あたり、わずかの28.8kwと小さな施設だったのです。

小規模太陽光発電は最初から系統連携には何の問題もなかった

つまり、九電や経産省は9月24日の時点で「50kw未満を除く、メガソーラーと大規模施設を分割して小規模施設のようにカモフラージュして申し込んでいる者の買い取りは一時中断する」と発表すればよかったのです。
九州管内のでは新築の家を作った方で、10kwを越える太陽光発電を設置したオーナーが1200件あったそうです。彼らは新築の家が出来たが、電力を売れないままローンを払い続けていると新聞記事にありました。そのような50kw未満の小規模施設の方11129件の申し込みは問題なく再開することが出来るようになったのですから、これで大企業の太陽光発電メーカーは別として中小零細企業が倒産するようなことは回避されると思います。
そして、わずか32.1万kwの系統連携で、全体量が330万kwに達しても何の問題を起こることはないでしょう。

メガソーラーなど大規模太陽光の買い取価格は大幅に下げるべきだ

小規模施設の問題は解決したというよりも始めから何の問題もなかったわけですから、問題は大規模太陽光だけです。この高圧3000件850万kwと分割低圧53000件で270万kwの申し込み分だけが問題として残るのです。分割低圧は認めないという方針を国は出していますが、それは当然の変更要件でしょう。そして残りの56000件、1154万kwの買い取り価格は大幅に下げて、30円以下でもいいのではないかと私は考えます。そして、これは国も決めているそうですが、申し込んだ年の価格が保障されるのではなく、運転時の年の買い取り価格が20年間継続するというふうにすべきです。
また、3月に申し込んだ申請分も実際には動きだすのは今年度か来年度になるわけですから、その価格も動き出した時点の買い取り価格にすべきです。要はドイツのような国民負担が大きくなることは出来るだ避けて、国民負担を出来るだけ少なくて、その上で再エネを普及させる方法を模索して行かなければならないと思います。ドイツでは2011年に標準的な1家庭の負担が1000円で2012年には1500円。今年は1980円の国民負担へと高騰しているのです。
そして、負荷変動に対するバッテリーの設置や負荷調整運転の義務化など、設置者の責任とすることは当然のことでしょう。再エネの買い取り費用を国民が払うのか大企業が払うのかという問いへの回答は自ずとハッキリしています。それは大企業が払うべきなのです。そして、価格競争を作り出すことによって、コスト削減が実現して、ドイツのように13円から20円でも利益が出るようにコスト削減競争が起こり世界中に太陽光発電が普及するのです。そうなれば原発など自然に淘汰されてしまいます。



九電、再生エネ小口買い取り再開 出力50キロワット未満 
【共同通信】2014/10/21

九州電力は21日、再生可能エネルギーの買い取り手続きを中断している問題で、出力50キロワット未満の小口について買い取り手続きを再開すると発表した。再開対象は、中断を発表した9月24日までの申し込み分に限定。中断に事業者の不満が大きかったことを受け、発電規模の小さい一部の申し込みは電力の安定供給への影響が比較的少ないと判断し一部再開を決めた。
今後手続きが進められる件数は1万1129件、発電容量は32万1千キロワット。50キロワット未満の太陽光の場合、一般住宅やマンションなどの屋上のほか、遊休地に取り付けられる例が多い。
by nonukes | 2014-10-22 12:13 | 電力自由化 | Comments(0)

香港学生デモが政府との対話を実現。彼らの終わりなき闘いは続く

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香港学生デモが政府との対話を実現。彼らの終わりなき闘いは続く
小坂正則

9月28日から続けられてる、香港学生たちの道路占拠デモにより、21日に及ぶ長期の闘いの結果、10月21日に香港政府との初めての対話が実現した。話し合いの結果は、学生たちの要求は何も受け入れられることはなかった。あらかじめ香港政府によって選ばれた「選挙委員会」(1200人)による過半数の推薦がなければ行政長官選挙へ立候補できないという制度を撤廃して、「香港市民の一定の支持があれば誰でも自由に行政長官選挙に立候補できる制度に変更する」という、彼らの要求はあまりにも当然の普通選挙の要求なのだが、民主的な選挙を求める人々の当然の要求だから、中国共産党習政権は認めることが出来ないのだろう。

中国一党独裁習政権は張り子の虎

中国国内では毎日全国で数百カ所で暴動が起こっており、その鎮圧に警察や軍隊が暴力によって押さえつけているという現実があると西側メディアは伝えている。特に台湾の独立運動や新疆ウイグル族の分離独立運動と中国本土で民主化を求める地下活動家などの動きと、香港の学生運動が連動することを習政権は最も恐れているのだ。
だから、中国共産党は、どんな強行策を取っても、学生たちの要求を飲むことは出来ない。学生たちの要求を飲むということは中国共産党の一党独裁体制の崩壊を意味するからだ。だから、中国政府は年率8%という高度成長を続けて、政治には不満はあるが、生活は豊かになっているという中国国民15億人の懐に金をつぎ込み続けることで政権を維持しているのだ。だから経済成長が止まったら、一気に国内では民衆による暴動が起きて共産党一党独裁政権は崩壊すると言われてる。

香港学生たちの闘いを支えているのは世界中の市民の力だ

今回、香港政府が学生たちとの話し合いに応じたのは、香港政府の一定の誠意を見せて、学生たちの道路占拠を支持する市民と学生の間の一体感に分断と対立を作りたいという思惑もあったのだろう。香港では学生たちのデモの長期化に対して商店主などによる反発も起きており、「話し合いに政府は応じたのだから、学生たちもデモをやめるべきだ」という世論を作り出したいのだろう。そして習政権は一気に軍隊を繰り出して、学生を鎮圧する時が間近に迫っているかもしれない。
しかし、香港の学生たちのたたかいに血の雨を降らせた、天安門広場にしてはならない。彼らの闘いを支えているのは自由と民主主義と平和を求める香港市民であり、世界中の人びとによる彼らへの支持があるのだ。

香港学生たちの正義の闘いは必ず勝利するだろう

彼らのたたかいは先の見えない非常に困難なたたかいだろうが、彼らのたたかいは1香港市民だけの闘いではない。かれらの闘いはパレスチナ市民によるイスラエルや米国の軍事的な強圧に屈しない自由と平和を求めるたたかいとも連動しているだろう。香港の学生たちの勇敢なたたかいが、世界中で分離独立のためにたたかう少数民族の人々や平和と民主主義を求めて独裁政権とたたかう人びとに勇気と希望を与えているのだ。アメリカやイスラエルや中国など、右の独裁も左の独裁もやがては民衆の力で打ち壊されるだろう。テレビに映った学生たちの、凛々しく、頼もしい姿を見て、私は久しぶりにすがすがしい心温まる気分になった。「香港の学生たちありがとう」と、私は言いたい。そして、まだまだ彼らの長く厳しい困難なたたかいは続くだろうが、1人の犠牲者も出すことなく、勝利を生むことを私は強く願っている。
by nonukes | 2014-10-22 01:16 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

「第6回今日はゆっくりecoがいい」11月1日開催します

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第6回 今日はゆっくりecoがいい

田ノ浦ビーチ2014年11月1日(土)10:00~16:00
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~高崎山と別府が一望できる気持ちのいい田ノ浦ビーチで、一日ゆっくりと過ごしながら「eco」について考えてみませんか?~

2008年から田ノ浦ビーチにて開催している「今日はゆっくりecoがいい」を今年度も開催することとなりました。今回はより生活に密着した身近なecoライフの提案と推進をテーマに、講演会やワークショップ、マルシェ等を行う予定です。
講演では別府大学教授の阿部博光さんをゲストに、大分の自然エネルギーについてのトークセッションを。ワークショップでは、熊本で自給エネルギー生活を営む吉田ケンゴさんをお呼びして、釘や金具等を一切使わずに作る竹のブランコやゴミ箱作りを行います。この竹の組み方の基礎を覚えると、竹のテントやテーブルなど、他の工作にも応用することができます。
また、今回のマルシェは出来る限りごみを出さないエコマルシェ。使い捨ての食器、包装をできる限り使用せずに、お買いものをする方法を楽しく一緒に考える、実験的なマルシェにしたいと思っています。必要な分だけの量り売り、新聞紙の再利用等・・・出来るだけごみを出さない気持ちのいいマルシェを一緒に作りませんか? 皆様にお会いできるのをスタッフ一同楽しみにしております。イベント詳細については下記のチラシをご覧ください。

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by nonukes | 2014-10-16 02:08 | イベント案内 | Comments(0)

天然ガスパイプライン敷設はエネルギー革命を引き起こす

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天然ガスパイプライン敷設はエネルギー革命を引き起こす
小坂正則

10月15日の日経新聞に「 ロシアが日ロ間にガス管建設提案」という下記の記事が載っていました。ロシアから北海道を通って日本へ天然ガスパイプラインを引こうという提案です。これまで何度となく「サハリン北海道パイプライン計画」の話は出ては消えてきた話です。なぜ幻のパイプライン構想なのかというと、どうもこの話には米国の影がちらついてくるからです。鈴木宗男氏が政治家のころ、彼が訴えていた構想なのですが、外務省の中に北方領土2島先行返還論を潰したのも米国だったという説もあるからです。北方領土2島返還論を米国と親米派の外務省官僚が潰したと言う話は孫崎亨さんの「戦後史の正体」を読んでもらえればよく分かることです。戦後日本の政治家と官僚にはCIAによってコントロールされてきた歴史があるのですが、2島返還によりソ連と日本の関係が改善されることは、米国にとって非常に迷惑な話だったからです。日ソがいがみ合うことが米国にとっては、日本を従属国にしておくためには必要条件だったのです。それは今でも続けられています。韓国・中国と日本がいがみ合うことは米国にとっては好都合なことなのです。米国は双方の国にいい顔が出来るからです。これらの話は元外務相の官僚の孫崎さんの説ですから、それが全て正しいかどうかは分かりません。このような説があるということと、非常に論理的で「米国による日本統治」の理にかなっていると私は思います。
しかし、ロシアはウクライナ問題により西側諸国から孤立状態で、EUに送っている天然ガスの売り上げが減っています。そこで、世界一の需要国の日本に天然ガスを売り込んめば、EUを牽制出来るし、アメリカのシュールガスにより、天然ガス価格が大きく値崩れを起こしている現状に対して、世界のシェアを多く持つことで天然ガスの価格決定力を有利にしたいという思惑もあるのです。

ロシアの天然ガスパイプラインを引くことの意味は大きい

これまで日本は中東やロシアから天然ガスを現地で液化してタンカーで運んできていました。しかし、そのためEUや米国の天然ガス価格の2倍ほどのコストがかかっていたのです。その費用は年間7兆円(2013年度)です。価格も100万BTUあたりEUが約10ドルに比べて日本は17ドルと7割もコストがかかっているのです。もし、UEの価格で天然ガスを購入できたら年間3兆円も燃料コストが安くなるのです。それどころかEUに比べて天然ガスパイプラインの敷設距離は半分以下で済みますのでEUよりも安く購入できるでしょう。ただ、問題はロシアに極端に依存した場合、この国は足下を見て、値上げしてくることが考えられますので、全てをロシアに依存することは危険ですが半分を購入することなどは大いに考えられるでしょう。
そして、ロシアから天然ガスを輸入する大きな意味は、天然ガス発電コストが現在、9円から10円ですが、これが6円から7円に下がるのです。原子力が8.9円という国のいう価格に比べても大幅な低減価格で発電できるようになるのです。また、今日ガスコンバインドサイクル発電は62%という発電効率を達成していますので、この発電所ではもっと発電コストは下がるでしょう。また、コージェネを利用して需要のある場所で発電と熱を両方利用すれば発電コストはもっと下がり、1kwあたり5円なども決して夢ではありません。そうなればますます既存の電力会社は原発を動かす根拠がなくなってしまうでしょうし、電力販売競争に負けてしまうからです。なぜなら、これまでガス単体を売っていたガス会社がコージョネ発電を始めて、コストの安いガスを使って電力と熱を一緒に売ることが出来て電力会社への大きな驚異となるのです。

食糧・エネルギー安保は国防に勝るとも劣らない重要な安全保障


安倍首相は米軍払い下げのP3Cを数千億円も出して購入したり、欠陥ヘリのオスプレイを買ったりして集団的自衛権の行使が出来ると憲法の解釈改憲で自衛隊の武装強化に積極的ですが、国を守るということは武力だけでは守れません。国民の安全はまず第一に食糧の確保とエネルギーの確保です。その次に防衛力の確保でしょう。しかし、日本政府や経済界はTPPで日本の農業を米国に売り渡そうとしたり、米国のシェールガスに大いに依存しようとしています。フランスやドイツが農業を重視するのは食糧の安全保障を考えているからです。国家間の緊張が起こったら、まず最初に農産物とエネルギーの輸出がストップするからです。戦争はその後です。日本の農業受給率39%と言われていますが、農業を支える肥料の大半が輸入に頼っているという問題などもあるのです。
そしてエネルギー安全保障についてですが、ロシアから天然ガスのパイプラインで輸入するという案は米国依存のエネルギー政策から抜け出す意味でも重要です。ただ、ロシアをどこまで信用するかとい問題も含めて、出来るだけ多くの国から輸入できる体制を残しておくことも重要なことです。
そして国内での再エネの使用率を高めていけば化石エネルギーの削減につながり、海外に逃げ出していたエネルギー支出の円が国内で回るようになり、それによって地域に新たな雇用が生まれ、最終的にはエネルギー安全保障にもつながるのです。





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ロシア、日ロ間にガス管建設提案 宗谷海峡経由で
2014/10/15 日本経済新聞 

 【モスクワ=田中孝幸】ロシア政府がサハリンと北海道をつなぐ天然ガスパイプラインの建設を日本側に提案していることが明らかになった。欧米の対ロ制裁が強まる中、日本との経済関係の拡大を目指すプーチン政権のアジア戦略の一環だ。実現すれば日本と他国を結ぶ初のパイプラインとなる。日本政府は外交面の影響も見極めて対応を決める方針だ。
 複数の日ロ外交筋によるとロシア政府は9月、ガス資源が豊富なサハリンと北海道との間の宗谷海峡を経由する海底パイプラインの建設を日本側に提案した。11月10~11日のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に予定される日ロ首脳会談の議題となる可能性があるという。
ロシアがパイプライン建設を提案した背景には日本に安価なガス供給をちらつかせ、ウクライナ問題を巡る先進7カ国(G7)の対ロ包囲網を切り崩す狙いがある。
ただ日本側にはウクライナ問題で米国とロシアの関係が悪化する中、新規のエネルギー協力に乗り出すことに慎重論もある。外務省幹部は「実施の可否はウクライナ問題や北方領土交渉の進展に左右される」と語る。
by nonukes | 2014-10-16 01:57 | 電力自由化 | Comments(0)

固定価格買取制度をより発展させて、日本を再エネ世界一の国にするために

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香港の学生たちによる雨傘革命といわれる道路占拠の模様


固定価格買取制度をより発展させて、日本を再エネ世界一の国にするために
小坂正則

私は今回の固定価格買い取り制度についていろいろな意見を述べてきました。前回書いたブログの「九州電力が「太陽光発電の電気買い取り」に待ったをかけた本当の理由とは」という文章へのアクセスが10月8日から昨日までの5日間で約8千件になりました。今日も見てくれている方がいますので、まだまだ増えると思います。重複して見てくれた方もいるでしょうから、それだけの人が目を通してくれたとはいいいませんが、FBの「いいね」が1800件です。それだけ多くの方が今回の買い取り中断の裏でなにが行われようとしているのかということに疑問を感じており、電力会社や安倍政権の意図に対して何らかの不信の現れだと思うのです。
しかし、太陽光発電設置業者やオーナーに取っては「大混乱と死活問題」なのでしょうが、これだけ大きな問題に発展したことで、国民の大きな関心を生んだとこは高く評価できると思うのです。
これまでに固定買い取り制度により太陽光発電が95%でその他は5%という太陽光発電ばかりのいびつな系統連携には問題があるにしても2年間で1000万kwの再エネが生み出されて、それへの国民負担が毎月225円で出来たのだということは事実として大きな成果だといえるでしょう。年間2700円で原発1~2機分の電力を供給してくれるのです。また3月までに申し込みの量が7000万kwということですから、その全てが設置されたら10機分の原発に相当するのです。ただ、それに伴う国民負担が毎月2000円となるという試算がありますので、要は買い取り価格をいかにして下げるかという問題だけなのです。この件については以前のブログを読んでください。
ドイツではすでに2012年の末にはメガソーラーの買い取り価格は1kwあたり15円です。日本も15円にするべきですが、来年から15円にすれば7000万kwにはならないにしても国民負担もわずかで、再エネが利用できる可能性があるのです。
このような大きな可能性を秘めた事実をもっと前向きに考えて、再エネを本気で取り組めば日本の再生に大きく貢献できる可能性があるのです。

地方再生は再エネによる農業と林業と観光との連携にかかっている

私は再エネの活動をこれまで10年以上にわたって取り組んできました。その大きな特徴は「木質バイオマスなどの再エネ活用で林業と農業と観光をリンクした地域再生が必要」と訴えてきました。日本には化石エネルギーはほとんど有りません。しかし、森林資源は世界3番目の率で、熱帯雨林地帯なので、水資源が豊富です。この水は稲作の元であり、小水力の資源でもあります。地震国ですから地熱が豊富です。温泉熱利用による再エネも豊富です。考えてみれば日本は再エネ世界有数の資源国なのです。おまけに四季のある日本列島は観光資源にも恵まれた自然の豊かな国でもあるのです。このような国土の豊かな資源を利用して地域再生に取り組めば、決して「この国も捨てたものではない」と私は思うのです。
政府も電力会社も今回の買い取り制度ではせいぜい今の1/10程度の応募だと考えていた節があります。しかし、不況下での投資先を見失ったマネーが、太陽光発電へ一気に集まった結果が示すように、いい意味にも悪い意味にも「お金が社会の方向を決める」のです。決して私たちの善意や意思だけでは社会を変えることは出来ないのです。田中優さんがいつも言ってるように「再エネを広めるには我慢と努力と忍耐など不要」なのです。
つまり、しっかりとした目標や展望を描いて、それへの到達のための制度を作ってしまえば、後はお金の流れが、私たちの社会を、いい方向に向かわせることができるのです。
そのための仕組みを少しだけ改良すれば、少ない費用で大きな効果を生み出すことも可能なのです。

どんな社会を私たちはめざすのかを国民的な議論を進めよう

安倍政権は原発輸出で経済発展を進めようと言ってます。それが原発海外輸出と武器の輸出などが安倍政権の第三の矢であるかのようです。そんな戦争経済に依存した日本をめざすのか、平和憲法を活かした「戦争をしない国」と再エネによる国土の建設で「世界の規範となる」のか、ここは大きな分かれ目だと私は思います。大飯原発差し止め訴訟で福井地裁の裁判長は「豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失である」と言ったのです。
このようなすばらしい近代まれにみる判決文はめったにないと思います。私たちの生活が安全で安心出来ることこそが、全ての産業の基礎であり暮らしの元だからです。そしてそれこそが家族の幸せの最も大切な原点でもあるのです。戦争になれば三菱重工などの武器産業は一時的には潤うかもしれませんが中国の観光客は来ませんし、戦争で幸せになった市民などいないのです。
朝日新聞批判が蔓延して、NHKの国家支配が進んだことで、多くのマスコミは萎縮しています。だから、政府批判はほとんど聞こえてきません。私に言わせれば戦後最悪の「閉塞状況」だと思います。そんな逆境の中だからこそ、周りの自粛ムードや諦めの風潮に流されることなく、私たち一人ひとりが「しっかりした覚悟を持って」生きていかなければならないのだと思うのです。

諦めないで夢を持って進もう

自民党安倍政権になってこの間、私たちは特定秘密保護法案の強行採決や武器輸出の拡大や集団的自衛権の拡大解釈など、きな臭い話ばかりで、おまけに消費税の増税や社会保障費の増額に、年金の不安や少子高齢化などに、その上不況で非正規労働者は、「この国に生まれて何の夢も希望も持てない」と嘆き悲しんでいる若者や市民が多いと思います。でも、諦めないで、頑張って夢を持てるような社会を一緒に作っていこうではありませんか。私たちの想像力は私たちを自由にすることが可能なのです。
香港の学生や市民は自分たちの自由を守るために道路を占拠してたたかっています。皆さん彼らの社会変革を求めて行動するエネルギーはどこから来ていると思いますか。それはきっと「未来への夢と希望」だと私は思います。彼らは自分たちの住んでいる愛する香港という故郷を自分たちで作り育てるのだという「強い意思」を持っているから諦めないでたたかい続けることが出来るのだと思います。私たちも、311福島原発事故という歴史上最悪の原発事故を経験して、日本は大きく変わることができるんだという夢を持ち続けて、明るい夢のある未来を国民全体で描こうではありませんか。

福山哲郎(民主)参院予算委で再稼働の矛盾点と再エネの提案をしています


福山哲郎(民主)参院予算委「第5層をチェックする仕組みがないのに... 投稿者 suisinjya


週のはじめに考える “大転換”の風が吹く
東京新聞2014年10月12日

ドイツでは、再生可能エネルギーが急速に普及しています。かといって、電力が足りなくなることはなく、ものづくりも好調です。風は誰が吹かすのか。
今年ドイツでは、電力消費量に占める再生可能エネルギーの割合が、28・5%になりました。
二〇〇〇年には3%しかなかった風力や太陽光の電力が、25・1%の褐炭火力を抜いて電源別第一位の座に就いたのです=写真。
日本では、せいぜい2%程度しか、太陽や風の力を活用していません。ドイツでは、なぜ増えていくのでしょうか。
「そもそも、なぜエネルギーベンデ(大転換)が必要か」
ドイツ環境・建設・原子力安全省気候変動対策・エネルギー転換局長のトーステン・ビショッフさんは問い掛ける。
ドイツで公表された最新の予測では、二一〇〇年までに世界で二億人を超える人々が、地球温暖化による海面上昇に暮らしや命を脅かされる。中国だけでも五千万人、日本では千三百万人が影響を受けるという。
温暖化を食い止めるため、世界は行動を起こさなければなりません-。私たちの想像以上に欧州は、温暖化に対する危機感を強く共有しています。
「エネルギーベンデは、温室効果ガス削減の特別な道具です」とビショッフさん。
連邦政府が描く二〇五〇年までの温室効果ガス削減のシナリオには「再エネ電源を八割にする」と明記されています。
福島原発事故による連邦政府の脱原発政策が、再エネの普及を加速させました。
国として確かな目標を持つ-。このことがエネルギーベンデの大前提になっている。目標を実現するために、連邦政府は厳格なルールを掲げています。

◆再エネが奏でる主旋律

ビショッフさんはその原則を「再エネが主なリズムを奏で、他の電源がそれを補う」と表現します。送電線の中では再エネの電力が最優先、火力や原子力は常に、道を譲らなければなりません。
発電事業と送電事業は完全に分離され、送電事業者は再エネの電力を、決められた値段で無制限に買い取らなければなりません。
風力や太陽光は天候に左右されやすく、電源として不安定な面があるのは否めない。それを承知で再エネを電力の主役に据えたことにより、ドイツでは、ベースロード電源という考え方が、時代遅れになりました。
日本のエネルギー基本計画では、原発を維持する理由にされた、二十四時間、安定的に使える高出力の電源が、不要になるということです。その代わり、送電網の拡充と近代化が必要です。
再エネ電力の売り手の多くは、個人や小規模事業者です。
小規模で多様な電力をまとめ上げ、よりスムーズに家庭や事業所へ送り込むマネジメントが、送電事業者の役割です。高圧超電導ケーブルの開発など毎時、毎分、毎秒単位の需給調整が可能になるような、柔軟な送電網の確立にドイツは挑んでいるのです。
エネルギーベンデとは、電源の転換だけではありません。送電網も含めたエネルギーシステム全体の大転換を意味しています。
日本では、再エネの買い取り申請が増えすぎて、大手電力会社が受け入れを中断し始めた。
不安定な再エネ電力が送電線に殺到すると、周波数が乱れ、停電を引き起こす恐れがある…。ドイツではできない言い訳です。
もう一つ、エネルギーベンデに欠かせないのが、電力消費者の理解でしょう。
再エネの買い取り料金が賦課されて、家庭の電気料金が値上がりしたのは確か。ところが世論調査では、ドイツ市民の九割以上が惑うことなくエネルギーベンデを支持しています。石油やガスを輸入しなくていい社会、原発事故や温暖化の心配がない未来への投資だと、割り切っているからです。

◆市民が何を選ぶのか

ビショッフさんに「政府の意思と国民の選択が、成功の秘訣(ひけつ)でしょうか」と聞いてみました
ビショッフさんは、にっこり笑って言いました。
「ドイツでも四年に一度、連邦議会の選挙があるからね」
風車へ風を送るのも、太陽光に光を当てるのも、結局は私たちだということです。


大規模太陽光:参入凍結 経産省検討、電力量を制限
毎日新聞 2014年10月11日 

 ◇買い取り停止相次ぎ

 電力会社が太陽光など再生可能エネルギーを一定価格で買い取る「固定価格買い取り制度」を巡って、九州電力など電力5社が新規受け入れを停止した問題で、経済産業省は11日、大規模な太陽光発電の新規認定を一時停止する検討に入った。既存の太陽光発電事業者の新増設も凍結するなどして、太陽光発電に集中している再生エネの供給量を制限する。15日の同省審議会で固定価格買い取り制度見直しの具体化に入り、年内に方向性をまとめる。
 福島第1原発事故を踏まえて、政府は再生エネの導入推進を掲げてきた。固定価格買い取り制度は再生エネ発電への新規参入を促す柱と位置付けられてきたが、抜本的な見直しを迫られ、制度設計の甘さを露呈した格好だ。
 経産省は、固定価格買い取り制度を2016年度から見直す方向で検討を進め、改正法案を15年度に国会に提出する方針。政府による再生エネの認定量や買い取り額に上限を設ける総量規制や、太陽光発電の買い取り価格を引き下げるなどの見直しも検討している。認定済みの再生エネ設備の稼働を優先し、小規模な住宅用の太陽光発電の認定も継続する方向だ。風力や地熱など再生エネ全体のバランスを図る狙いもある。
 「固定価格買い取り制度」が導入された12年7月から今年6月までに政府の認定を受けた再生エネ設備の出力は計7178万キロワット。うち大型の太陽光発電(出力10キロワット未満の住宅用以外)は6604万キロワットと約9割を占める。風力や地熱よりも事業開始手続きに時間がかからないため、再生エネの新規参入事業者は太陽光に集中してきた。
 新規事業者には送電網がなく、大手電力各社が買い取りを義務付けられてきた。だが、電力各社は認定された電力をすべて受け入れると、管内の全需要を上回り、需給バランスが崩れて周波数や電圧が乱れ、大規模停電や発送電設備の故障などにつながりかねないと主張。九州のほか、北海道、東北、四国、沖縄の各電力会社が再生エネの新規受け入れを停止し、再生エネの事業者に混乱が広がっている。【中井正裕】

 【ことば】固定価格買い取り制度(FIT)

 電力大手に再生エネ発電電力の買い取りを義務づける制度。東日本大震災後、再生エネの拡大を図るため、2012年7月に導入された。政府が認定した太陽光や風力などに1キロワット時当たりの買い取り単価が設定され、電力会社が最長20年間一定価格で買い取る。単価は年度ごとに見直される。買い取り費用は電気料金に上乗せされている。
by nonukes | 2014-10-13 19:08 | 電力自由化 | Comments(0)

「英国新規原発35年間価格保証」安倍政権も価格保証で新規原発建設目論む?

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「英国新規原発35年間価格保証」安倍政権も価格保証で新規原発建設目論む?
小坂正則

10月8日の参議院予算委員会でのことです。小渕優子経済産業大臣が「原発事業の優遇措置を検討する」考えを示した上で「原発のコストに関しては、福島以降の試算では8.9円で、他のものより割安だ」と述べた。これに対し、みんなの党の水野議員が「安いのならば優遇措置は必要なく、自由競争すべきではないか?」と問うと、「平均したコストは安かったが、想定外の廃炉があった場合は多額の費用がかかり事業継続は困難になる」として、優遇措置が必要との認識を示し、事故が発生したときの対応を含めれば原発のコストが割高になることを認めた。また、小渕大臣が「可能な限り原発依存度を低減する」と述べたことに対して、「現在は原発稼働はゼロだが、どの基準に対して原発依存度を低減させるのか?」との質問には回答することができないなど、原発政策への認識不足を露呈している。(ヤフーニュース10月9日より)

安倍政権は「何が何でも原発優先策は外せない」という決意を固めている

小渕経産大臣はなにせ子どもの使いのような方なので、原稿を棒読みしか出来ないから中身がないなど仕方有りません。だって安倍首相も集団的自衛権など自分の得意分野以外は全て官僚が書いた原稿の棒読みです。しかし、ここに来て英国の新規原発への着工が決まり、その新規原発は「電力の買い取り価格保証」が大前提で建設が決まったのですが、この制度を日本でも取り入れようとしているのです。経産省の総合資源エネルギー調査会原子力小委員会で、最近突然にも英国で取り入れようとしている「原子力発電の価格保証制度」の資料を委員に配布して「日本でも検討願いたい」とこっそりと持ち出したというのです。経産官僚は「これは単なる参考資料です」といって、「日本で導入する意図などありません」と火消しにやっきですが、うち消せばうち消すほど「その意図」が見え見えです。
下の記事のように英国は核兵器開発と原発は密接に繋がっているのために、「原発のコストが高かろうが安かろうが進める」が国の方針なのです。ですから原発優先は英国の強い意思なのです。しかし、日本政府は依然として「原発は安い」と国民をだましてマインドコントロールさせようとしているのです。でも、英国は「1kwhあたり16円を原子力発電には保証する」と決めたのです。英国は石炭火力が中心なので平均価格は8円だそうですから、2倍の発電を35年間保証してまで原発を進めるのです。
日本の原発の建設コストは100万kw1基が約5000億円です。それが英国の新規原発は160万kwと少し大きいのですが、その額たるや2兆1千億円以上と日本のこれまでの原発の4倍です。それもそのはずです。この原発は二重の格納容器やコアキャッチャーなどメルトダウンや飛行機が落ちても壊れないような安全性を確保した施設だからです。
ただ、日本政府が原発を進めたいというのが「とにかく原発の発電コストは安い」からなのですから、安くなかったら原発など続ける必要はありませんね。核兵器を持つためなら話へ別ですが。
しかし、安倍政権の狙いはハッキリしています。「海外に原発を売り込むのに日本では新規の原発が一基も動いていないなら売れるわけがない」からなのです。そして、何が何でも原発の発電コストを安く見せるためにあの手この手を使っているのです。その1つが今回の太陽光発電の固定価格買い取り中断なのです。太陽光発電に全てバッテリーをつけさせて太陽の発電コストを上げることによって比較原発のコストを安く見せようとしているのです。

安倍政権がどうしても原発を動かしたいならEU最高規制基準を達成させろ

つまり、先に「原発の価格は16円と保証して、それ以外は自由化競争に皆さん打って出てください」と言っても原発のコストは国民負担で残るわけですから、そんなものは何ら「電力自由化」などではないのです。  
もし、原発を動かしたいのなら、少なくとも今ある原発の規制基準を「世界最高の基準」に改良して、それ以外は全て廃炉にしてもらいましょう。だって安倍首相は国連演説で「世界最高の規制基準でなければ原発は動かさない」と、言明したのですから。川内原発も玄海原発も伊形原発も泊原発もコアキャッチャーと二重の原子炉格納容器を作ってもらいましょう。「既存の施設にはこれらのものはつくれないので現行の基準で十分」という規制委員会の田中委員長の発言は取り消してもらって、動かすならイギリスなどEUの規制基準に最低でも合わせてもらいましょう。
安倍政権もこれから日本で新規立地するなら、EUと同じような規制基準が必要になると考えているのでしょう。そのためにはどうしても「価格保証」が必要だと。しかし、「安全基準は昔の施設はおざなりでもいい」というわけには行きません。ましてや原発は規制基準が厳しくなったら、古い施設も全て最新の基準に改良してもらわなければ私たち国民は納得できません。既存の原発を立て替えるなら、これまで立地基準として考えられなかった火山の存在や活断層の存在など全ての安全基準を満たす場所に移動してもらいましょう。それでなければ私たち国民は安心して暮らすことが出来ないからです。
まずは川内原発はすぐ近くに活断層があるし、火山の影響もあるので、これは廃炉ですね。そしてどこか別の場所に移動してもらいましょう。伊方原発は中央構造線が動けば大変なことになるし、南海トラフ地震の震源域の中に入っている原発ですから、これもどこかに移動してもらいましょう。日本中の原発の設計基準と立地基準を全てヨーロッパ基準に変更して、新たな場所に建設してもらえばいいと私は思います。

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電力自由化を骨抜きしようとして崩壊する安倍政権

しかし「口先」だけの安倍首相には何が何でも川内原発をこのまま再稼働させて、全国の動かせる原発は動かそうと企んでいるのです。そして後は野となれ山となれなのでしょうが、2兆数千億円かけて原発を建設する電力会社が出てくるとは私にはどうしても思えません。どんなに国民をマインドコントロールしようと安倍晋三が企んでも国民の多くがマインドコントロールから覚醒して来つつあるのです。その証拠が59%が原発再稼働反対の世論です。6割が反対というとそんなに多くの国民が反対していないように一見すると見えますが、実は違うのです。再稼働賛成は28%です。(朝日新聞3月18日)つまり反対派は2倍以上なのです。しかもこの調査は今年3月の結果です。どんどん増えているはずです。
安倍政権の人気は経済成長で保っていたのです。しかし、ここに来て消費税10%にしなければ財政再建が出来ないので財務省は何が何でもやると言うし、自民党の中からは1年半延期しようという声も上がっていますが、財務省は自民党政権がつぶれても平気です。安倍政権は財務省に押しやられて10%導入するでしょう。そして、4月には大不況が日本を襲い、自民党は統一地方選にぼろ負けして、安倍政権は崩壊です。再稼働を何としてもさせない闘いを来年の春まで続けられたら、安倍政権の人気低落と共に入院で政権放棄が見えてくるでしょう。そのあと、衆院選挙が待っているのですが、その先は私には読めません。安倍政権の後を担う政党がないからです。「緑の党」がもう少し大きくなれたら、社民・民主・緑の連立政権もあり得るかもしれないのですが。  


<EU>英国の原発2基新設計画を承認 価格保証制度認める
毎日新聞2014年10月9日(木)

 【ロンドン坂井隆之】英国では約20年ぶりとなる原発の新設計画について審査を行っていた欧州連合(EU)は8日、「EUのルールに適合している」として、建設を認める判断を下した。原発で発電した電気の買い取り価格を政府が保証する制度について、EU法が禁止する「国家補助」にあたるかが問題になっていたが、英国政府が制度の一部修正に応じたことで、合法と判断した。
英国政府は、老朽化で閉鎖する原発や火力発電所に代わり、原発を8カ所に新設する方針だ。今回建設が認められたのは、仏電力公社(EDF)と英政府が昨年10月に合意した計画で、EDFが英南西部ヒンクリーポイントに2基を新設する。
ただ、安全対策費などが膨らんで建設費は2基で約245億ポンド(約4兆2630億円)と巨額になり、電気料金が下がると、建設費を回収できなくなる。このため政府は、従来は風力など再生可能エネルギーに適用していた電力買い取り価格保証制度を原発に適用。現在の市場価格の2倍近い1000キロワット時当たり92.5ポンド(約1万6000円)で電気を買い取ることを、EDFに保証していた。
EUの執行機関である欧州委員会は、支援が手厚過ぎるとして審査を続けてきたが、英政府は「安全対策などで建設コストが急増しており、企業が投資を回収するためには価格保証は不可欠」と主張。建設費や金利負担が予定を下回って余剰利益が出た場合は、消費者に還元するとの制度を加えたことで、容認を取り付けた。
英国内では、日本の日立製作所と東芝がそれぞれ原発の新設計画を進めており、欧州委の判断は大きな後押し材料となる。「政府による原発支援のモデルケース」(英シンクタンク)と注目された今回のプロジェクトにゴーサインが出たことで、英国の他の新設計画や、EU域内の原発新設にも拍車がかかる可能性がある。ただ、オーストリアなど原発新設に反対する加盟国が反発するのは必至で、欧州司法裁判所に提訴する可能性もある。
by nonukes | 2014-10-10 13:46 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

九州電力が「太陽光発電の電気買い取り」に待ったをかけた本当の理由とは

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ドイツの再エネ電力買取価格の推移(メガソーラーは安く買い取る)

九州電力が「太陽光発電の電気買い取り」に待ったをかけた本当の理由とは
小坂正則

今日はちょっと視点を変えて、この問題を別の角度(事業者と電力会社と政府)から見てみたいと思います。というのもサニックスという会社が太陽光発電の販売をやってます。以前はシロアリ駆除の会社だったのですが、いまはシロアリなどほったらかにして、太陽光発電の生産から販売までの一貫企業として九州では最大の太陽光発電企業にのし上がってきました。わずかこの2年間のことです。そしてその営業戦術は至ってシンプルです。新聞全面広告を定期的に打つだけなのです。営業マンによる無差別の個別訪問などしないのです。この会社以前は戸別訪問もしていました。シロアリの駆除のついでに太陽光発電を売っていたのです。でも、そんなことで売れる量などたかがしれていたのです。それが全面広告出したら、興味のある顧客から問い合わせの電話が殺到して、対応に応じられないという悲鳴が聞こえてきたものです。私も1年半前に電話して「説明してほしい」と問い合わせたのですが、「いつ行けるか約束はできません」という回答でした。それほどの人気が出ているのです。
それもそのはず、業界の常識を覆す価格破壊の料金を提示したからです。その結果、中国製のパネルに日本製のインバータというのが50kw未満の太陽光発電設置の常識になりました。その理由は「低圧連携が可能で費用が安い」というメリットがあるからです。工事価格が1kwあたり25~28万円ですから、2年前の半額です。だから、そんな価格で設置したら42円の売電は「儲かってしょうがない」と、小銭を稼ぎたい中小企業のおやじや小銭を持った人たちが太陽光発電に群がったのです。
こんな業界関係者も予想できないほど急激に設置価格が下がったことから、電力会社や政府はここに来て慌てだしたのです。「このままでは本当に太陽光発電の発電コストが原発のコストより下がりかねない」と。

ドイツの太陽光発電買い取り価格は15円
米国は太陽光発電も原発も発電コストは15円


ドイツは2000年から固定価格買取を行っていますが、上の図のように買い取り価格は毎年改定されています。その改定を年間4回ほど行われていましたが、現在では毎月行っているそうです。それほど設置コストが下がっているのです。そして2012年末には1000kwのメガソーラーは1kwあたり15円という価格です。現在の価格がいくらなのか探したのですが見つかりませでした。もちろんもっと下がっているはずですが、誰か知っていたら教えてください。
また、ドイツでは小規模太陽光発電と大規模太陽光発電の買い取り価格には価格差を付けています。日本もそうすべきでしょう。なぜなら、日本の大企業はグリーン減税により経費で落とせます。つまり、大企業で黒字決算になったら、法人税を取られてしまうので、その金でメガソーラーを設置すれば、法人税を払わなくて済むわけです。ですから全国の太陽光発電の82%がメガソーラーなのです。そんな法人税の節税のために設置される太陽光発電を小規模の個人や中小企業の設置と同じ価格で買い取るのは間違っています。ドイツのように価格差を作るべきです。しかも法人税を払っている大企業はわずか30%しかないのです。そんな大企業に私たちの電気料金で20年間も私たち市民がその大企業のために「固定価格買取」を支えなければならないのです。それは不合理ではないですか。ちなみに宮岡幸雄氏の著書「税金を払わない巨大企業」(文春新書)によると、昨年のソフトバンクの純利益が788億8500万円あり、納税額は500万円だったそうです。利益の0.006%なのです。太陽光発電投資で節税しているのです。おまけに固定資産税や地代の減額を設置自治体が行ってくれて初めてメガソーラーを設置しているのです。これはほんの氷山の一角です。
もうひとつの例として、ワタミというブラック企業がありますね。この会社、社員に「死ぬ気で働け」といって不当労働行為をやるのが当たり前のような社長。こんな男が自民党の参議院議員です。この会社も「環境貢献事業」とか言って、太陽光発電事業に乗り出しています。環境貢献する前に社員の労働基本権を守るのが先だぞ。こんなブラック企業などに私の電気料金から20年間もお金を取られるなんて私には納得がいきません。国民からの二重搾取です。ワタミの社員にしたら、三重搾取です。①労働者として搾取される。②法人税の節税対策で企業の義務を果たさない。③電気料金から善良な国民のお金を奪い取る。
しかも、現在の日本の買い取り価格は32円(消費税別)です。初年度は40円(税別)だったのです。その価格も20年間続くのですから、早急にドイツ並みの価格に下げるべきです。ドイツが15円なのですから。

新規の太陽光はバッテリーを設置して全量充電して、日が落ちてから売電ならOKです?

今回の九電や他の電力会社の「買い取りを一時中断する」とい決定についての反論です。
太陽光発電などは負荷変動が大きくて、原発は安定して発電が出来るという違いはあるけど、発電コストが太陽光発電と原発が同じなら、誰でも太陽光発電の方がいいと思いますよね。「ここは何としても太陽光発電の発電コストを上げなければならない」と思った電力会社と政府は「そうだ妙案が浮かんだ」と膝を打ったことでしょう。そうです。「太陽光発電には全てバッテリーをつけさせれば、これで原発が太陽光発電にまけることはない」と。
説明会で九電の社員はこのように話していました。「バッテリーや系列を一時遮断することを了解してもらえれば個別に話し合いには応じます」と。バッテリーを設置して一部を系列に繋がないというのは確かにありかなと、私も考えました。いわゆる系統へのピークカットです。つまり、50kwの太陽光なら最大で48kwhくらいの発電をします。そのとき、その10%から20%をカットしてバッテリーに退避させたら、その分の負荷変動が押さえられるので、その分を後から流せば負荷標準に少しは貢献するのかなと思ったのです。しかし、九電に問い合わせたら、「全量バッテリーに充電して、日が落ちてから系統に流してもらいます」という回答でした。
「あなた方何をふざけたことを言ってるの。それに何の意味があるの。全量充電するバッテリーがいくらすると思ってるの3000万くらいするよ。そんなのが何の意味があるの」と私が反論したら相手は無言でした。
つまり、1300万円で太陽光50kwを設置しても、それにバッテリーを2000万円以上(家庭用でも300万円ですから、その10倍なら3000万円です)の経費をかけて付帯施設を設置させるという何とも不当な要求を考えたのです。総額3300万円以上の投資が必要なら採算は絶対に合いません。ですからこのような仕組みが標準となれば日本の再エネブームは一気に沈静化する事でしょう。
しかも、そんなばかげたことを仮にやったとしたら、何が起こるか考えてみてください。昼間の一番電力消費の多い時間帯には発電ピークがなくなって、日が落ちてから夕方の電力消費の少なくなった時間帯に発電ピークが来るだけです。つまり、発電ピークを数時間遅らせるだけです。それ以外に何の意味もないのです。それよりもやるなら一部をバッテリーに入れて、それを段階的に売電させるかなど、要するにこれから導入する事業者をとりまとめて負荷変動を段階的にコントロールするネットワーク型の仕組みを考えればいいのです。それこそが国がやるべき今後の課題と責任です。も1つは関西や関東へ繋ぐ送電線を太くして流せばいいだけです。
これは太陽光発電への安倍政権によるなりふり構わない「徹底破壊攻撃」です。こんな非科学的な要求を考え出した電力会社と経産官僚のバカさかげんには失笑しか出てきませんね。

日本の電力会社が「太陽光など2.2%以上は無理」というなら20%のドイツの電力会社に来てもらおう

ドイツでは風力も太陽光発電も日本の十倍くらい設置が進んでいます。日本の再エネ電力の割合が2.2%に対してドイツは20%です。そして目標も日本が2020年に25%(この目標は民主党政権時の数値です。安倍政権は目標自体の掲げてません)に対してドイツは35%です。さらに2050年にが50%を再エネで賄うと目標を掲げているのです。そして昨年の2013年6月16日がドイツの記念すべき日となったのです。それはドイツの電力需要の61%を風力や太陽光が賄ったのです。この61%は米国やフランス・イギリス・中国や日本など経済大国の中では世界最高の再生エネの電力割合だとドイツ政府は発表していました。もちろん条件は違います。ヨーロッパは大陸ですから各国に送電線は繋がっています。しかし、ドイツでは天気予報を見ながら30分先の太陽光発電や風力の発電量を予測するそうです。そして30分先の負荷追従運転を計画するそうです。これは長年の経験や実績が20%の再エネ導入実績へと繋がったのだと思います。

太陽光の発電コストが原発よりも安くなるのを遅らせるのが目的

日本の再エネの95%が太陽光発電です。ドイツでは太陽光発電と風力が半々くらいですし、木質バイオマスは発電が一定で安定しているので負荷変動がなく、しかも電力と熱が一緒に利用できるため、エネルギー効率が80%もの再エネが順調に伸びているのです。そしてドイツを中心に世界中で再エネの発電コストは確実に下がっています。米国でも太陽光発電の発電コストは15円だそうです。また、米国では原発の発電コストも同じく15円です。つまり太陽光発電が原発の発電コストよりも安くなるのは日本でも目前なのです。日本も政府による原発への様々な優遇政策などのへのえこひいきをやめて、米国のように完全に自由競争にすれば、原発は真っ先に退場させられることは間違いないのです。だから安倍政権は何とかして電力自由化の規制改革を骨抜しようと必死なのです。しかし、原発は危険で不経済で割に合わないものだということを大半の国民には分かってきたのです。ですから安倍政権と電力会社の最後の悪あがきとして、今回の「太陽光発電は割高で役立たずだ」というキャンペーンを行ったのです。そして太陽光発電への嫌がらせで1日でも、その逆転する日を遅らせるのが目的なのです。


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「アジアスーパーグリッド」で日本の再エネも大きく変わる

多くの皆さんはこう思っているでしょう。「太陽光発電や風力は確かにクリーンでいいけど再エネだけで全ての全力を賄うのは無理だよね」と。そんなことはありません。決して再エネ100%は夢ではありません。しかも、「再エネ100%は50年先の話」でもありません。だって、再エネを30年で20%とう目標が、わずか2年で7000万kwも持ち込まれたのですから、10年もすれば100%なんか決して夢ではないのです。その解決策が「アジアスーパーグリッド構想」なのです。超高圧直流送電線を日本列島に横断させます。それで日本中の再エネ電力を相方向に自由に行き来をさせます。日本は東西に長いので太陽が照ってる時間が1時間以上の時間差があります。ですから、その時間差は負荷調整の役目をします。また全国の風力のばらつきも全てを系統につなげたら平準化するのです。そして、その高圧直流送電線は福岡と釜山を海底ケーブルで繋ぐのです。その費用はわずか600億円だそうです。孫正義さんは「わずか600億ならソフトバンクが敷設してもいい」と話してます。だって送電線利用料を取れば儲かるからです。そしてその高圧直流送電線は中国からモンゴルにも繋ぐのです。孫正義さんはモンゴルで太陽光発電と風力発電事業を計画しているのです。そして北海道からは樺太経由でロシアにも繋ぎます。ヨーロッパのようにアジアを1つの電力ネットワークで繋ぐのです。そうすればインドが昼間なら日本は夕方ですから太陽光発電の電力は世界の半分くらいを行き来できるのです。おまけに超伝導の直流送電線は送電ロスがわずかなのです。日本・韓国・中国・ロシアなどを結ぶ東アジアスーパーグリッドの費用は20兆円だそうです。劇的にコストが下がっていく再エネルを超伝導高圧直流送電線が繋がる日はそう遠くはない話でしょう。
こんな夢のある社会を私たちは1日も早く実現しなければなりません。負の歴史遺産の原発など、さっさとさよならしましょう。そのためにはお隣の国の韓国とも中国ともロシアとも仲良くしなければなりません。しかし、それは安倍政権には絶対に出来ない国際協力事業であることだけは間違いありませんが。
by nonukes | 2014-10-08 00:15 | 電力自由化 | Comments(2)

安倍政権のめざす「原発の価格保証制度」は電力自由化に値しない

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安倍政権のめざす「原発の価格保証制度」は電力自由化に値しない
小坂正則

今年の2月28日に安倍政権は「2016年から電力小売り事業参入の全面自由化を行う」という年閣議決定を行いました。これで「日本もドイツのように自由に電力会社を選ぶことができる」と多くの方が思っているかもしれません。しかし、私たちが携帯電話を自由に選べるような自由などが望めるわけでは決してないのです。
まず、基本方針として「小売りの自由化」や「電力事業への参入の自由化」は決定しましたが、それは自由化のための入り口に過ぎないのです。自由化のための最大の問題は発電と送電と配電の3事業を完全に分離して、公平で透明性のある適正な競争が行われることが保証されることが一番重要なのです。
2月に閣議決定された中身は経産省の中に設置してた「電力システム改革専門委員会」が3段階の行程で「電力自由化」を行うと決めたのです。まず、2015年に①広域系統運用の拡大はかる。そして2016年に②小売及び発電の全面自由化を行う。そして最後に2018年から20年までに③発送電分離によって送配電部門の中立性を確保する。という計画なのですが、安倍政権になってから激しい電力会社の巻き返しによって3番目の発送電分離が怪しくなって来ているのです。この発送電分離が完全に別会社にするのではなく、電力会社の子会社や系列会社として残す方向に向かっているのです。なぜなら、電力事業で一番儲かるのは発電部門ではなく、送電部門だからです。送電線を確保していれば送電線は競争がないので、安定して利益が確保できるからです。発電部門はこれから生きるか死ぬかの激しい競争に晒されるからです。ですから、送電部門は一企業が行うのではなく公共インフラとして公的に運営されるべきなのです。さて、本来は3番目に行うという発送電分離の内容が決まってから1番目の広域系統運用や2番目の電力市場化などに取りかかるべきなのですが、発送電分離を最後にしてどうして電力市場の開設などが出来るのでしょうか大変疑問です。

太陽光発電の電力を邪魔するために電力会社や国は広域運用の拡大工事をやらない

電力自由化の工程表によれば2015年には「広域系統運用の拡大をはかる」ということは電力会社間の連携送電線を太くして、自由に電力を売り買いできるようなインフラ整備を行う予定なのですが、それもまだ計画は出来ていません。特に太陽光発電などの電力固定価格買取制度をスムーズに進めるためにも連携線を太くすることを早急にやる必要があるのですが、国は全くやる気はないようなのです。というのも、9月24日に九電が「太陽光発電などの電力事業の申し込みを一時中断する」と発表しましたが、その理由に挙げたのが、「太陽光発電など変動の激しい電力が多くなると負荷変動が大きくて停電になる」というのですが、九州の電気を中国や関西の送れば、その募集の中止は必要はなくなるのです。なぜなら九州は確かに申し込みが多いのですが、中国や関西では申し込みの量が少ないから、そっちに送れば解決する問題なのです。ですから、再生可能エネルギーの電力を増やすためにも系統連携線を太くする作業は早急にやらなければならないのですが、太陽光発電の電力を拒否するために、あえてその作業を行わないのではないかと疑われるのです。

「原発は安くない」から何とかしてくれと関電社長が言いだした

「競争環境下で原子力発電をこれまで通り民間が担っていくには、予見性を持って事業に取り組める環境整備が大事。費用が確実に回収されることが大事だ。そのための官の支援を是非ともお願いしたい」。9月19日の定例記者会見で、電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は訴えた。国に求める支援策として八木会長は、「廃炉に絡む財務・会計リスク緩和措置」、「原子力燃料サイクル事業における新たな官民の役割分担」、「規制や政策の変更、電力システム改革による競争の進展といった環境変化を踏まえた措置」を挙げた。(東洋経済 2014年10月02日)
つまり、八木電事連会長は原発は高くて電力自由化の競争にはとうてい参加できないと白状したのです。
その八木会長の声にあうんの呼吸で応えるように、資源エネ庁のエネルギー部会で経産省は「原発の電力価格保証」案を出してきたのです。この案というのは電力市場で売り買いする場合、原発の最低価格を保証して、その価格よりも実際の価格が下がって売り買いされたら、その差額を補償するという考えです。これはまるで再エネの電力固定価格買取制度と同じような原発価格補償制度です。そしてその差額は誰が払うかというと、消費者から均等に徴収するというのですから、そんな制度は自由化でも電力市場取引でも何でもありません。第二の総括原価方式です。
この制度は英国ですでに行われている制度で、原発の最低価格補償が15.7円で、しかも35年間価格を補償するというのです。英国では原発100万kw1基作るのに1兆円以上かかるということからこのような方式を採用したそうです。フィンランドのオルキト原発は1基2兆円以上ということです。日本でも新規の原発を建てるためには40年間の価格補償がなければ投資出来ないということで、安倍政権は新規原発の原発建設を目論んでいるのでしょう。

既得権益を守ってきたのは自民党の族議員と官僚と経済界のトライアングル

国の規制には大きく分けて2つがあります。1つは経済的規制です。これは「地域独占」などいま最も大きな問題とされているものです。そしてもうひとつが社会的規制です。これは環境保護や健康被害への規制や労働者の権利を守るための規制などです。再エネ固定価格買取制度などは一見すると経済規制のように見えますが、これはれっきとした社会的規制です。化石エネルギーによる二酸化炭素の排出によって生じる地球温暖化防止のための制度なのです。
日本のこれまでの経済政策は各省庁の官僚が取ってきた護送船団方式といって、各産産業界の既得権益を守るための利益を調整して来たのです。そのために各省庁内ににガス村や電力村や道路族村など各産業分野と官僚と政治家のトライアングルが出来上がって、それらが時には対立したり談合たりして日本社会に様々な経済規制を作って彼らの既得権益を守ってきたのです。そのための財源としてガソリン税や電源開発特別税などの特定財源を原資に自民党の族議員が全国に高速道路や原発を作り続けてきたのです。
その政策は70年代の高度経済成長までは大きな問題も出ることなく進めることが出来ました。なぜなら日本社会全体のパイが大きくなれたからです。しかし、80年代後半からバブルがはじけて経済成長が止まった後は、これまで経済規制分野が日本社会の経済成長や新たな産業の誕生を阻害する要因として大きな社会問題となって来たのです。
その経済規制を壊したいい例が通信事業の自由化でした。そしていま、電力自由化が20年前からヨーロッパを中心に世界中で進められてきたのです。電力自由化は日本の経済成長やエネルギーの効率化を阻害する最も大きな規制改革です。ただ、TPPなどの貿易自由化は改革の側面はあるのかもしれませんが、それによって国民皆保険や医療格差や食の安全などが脅かされるという社会的な問題が生じる可能性があるのです。それに比べて電力自由化には「再エネ導入」など以外には社会的規制の必要性がない「電力会社の既得権益」なのです。ただし、自民党タカ派の連中や外務省の中には「原発や核燃料サイクルから撤退することは核武装の可能性を捨て去ることになり、防衛上の外交カードを失うことになる」という人にとっては大きな問題なのでしょうが。

電力自由化のためには「発送電分離」と再生可能エネルギーを進めよう

OECD加盟国内で発送電分離が行われていない国はメキシコと日本だけです。そんな北朝鮮のような独裁的な電力供給体制を維持している既存の電力会社を優先した「地域独占」と「総括原価方式」は一刻も早くやめなければなりません。そのために一番重要な改革は「発送電完全分離」した上での電力自由化です。そして政府が電力会社の経営に口出ししない経営の自由化が必要なのです。発送電分離の自民党案はすでに「電力会社の送電子会社化」が取りざたされています。送電会社が発電会社の子会社であれば利益の付け替えなどが行われて、送電線使用料を高めに設定して新規事業者に高い送電線使用料を科せられる可能性が高いからなのです。資本関係のない送電会社が必要な理由はここにあるのです。
そして送電会社は公共インフラとして発電会社が平等に競争して利用すればいいのです。その時点で既存の電力会社が原発を持っていたとしても、国からの一切の保護をなくして競争するのであれば原発を動かせばいいでしょう。もちろん社会的規制を通った原発でなければなりませんので、文字通り「世界一厳しくて安全な原発」でなければなりません。当然のこととして「コアキャッチャー」や「二重の格納容器」など世界中で最先端の最も厳しい安全基準をクリアーしてもらってのことです。

既存の電力会社には電力自由化競争に参入する資格などない

そして「電力自由化」後に新たに国民へのツケを押しつけられる問題が浮上するでしょう。それは核のゴミの維持管理費用負担です。六ヶ所村再処理工場の建設費が12兆円以上で、これから全ての核のゴミを再処理したら19兆円も必要になると言われています。もちろん再処理は早晩中止されるでしょうし、核のゴミの処分場である「もんじゅ」も電力自由化とともに消えるでしょう。しかし、既存の電力会社はそれら核のゴミの費用は電気料金に1kwhあたり1円の上乗せをして消費者から取っていたのです。それらの費用は新規の発電会社から取ることが出来なくなりますから、既存の電力会社は自分の電気料金からそれらの費用を出さなければならないので、売り上げが半分になれば1kwあたり2円の電気料金の負担金になります。つまり、自由化して電気の売り上げが減れば減るだけ、コストは大幅に増すのです。自由化すればいよいよ既存の電力会社はやっていけなくなるのです。もっと端的に言えば、既存の電力会社が全て倒産してしまったら、いま残っている核廃棄物の管理費用は結局は国民が負担するしかないのです。つまり、国民が後で電力会社の尻拭いをさせられるのであれば、早く原発をやめて出来るだけ核のゴミをこれ以上増やさないことが最善の策なのです。その分だけ国民の負担は減るのですから。だから、彼らには自由化の前にこれらのマイナスの資産をきちんと精算してもらわなければ本当は自由化競争に参入する資格はないのです。原発の廃炉費用だって積み立てが足りないのですから、これらの費用も積み上げたら1社で数兆円以上の核のゴミという負債を抱えていて、これからそのゴミを永遠に管理し続けるという義務を果たさなければならないのです。そんな電力会社が自由競争の中で本当に生き残れると思いますか。
実際には完全自由化して地域独占と総括原価方式をやめたら既存の電力会社は原発のない沖縄電力以外はバタバタと倒産してしまうでしょう。つまり、今の電力会社というのは国の保護の元で国民の税金を当てにして生きてきたし、これからも生きていこうとしている「寄生虫」のような国営企業以外の何ものでもないのです。(続く)



by nonukes | 2014-10-05 15:37 | 電力自由化 | Comments(0)

  小坂正則