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小坂正則の個人ブログ

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今は亡き痴呆の母に教えてもらった「私の幸せ」

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今は亡き痴呆の母に教えてもらった「私の幸せ」
小坂正則

私はほとんど仕事らしいことはしていないが、人間何もしないわけにはいかないようで、何んらかの暇つぶしでもしないことには時間が経たない。まあ、暇で死んだという話しは聞いたことがないから、「暇すぎて死にそうだ」というのはきっとウソだろうが。そんなことを言うと「おまえはなんと贅沢な悩みなんだ」と怒られそうだが。
私とて仕事をしたくないわけではない。汗を流せば頭脳は明晰になり、生きてるという実感が持てるし、何よりも酒も飯もうまいし、時間があっという間に過ぎていて精神的には実に心地よい。だから、仕事があればいくらでも応じる気はあるのだが、仕事がないだけだなのだ。一応、薪の販売やペレットストーブの設置などを注文があれば行うのだが、このような品物はおいそれと売れるようなものではないから、営業に行くといっても行く当てがない。だから、こうしてじっと部屋にこもって毎日書物を読みながら、注文が来るのをただただ待っているのだ。それでも私は何らかの社会的な貢献や、社会的な意義ある行動をしたいと思う。それが生きている証だからかどうだかはよくは分からない。無意識にそんな風に思うのだ。

痴呆の母が教えてくれた「人のために生きることの大切さ」

私の叔母が特養のホームに入っていて、上げ膳据え膳で何の心配もなく生活しているのだが、私には「何の不自由もない暮らしほど自由のないものはない」と思ってしまうのだ。私の痴呆の母が生きていた頃、家で私と一緒に暮らしていて、ホームヘルパーが介護に来てくれていた。母は洗濯物をたたむ仕事など、しなくてもいいけど、させていたし、自分からしていた。それが彼女の生き甲斐の創出だったからだ。「人間は何もしなくていい」といわれるのは「早く死ね」といわれるのと同じなんだ。他者が私を必要とすると思うことが、生きることの励みになり生きなければならないという確証を自分に与えるのだろう。私には子どもがいるが、出来の悪い子ほどかわいい。私に迷惑をかける子ほど、「いい加減にしろよ」と怒りながら、私は笑っている。
そんな母が死ぬ1年半前のこと、母が入院してベッドに縛られるように寝かされてしまっては、ただ生きる屍のごとく目はうつろで生気が失われて行った。私は母が入院してからは出来るだけ面会に行っていたのだが、話すことなど何もないので、ただ黙ってパイプ椅子に座って沈黙の時間が過ぎていた。小1時間もしたら、「もうそろそろ帰ろうかな」と言うと、母は「もう帰るのか」と寂しそうに言い、「まだ帰らなくてもいいじゃないか」と目で訴えていた。そんな生活が1年半くらい続いたが、その後、枯れるように息を引き取ってしまった。私は夜遅くなったときなど、「また病院に行かなければならない」とか、忙しいときは「今日は行くのをやめよう」と、何度も思ったことか。そして実際に行かなかったことも何度もある。「早く死ねばいい」と、思ったことはさすがにないが、めんどくさいという思いは心のどこかにあったことだけは間違いないだろう。
それが突然病院に行かなくて良くなった。母が亡くなって、1週間は葬式やお寺への挨拶や職場への挨拶などであっという間に時間が過ぎたが、1週間の休んだあとに職場に出て、仕事が終わって自宅に向かう車のハンドルを握っていて、国道10号線を大分から別府に向かっていたら、いつものように無意識に別府の病院に向かう私が居た。私の家がある高崎山の信号を曲がる直前に、「今日は病院に行かなくてもいいんだ」ということが頭に浮かんで、急に左折したのだが、そのまま直進して別府の病院に行きそうになった。
そしたら何だか涙が出そうになってしまった。「もう別府の病院には行かなくてもいいんだ」と。「私は母に生かされていた」ということが初めて分かったのだ。「私が居なければ痴呆の母は1人では生きていけない」だから、「私は母を守るためにしっかりしなければならない。痴呆の母を持った子の宿命だ」と、母を恨んでいたのかもしれない。「母がもっとしっかりしていたら、いろんなところに連れて行ってあげられたのに。何で痴呆になったのか」と恨んだことさえもあった。しかし、私は母を守らなければならないという責任感が私の生きる支えとなっていたのだということが、母が死んで初めて分かったのだ。「母を支えて生きなければ」と思っていたことが、実は「母に支えられて私は生きていたのだ」ということを。人が私を頼りにしているということは、私はあなたに生かされているということなんだと。

「人のためは自分のため」

「人は人のために生きている」とは誰が言った言葉かは忘れたが、私は死んだ母や親父のために生きていくことはもうないのだから、誰かほかの人もために生きていこうと考えた。それは家族でなくてもいいのだ。私はシリアの内戦で逃げ惑う子どもたちや、母親たち、何の罪もない人びとが政治や戦争の犠牲になって逃げ惑う人々。見たこともないそんな人びとのために、ほんの小さな手助けでもすることができたら私はきっと幸せになれるだろう。そのことで、私も生きているという実感を持たせてもらおうと思ったのだ。それはシリアでなくてもいい。福島から逃げ出したくても様々な事情で逃げ出せない母子でもいい。誰のためでもいい。人のために役にたたさせてもらうことが結局は私が生きていることの実感となるのだから、こんなありがたいことはない。「人のためは自分のため」という私の幸せを痴呆の母に私は教えられたのだ。
そんな母は本当に善人だった。私たち子どものために一生懸命に生きて、父に最後まで尽くした。そして、他人のためにも精一杯に世話を尽くして死んでいった。しかし、それが結局は彼女の幸せだったのだろう。もっと私は母へ生前に親孝行をしておけば良かったが、死んでしまってはもうどうしようもない。人のために生きるという幸せの実感を、私は大いに味わせていただこうと思っている。


母の葬儀の挨拶   2009/02/13

本日はお忙し中、亡き母、小坂 マツ子の通夜にご弔問いただきまして、誠にありがとうございました。生前母とお付き合いしていただいた方やお世話になった大勢の皆様にご弔問頂いて故人もさぞかし感謝している事と思います。

さて、母は1年半前から入院をしていましたが、昨日急に様態が悪化し、12日の10時30分に帰らぬ人となってしましました。当年89歳でした。
 母は10年ほど前から認知症の症状が表れ、自宅でホームヘルパーさんの介護を受けながら父と2人で暮らしておりました。4年前に親父が先立ちまして、その後は私と二人で暮らしておりました。その間、ヘルパーさんや○○病院の皆さんなど大勢の方のお世話になりましたことを、改めてお礼申し上げます。

世間では、戦後はとっくに終わったような風潮で、戦争の苦しみは忘れ去れれていますが、私の母にとっては戦争はまだ終わっていません。
母は20歳そこそこで満州の開拓団の農業指導員として働いていた父と写真による見合いにより父に嫁いできました。
戦争が激しくなって、父は戦争に行ってしまい、昭和21年8月15日から、母は3歳の長男と1歳の次男を抱えて、開拓団に残された年老いた男性と女性や子どもたちの集団は中国大陸をそれこそさまよいながら、日本をめざしたそうです。その苦労は言葉には言い表せないほどのものだったと思います。日本へ帰国する間に多くの方が餓えや病気で亡くなり、女性や子どもたちの多くは中国に残り、中国残留日本人や孤児となったそうです。母は最後まで2人の子どもを抱えて帰ろうとしましたが、途中で栄養失調や病気で二人とも亡くしてしまいました。中国残留孤児のニュースに、母は我が子が帰ってくるかのように食い入るようにテレビの画面を見入っていました。
昨日、母と一緒に満州から引き上げてこられた方に弔辞を読んでいただきたいと思いまして多くの方に連絡を取ったのですが、皆さんお亡くなりになったかご高齢で葬儀にも出ることが不可能な方ばかりでした。このようにして母たちの歴史はロウソクの火が1本1本消えるように、戦争の苦しみや悲しい想い出が消えていくのかと思います。
母は戦後、満州から着の身着のままで引き上げて来まして、親父と現在の地で、私たち子どもを育てるために、それこそ一生懸命に夜遅くまで働きどうしでした。歳を取ってやっとこれから楽になるという時期に認知症と足腰を悪くして、自宅に籠もったままでした。母は何の趣味もなく、旅行にもほとんど行くこともない日々を過ごして来ました。
母は人一倍優しい人でした。私たち子どもや周りの方々へも暖かい思いやりに満ちた母でした。母の優しさをいつまでも忘れることのないように、残された私たちはこれからも精一杯、生きて行きたいと思っております。
私は満足な親孝行も出来ないまま、母を見送ることになってしまいました。
今となっては、あれもしてやればよかった、これもしてやればよかったと悔やまれますが、苦しむこともなく、安らかな美しい顔で眠るように息を引き取ったとことがせめてもの救いかと思います。
これからは、あの世で、親父や満州で幼くして亡くした息子たちや母親の両親などと再会して楽しく安らかに過ごしてくれることだけを願っております。
by nonukes | 2013-09-25 22:24 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

「つゆくさ通信」121号9月20日号を発行しました

「つゆくさ通信」121号9月20日号を発行しました
脱原発大分ネットワーク 小坂正則
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昨日、121号「つゆくさ通信」を発行しました。今号は8月24日に開催した、脱原発大分ネットワークの総会報告と、8月26日に開催した大分県「原子力災害防災計画」説明会の報告などです。
今回の総会で代表が私から藤崎さんにバトンタッチしました。私は代表から事務局長に変わりました。そのほか、今回の通信の目玉は、何と言っても表紙です。プロのイラストレーターの清重さんに描いてもらったのです。清重さんは日消連のイラストなどを描いている方です。なんで、我が通信にそんなプロが描いてくれたのか。それは内緒です。表紙の絵はヨーロッパの中世を思わせるようなとてもメルヘンチックな世界です。清重さんありがとうございました。
原稿の一部を以下に掲載します。この通信がほしい方はメールでお申し込みください。年間2000円で年間6回発行です。

通信の目次

①代表を引き受けました。よろしくお願いします。
②総会報告
③「規制庁は再稼動の前に事故の真相究明を行え」泉田新潟県知事
④日本の原発発祥の地として、すべきこと
⑤「祝島に行ってきました」近況報告
⑥情報交差点「西へ東へ」
⑦さよなら原発11.10九州沖縄集会に集まろう!
⑧原発再稼動の前に原子力事故「避難マニュアル」を自治体に作らせよう
⑨大分県地域防災計画「原子力災害対策」報告記録
⑩誰のためのTPP参加なのか!
⑪再稼動より汚染水対策に集中せよ!
⑫おくら入り百人一首
⑬編集後記

連絡先 nonukes@able.ocn.ne.jp

「規制庁は再稼動の前に事故の真相究明を行え」泉田新潟県知事
「原発をやめたら電気代は安くなる」大島立命館大学教授
小坂正則


今年の夏は猛暑でも電力は十分足りた

福島原発事故から2年半が過ぎて、9月16日には日本中の原発が1年2ヶ月ぶりに全て止まりました。そして今年の夏は毎日のように猛暑でしたが、1日として電気が足りないというニュースはありませんでした。昨年の「電力不足キャンペーン」はいったい何だったのでしょうか。1年2ヶ月前に大飯原発を動かすかどうかという時に、橋下大阪市長も野田首相も「電気が足りないから大飯原発を動かす」と言ったのですが、今では電力が足りないのではなく、「原発を動かさないと電気料金が上がる」というお金の問題を持ち出しているのです。 1年間に天然ガスなどの燃料代が4兆円と国は言っているのですが、原発を廃炉にして4兆円分のコスト削減が出来たら原発を動かす必要などなくなります。

原発を廃炉に出来ない理由は
廃炉にしたら債務超過に陥るからだ

「関西電力は大飯原発など全ての原発を廃炉にしたら原発の固定資産がゼロになり、会社は債務超過に陥ってしまう」と言われています。だから原発から手を引けないのです。それだったら、会計制度を変えて、廃炉にしても40年までの期間は残った期間に応じて資産価値を認めてやれば済む話です。ただ、その間、「動いていない原発のコストを電気料金に上乗せする」という動きがありますが、それは認められません。債務超過になったら銀行融資を受けられないことが一番大きな問題なのです。
現在の電力会社が大幅な赤字になる理由は、原発をいつでも動かせるように全社員を配置しているからです。原発を廃炉にすれば、清掃業者やガードマンや運転員も配置転換できるのです。動いていない原発の維持コストに年間1兆4千億円もかかっているのです。立命館大学の大島教授は原発が一番コスト高であると説いています。

原発は一番高い発電方法だった

その理由は①電源開発促進税年間3500億円を私たち消費者が1キロワット当たり0.375円、一般家庭1軒あたり110円を支払っています。これは原発立地自治体への交付金や原発の宣伝や天下りの企業へばらまかれています。また、日本原電(株)という会社は原発だけを動かしている会社ですが、この会社は1キロワットも発電していないのに基本料金という形で年間1400億円も電力会社からお金をもらっています。六カ所村再処理工場にも年間2700億円も電力会社は支払っています。「もんじゅ」という高速増殖炉は電気代だけで年間200億円、機構には3900人いて、年間維持費が1800億円も税金を食いつぶしています。これも原発をやめたらいりません。電力会社の広告費だって年間1000億円も使っていました、これも不要です。また寄付金を各電力会社は原発立地自治体へ毎年数十億円から100億円も支払っています。九電は佐賀県のハイマットというガン研究センターに40億円の寄付の約束をしています。大分県がガン研究センターを作っても九電は鼻もひっかけてはくれませんよ。そのほか、六カ所村再処理工場の建設費2.2兆円、「もんじゅ」建設費1.8兆円。六カ所村再処理工場が運転を始めたら、これから12兆円もの処理費がかかるのです。これなども全て原発のコストです。東電福島原発の事故対策費用はいくらかかるのでしょうか。10兆円とも20兆円とも言われています。だから原発をやめて、天然ガスにした方がはるかに発電コストは安いのです。

人の生命はお金ではかえられない

かし、発電コストが安いか高いかよりも、一番大切なことは「いのちはお金にはかえられない」ということです。福島原発事故で放出された放射能によって被曝した福島県内の18歳以下の子どもたち36万人の甲状腺検査をしていますが、一昨年と昨年に検査した17万人のうち、18人が甲状腺ガンだと分かり、疑いのある子どもを含めると40人以上だと言われています。しかし、甲状腺ガンは放射性ヨウ素を浴びてから4年後から大幅にガン患者が発生すると言われているのです。甲状腺ガンの罹患率は100万人あたり1人ですから、いかに福島の子どもたちに甲状腺ガンが多発しているかがわかるでしょう。また、これから白血病やさまざまなガン患者が増える可能性がありますし、実際に福島では心筋梗塞などで亡くなる方が多いそうです。これからチェルノブイリ周辺の国の子どもたちのように免疫不全の子どもたちや障害のある子どもたちが増える可能性があるのです。福島原発が火力発電だったら、このようなことにはならなかったのです。

福島原発事故は
地震によって起きた冷却剤喪失事故

これまで福島原発事故については東電事故調、民間事故調、政府事故調、国会事故調の4つの事故調査委員会が調査を行ってきたが、事故の原因は解明されないまま事故調は解散しました。その中でも一番権威の高い国会事故調は、1年余りという限られた時間という制約の中での調査結果から、事故原因として地震の可能性が大きいので引き続き調査する必要があるという結論を出しています。そして国会事故調は終了するが、引き続き国会議員による調査を行う必要があるという答申を出しています。また、今回の事故の原因として「規制するべき側の保安院が電力会社の虜になってしまって、規制する機能を失ったことが大きな理由」であるという結論を出しています。このままでは福島原発事故の真相はうやむやなまま闇に葬られてしまうでしょう。
航空機事故でも列車事故でも必ず運輸安全調査委員会が事故原因を突き止め、事故原因の究明によって航空機などの安全性は向上してきたのです。
ところが原子力規制庁は事故原因を追究することなく、対症療法的な防潮堤のかさ上げや電源車の配置や防水対策などで安全性は確保できるとしています。原因究明を行わずに、そのような対症療法的な対応で大丈夫なはずはありません。仮に「事故原因が津波による全電源喪失事故」である場合ならそれでもいいかもしれませんが、地震による配管破断が原因でメルトダウンを引き起こしたのであれば、そのような「付け焼き刃の対策」では何の意味もないのです。

地震による事故でなかったら、なぜ東電はデータを隠し現場検証を妨害するのか

東電は肝心なデータを出さない。切り貼りだらけのデータを、それも小出しに出す。国有化されたというのに東電は徹底的に情報隠しを行っています。国の管理下にあるのだから、全ての情報は国民にさらけ出さなければならないはずです。そして現地調査を妨害したという事例は国会事故調査委員の田中三彦氏が職権で1号炉の現地調査を求めたら、東電の担当部長は「中は真っ暗で照明もないし、中に入ったら帰って来れない」とか、「私たちは同伴できないから行きたかったら1人で行って下さい」と脅したといいます。しかし、中は明るいし、照明も既に備え付けられていたことを彼らは隠していたのです。

東海・南海地震は待ってはくれない

なぜウソをついてまで事故現場を見せたくなかったのか。それは破断したパイプなどにより、地震によってメルトダウンを引き起こしたということがバレてしまうからでしょう。そして日本中の原発が耐震設計基準を強化しなければ動かすことはが出来なくなるからです。規制庁は少なくとも「再稼動」の前に科学的な見地に立って一切の予断を捨てて真の事故原因を究明すべきです。
しかし、そんなことになったら日本中の原発が廃炉になる危険性があるので、「原発ムラ」関係者は寄ってたかって、この事実を隠そうとしているのです。
小手先の応急措置と机上の「防災マニュアル」で再稼動を許すのではなく、真の事故原因が究明されるまで再稼動の議論などあり得ないのです。泉田新潟県知事が「再稼動よりも事故原因の真相解明が先だ」というように、私たちもあらゆる方法で真相究明を求める行動を行わなければならないのです。真相究明を求めるたたかいは日本のエネルギー政策を転換させる鍵となるでしょう。東海・南海トラフ地震までには一刻の猶予もないのです。


編集後記

▼毎日新聞8月26日の朝刊に『小泉純一郎の「脱原発」』という記事がありました。小泉元首相が「今すぐ原発ゼロを打ち出さないと将来ゼロにするのは難しんだよ。野党はみんな原発ゼロに賛成だ。総理が決断すりゃできる。後は知恵者が知恵を出す」と言って、経済界の幹部連中を連れて脱原発のドイツとフィンランドの放射性廃棄物処分場の視察に行ったそうだ。そしてある社の幹部が小泉にささやいた「あなたは影響力がある。考えを変えて我々の味方になってくれませんか」と。小泉は意に介さず「いま、オレが現役に戻って、態度未定の国会議員を説得するとして、『原発は必要』という線でまとめる自信はない。今回いろいろ見て、『原発ゼロ』という方向なら説得できると思ったな。ますますその自信が深まったよ」と。私は小泉はあまり好きではなかったが、過半数以上の国民の支持を得なければ原発を止めることが出来ないのだから、小泉元首相に「原発を止めるために頑張れ」とエールを送りたい。▲シリアの内戦で、罪もない子どもたちや女性など一般市民の犠牲者が11万人以上といい、「犠牲者の正確な把握すら困難」とマスコミは伝えています。ユニセフが支援する難民は400万人以上。中東の内戦は米ロや中東各国の利害が複雑に入り乱れた中で市民は翻弄されています。福島原発事故で放射能被曝の犠牲になった子どもたちと中東の内戦で逃げ惑う子どもたちが、私にはダブって見えます。どうかあなたの百分の1の幸せで結構ですから薬や食糧を贈ってあげませんか。戦場となったシリアの街で医療活動を行っている「国境なき医師団」は中立・公平を保つために国連や国の支援は一切受けずに民間人の寄付金だけで賄っているそうです。怪我をした子どもたちの治療予算が大変不足しているそうです。詳しくはネットで検索をして見てください。ネット募金も可能です。募金など偽善行為のような気がして本来好きではない私ですが急を要します。(小坂)
▲代表挨拶で大事なことを落としていました。小坂正則さんへのねぎらいと感謝です。長年の代表・事務局長の歴任、ありがとうございました。もちろんこれからも事務局長として、その手腕を遺憾なく発揮していただくことが狙い目の感謝であることは、見透かされているでしょうが。  (藤崎)
▲8月に祝島・田ノ浦を訪れたアーサー・ビナードさんの動画(スナメリチャンネル)が注目されている。「○○ピックは必ず東京に決まり、2020年に実現するかどうかよりも、2013年9月時点で決まることで目的達成。安全安全と何度も言うより、世界もOKしたという効果が重要なのだ」と。のこ映像は、他にも祝島の棚田の平さんとの会話や、スラップ訴訟で訴えられている青年の訴えもある充実ぶり。ぜひ見てほしい。  (大原)
by nonukes | 2013-09-24 23:54 | 脱原発大分ネットワーク | Comments(0)

高レベル放射性廃棄物の地下処分で国は真っ赤なウソの約束を言い始めた

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高レベル放射性廃棄物の地下処分で国は真っ赤なウソの約束を言い始めた小坂正則

これまで国は原発から出た使用済み核燃料の処分方法を核燃料再処理により、プルトニウムを取り出して、そのプルトニウムを高速増殖炉の燃料として使い、残った高レベル核廃棄物はガラス固化して、地下300メートルに埋め捨てる計画でした。しかし、高速増殖炉「もんじゅ」は廃炉が目前で、おまけに世界中で高速増殖炉計画は撤退しおり、今では日本だけです。おまけに六カ所村再処理工場も止まったままで動くこともなく、日本の核燃料リサイクル計画はとっくに破綻してしまっているのです。その上、高レベル核廃棄物を受け入れる自治体はどこもなく、地下処分のための研究所として北海道幌延町と岐阜県瑞浪市に超深地層研究所があり、そこで研究されています。しかし、両方の場所も実際に埋め捨てることは認めないという反対運動が続いています。今年に入って、鹿児島県大隅町が福島原発事故で出た放射性物質の保管場所への誘致の動きがありましたが、住民の反対で潰れてしましました。そのほか、これまで誘致運動を一部の政治家によって行おうとして地域は全国にありますが、四国の東洋町などなど全て住民運動の力で潰されています。
ましてや311以後の日本で核廃棄物を受け入れる自治体は出てくるとは私には思えません。2000年に「高レベル核廃棄物地下処分シンポジウム」という科技庁主催のやらせ集会がありました。それに私は反対派の代表(推進派は全て立派な御用学者で反対派は私のような素人だという漫画チックな国策集会でした)としてパネルディスカッションに参加したのですが、そこでも主催者は「原発に賛成反対を抜きにして20世紀の私たちは原発の電気という恩恵を受けてきたのですから、そこから出た核のゴミの処分については国民全員に責任があるのではないでしょうか」とのたもうていました。私は「水道の蛇口を開けっぱなしで、水漏れ対策を皆さん一緒に検討しましょうというのと同じだ。少なくとも私たち反対派を同席させるなら、一旦水道の蛇口を止めてからこぼれてしまった水をどう処分するかを議論するのが最低限のモラルだ」と反論しました。会場からも仲間の反対の発言などに助けられて国策集会を私たち反対派の力で大混乱?させました。会場には理学部出の仲間がいて、「活断層があるかないかは地上から確認出来る」という御用地質学者に対して「先生は地下の活断層をどうやって調べるのですか」といって反論して御用学者に赤っ恥をかかせたり楽しい国策集会でした。あれから13年経ったのにいまだにというか、やっと、ことの重要性に国は気づいたのでしょうか。

一旦、地下に埋めた高レベル放射性廃棄物は取り出すことは不可能です

今回、国が掘り出すことが出来る処分方法を検討するというのは真っ赤なウソです。なぜなら地下処分というのは300メートル地下に穴を掘って、そこには5重のバリアだとか何とか言って、何のことはないのです。セメントと最後のバリアは粘土なのです。だから最終的には粘土で完全に密閉してしまうのです。それを掘り起こすことなど出来ません。よく、「日本には炭鉱という石炭資源があるのだから、坑道をまた掘り起こして採掘すればいい」と思う方もいるかもしれませんが、一旦埋め捨てた坑道には水が充満していて、そこは二度と使うことは出来ないのです。ということは国は掘った坑道は1万年も2万年も維持管理する気なのでしょうか。それなら地下に保管しなくて地上に保管した方がよっぽど管理費が安く済むじゃないですか。なんという子供だましのウソをついているのですか。私の尊敬する増田寛也委員長(元岩手県知事)でも、そんなウソをついてはいけません。
一旦埋め捨てた所には二度と人は近づけませんし、仮に周囲を粘土で埋めることはしなくても、地下のレールや自動クレーンやアームは1万年も経たなくても50年も経てば動かなくなり、取り出すことは不可能です。そんな見え透いた真っ赤なウソをついては子どもでも騙せませんよ。ただ、この地下処分を反対派も交えて議論するというなら応じてもいいを私は思います。だって安倍首相は全く分かっていないようだし、最終的には地上で人間が管理して保管するしか方法はないのですから。でも、その前提として「全ての原発をやめる」という確約が条件ですが。






「核のゴミ」回収可能な案示す
NHK9月20日

原子力発電所から出るいわゆる“核のゴミ”を地下深くに埋めて処分する計画を見直している経済産業省は、地下に処分する計画は維持したうえで、今の計画とは異なる、埋めたあとでも回収ができる形で処分する案を、専門家の会議で示しました。

原発から出るいわゆる“核のゴミ”高レベル放射性廃棄物は、地下300メートルより深い安定した地層に埋める計画ですが、国が13年前に始めた公募による処分場の候補地探しが全く進まず、経済産業省は、ことし5月から抜本的な計画の見直しに向けた議論を進めています。
経済産業省は20日の専門家が参加した会議で、地下に処分する計画は維持したうえで、今の計画とは異なる埋めたあとでも回収ができる形で処分する案を示しました。
具体的には、いったん埋めたあとでも、将来、処分方法の安全性に問題があった場合や、毒性を下げる技術が開発された場合に、地下から回収できるようにするとしています。
“核のゴミ”を巡っては、国民の安全性への懸念が根強く、日本学術会議が去年、地震や火山が活発な日本で長期に安定した地層を確認することは難しいと指摘し、経済産業省は地下から回収できるようにすることで国民の理解を得たい考えです。
会議に参加した専門家からは「国民は国や専門家への信頼がない」「国が一方的に決めずに国民が参加した議論の場が必要だ」といった意見が出ました。
経済産業省は、新たな案の検討を期限を決めずに進めるとしています。
専門家の会議の増田寛也委員長は「きょうは国民の間に不信感があることが問題とされたので、今後詳しく議論したい。国民が参加する仕組みを考える必要はあるが、最後は政治レベルで決めざるをえないと思う」と話しました。

.核のゴミ 現状とこれまでの経緯

原発の運転に伴って発生する放射能レベルの極めて高い、いわゆる“核のゴミ”高レベル放射性廃棄物は、原発で使い終わった使用済み核燃料を再処理し、プルトニウムなどを取り出したあとに残る廃液をガラスで固めたものです。
固めた直後は、人が近づくと10数秒で致死量に達するレベルの極めて強い放射線が出るほか、影響が抑えられるまでに数万年かかることから、その処分が課題となっています。
国は平成12年に法律を作り、地下300メートルより深い地層に埋めて最終的に処分する計画を打ち出し、全国の自治体から候補地を募りました。
しかし、これまでに応募したのは平成19年の高知県の東洋町だけで、その東洋町も住民の反対などによってすぐに応募は撤回され、その後、具体的な動きはありません。
核のゴミは、青森県六ヶ所村の施設に合わせて1700本余りが一時的に保管されているほか、全国の原発などには、およそ2万5000本分に相当する使用済みの核燃料がたまっています。
一方で、核のゴミの処分は日本と同様に原発を利用する世界各国でも大きな課題になっていて、現在、原発を利用している31の国と地域のうち、処分場の建設場所が決まっているのはフィンランドとスウェーデンの2か国だけです。
このほか、フランスでは事実上の処分地を選んでいますが、イギリスでは処分場の誘致に関心を示していた自治体が5年間の議論の末にことし1月に撤退したほか、アメリカでも自治体の反対で計画がストップし、ことし1月に35年後の処分開始を目指した新たな計画が公表されたばかりです。
by nonukes | 2013-09-21 16:58 | 脱原発大分ネットワーク | Comments(1)

原発再稼動の前に原子力事故「避難マニュアル」を作らせよう

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原発再稼動の前に原子力事故「避難マニュアル」を作らせよう
小坂正則

伊方原発や川内原発に玄海原発の再稼動が目前に迫っているとマスコミは伝えています。そして大分県は原子力防災計画の改訂版をこの夏に発表しました。これまでの原子力防災計画は、ほんの数行のアリバイ的なものだったのですが、UPZが50キロメートルという計画だったことから、大分県も本格的に原発事故に対する避難計画を作らなければならなかったのです。しかし、UPZ(緊急防護措置計画範囲)原発から半径30キロ圏内を「緊急時防護措置準備区域(UPZ)」と決まったので、その必要は無くなったようなのですが。UPZは放射線量があらかじめ決めた数値を超えた場合に避難や屋内退避ができるよう、事前に計画を立てる必要がある区域とししています。
大分県はPPA圏内という新たな範囲になったようです。PPA(放射性ヨウ素防御地域)は甲状腺がん予防のため、住民の屋内退避や安定ヨウ素剤の服用を考慮する「放射性ヨウ素防護地域」ということです。福島第1原発事故の状況から、原発から半径50キロを目安にしています。大分県は伊方から一番近い佐賀関町が当てはまります。
そこで、私たちはまず、大分県の防災計画の中身を勉強しようということで、8月26日に大分県防災危機管理課による説明会を開催してもらいました。事前に20点の質問事項を提出して、それへの回答という形と、その場で聞いたことへの疑問点など、率直な意見交換が出来ました。県庁の会場には平和センターやグリーンコープ生協や市民グループなど12名が参加して1時間30分にわたって説明や疑問点などの質疑応答を行いました。(質疑応答は下の文章をご覧ください)

「原子力事故防災対策」今後の取組について

9月19日に「311いのちのわ実行委員会」の会議(社共に緑の党と生協や医療生協や労組と市民グループによる311実行委員会)で、原子力防災対策と再稼動反対の闘いについての議論を行いました。そこで「出来る限り一緒に協力して運動を行っていく」ことや「学習会などの集会」を開催することなどの方向性を確認し合いました。そこで、「当面は県や市町村の原子力防災マニュアル作成作業に対して要望や提言などを出して、出来るだけ市民の声を反映したマニュアルを作らせよう」ということになりました。原子力防災作業チームの立ち上げを私たちが担うことになしました。さっそく防災計画の問題点や市民マニュアル案などの議論を始めます。(10月から週1回のペースで開催予定)
この作業を通して「いかにこれまでの原子力防災計画が不十分であったか」を実証して、「私たちはいくら十分な防災対策を作っても安心できる対策などできない。だから原発を動かさないことが最大の防災対策だ」ということを具体的に大分県民に示していきたいと思います。
それなら最初から「原子力防災など意味がない」と言えば済むことで、「再稼動反対の者が再稼動を前提とした防災計画を考えるのは自己矛盾だ」と言われそうですが、私は決してそうは思いません。なぜならただ反対だけを叫んでいても再稼働を止めるのは難しいし、いざ原発が動いたときにはやはり防災対策は必要だからです。私は再稼動を認めるなら「少なくとも全ての大分県民に寝る前にヘルメットと放射能防護マスクと原子力防災市民マニュアルと避難用リュックを枕元に置いて寝る」ように自治体が指導することで「原発再稼動」に臨んでほしいと思っています。原発事故が起こったらどのように対策を取るべきだという防災対策は賛成・反対を抜きにして準備しておくべきことだからです。また、一番大切なことは「原発の危険性などに無関心な市民に事故が起きた時の避難方法や対策を常日頃から認識していもらいたい」からです。福島原発事故時にスピーディーの活用やヨウ素剤の服用の必要性などを十分に自治体や市民が認識して、それなりの計画を立てていたなら、少なくとも大勢の住民の大量被曝は免れたかもしれなかったのです。



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大分県地域防災計画での原子力災害対策についての説明会記録 2013年8月26日 大分県庁にて

1.事故時の警戒体制と責任者はどうなっているのか
 最初につくるのは、警戒事態発生時に災害対策連絡室を設置、室長は危機管理監。次いで、施設敷地内緊急事態発生時に災害警戒本部を設置、本部長は生活環境部長。全面緊急事態発生時に災害対策本部を設置、本部長は知事。3つの段階で警戒態勢を取っている。大分県地域防災計画p363参照。

2.福島原発事故と同程度の規模を想定しているが、もっと大規模な事故を想定する必要は
 本計画はあくまでひとつのシミュレーション。国の原子力災害対策指針は福島原発事故と同程度の事故を想定してのシミュレーションとなっているが、国の指針を元にして本計画も書かれている。昨年の末にプルームの拡散シミュレーションを規制庁は作っている。伊方原発から22キロまで大分方面に来るとあることから、それ以上を想定して作った。

3. 応急対応などの実施で、国の関与がなければ法的に出来ないものはどのようなものか
 原子力災害特別措置法第6条2に基づき作成される原子力災害対策指針によると緊急時のモニタリングの実施、安定ヨウ素剤の配布・服用の判断、汚染スクリーニング実施区域の特定、飲料水飲食物中の放射線核種濃度の測定区域の特定、およびその測定結果に基づく、摂取制限区域の特定、は国の判断で行うことになっている。

4.連絡通報系統図(p359)では大分県と原子力事業者との間で直接に連絡を取り合うとなっているが、その中身は。また、通信手段が途絶えた場合には国及び立地県や市町村との連絡は
 直接連絡を取る原子力事業者とは、九州での原発事故のときに、九電大分支店との間で連絡を取り合うこととなっている。伊方原発については愛媛県方式といって、伊方原発であった事故は小さいものも全て愛媛県庁に報告するとなっているため、大分県は愛媛県と協定を結んでいるため愛媛県から情報をいただくことにしている。愛媛県から情報のすべてを大分県にいただくことになっている。通信が途絶えたときは消防無線または衛生無線等を利用して連絡を取ることになっている。またインターネットのサイトでも四電は代償すべての事故について発表しているので、担当者は常時、把握するようにしている。

5. 原子力合同災害対策協議会と国の原子力災害対策本部との関係は
 原子力合同災害対策協議会というのは総理大臣が原子力緊急事態宣言を発令して国と自治体との連携を強化するためにオフサイトセンターに設置される。そこには国の原子力災害対策本部、県市町村や指定の公共機関、事業者が情報を共有する。原子力災害対策本部は総理大臣を本部長として国が作るもの。協議会に国の災害対策本部から要員を派遣することになっている。

6. 市町村の原子力災害対策の策定と避難計画の完成までの日程は。避難訓練はいつどこでどのような規模で実施する予定か
 県地域防災計画の改定は6月5日の県防災会議で決まった。これに基づいて、市町村は市町村地域防災計画の原子力災害対策の付加部分を策定していくことになる。市町村によって異なるところもあるが、今までの例から見ると、県の改定から、おおむね1年以内に出来るのが大半。避難訓練は原子力災害指針では原発から30キロ以遠もプルームの通過があり得るとし、当県でも気象条件によってはプルームがかかる場合もあり得ると想定しているが、屋内待避がもっとも有効な避難対策だと考えている。原発に近い地域では住民避難ということも想定されているが、本県では屋内待避を中心に対策を考えている。

7.県地域防災計画はどのようにして県民への周知徹底を図るのか
 今回新たに原子力災害対策を県地域防災計画に入れたのでHPにも掲載した。まずは関係者に詳しく周知して行きたい。それから県民へ周知する。また、市町村および関係者などによる研修などが必要だと考えている。正確な情報の周知が必要だと考えていて、市町村の担当者と専門家を交えた研修などを計画している。原発に詳しい専門家を養成していく必要がある。

8.事前対策の中の住民等への知識の普及・啓発の方法の(p356)具体的内容は。イラストなどを入れた分かりやすい原子力災害避難マニュアルを各家庭に配布する予定は
 防災計画管理課が責任をもって助言などを行う。
 市町村と県と一緒に原子力災害研究チームというものを立ち上げています。毎月1回あまり開催しています。マニュアル作りとか伝達方法とか、もう少し詳しい部分を詰めていかなければならないので、市町村に必要な情報提供を行なっている。各家庭が使用するマニュアル作成まで県がつくる予定はありませんが、なかなか分かりやすく正確に伝えることは難しいので、市町村マニュアルを作る場合にはどのようなものをつくればいいのかは検討しています。県にも市町村にも専門知識に詳しい者を養成していきたい。

9.専門家との提携(p354)とあるが具体的にはどこの組織の誰を予定しているのか
 専門家の連携とは、県内の詳しい方を考えている。県立看護科学大学の甲斐倫明先生や県医師会の先生、県放射線技師会などと連携を強化したい。国の専門家や原子力整備基盤機構の方々などにも来てもらうなど、いろんな各方面の方々と連携していきたい。

10. 緊急時モニタリング実施体制の必要な設備、機器の整備と必要な要員及びその役割などの実施要領とはどのようなものか
 モニタリングポストの運営主体は。県内5カ所ではきめ細かな測定ができないでは
県の施設については運営主体は県だが、県の組織では環境保全課、もしくは衛生環境研究センターが主管している。5カ所のモニタリングポストは、大分市の佐賀関と衛生環境研究センター、佐伯鶴岡高校、国東高校、日田市の西部振興局に設置。計画にも盛り込んでいるが、災害が起きた時には5カ所では足りないので、必要に応じて持ち運びが出来るシンチレーションサーベイメーターのものを増やして行きたい。

11.緊急時モニタリング実施体制の必要な設備、機器の整備と必要な要員及びその役割などの実施要領(p355)とはどのようなものか
 実施要領は原子力災害研究チームによって具体的に詰めているところだ。

12. 国の基準を超えた被曝をした場合は専門機関等への搬送とあるが、大分県内の専門機関は
 放射線障害に対応できる専門機関は県内にはない。被曝で重篤な患者が出た場合にどうするかよりも、プルームによる被曝に対する対応が必要なのではないかと考えている。伊方原発よりも西側の伊方町住民の重篤な患者を大分県へ受け入れる想定もしている。

13. ヨウ素剤の保管場所及び保管方法は。薬の有効期限は。ヨウ素剤の配布に当たっては1万人分では足りない場合のヨウ素剤の配布の基準及び優先順位の付け方は
 県が避難場所に配送するとあるが、自主避難した者への配布方法はどうするのか。
国の指示がなければヨウ素剤の服用は出来ないようであるが、放射能雲が襲って来   たにも関わらず国の指示がなかった場合にはどう対応するのか。
 安定ヨウ素剤の保管場所は公益社団法人大分県薬剤師会(大分市豊饒)に保管している。有効期限は遮光されているなどの諸条件を満たした場所で3年。ヨウ素剤準備は、以前、国が50キロ圏内をPPZ(プルームに対応すべき区域)に、ということを検討した時期があったので、佐賀関の50km圏内の4千人くらいを想定して、1万人分を備蓄している。ヨウ素剤が足りない場合は、被曝の影響が大きくヨウ素剤服用の効果の大きい乳幼児と子どもへの服用を優先したい。40歳以上は、服用の効果が小さいと言われている(最近、見直しの動きもある)ので、若い人への服用を優先したい。
自主避難者への服用は考えていない。
国の指示がなかった場合、薬物ですので副作用もあり、基本的には国の判断にもとづくことが必要。間に合わない場合でも医師の処方が必要。安定ヨウ素剤は万能ではないし、放射線防護のすべてでもないので、屋内退避を中心に総合的に対応していく。

14.健康相談を含む総合相談窓口の内容及び相談にあたる要員の養成や方法(p366)は
研究チームで議論している。年度内には詳しい実施要領やマニュアルを発表したい。

15.連絡通報系統図(p359-360)での県医師会、日赤県支部その他の民間団体の役割とは
連絡通報系統図は、各関係機関にいち早く連絡し、それぞれの団体が業務・役割に応じて万が一のこと備えてもらえるように作ったもの。例えば医師会の場合、被曝した方のスクリーニング、安定ヨウ素剤の服用への対応、日赤の場合は物資、報道機関はより多くの県民に知らせるなどの役割をお願いしたい。

16. スクリーニングの実施と健康相談の実施に必要な体制の規模は。未定ならば、検討状況は。
健康相談室は県庁内の関係機関と調整中。医師会とも連携を取ってこれから体制を整備していきたい。

17. 地域防災計画と市町村避難計画に盛り込まれる、多くの対策には、かなりの費用がかかると思われますが、その費用についての予算措置は
必要な経費はそれぞれの所轄事業課で、具現化し予算を確保する

18. 学校給食のセシウム汚染測定を実施しているが、これまでの結果及び費用は。運用の問題点は。不検出が続いている現状で検査方法を見直す予定は
いまのところセシウムは検出されていない。詳細は所管の教育庁保健体育課へ。

19. 原子力事故の放射能による被害で地場産業に与える被害想定額は。農業や漁業への被害対策などは
人への影響を第一に原子力防災対策を定めていて、防災計画のなかで、経済被害や風評被害などについては、まだ盛り込んでいない。ただ、実際には311の事故で県の農産品の輸出時に放射能汚染の証明書をつけるようにという国もありましたので、県は測定や証明書の発行などの対応をした。

20. 要介護の独居者や重篤患者、人工透析患者などの避難先及び避難方法は
プルーム通過を中心に想定すると、避難に伴う健康リスクも考えて、避難しない方がいい場合もありますので、総合的に検討したいと考えています。

口頭での質疑応答

Q.計画では、指示以外の国の関与(指導、助言、要請など)がなくても、県や市町村の権限でできるようにも読めるが
A.国の考えのもとに行動していくのが基本にはなる。
国の関与なしで、県や市町村の権限で法的にどこまでできるのかの整理はできていない。そのあたりは、立地県など先行する自治体のマニュアルや計画などの細かな情報収集をしたい。

Q.国の想定やシミュレーションの範囲を超えるとまずい、という何かがあるのか
A.国の災害対策指針では、福島原発事故と同規模の事故を想定した場合、大分県にかかわっては、30km圏内でしか、対策の必要性を示していない。大分県は、そこであえて大分県でも対策が必要な場合を想定して県地域防災計画を策定した。国の指針よりも厳しい想定をしている。
屋内退避を中心に考えている、とは言ったが、避難が必要な場合はありえると思う。
計画には、国の指針ではPAZ(予防的防護措置を準備する区域:5km圏内を想定)外では必要だとはされていない、避難勧告その他の緊急措置についてもありうることとして書いてある。被曝のスクリーニングなどは、PPAの場合は想定されていないが、それらも体制をとれるように用意としては考えてある。
国のプルーム拡散のシミュレーションがすべてと考えているわけではない。
国のシミュレーションにある、100ミリシーベルト/週の汚染が伊方原発から最大22kmが避難区域であれば、PPAはもっと広いと考えて、対策している。

Q.30km圏内と繰り返し言うが、飯舘村は50km以上のところも帰宅困難区域になっている。県は、「国が」と言うが、国を信用できるのか
A.国のやることが信じられない、という声については難しいところがあるが、県としては、福島原発事故の反省を踏まえた国の技術的基準や専門的な知見をよりどころにせざるを得ない。国の示すところを超えることをやるには合理的科学的な説明が求められるが、原発や放射性物質・放射能の問題では、国と方向が違うような独自の対策を考えるレベルが、率直なところ、大分県にはない。
国はまず30km圏内で対策をやっていこうというやり方なので、30km以遠の自治体での対策について国の検討は先送りになっている。大分県としては国の結論を待っていられないという危機感があって、県として対策できると考えたことをやっている。シミュレーションを、大分県独自でやるのも金銭的な問題もあって困難だ。国の想定以上のことを、国が示している知識や資料のなかから、対策を考えている。まだまだ、対策はこれからだと思っている。

Q.福島県に行って調査したのか
A.福島県には、まだ県として調査に行っていない。

Q.生活環境部長にしても、担当者にしても1~2年で交替するようでは、対応能力がつかないのでは
A.甲斐倫明先生とかは、すっとやってもらう。(学者じゃなくて、行政職員について聞いているという声を、うなずきながら聞く)

Q.安定ヨウ素剤を子ども用にシロップにするなどの必要もあるが
A.それはまだまったく着手していない。細かく情報収集していきたい。

Q.原発事故対策はできあがっているという認識か
A.できあがっていない、という認識だ。

Q.原子力規制委員会が、今年12月までに審査を終え、来年3月までには再稼働と報じられている。来年2月くらいまでに対策ができあがらないときには、どうするのか。いつできあがるの
A.伊方原発の再稼働に間に合わせる形で、じゅうぶんなものであるかどうかはともかく、対策マニュアルを作成したい。

Q.対策がほとんどできあがっていない状況で、再稼働に責任ある態度をとれるのか
A.難しいところがある。

Q.放射性物質や放射線は目に見えないで、子どもたちに被害をもたらす怖さを考えているか
A.放射性物質は目に見えないがゆえに不安を持っているということについて、県も認識を持っており、対策していかなければならないと思っている。今すぐ完全な対策を出せるわけではないが、国もそういう了解のうえで対策を考えている。

Q.東北では原発事故だけでなく、地震や津波で生活の基盤そのものが崩れてしまったが
A.東日本大震災では役場も機能しない、という状況もあった。通信ができなくなったときにどうするかも念頭において、想定外のことが起こることは認識したい。

Q.住民向けのマニュアルを作るのは県か市町村か
A.どちらもだ。県も必要なら作る。具体的なものはまだだ。

Q.対策や機器・要員の整備に、国からの財政的支援はあるのか
A.30km圏内だと国の補助などがあるが、30km以遠だと県が独自の予算で対策していて、国の支援はない。市町村からも国の支援の要望があるので、国に支援の要請を知事会などでもしている。

Q.原子力安全協定を結ぶ予定は
A.今のところ、愛媛県との連携を強化することで対応している。愛媛県とは定期的に会議も開いている。かなり密に情報交換している。担当レベル、課長レベルなど、いろんなレベルでやっている。
大分県としては、四国電力からと、愛媛県からと、情報提供はどちらからがいいかと考えたときに、今のところは愛媛県からいただくほうがいいと判断している。
どういうことがいいのかは難しい問題だ。
(文責 小坂正則・植田謙一)
by nonukes | 2013-09-21 14:30 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

ブラック企業「ワタミ」が太陽光発電事業という何とも言いようのない現実

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ブラック企業「ワタミ」が太陽光発電事業という何とも言いようのない現実
小坂正則

居酒屋「和民」で有名な全国展開しているワタミグループを率いる渡邉美樹社長は今年の参院選比例区で自民党から立候補をして、参院議員になった人間だ。ただ、この企業は普通の企業ではない。日本を代表するようないわゆる「ブラック企業」だ。ワタミは自社の従業員に対し「365日24時間死ぬまで働け」との文言が記載された理念集を配布し、実際に従業員が過労自殺するなど人命に関わる事件を度々起こしたことから、ブラック企業として有名な企業だ。2012年度にはブラック企業市民賞を受賞した。また、この企業には労働組合はなくて、ワタミ人事部は、2008年4月に入社し過労自殺した女性と同期に入社した従業員に対し、会社説明会の席上で、「ワタミの従業員は家族であり『労使一体』であるため、労働組合が存在する必要はない」と述べている。そんな悪質企業の創業者で経営者である渡邉美樹氏を参院選の候補として何の問題意識もなく担ぎ出す自民党という政党とは一体どんな法律感覚を持っているのだろうか。自民党は憲法や基本的人権や労基法などは何ら守る必要などない悪法だと思っているのだろう。
この会社は食品産業から農業や介護事業まで手を広げていて、近頃は自然エネルギー関連の事業にも手を出していて、ワタミエコロジーという会社が風力発電や太陽光発電事業にも進出したという。

挙げればきりがないブラック企業ぶり

ワタミの傘下企業である「ワタミフードサービス」は、アルバイト従業員の勤務時間を30分単位で記録し、端数を切り捨てて賃金計算を行っていた。 このような時間外労働時間の四捨五入や切り捨ては労働基準法により禁止されている違法行為・犯罪行為である。
北大阪労働基準監督署に通報した元従業員は「内部告発に対する報復で解雇された」と主張し、ワタミフードサービスを提訴した。元従業員の主張によると、賃金未払いの改善を求めても店長が対応しないためワタミフードサービス側に通告したうえで労働基準監督署に通報したところ、ワタミフードサービス側から「労基署に行くようなやつは会社にとって脅威だ」と退職するよう要求され、2007年9月に解雇されたとしている。
2008年4月に「ワタミフードサービス」に入社し、神奈川県横須賀市内の京急久里浜店に配属された26歳の女性従業員が2か月後の同年6月に同市内の自宅近くのマンションから飛び降りて自殺した。女性の遺族は「長時間の深夜勤務や、残業が続いた」ことを原因とする労働災害の認定を申請し2012年2月14日付けで、女性の自殺は過労による労働災害であると認定された。そのほか、ワタミのグループ会社となる「ワタミの介護」運営の施設で事件や事故が続出していることが報じられている。2012年2月に入居していた当時74歳の女性が入浴中に溺死し、当初ワタミ側は遺族に病死と報告していたが、その後の警察の司法解剖の結果、溺死と判明した。また神奈川県の施設に入居していた当時87歳の男性は床ずれの悪化から敗血症になるまで放置され、その後には入院となり5日後に死亡したことなどが報じられている。また他の施設でも事故が起こっており入居者の家族は「スタッフの人数が少ない」と口を揃えているという。

私たちの電気料金がワタミというブラック企業を支えるのか

「ワタミ」は2020年までにグループ全体の売上高当たりに対して二酸化炭素を2008年比で50%削減する計画という。そのために太陽光発電1万5千キロワットを設置して太陽光発電事業を行うという。自然エネルギーの普及や全量固定買い取り制度に対して賛成する私だけど、ワタミのようなブラック企業に、私たちの電気料金に上乗せして負担させられることに対しては複雑な思いを持ってしまう。
このようなブラック企業が不況で仕事がないことをいいことにして若者を食い物にして使い捨てる。このようなブラック企業に対してマスコミや消費者がもっと監視をする必要があるのではないだろうか。全量買取制度は一般家庭で月87円、年平均1044円の負担になる計算だから,わずかと言えばわずかなのだが、この会社は社会貢献という宣伝文句と20年間1キロワット42円という儲かる自然エネルギー事業に手を出して、ますますブラック企業体質が巨大になるのではないかと私は不安でならない。もちろん制度が出来たら、それは誰が利用しようと自由だから、そんな個別に「おもしろくない」問題も起こってもそれは仕方ないことだが、ドイツの風力発電の全量買取制度のように、地元を優先するような仕組みを日本も取ってほしかった。ドイツでは地元の市民や企業が、建てた風力発電の電気は、よそから来た企業が建てた風力発電の電気よりも高く買い取るという制度を作ったために、市民風車や協同組合風車がたくさん建てられたという。
ちなみにモンテローザという会社は「魚民」や「白木屋」といってワタミと間違えやすい会社があるが、ここもすごいブラックのようだから、みなさん飲みに行くときは十分気をつけてほしい。
by nonukes | 2013-09-20 14:18 | 自然エネルギー | Comments(0)

福島第一元作業員の「遺言」を東電、信用できない(神戸新聞)

福島第一元作業員の「遺言」東電、信用できない 神戸新聞2013/9/13  
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福島第一原発事故が起きたとき、1号機内部にいて、今年8月にがんで亡くなった元作業員の木下聡さん(65)の証言は次の通り。

 ‐事故当時の様子は

あの日は午後から、1号機で定期検査のための足場を組む作業をしていた。1階には私と同僚の2人。4階に元請けと協力会社の4、5人がいた。
最初の揺れはそれほどでもなかった。だが2回目はすごかった。床にはいつくばった。
配管は昔のアンカーボルトを使っているから、揺すられると隙間ができる。ああ、危ないと思ったら案の定、無数の配管やケーブルのトレーが天井からばさばさ落ちてきた。落ちてくるなんてもんじゃない。当たらなかったのが不思議。
4階にいた人たちは水が大量にゴーと襲ってきたと言っていた。それが使用済み燃料プールからなのか、非常用復水器が壊れたからなのか、そのときは分からなかった。
皆で集合して、1号機から脱出した。地震が起きてどれぐらいだったかな。必死だったからはっきりしないけど、10分ぐらいじゃないかな。
途中の様子も恐ろしかった。タンクはぼこぼこ倒れてるし、潮が引いていて、これは津波が来ると思った。沖のテトラポットがむきだしになっていた。敷地内にある元請けの事務所に戻り、装備品を返して、まとまった班から解散になった。
正門を出た。いつもなら浜側の道を通るが、陥没していたから、山側の道を行った。あのまま浜の道を通っていたら、津波にやられとった。
東電は「全電源喪失と地震の揺れは無関係」と言っているが、そんなのあり得ない。謙虚に検証する姿勢がないと、安全神話が復活する。
そもそも、運転開始から40年になる1号機の老朽化はすごかった。重要器具は定期検査で交換するが、周辺の装置はそのままだ。追加、追加でどんどん配管を増やし、耐火構造にするために防火剤を塗りつけるから、重量は半端じゃなかった。設計基準を大幅に超えていたはずだ。
建屋のコンクリートも相当劣化していた。インパクトドライバーを当てると分かる。ずぶずぶと刺さって、粉は真っ白。鉄筋をモルタルで塗り固めるときもクレーンで流し込むだけ。本来はバイブレーターを使うが、竹の棒で突っつくだけ。施工はひどいものだった。だから水素爆発で粉々に吹き飛んだ。

‐東電への思いは

ずっと世話になったが、今は言っていることの半分も信用できない。事故後の対応については新聞をずっと切り抜いている。「4号機の建屋、問題なし」という記事があるが、そんなのうそっぱちだ。あれだけ揺れて「問題なし」だなんて。
事故後の対応は全てメーカー任せだった。正常に作動していればメルトダウンを防げた可能性がある非常用復水器(緊急時に原子炉の蒸気で冷却)も、当直の社員は使い方を知らなかったって言うんだから。当直の人は、中央制御室の操作はできても、せっかくの冷却装置を使えない。訓練もしていなかったって言うんだから、恐ろしい話だ。現場にいた私らに明確な指示があれば、対応できたはずなのに。
 3月には仮設の配電盤にネズミが入って停電する事故があった。侵入を防ぐ初歩的な施工ができていない。熟練した作業員が線量オーバーで入れなくなっているから。今後も事故は起きるだろう。
人生のほとんどを原発に捧げてきたのに、情けない。のんびり暮らそうとした途端、病気が分かった。体力は元気なときの10分の1になって、ペンも持てなくなった。
だけど、簡単には死ねない。納得できない。俺は俺で、じたばたして生きてみせる。

(聞き手・木村信行)


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「俺は俺でじたばたして生きてみせる」と語っていた故木下聡さん=5月23日、福島県郡山市の自宅で


地震で配管落下 続く場当たり体質 福島第1元作業員の「遺言」神戸新聞2013/9/11

東日本大震災から11日で2年半。節目の日を前に、福島第1原発事故発生時に1号機で働いていた一人の男性作業員が亡くなった。全身に転移したがんと、石綿(アスベスト)が原因とみられる肺線維症(じん肺)に侵されていた。男性は5月下旬、神戸新聞の取材に応じていた。事故後の東京電力の対応を批判し、「このまま日本各地で原発を再稼働すれば『安全神話』が復活するだけだ」と危機感をあらわにした。
福島県郡山市で暮らしていた木下聡さん。原発の電気設備を専門にする技術者で、東電の3次下請けに当たる同県大熊町の会社に40年間勤め、昨秋に退社した。その直後、肺線維症と診断され、肺がんも判明。8月5日、65歳で亡くなった。
男性は、原発事故の原因となった全電源喪失について、東電が地震の揺れとの関連を否定することに憤った。

「地震発生時、老朽化が進んでいた無数の配管やトレーが天井からばさばさと落ちてきた。下敷きにならなかったのは奇跡。あれだけの破壊で『無事』なんてあり得ない」
最近も、同原発では汚染水漏れやネズミの侵入による停電などが相次ぐ。場当たり的な体質は変わらない。「素人工事の結果だ。熟練作業員が線量オーバーで現場に入れなくなっており、同様の原発事故は今後も起きるだろう」と強調した。
「簡単には死ねない。話せるうちに体験を伝えたい」と話していた男性。この時の取材が「遺言」となった。


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東電のずさん体制糾弾 「現場体験、伝えなくては
神戸新聞2013/9/11

 福島第1原発事故が起きたとき、1号機にいた元作業員の木下聡さん(65)が亡くなった。「余命8カ月」と宣告されていた。「地震の影響と向き合わない東京電力は、何も変わっていない。私の経験をもっと伝えなくては」。そう語っていたが、帰らぬ人になった。
 地震直後、1号機の冷却装置「非常用復水器」は作動せず、メルトダウンの主因の一つとされる。木下さんは「現場にいた私たちに明確な指示があれば動かせた」と指摘。東電などの調査で、当直の社員が使い方を知らなかったことが判明しており「情けない。結局、すべてがメーカー任せだった」と憤った。
 稼働40年になる1号機の老朽化にも言及した。「重要器具は定期検査で交換するが、周辺の装置はそのまま。どんどん配管を増やし、防火剤を塗りつけるから、設備の重量は設計基準を大幅に超えていた」「建屋のコンクリートはずぶずぶでドライバーを当てると白い粉になった。鉄筋をモルタルで塗り固めるときも竹の棒で突っつくだけ。施工はひどいものだった」
 福島第1原発の全電源喪失と地震の関係について、事故後に設置された政府、東京電力の両事故調査委員会は「無関係」と否定する。しかし、木下さんは「内部はすさまじい破壊ぶりだった」と証言した。「解析が必要」と結論づけた民間事故調で委員長を務めた北沢宏一・前科学技術振興機構理事長は「地震の影響があり得るという前提で調査を継続しないと、国民の信頼は得られない」と指摘する。
 木下さんは原発事故の1カ月後、避難先の青森県から呼び戻され、1~4号機の電源車のケーブル敷設作業に従事した。
 木下さんの積算被ばく線量は40年間で96ミリシーベルト。このうち38ミリシーベルトは事故後の復旧作業で被ばくしていた。
 がんとの因果関係について「私はたばこを吸うし、100ミリシーベルト以下なら問題はない」と否定。肺線維症は、電気配線に粉末状のタルクを塗る作業でアスベストを吸引したのではないかと疑っていた。
 ただ、木下さんを支援していた福島県の労働関係者は「実際は長年、被ばく線量を低くごまかすため若い作業員の線量計を借りて現場に入った、と本人は言っていた。放射能と発がんの関係は否定できないのではないか」と話す。
(木村信行)

 〈原発作業員の放射線被ばく〉労働安全衛生法の規則は、被ばく線量の上限を通常時で1年間50ミリシーベルト、5年間で100ミリシーベルト、緊急時の作業では100ミリシーベルトと規定。労災認定基準は白血病が1年当たり5ミリシーベルト、胃がんは積算で100ミリシーベルトなど。肺がんの認定例はない。
by nonukes | 2013-09-18 15:34 | 福島原発事故 | Comments(0)

マイナス経済社会を楽しく生き抜くその2「無限の経済成長などあり得ない」

マイナス経済社会を楽しく生き抜くその2
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無限の経済成長などあり得ない小坂正則

 私たちの国の負債は1000兆円を越えて、毎年50兆円以上の赤字国債を発行し続けているそうです。その借金はいずれ私たちか次の世代の子どもたちが返さなければなりません。しかし、政府が返さなくていい方法は1つだけあります。急激なハイパーインフレにして貨幣価値が1/10から1/100になった第二次世界大戦後の日本やドイツはお金が紙切れ同然になったので実質的にほとんど返す必要がなくなりました。しかしそれは国民の預貯金が紙切れ同然になるのですから、結局は国民に膨大なツケが回って来るのです。日本政府が国家破綻状態になれば1000兆円が100兆円にも10兆円にもなるので実質的にはほとんど返す必要がなくなりますが、そうなると国内の企業は軒並み倒産し、街は失業者で溢れ世界恐慌に陥ることになるでしょう。現在ギリシャやスペインが債務超過に陥ってEUの厳しい管理下で財政再建を行っていますが、ギリシャでさえ、GDP比158%の債務に対して、日本は238%の債務(借金)を抱えているのです。それでも日本の国債が値崩れしないのは、赤字国債以上の預貯金を日本人が持っているからだと言われています。しかし、自民党安倍政権はブレーキの壊れた暴走車が坂道を転がり落ちるかのように赤字国債を垂れ流し続けていて大丈夫なのでしょうか。

少子高齢化社会で、ものはますます売れない

安倍首相がどのように経済成長をさせようとしても、急激な人口減少が訪れた日本では、このまま右肩上がりの経済成長を続けることは不可能です。不況になればリストラや、それに伴う社会不安や所得格差がますます拡大するでしょう。今日の不況の原因の1つには、私たち消費者がそんなに「もの」を消費しなくなったからだとも言われています。つまりは非正規雇用の若者は買いたくても「もの」は買えないし、少しくらいの収入が増えたとしても、いつ会社を首になるか分からないので消費は控えます。また、子どもや若者がどんどん減って、購買意欲の大きな層が減った結果、ものが売れなくなったのです。おまけに高齢者はお金があっても、後先短い人生にそんなにほしいものなどありませんし、高齢者は年金の減額や医療費の負担増などから出来るけお金は使わずに貯蓄に回します。だから日本経済は今後ますます消費が減っていくしかありません。安倍首相がいくら頑張ったところで、このような先進国に共通したデフレスパイラル現象から抜け出す方法などは簡単には見つけられないでしょう。だって、人口減少に歯止めがかけられなければ根本的にデフレスパイラルからは抜け出せないからです。

つまり「経済とは消費だ」ということが分かっていただけたかと思います。うまくみんなが消費してはじめて経済がうまく回るのです。しかし、強引に消費を作り出す方法があります。それは戦争です。戦争は莫大な消費だと言われています。戦後、アメリカは朝鮮戦争とベトナム戦争を行いましたが、それによりアメリカ国内はもとより世界中が好景気に沸きました。特に日本は朝鮮戦争で戦後復興の足がかりを掴み、ベトナム戦争で高度経済成長を遂げたのです。 アメリカはベトナム戦争で使った赤字国債が返せなくて、1971年にニクソン大統領は米国ドルの兌換紙幣制度(ドルを金とを交換する制度)を一方的に破棄して、今日の変動相場制市場になりました。いわゆるニクソンショックというやつです。その後、1973年の第四次中東戦争で石油の供給が不足して第一次オイルショックが起こり、日本の高度成長もこの辺で終わったようです。アメリカはその後もアフガニスタンからイラクへと戦争を常に繰り返し行いました。なぜアメリカは戦争をするのか。その理由の1つは軍需産業を儲けさせるためには戦争をして莫大な消費をしなければ軍需産業が儲からないからです。もちろんアメリカは常に自分のいいなりにならない国を武力で脅して、世界を我が物顔で支配したいからですが。
戦争をしなければ経済成長しない世界なんて異常です。戦争で大量の爆撃を受けるのは女性や子どもなど罪のない一般市民だからです。人類とは無限の経済成長という幻想のために戦争を繰り返す麻薬中毒患者のように私は思えてなりません。
だから、「経済は消費」だといっても、無法者が他人の家に押し入って、ものを破壊したり強奪したりするような戦争経済は長続きはしません。私たちの「幸せな暮らし」を維持するためには平和な社会は必数条件なのは当然です。

不労所得は人の道義に反する

ドイツの童話作家ミヒャエル・エンデ氏は配当や金利が社会の元凶だと説いていました。そして河邑厚徳氏が書いた「エンデの警告」という著書の中に、このように書いているのです。
「ちょっと意表をついたたとえ話をさせてください。ある人、ヨセフが、西暦元年に1マルク貯金したとして、それを年利5%の複利で計算すると、その人は現在、太陽と同じ大きさの金塊を4個も所有することになります。1方、別の人が西暦元年から毎日8時間働き続けてきたとしましょう。彼の財産はいくらになるのでしょう。驚いたことにわずか1.5メートルの金の延べ棒1本に過ぎません。」
世界の三大宗教であるキリスト教、イスラム教、仏教では100年ほど前までは金利は不当であるという理由でお金に利子を付けることを禁じていました。中世ヨーロッパでは富を追いかけること自体が貧欲の罪を犯すことで悪だと教えられていたのです。不労所得は人の道義に反すると考えられていたからです。もちろん現代社会が過去の倫理的世界に帰ることは困難だと思います。しかし、私には人間の煩悩を抑制してきた宗教を古い価値観と捨て去り、現代の“経済”と“科学”を絶対のものとする思想を単純に肯定することはできません。富を追求し高利を得ることを自由とする根拠は、欲望を経済活動のエンジンとして推進して行こうとする産業革命以後の資本主義経済の成立と深く関わっているのです。
21世紀の今日、資本主義の矛盾が頂点に達したような時代の私たちは、「経済とは道義を守ること」という先人の教えから何かを学ばなければならないのではないでしょうか。

日本の商店街がなぜシャッター通りになったのか

つまり、金利や投資による配当などというものは本来無限に増殖をするものではなく、労働者から労働対価を奪い取って得た不当な利益だとも言えるのです。
日本は不況で投資しようとしても、なかなか高額配当を得られるような投資先が見つかりません。だから投資家は資金を使わずに貯め込んでいるので、ますます不況になり失業者が増えるのです。しかし、労働者は働きたくても働くための生産手段をたいていの人は持っていないので失業したまま多くの若者は街に溢れています。しかし、失業者でも腹が減ったら何か食べなくてはなりません。だから10人の失業者が集まれば、そこには必ず何らかの需要が生れるのです。生産する仕組みをちょっと作ってやれば地域に新たな雇用が生まれます。
「TPPで関税を取っ払って安い輸入農産物を買うことが出来たら、私たちの生活は潤い、経済は発展する」とよく政府やマスコミは言いますが、本当にそうなのでしょうか。国内の商品流通を見ればよく分かります。街の小さな商店は軒並みシャッターを降ろして閉店し、大手のショッピングセンターと24時間営業のコンビニしか残っていません。私たちは確かに安い食料品を買うことが出来るようになったのかもしれませんが、その代価として遠くから運ばれてくる防腐剤入りの食べ物しか手に入らなくなり、新鮮でおいしい食材がそろっていた個性あるお総菜屋さんや魚屋さんなどの商店は高齢者の買い物難民を残して姿を消して行ったのです。このようにTPPで関税を撤廃したら、商店が姿を消して多くの中小零細企業で働いていた人びとは職を失い、人びとの暮らしはますます貧しくなるでしょう。
だから1%の人たちの莫大な利益のために、99%の人びとは非正規雇用か失業者で貧しい暮らししか待っていないのです。フィリピンなどの大規模プランテーションでバナナやアブラヤシなどの輸出作物を作る小作人の村人たちの生活は昔に比べてますます窮乏化しているのです。

日本人が失ったものを私はバリで発見した

ところで私は日本の街とは対極の街をバリで見つけました。2月の終わりに私はバリに行ったのですが、そこで発見したことが2つあります。1つは、ここでは人びとが皆さん笑顔で楽しく暮らしているように見えました。ちょうど日本の40年前の暮らしがそこにはありました。農家の牛小屋には牛が寝そべっていて、鶏が庭をかけていました。そして、人びとは家の前の縁台に座って話し込んだり、昼寝をしたりしてみんな幸せそうに暮らしているのです。(もちろん私の勝手な思い込みかもしれませんが)2つ目に、バリには小さな商店が至る所にあるのです。なぜそんな小さな商店が成り立つのか、私には不思議でなりませんでしたが、みなさん生活が貧しくて、仕事がないから道ばたに店を出したり、自転車やバイクでものを売り歩く人が多いのでしょう。(写真の上)それは地域で仕事を作り、富を分かち合う社会だとも言えるのです。例えばペットボトルに入ったガソリンが道路沿いの至る所に1リットル50円で売ってます。ガソリンスタンドでは1リットル40~45円なのですが、わずか5円の違いなら、みなさん50円でペットボトルのガソリンを買ってバイクに乗るのです。また、ここではバリヒンズー教の独特の教えなのでしょうか、花や食べ物を入れた小さなかごを朝からそこかしこにお供えしているのです。(写真の下)そして、そのかごは椰子の葉でおられたもので、椰子の葉はそこらにいくらでもあります。それを1日に何度も交換するというのです。そのお供えは小鳥の餌にもなっていましたが、そんな信心深い彼らは、このような仕事を狭い地域に作って、経済を成り立たせているのです。

私たちの「暮らし」と「文化」を守るために

日本では流通革命によって卸問屋が姿を消してしまって、それに伴い小さな商店がことごとくなくなりました。残ったのはコンビニと大手スーパーしかない非常に個性のない街になってしまいましたが、それによって失ったものは商店だけではなく、地域の文化やコミュニティーまでもをなくしてしまったのではないかと思います。それにバリの皆さんがみんな笑顔で楽しそうに暮らしている理由は、シューマッハー氏の「スモールイズビューティフル」という本を読ん初めて理解できました。「ある社会が享受する余暇の量は、その社会が使っている省力機械の量に反比例する」という一節があるのですが、つまりバリではまだ省力化が日本ほど進んでいないので、皆さん余暇があって、楽しく暮らしているのだろうと思いました。だから商店に陳列している商品が大手スーパーに比べたら少しくらい割高でも、その価格の中には地域の人びとの労働対価が詰まっていて、それで私たちの街と人びとの暮らしが成り立っているのだと考えたら決して高くはないのです。
私たちの社会もこれからバリの人びとに負けないくらいに貧しくなってくるのですから、知恵を出し合って、小さな商店やソーシャルビジネスを地域に作り出して行くしか、私たちの雇用を守り、自立的な暮らしを取り戻す方法はないのではないかと私は思います。そのような地域で仕事を分かち合う暮らしが地域の文化とコミュニティーを守ることになるのですから、地域で賄えるものは地域で賄うという社会的合意が日本の地方でも必要なのではないかと私は思います。その真逆がTPPだといってもいいでのではないでしょうか。
分かりやすい例を紹介しましょう。ブラック企業とよくわれている、ユニクロの1980円のジーパンがどのようにして店に並ぶか考えてみてください。国内メーカーの仕事を奪い、バングラディシュで1ヵ月わずか5千円以下の低賃金の女工さんが、不衛生な窓もない工場で12時間以上働かされて、女工さんの身体をボロボロにし日本にジーパンはやって来ます。そしてユニクロの非正規労働者が時間に追われ血眼になって陳列したジーパンは、私たちの「安い」からという衝動によって買い求めるのです。
このような、「経済とは道義を守ること」という先人の教えを忘れて、自分に都合のいい“経済”や“科学”による商売などに突走るのではなく、フェアトレードな輸入など他国の人びとの暮らしを守ることにより、自分たちの真っ当な「暮らし」と「文化」、つまりは「コミュニティー」を守ることが出来るのだと私は思います。(つづく:この原稿は「食と農おおいた」への連載原稿です)
 
by nonukes | 2013-09-18 10:56 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

朝日新聞「プロメテウスの罠」が訴える「福島事故は地震によって起きた」

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朝日新聞連載 プロメテウスの罠
追いかける男「津波で壊れたを疑え」


朝日新聞は311以後、毎日3面に「プロメテウスの罠」を連載している。通算ではすでに1000回を越えているのではないだろうか。連載で書かれた書籍も出ている。311で起きたことを克明に毎日追っている記者魂には頭が下がる思いだ。
いま、連載されているのは元東電の社員で福島第一原発の運転員で、事故の前に東電を辞めて、福島で農業を営んでいたが、事故後四国に避難していた木村俊雄さん(49)が、今年の7月10日に東京で記者会見をした内容を時系列に追いかけた記事が連載されている。今日で7回目の連載だ。この記者会見の目的は「福島事故は津波で壊れたことを疑え」と言うための記者会見だった。

福島原発の設計者と技術者が集まった

記者会見には元東電福島原発1号の炉心の設計と管理に携わっていた木村俊雄さんと、小倉志郎(72)元東芝技術者で福島第一原発に深く関わった人、それに後藤政志(64)元東芝の技術者で格納容器の設計に携わっていた。この3人が福島原発事故の真の事故原因を調査する内に分かってきたことを記者会見で説明したことを、このシリーズで追っている。
彼ら3人は、「東電が出してくる福島原発の事故後のデータの中から、一番肝心な冷却水データと原子炉の圧力データだけが、なぜかすっぽり抜き取られて公表されている」と記者会見で話している。原子炉のボイスレコーダーと言われるような、原発の運転中にどのような現象が起きたかを全て記録している航空機のハードディスクのようなものが原発にもあると木村さんはいう。
そのハードディスクがあるはずだと東電に問いただしたらやっと出してきたデータも途切れ途切れのデータで一番肝心なところは消されているという。東電は事故から1週間以上の運転員のビデオも編集して声も消して、ビデオのコピーも許さず公開したことがある。
この会社は「隠せるものはとことん隠す」が社訓のような会社だ。だから東電ほど信用できない会社は世界中探してもないだろう。
田中三彦さんが国会事故調の委員で福島第一原発の原子炉建屋の中に入って配管を調査することを国会事故調に申し入れたが、東電の妨害でそれが実現しなかったということはマスコミでも伝えられている。東電はウソまでついて、徹底的に建屋の中に入って調査することを拒んだ。中に入れば配管が壊れていて、津波で電電源喪失になったのではなく、原子炉の配管が断裂して冷却材喪失からメルトダウンへと至ったことが実証される可能性があるから拒んだとしか考えられないと語っている。

福島原発事故の真相を解明してから再稼動の議論を行うべきだ

泉田新潟県知事もまったく同じことを言っている。「福島原発事故の真相を解明しなくて原発を動かしても、また同じような地震が来たら第二のフクシマが起きるではなかい」と事故が津波によって起こったのなら防潮堤や電源車の配備や防水対策を講じればそれでいい。しかし、メルトダウンが地震で起こったのなら、防潮堤などでは何の役にも立たない。地震でメルトダウンしたのなら、地震対策を立てなければならないからだ。しかし、地震対策といえば対策の取りようがない。人間の身体の血管のように原子炉内部に張り巡らされている配管の耐震設計を見直すためには原子炉は解体して作り直さなければならないからだ。だから原発関係者はみんな分かっているのだろう。「フクシマは地震でメルトダウンした」ということを。日本は世界中に放射能をばらまいたのだから、その責任に於いて世界中の学者に事故原因の調査の自由と権利を開放すべきだ。汚染水問題や事故対応に対しても米国の協力も世界中の学者の協力も断り続けているのは、この事故原因がばれることを一番恐れているからだろう。だから泉田新潟県知事は奇人だとか変人だとか言ってマスコミは知事の個人的な資質を問うような書き方しかしないのだ。私たちは声を大にして以下のことを問いただそう。

福島原発事故の真相解明を国会事故調査委員会を再開して世界中の学者によって解明を
by nonukes | 2013-09-17 11:57 | 福島原発事故 | Comments(0)

全原発停止の今こそ冷静にエネルギーを何に頼るか議論しよう

全原発停止の今こそ冷静にエネルギーを何に頼るか議論しよう
小坂正則
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原発をやめても電気代を値上げなどしなくていい

本日未明に大飯原発4号機が定期点検のために停止したので日本中の原発が1年2ヶ月ぶりにすべて止まった。今年の夏は異常気象で毎日34度以上の猛暑日が連続したが、たった一度も電力不足という言葉を聞くことはなかった。電気は全く足りていることだけは間違いないようだ。ただ、電力会社も政府も「原発の代わりの発電を天然ガスなどに頼っているので、その分の燃料代がかさんでいる。だから1日も早く原発を動かしたい」と言っているのだが。でも、その燃料代が年間4兆年程かかっているというのだが、原発を動かしていないのに動かすための費用が年間1兆4千億円かかっているということだから、その分を引けば、実質の負担経費は2兆6千億円になる。20円でロシアから買っている天然ガスをアメリカのシューエルガスに変えたら半分の経費だというから、残りはわずか1兆3千億円。電源特別会計という税金を私たちは1キロワット当たり、0.375円支払っているのだが、一般家庭で1軒あたり、110円位し払っている計算になる。このお金はほとんどが原発関連の費用として使われていて、年間約3500億円。まだまだあるぞ。原発だけの発電専門会社の日本原電はこの1年間に1キロワットも発電していないのに年間1400億円もの電気代を各電力会社から基本料金という名目でもらっているんだけど、これもいらないからこの会社との契約も破棄できる。まだまだあるぞ。核燃料サイクルもいらないよね。年間2700億円も各電力会社が支払っているんだって。これも原発をやめたら不要だぞ。「もんじゅ」もやめれば年間維持費が200億円浮くし、機構も廃止すれば1千億円は浮くんじゃないかな。電力会社の上部組織の電気事業連合会もこの際だから解散してもらおう。これで年間数百億円は浮くぞ。電力会社が原発立地自治体にばらまいているやみ寄付もやめてもらおう。広告だってやめたら年間1000億円は浮くぞ。これは失礼、すでに広告はやめてるんだった。何だ、どんどんこんな原発関連予算を削っていけばいいだけじゃないか。そしたら4兆円などすぐ節約出来るじゃないか。
それに昨年菅総理が辞任と引き替えに通した法律の「再生可能電力の全量買取法」によって、今年の3月に契約された太陽光発電が1300万キロワットになったそうだ。また、日本は今年中に太陽光発電が世界一になるという。原発数基分の太陽光発電が出来たことになるんだ。

原発やめたら自然エネルギー産業と省エネ産業が生まれる

まだまだ電力の節約は出来るぞ。日本中の照明をLEDに替えたら原発13基分の電力が節約出来るというじゃあないか。全部を変えるのはむりでも半分で6基分の電気が節約になる。いま量販店に行けばLEDは1個980円で売っているんだから、もっと宣伝してどんどんLEDに替えよう。
そんな努力をみんなでやればいいだけ。天然ガスも石油も使わずに原発の電気分は節約したり、太陽光などで賄うことも不可能じゃない。画期的な木質バイオマス発電所が日本中に出来ているそうだし、年間27兆円のエネルギーを買うために外国に支払っているお金を、その半分でも国内で賄えたら13兆円も浮くんだ。そうしたら13兆円が国内に流通して不況も脱出できるぞ。そしたら若者に仕事も与えられる。新たな雇用は500万人以上生むことが出来るし、省エネ産業も生まれるんじゃないだろうか。だったらそっちの方が原発を動かすよりもよっぽどいいんじゃないか。もっとみんな冷静になって国民的な議論を起こそうよ。少なくとも1年間再稼働を待って、その期間を原発モラトリウム期間にして大いに国民的な議論をしたらいい。

福島はコントロールなんか出来ていないのに原発を再稼動させるの

自民党安倍首相はオリンピックの招致のために「福島原発はコントロール状態にある」とリオで宣言したが、福島原発現地は決してそんな生やさし状態ではない。汚染水対策のために地中に強大な冷却棒を差し込んで地下を凍結させて地下水が原子炉に入ってこないようにする計画だが、その結果、行き場の無くなった地下水が原子炉を押し上げて、わずかな地震で原子炉建屋が傾くか崩壊する危険性が生じるのではないかと東京新聞9月12日に報じている。行き場の無くなった地下水によって、地盤が液状化して汚染水のタンクが傾く可能性など新たな問題が出てくるのではないかというのだ。もし、強引に原発再稼働して、また大事故があったら東京オリンピックもパアになっちゃうよ。もう目を覚まそうよ経団連のお偉いさんや自民党支持のみなさん。
by nonukes | 2013-09-16 17:06 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

藤原紀香さんも批判する「秘密保護法案」に反対しよう

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藤原紀香さんも批判する「秘密保護法案」に反対しよう
小坂正則

「国家機密法」と「スパイ防止法」は自民党右派(安倍や石原など)の悲願の法案だと言われています。しかし、あまりにも憲法の認めている「知る権利」や「表現の自由」や「報道の自由」の規制になるという理由で、これまで法案の上程が目論まれては消えてきた法案でした。特にこれまで自民党の単独過半数の頃は自民党内部での反対派によってセーブされていたのですが、昨年の安倍政権の発足からはリベラル派の自民党派閥や議員がいなくなってしまったのです。ところが自民党安倍政権はこの「国家機密法」や「スパイ防止法」などを積極的に推進してきた代表なのです。日本弁護士会は「このような重要な法案のパブリックコメントを9月3日から17日までの2週間の受付では短か過ぎるので2ヶ月は最低でも募集期間として延長すべきだ」と主張しています。またタレントの藤原紀香さんも反対しています。皆さんもパブリックコメントを書き込みましょう!

この法案の問題点を書いた私のブログも見て下さい。

秘密保護法案:「国民的議論足りぬ」 藤原紀香さんも批判
毎日新聞 2013年09月15日 

安全保障に関わる重要情報の漏えいに厳罰を科す「特定秘密保護法案」について、国民の意見を聞くパブリックコメントが17日締め切られる。国民の「知る権利」を揺るがす恐れも指摘され、市民団体などからは「広く周知徹底するため期間を延ばすべきだ」との声も出ている。
パブリックコメントの実施は3日、法案を検討する自民党のプロジェクトチームで決め、即日始まった。期間は15日間で、来月15日召集の臨時国会前の法案提出に間に合わせるためとの見方もある。
日本弁護士連合会(日弁連)は12日、2カ月間に延長するよう求める意見書を提出。江藤洋一弁護士は「内閣情報調査室の担当者は『期間は他の事例を参考にした』と言うが、何年もかけて広く国民的な議論をすべき問題だ」と話す。
タレントの藤原紀香さん(42)も13日夜、ブログで応募したことを明らかにし「大切な事柄なのにたった2週間」と批判。「国家機密にあたる範囲が曖昧なのが問題。国民は知る権利があると思います。国民の一人として意見しなければならない。賛成の人、反対の人、それぞれ意見は政府に書きましょう」とつづった。
意見は内閣官房のホームページに書き込むか、メール(tokuteihimitu@cas.go.jp)で応募できる。法案は安全保障に関する4分野で「特段の秘匿の必要性」のあるものを閣僚らが「特定秘密」に指定。最高懲役10年の罰則で特定秘密の流出を防ぐことを目的にしている。


ちなみに、「秘密保全法」ってなに?という方は、こちらのサイトをご覧ください。

日本弁護士連合会「秘密保全法とは?」http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/secret/about.html


藤原紀香さんのブログです
秘密保全法案って?
2013.09.13 18:34:07

みなさん、「秘密保全法」 って知っていましたか? 知らない人が多いので、今日はダイアリーに書いてみます♪

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO59415920X00C13A9EA1000/

これは以前、漁船衝突事件の映像を海上保安官がネットにアップして秘密漏洩した件などをきっかけに防止策として進んでいるものですが。。。

実は、日経や朝日など各新聞の社説でも、これがこのまま通ると大変なことになると書かれており、もしその可能性があるとしたら、国民の一人としていかがなものかと心配しています

秘密保全法案を、各所で読んでみたらその適用範囲が曖昧なので、
そのようなスパイ行為にあたるものだけでなく、国が‘この案件は国家機密である’と決めたことに関しては、国民には全く知らされないことになり、

放射能汚染、被爆などのことや、他に、もし国に都合よく隠したい問題があって、それが適用されれば、私たちは知るすべもなく、しかも真実をネットなどに書いた人は罰せられてしまう。。。なんて恐ろしいことになる可能性も考えられるというので、とても不安です(>_<)

もちろん、日本を陥れるべくスパイ行為を働いた輩には罰を与えるべきだと思うし、そのようなスパイ行為が起きないよう なんらかの法案が必要となるとは思います。
が、原発の問題や放射能の問題は、国民が知るべきことだと思うので、その国家機密にあたる範囲がどこまでなのか、曖昧なのが問題なのだと思います。

上記のURLの日経新聞の社説にも書いてありますが、「国の情報は公開が大原則のはず。」
そうですよね、国民は知る権利があると思います~

大好きな日本にずっとずっと住んでいたいし、いま一人一人が自分の声をあげないと、
秋の臨時国会にはこの法案がこのまま通ってしまうとのことで、これはきちんと国民の一人として意見しなければと調べましたら、

意見提出期限は9月17日(火)必着です。と電子政府の総合窓口に書いてありました。

こんなに大切な事柄なのに、たった2週間受け付けるパブリックコメントで、この法案を決めてしまうの?!
あと4日足らずなので、それぞれ、賛成、反対などの意見を書きましょう♪

この法案のこと、周りに聞いたら、知らない人が多くて。賛成するのも、反対するのも、こんな法案が秋から実施されることになっているんだよと、まずは‘知ること’が大事ですよね。
だから、皆さんに伝えるために書きました=(*^_^*) 賛成の人、反対の人、それぞれ、意見は政府へのパブリックコメントに書きましょう~。

意見を送る方は以下参照で、とのこと。政府のページから添付です。


↓次のいずれかで日本語にて提出してください。

1)電子メールの場合以下のメールアドレスに送信してください。
tokuteihimitu@cas.go.jp
※ 文字化け等を防ぐため、半角カナ、丸数字、特殊文字は使用しないでください。

(2) 郵送の場合以下の宛先に送付してください。
〒100-8968
東京都千代田区1-6-1
内閣官房内閣情報調査室「意見募集」係宛

(3) FAXの場合以下のFAX番号・宛先に送信してください。
03‐3592‐2307
内閣官房内閣情報調査室「意見募集」係宛


ちなみに、「秘密保全法」ってなに?という方は、こちらのサイトをご覧ください。

日本弁護士連合会「秘密保全法とは?」
http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/secret/about.html

このまま施行されてしまうと、「日本の国土がどれくらい汚染されたのか明らかにしたい」ということさえ、タブーになってしまう可能性があるとのこと。

国が、これらを「特定秘密」に指定すれば、反対の声を挙げている人たちや、真実を知ろうとして民間で調査している人やマスコミ関係者などが逮捕されてしまう可能性があるって。。。日本は民主主義国家ではなくなってしまうのかな(T_T)

私も自分の意見、パブコメに送らせていただきました。国民の一人として。



賛成の人、反対の人、みなさんそれぞれの考え方あると思うから、上記にある政府へのパブリックコメント、自由に書いたら良いと思う!(*^_^*)

ここからも書き込めますよ
by nonukes | 2013-09-16 00:04 | その他 | Comments(0)

  小坂正則