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小坂正則の個人ブログ

カテゴリ:小坂農園 薪ストーブ物語( 178 )

安倍政権を支えているブラック殺人企業「電通でまた過労自殺」

安倍政権を支えているブラック殺人企業「電通でまた過労自殺」
小坂正則
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希望と夢で一杯の24歳の女子新入社員を自殺へと追いやったブラック企業の電通で、また「過労自殺」が労災認定された。ちょうど昨日政府は「過労死白書」を発表した日に、昨年12月25日のクリスマスの日に、A子さんは独身寮から飛び降り自殺したことが9月に「過労自殺」と認定されたとA子さんの母親が記者会見に臨んだ。
上の写真にあるいように彼女はSNSで自殺するまでの間に、その兆候を周りの人たちに訴えていた。残念なのは、それだけのSOSを発信していたのに誰も気づかずに見過ごされてしまったことだ。もし、誰かが気づいていたら、心療内科などへの受診を勧めて、何らかの対応を取ることができたかもしれない。
彼女は明らかに上司のパワハラを受けていた。電通という一時は大卒学生の就職希望のトップだった企業が、パワハラやセクハラの温床だったというのが日本企業の実態だというのが嘆かわしが、現在の若者は正規雇用で勝ち組の者はパワハラを受けて身も心もすり減らして「過労死」寸前を行き来して働いている。片や非正規として負け組の者は、夢も希望もなくして、派遣社員やコンビニで黙々と言われたことを黙って時間が来るまで働いて耐えるだけの青春を送っているのだろうか。

この国はどこで方向を誤ったのだろうか

「アベノミクスしかない」とか「エンジン全開でアベノミクスを進める」と、安倍首相は空元気の話をするが、80数年前の日本政府が「欲しがりません勝つまでは」とか、満州国をでっち上げて中国大陸へ侵略を「五族協和」と言って国民をだましたことと、どこか似ていないだろうか。国民をだまして、奈落の底へ墜ちていくために集団催眠のように国民の大半が暗示にかけれれているのではないかと私には思えてならない。
高度経済成長の時代の私たちの少し前の世代や、その後に生まれた私たちのほとんどが正規社員になるのは当たり前だった。ところが今の若者の半分は非正規社員で、正規社員になれた者は、その地位に必死にしがみついていなければ振り落とされてしまう。だから少々ブラックでもみんな我慢しているのだろう。その若者の心理をうまく利用してブラック企業が蔓延しているのだ。私が居た郵便局も本当にブラックだった。パワハラやセクハラが横行していた。でも、まだ抵抗する人がいたり、職場には笑いがあった。それは余裕だったのだろうか。今の職場には数字しかなくてみんなは数字に追われて余裕がなくなっているんだろう。

誰にでもできる自殺予防策とベーシックインカム

私は自殺にまで追いやられた若者に言いたい。「人生そこだけではない。あなたの貴重な人生をそんなちっぽけな会社のために見殺しになんかするな」と。そして、下の相談窓口に1本の電話を入れてみてほしい。でも、自殺は鬱病の結果なんだから本人がそれに気づいて立ち直ることはできない。周りの友人や知人が、それに気づいて適切な措置をするしかないのだ。最低のパワハラ上司でもあなたが部下を自殺に追いやるようなことをすればあなたの人生も後ろめたいだろうから。そんな部下を見たらそっと「心療内科へ連れて行くことくらいしろ」と、私は言いたい。あなたの一生をいやな思い出に汚すことがないためにもだ。
それに友人や知人は、こんなSNSを受け取ったら何はさておき、下の電話窓口に電話するか、親族に知らせて病院へ搬送してほしい。そうすれば立ち直ることは必ずできるんだから。
電通は平均年収は1200万円だそうだ。そんなに高給取ったとしても死んではお終い。若者が少しくらい貧しくてもいいからみんなが楽しく働き暮らせる社会を作れたらこんな過労自殺などおきないんだけどなあ。そのためには何が必要なのか。それは生き延びるためのセーフティーネットを作ることだ。そのためには「ベーシックインカム」の導入で不況も失業もない社会を作ろう。


電通新入社員
「過労自殺」労基署認定…残業月105時間

毎日新聞2016年10月7日 
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高橋まつりさんの遺影とともに記者会見する母幸美さん=厚生労働省で2016年10月7日午後2時48分、早川健人撮影

広告代理店最大手・電通の新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)が昨年末に自殺したのは、仕事量の著しい増加で残業時間が急増してうつ病を発症したためとして、東京労働局三田労働基準監督署は労災と認定し、労災保険の支給を決定した。遺族代理人らが7日、明らかにした。昨年10月9日から1カ月間の時間外労働は約105時間で、その前の1カ月間の約40時間から2.5倍以上に増えていた。
高橋さんは昨年4月に入社し、インターネット広告を担当。試用期間だった9月末まで残業は「遅くとも午後10時まで」と決められていたが、10月以降は業務が大幅に増加し、12月25日に東京都内の社宅から投身自殺した。労基署は11月上旬にうつ病を発症し、業務をこなすのに多くの労力が必要な状態になっていたと判断した。決定は先月30日付。
遺族代理人の川人博弁護士によると、電通は、社員本人が作成する「勤務状況報告表」の時間外労働が月70時間を超えないよう指導していた。高橋さんは10月に「69.9時間」、11月に「69.5時間」と記載した。
電通では1991年に入社2年目の男性社員が過労で自殺し、遺族が提訴。2000年に電通が損害賠償と謝罪をすることで和解している。

電通新入社員
「体も心もズタズタ」…クリスマスに命絶つ

毎日新聞2016年10月7日


「仕事も人生も、とてもつらい。今までありがとう」−−。昨年のクリスマスの早朝、東京で1人暮らしの高橋まつりさんから静岡県に住む母幸美さん(53)にメールが届いた。あわてて電話し「死んではだめよ」と話しかけると、「うん、うん」と力ない返事があった。数時間後、高橋さんは自ら命を絶った。
高橋さんが中学生の時に両親が離婚。「お母さんを楽にしてあげたい」と猛勉強して東京大に入り、電通に入社した。だが高橋さんのSNSの書き込みは昨年10月以降、「体も心もズタズタ」「眠りたい以外の感情を失った」などと深刻になった。「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」などと上司からパワハラ発言を繰り返されていた様子も書かれていたという。
政府が7日公表した初めての過労死白書は、「過労死ライン」とされる月80時間超の時間外労働をしている企業が2割あると指摘した。幸美さんは7日に都内で記者会見し「娘が生きているうちに対策をしてくれなかったのかという思いでいっぱい」と無念さをあらわにした。
電通は先月23日、ネット広告を契約通りに流さず、広告主に過大請求していた問題を公表している。高橋さんが所属していたダイレクトマーケティング・ビジネス局もこの問題に関わっていたという。【早川健人】

 厚生省こころの電話相談窓口
0570-064-556
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000117743.html

自殺予防いのちの電話

 0120-783-556=毎月10日午前8時〜11日午前8時にフリーダイヤルの電話相談。全国のいのちの電話はこちら

東京自殺防止センター(NPO法人国際ビフレンダーズ東京自殺防止センター)

 03-5286-9090=年中無休、午後8時〜午前6時(毎週火曜日は午後5時〜午前6時)

株式会社電通とは
https://youtu.be/dcIXvEgZwQY

by nonukes | 2016-10-08 10:23 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

別府署盗撮事件を考える市民集会を開催しました

別府署盗撮事件を考える市民集会を開催しました
小坂正則
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先週10日の土曜日に14時から16時過ぎまで別府浜脇公民館にて、表記の市民集会が開催されました。主催は「おおいた市民オンブズマン」です。会場には市民約20名に新聞社やテレビなどのマスコミ各社が取材に訪れていました。
集会の呼びかけ文より
第24回参議院選挙は6月22日に公示されましたが、18日夜、別府署員2名は別府地区労働福祉会館敷地内に無断で進入し、ビデオカメラ2台を設置していたことが明らかになりました。同月24日、業者が敷地内の草刈りをした際に、木の幹と根元に置かれたブロックに、それぞれ固定されたカメラが発見されたものです。同会館は野党候補者の選挙事務所でもありました。
8年前には、県警の捜査によって教員不正採用にかかる贈収賄事件が発覚したのですが、今回は選挙に絡んで建造物侵入容疑で捜査員らが書類送検される羽目になりました。どちらもめったに表沙汰になることのないまれな事件ですが、前者が長年常態化していたことは、後者にも当てはまるのではないでしょうか。
基本的人権を侵害し、憲法19条(思想及び良心の自由)や憲法21条(表現の自由)や憲法35条(令状主義)等に違反していると言わざるを得ません。この事件を「警察権力と市民的権利」の視点から、一緒に考えてみましょう。(ここまで)

(参考資料)
第十九条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。
第二十一条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。
第三十五条 何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第三十三条の場合を除いては、正当な理由に基いて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。
捜索又は押収は、権限を有する司法官憲が発する各別の令状により、これを行ふ。

この事件は偶然起きた事件なのだろうか

この集会が開催されたのは、私と「おおいた市民オンブズマン」の永井理事長との電話による話し合いで決まったことなのです。私はこの事件が新聞に載った直後から「これは単なる偶然の事件だろうか?何か大きな背景があるのではないだろうか」と、考えていました。なぜなら、この事件は今年の6月の参院選の前のどさくさに紛れて、司法改革の中で議論された取り調べの可視化とセットで法案が成立した「盗聴法の改正」があったからなのです。「盗聴法」は1999年に国民の非難囂々の中で、公明党が自民党案の修正で可決した悪法です。修正案では「テロなど国際的な重要犯罪に対して盗聴が許される」や「NTT職員の立ち会いで盗聴する」などの歯止めを修正されて可決成立したのです。その歯止めを今回全て取っ払って、「いつでも、誰でも、どこででも」盗聴することができる警察権力にとって都合のいい便利な法律となったのです。
自民党がよく使う「悪法は小さく生んで大きく育てる」という方法で国民を騙したのです。
ですから私は今回の盗聴法の改悪と、「共謀罪」の提出や「緊急事態法」など一連の「警察国家」の完成を見越して、この事件は試し運転だったのではないかと考えたのです。もちろんその証拠はありませんので、私の取り越し苦労かもしれません。でも、そんな気がするほど、見事につながっているように思えたのです。
事件が起きた当時は、労組関係者はこの事件をもみ消そうとしているのではないかと疑うほど鈍感な対応でした。いまでこそ、民進党や連合は大騒ぎをしていますが、これほど大きな問題として国会やマスコミに取り上げられるのは、市民の関心が高かったからです。私たちは「警察国家を許してもいいのか」ということを真剣に議論する必要があると思います。
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スノーデン氏の告発から目をそらしてはならない

先週私は大分の映画館シネマ5で「シチズンフォー・スノーデンの暴露」というドキュメンタリー映画を観ました。87回アカデミー賞のドキュメンタリー賞を取った作品です。まだ上映していますので観てください。実にすばらしい作品です。下手なサスペンス映画やスパイ映画をしのぐ緊張感やどきどき感一杯の映画でした。ただ、それよりもすごいのはこれは全てが2013年6月に香港のホテルに籠もって新聞記者と映画監督の3人でCIAやNSAで彼がこれまでに行って来たことを世界中に全て暴露するという内部告発の同時進行ドキュメントだということです。
どんな内容かというと、スノーデン氏はCIAとNSAの幹部職員でした。そこで彼がやったことは、世界中の人びとの電話やメールなどを盗聴することでした。そして、その作業はドイツのメルケル首相や日本政府や日本の大使館をも盗聴していたというものです。
セプテンバー・イレブンとして米国民の心の中に焼き付いている911テロで、米国のブッシュ政権は「愛国法」という法律を制定しました。これは礼状なしに捜査できるという基本的人権を無視した法律です。それがエスカレートして、国民の電話は元より世界中の電話もメールものぞき見していることをスノーデンは暴露したのです。
「テロの防止のためにはやむを得ない」という論理で、米国がやっているんだから、日本でもやるのは当たり前とあなたは考えますか。実際にこんなことでテロが防げるのでしょうか。私には大変疑問です。確かに盗聴や盗撮で少しは犯罪を防ぐことはできるでしょう。しかし、それで失うものがどれだけ大きなものであるかを考える必要があると私は思うのです。日本中に監視カメラが増えています。それが警察につながれば犯罪防止という名で私たちは24時間監視されて、誰がどこで何をしているかが、一部の人間に把握されます。それを把握している者が、政敵を追い落とすことなど簡単なことなのです。不倫情報で野党党首を辞任に追い込むことだって時の総理大臣にはできるようになるのです。個人情報を握った者が絶対権力を把握できるのです。これは民主主義の破壊です。独裁者は全ての情報をほしがります。だから私たちは民主主義を守るためにも個人情報を漏洩させてはならないのです。

シチズンフォー/スノーデンの暴露https://youtu.be/OCTFznybvO4



by nonukes | 2016-09-17 16:30 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

この国は「盗撮・盗聴」の暗黒社会が完成しつつある

この国は「盗撮・盗聴」の暗黒社会が完成しつつある
小坂正則
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実際に盗撮された映像の一部です。顔や車のナンバーまで鮮明に写っています
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隠しカメラを設置する前に警察署で準備中の自分たちの顔やほかの場所でも盗撮しているような会話まで録画されている。実に間抜けな捜査員たちか



別府警察署の盗撮事件は当事者だけの問題ではない

新聞報道などによると、別府平和センターの事務所敷地内に別府警察署の職員が6月18日深夜に無断で立ち入り、監視カメラ2台を設置。そのカメラを発見した23日まで盗撮を行っていたという事件が発生。当初監視カメラを発見した事務所職員は参院選の選挙事務所として事務所を使っていたため、対立候補陣営が設置したものと思い、別府警察署へ被害届を出したものの、それを設置したのは大分県警だったという笑うに笑えない話を白状したそうです。しかし、何の目的で設置したのかなど詳細は公表していないようで、「公務員の中で選挙事務に関わる職員が選挙活動をしているのではないかという疑いを持っていてカメラを設置した」という記事も出ているそうです。
そして関係者によると、「この問題で県警幹部が関係者へ直々に謝罪を行ったので、もう済んだこと」と話していました。
しかし、肝心の「何の目的で行ったのか」とか、「誰の指示で盗撮が行われたのか」や「これまでにこのような盗撮を日常的に行っているのか」など分かっていないことが山ほどあります。それらに蓋をして「終わったこと」と、片づけていいのでしょうか。幸い、民進党の足立参議は、自分の選挙に対して行った県警の暴走だけに「この問題は国会で追及する」と、8月21日に記者会見しています。

監視は日常的に行われている

高速道路の入り口は元より道路という道路にはNシステムなどの監視カメラが設置しています。駅構内や地下道などにも至るところに監視カメラがあります。これらがあるから犯罪を防止する抑止効果があることも確かでしょうし、マンションの玄関先やエレベーター内に監視カメラがあるから安心して生活できる方も多いでしょう。
オウム事件の容疑者がコンビニや駅構内の監視カメラで逮捕されたという事件がありましたが、街角の監視カメラの映像で犯人を特定できるほどの顔認識の技術が飛躍的に向上してるのです。コンピューター技術が発展した現在では、私の顔を新宿駅の防犯カメラの映像の中から探し出すことなど簡単にできるのです。
「悪いことややましいことをしていないのなら、盗撮されてもいいではないか」という意見もあるかもしれませんが、プライバシーを丸裸にされることは、対立する政治家を陥れたり、無実の人間を犯人に仕立てたり、あらゆる情報を持っている人間が好き勝手にその情報を自由に利用できるのです。

盗聴法改正が静かに成立した

ヘイトスピーチ規制法と抱き合わせにして、自民と民進の取引で、刑事訴訟法等改悪案が今年5月24日に自民、公明、民進などの賛成多数で可決成立しました。マスコミはヘイトスピーチ規制法は大きく取り上げていましたが、盗聴法や取り調べの可視化などの問題はほとんど取り上げていませんでした。もともと、刑事告訴法の改正案はえん罪事件が繰り返されることから、検察や警察の取り調べの全てを録画することを弁護士会などが求めていたものを、通った法案はまるで逆で、部分可視化が行われるだけで、えん罪事件の元になる誘導や脅迫などの証拠を隠すことが可能な部分可視化では何の意味もないのです。
しかも盗聴法は1999年に野党は元より公明党まで反対していた法案が公明党の修正などで、対象犯罪を薬物、銃器、組織的殺人など、いわゆる暴力団関係の組織犯罪4類型に限定し、通信事業者の常時立ち会いの義務づけなどの与党修正によってかろうじて成立させたものです。それが今度の改正で、「窃盗、詐欺、恐喝、逮捕監禁、傷害等の一般刑法犯」を追加したと言うのです。しかし国民は誰でも犯罪を犯す可能性はあるのですから、警察は誰でも自由に盗聴できることになり、通信事業者の立ち会いも不要になったため、警察官だけで、好きなだけ自由に電話もメールもラインなどSNSも閲覧することができるようになったのです。もちろん、何の犯罪容疑のない者を盗聴はしないでしょうが、したかしないかを明らかにしないのですから、これは秘密保護法とセットで私たち市民は丸裸にされてしまったも同然なのです。

戦前のような暗黒社会にしてはならない

もう一つ大きな捜査手段の改正があります。「司法取引」です。米国などでは当たり前に行われている捜査方法ですが、犯罪者同士で犯人を密告したら、密告した者の罪を軽くしてもらえるという法律です。これではえん罪が増えるでしょうし、戦前の治安維持法社会では、「誰かが自分のことをウソの密告をするかもしれない」という疑心暗鬼に駆られて、「密告される前に自分から密告しようという社会」が出来上がったのです。
そのほかにも政府と自民党が成立させようと何度も法案を上程一歩手前まで行っている法律が「共謀罪」です。犯罪を実行する前に複数で話し合っただけで犯罪を成立させるという恐ろし法律です。戦前の日本の自由な言論を封殺して戦争に巻き込んでいったのは「治安維持法」が大きな力になった言われていますが、「共謀罪」は「治安維持法」そのものです。当時の社会は監視カメラなどありませんでしたので、今よりも市民的自由はあったでしょう。監視カメラと盗聴に共謀罪がセットになれば、戦前以上の「治安維持法」の社会ができてしまうでしょう。
このような社会とは民衆を個別に対立・分断させて、国家権力に抵抗させないための独裁国家の常套手段なのです。そして憲法を改正して「緊急事態法」を導入し、民主主義や憲法で保障されている基本的人権など奪い去って、国民を家畜化させて支配しようという国家権力の中枢にいる警察・防衛官僚と安倍政権の究極の目論見なのではないでしょうか。また、このような監視社会は米国が一歩も二歩の先行しています。「秘密保護法」も米国の要求で成立した法律です。すぜにグーグルやフェイスブックやメールも国際電話も全て米国は盗聴しているのです。それは中央情報局 (CIA) 及び国家安全保障局 (NSA) の局員として、アメリカ政府による情報収集に携わっていた.スノーデン氏の証言で明らかです。
さて、私たちは何から取りかかればいいのでしょうか。まずはやれることからやりましょう。別府警察署の盗撮事件は大分県民としてこのまま黙っているわけにはいきません。何の目的で、誰の指示で、などなど警察捜査の暗部を白日の下にさらけ出させましょう。
最後にドイツで反ナチス運動の指導者、マルティン・ニーメラー牧師の言葉を

ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった
私は共産主義者ではなかったから

社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった
私は社会民主主義ではなかったから

彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった
私は労働組合員ではなかったから

そして、彼らが私を攻撃したとき
私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった



「別府警察署盗撮事件を考える市民集会」
を現場の別府市で開催します


日時:9月10日(土)14時~17時
場所:別府南部公民館2階研修室(浜脇高等温泉横)
主催:おおいた市民オンブズマン
連絡先:090-1348-0373(小坂)

その他:参加無料、どなたでも参加可能です
by nonukes | 2016-08-24 20:43 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

満蒙開拓団の息子として感じる今日この頃 その1

満蒙開拓団の息子として感じる今日この頃 その1
小坂正則
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ハルピンの方正県にある満州開拓団の日本人公墓
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ここが開拓団のあった村ですハルピンから高速バスで2時間半、タクシーで1時間のタローミーチン(チンは村という意味だそうです)

私は5月の連休を利用して中華人民共和国黒竜江省の旧満州国ハルピン方正県ターロミー村へ2人の兄たちのお墓参りに行って来ました。その話はいずれこのブログにも書こうと思っていたのですが、裁判の準備で書く暇がありませんでした。
ただ、この間にも満州開拓団の映画『山本慈昭 望郷の鐘~満蒙開拓団の落日』を観たり、NHKのドキュメントなどを見て、私の家族はその犠牲者として、少なくとも私自身はこの事実を自分の胸にキチンと納めて、この問題に真正面から向き合う姿勢は取らなければならないと感じたのです。私はそう感じたからと言って、それで私には何ができるわけでもありません。既に満蒙開拓団だった両親は2人とも8年と11年前に亡くなっていますので、私の両親がたどった凄まじい困苦の歴史を正確に伝える手段を私は持っていないからです。
彼らが亡くなる前に聞き出しておけばよかったと、今になって悔やまれて仕方ありません。なぜ、書くことを常としている私が、両親から彼らの記憶をたどって、できるだけ正確に2人の個人史を書き残さなかったのだろうかと悔やまれるのです。

母と父の簡単な生涯

父、小坂茂は22歳から24歳ころに大分県三重町の農業実践大学に入学して大分県庁に就職したそうです。その前に親父は食い扶持を減らすために大地主の家に婿養子に行ったそうですが、そこでは馬車馬のようにただ働かされるだけで、こんなところで一生こき使われて俺の人生が終わるのはイヤだと思い、家を出ようと妻に相談したところ、地主の娘の妻は「家を出るならあなた1人で出て行って」と言われて、親父は生まれたばかりの娘と妻を置いて家を出て行ったそうです。そこで、実家の神社の境内で1人で勉強して難関の実践大学の受験を突破しました。
卒業後、農業指導員として県庁に入った親父の赴任地が前津江村だったそうですが、そこでは5年くらい働いたそうです。そこでの逸話を聞いたことがあります。父が東京に出張した時の帰りに静岡で列車を降りて、静岡名産のワサビを数本買って帰ったそうです。山間地のムラの農業は換金作物を作らなければ、これからの農業では食っていけないと。今でもこの地ではワサビが特産品だそうですが、親父の置き土産でしょうか。しかし、30代初めの若者は、「狭い日本で生きていくよりも俺は大陸で夢を実現させたい」と思って満蒙開拓団に応募したといいます。もちろんそれは本人の意志だったのか上司からそそのかされたのかは今では調べるすべはありません。
満州開拓団の大分県の方正県のターローミー村に赴任した親父は大勢の団員を率いる農業指導員とか副団長になり、最後は団長になったそうです。そこで、独身の親父は1人ではいけないということで、兄貴の妻の姪っ子を写真で見合いして、兄貴が私の母親を満州まで連れて行ってハルピンで結婚式を挙げました。結婚式の時に初めて親父の実物を母は見たそうです。開拓団の子どもたちが「きれいな嫁さんが来た」と言って騒いだそうです。母が亡くなった8年前の葬儀の時に参列してくれた、当時子どもだった方がこう言っていました。「マツ子さんが開拓団に来たときに美人の奥さんが来たぞとみんなで騒いだものです」と。

日本をめざした母たちの逃避行

その後戦火がどんどん悪化して、父は敗戦の2,3年前に関東軍に招集されて戦争に行きました。母は幼い子どもを2人抱えて、それでも生活には何不自由することもなかったそうです。開拓団は男は老人だけで後は女子どもだけになったそうです。そこで敗戦の8月15日を迎えて、どうするかという会議があったそうです。中には集団自決をしようという意見もあったそうですが、団長が「全員を生きて日本に返すことが私の使命だ。たった1人も無駄死にをさせるわけにはいかない」と、強い決意で話して、全員で村を後にして日本をめざして歩き出したそうです。私はハルピンの丘を列車で通って行く車中、「当時の母親と2人の子どもたちはこんな山々を越えて行ったのではないか」と思いながら車窓を眺めていました。母たち女はみんな着物などは食べもに変えてしまって、麻袋を開いてそれを身体に巻き付けて着物代わりにしていたそうです。髪も短く切って、顔も黒く塗って女と分からないようにしていたそうです。私が子どもの頃なぜそんな変装をしなければならないかと聞いても、その理由を母親は語りませんでしたが、その理由はソ連兵に見つかったら、女たちはみんなソ連兵に強姦されたからだと後から知りました。私が学生のころ学んだ理想社会のはずのレーニンの言う社会主義の、これが実態だったのです。現実とは悲しいものです。
母は使用人の中国人に優しくされたそうです。なぜなら40年前に母たちは満州の開拓団跡地を訪問したことがあります。そこで亡くなった子どもや日本人の慰霊碑を建設しました。そこでは旧満州で母親の元で働いていた方々に再会して歓迎されたそうですから、開拓団によっては軋轢に大きな差があったのかもしれません。それも関東軍によって中国人の農地を強制的に奪った所では戦後襲撃を受けたそうですから、詳しいことは分かりませんが、それでもターローミー開拓団が現地の人びとに対して悪事を働かなかったとは思ってはいません。どんなにやさしい母親でも彼らは侵略者ですし、所詮、関東軍に騙された国境防衛のための人柱だったのです。
母は満足な食べ物がなくて2歳の次男にあげる母乳が出なくなったそうです。そこで数ヶ月で2歳の次男が亡くなり、その後5歳の長男も亡くなったそうです。亡くなった子どもを土に埋めることもできないまま、髪の毛と爪を剥がして持って帰ってきました。さぞや悲しかったことでしょう。そのうち、母と一緒に歩いていた女性たちは「満人(中国人)の妻になったり、子どもを売ってお金変えて餓えをしのいだ人も多かった」と母は話してくれました。中国残留孤児が日本に帰ってくるというニュースが40年前から20年前くらいにはよくありましたが、母は食い入るようにテレビの画面を見ていました。ふとこう漏らしたことがありました。「私はあの時満人に息子2人を売っていたら今頃こうして生きて帰ってきたかもしれんかったんやなあ。でもあの時私は売り渡すことなどできなかったんよ。どっちにしてもつらいことやったなあ」と言って涙を流すのです。彼女にはどんな責任があったのでしょうか。日本人の大人として中国大陸への侵略者としての責任の一旦はあったでしょうが、少なくとも亡くなった子どもたちには何の責任もなかったことはだけは事実です。

戦争にいい戦争も悪い戦争もない。戦争は全て悪だ

私たち民衆に取って、よい戦争も悪い戦争もありません。戦争で一番に犠牲になるのは子どもたちです。そして次が弱者です。いつまで私たちは為政者に騙されれ続ければ気づくのでしょうか。悲しくなるほどのこれが現実です。でも、諦めるわけにはいきません。中国のやさしい人びとを2度と侵略などしないという決意を日本人は持たなければなりません。戦争責任を果たしているのでしょうか。私はハルピンの731記念館や918記念館を訪れて、日本の戦争責任を厳しく認識させてもらいました。そこで、これまで私は何も知らなかったんだと、私の無知ぶりを実感しました。こんなひどいことを戦前の日本人が行ったことを日本人の何人が知っているのでしょうか。学校でなぜ教えないのでしょうか。731記念館に安倍晋三首相はぜひ行ってもらいたいと、私は思いました。過去の過ちから学ばないものは過ちを再び繰り返すからです。(つづく)
by nonukes | 2016-08-22 18:30 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

さようなら藤田祐幸さん

さようなら藤田祐幸さん
小坂正則
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今にも藤田祐幸さんが飛び出して来そうな感じの遺影です
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昔ながらの葬儀の行列です
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藤田祐幸さんのご自宅です
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これが「松明楼」の「藤田文庫」
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「松明楼」の書籍などです


藤田祐幸さんが7月18日にお亡くなりになりました。藤田祐幸さんと言ってもご存じでない方は知らないでしょうが、チェルノブイリ原発事故以後大分で反原発運動に関わってきた、私たちチェルノブイリ世代の者で知らない方はいないでしょう。これまで広瀬隆さんと一緒に、単独で九州を大分を何度来て、講演をして頂いたことでしょうか。
実は、今年3月に長崎の西海市に住んでいる藤田さんにお電話しました。「大分で伊方原発仮処分の裁判をやりたいんですが、藤田さん協力してもらえませんか」と。すると、「僕はだいぶ弱っているから、協力できることはあまりないかもしれないけどね。私はこれまで、原発裁判だけはやりたくなかったが、高浜の仮処分で考え方を変えなければならないと思っているよ。頑張ってやってくれ」と言った会話をしました。その後、6月の中旬に「広瀬隆さんを大分と熊本に呼んで講演をします」と、電話したら、藤田さんは「広瀬さんが来るのか。俺も会いたいから大分か熊本のどこかで合流しよう」と、元気そうに電話口で話していました。
私は久しぶりの元気な声に「先生だいぶお元気になりましたねえ」と、言ったくらいです。その後7月に入って、電話するとすっかり元気がないので、私は無理を言って「先生、広瀬さんと一緒に病院に見舞いに行っていいですか」と尋ねたら「ああ、いいよ」と、弱々しく承諾してくれました。そして7月18日に久留米市の病院の前まで行って、広瀬さんに電話をしてもらったのです。すると藤田さんではなく娘さんが携帯に出て「父はいま実家に帰っています。意識がなくなったり戻ったりしているんです。今は意識がありますから電話に出れるか聞いてみますね」と。すると藤田さんは、「ああっ」というような大きな声を出したそうです。それが広瀬さんと藤田さんの最後の会話でした。親友の広瀬隆さんからの電話にきっと喜んで声を振り絞って出したでしょう。藤田さんとは同じ年の広瀬さんは「電話してよかった」と言っていましたが、随分落ち込んでいるようでした。

藤田祐幸さんの意志は私たちが必ず受け継ぐ

18日の夜遅く亡くなりましたと、娘さんからお電話を頂きました。そして、20日の葬儀に私は北九州の深江守さんと一緒に長崎の西海市であった葬儀に参列しました。
娘さんの葬儀での挨拶で「父は反原発運動に人生のほとんど全てを捧げました。亡くなる前々日に意識がしっかりしている父に、私はこう聞きました。あなたの人生はどんな人生でしたか。何か思い残すことはありませんかと。すると父は『人生波瀾万丈。一点の悔いもなし』としっかりとした声で答えました」と。
文字どうり藤田さんは人生のほとんど全てを反原発運動に捧げて来たのです。「私は藤田さんのように言って死ねるかなあ」と、思ったら涙があふれ出してきました。藤田さんが亡くなるのは寂しいし、悲しいけど、彼は自分の人生に何の悔いもなく、真っ正面に生きてきたんだからそれでいいんだと。さて、「お前はこれから残り僅かな人生をどう生きるんだ?」と自分に問いかけてみました……。葬儀の前、自宅に伺って棺の中に小さく横たわっている藤田さんを見せてもらったら、いつものやさしい顔で、まるでぐっすり眠っているようで、今にも起きてきそうでした。(合掌)

藤田さんのお別れ会を予定しています

実は、私に取って、藤田祐幸さんはもう一つの関係があるのです。10年くらい前の話です。藤田さんが慶応大学を退官する時に膨大な資料をどうするかで悩んでいたのです。ご自宅に必要な資料は持って帰るけど、「自宅には入らないほどの資料を誰か引き取ってはもらえないか」という話を九州の仲間にしたそうです。すると、「小坂の自宅は随分広そうだから小坂に預けたらいいのでは」という話になって、藤田さんから「小坂君、君に資料を預けるから引き取ってくれ」となったのです。私はちょうどその頃、松下竜一資料館を造る準備をしていたので、「先生、それは願ってもないことです。私に預けさせてください」と、お願いしました。と言うわけで、私の家にある「松明楼」の棚の一部に「藤田祐幸文庫」があるのです。70年代から80年代の市民運動関係のミニコミ誌と月刊誌などです。
そんな藤田さんとのいろんな思い出を持っている私たち九州の反原発運動の仲間内で「藤田祐幸さんお別れ会」を企画しようと言う話が持ち上がっています。どこで開催するかが問題ですが、各県それぞれに藤田さんとの関わりや足跡があるでしょう。大分でもぜひ藤田さんを偲ぶ会を開きたいし、「藤田文庫」のお披露目もしたいと願っているのですが、まだまだ大分は来年の仮処分決定までは裁判最優先でなければなりません。
東京では9月21日(木)デイズジャパン主催で「藤田祐幸さんを偲ぶ会」が開催されます。詳しくは03-3322-4150までお問い合わせください。
by nonukes | 2016-08-15 18:14 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(1)

基本的人権無視の警察国家体制が着実に先行実施されている

基本的人権無視の警察国家体制が着実に先行実施されている
小坂正則
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警察・国家による市民への監視を許してはならない

参院選の最中に大分県警が社民党と民主党の選対事務所に監視カメラを無断で設置して、事務所への人びとの出入りを監視していたことが発覚したというニュースが飛び込んできました。下の毎日新聞8月3日の記事を見てください。
これまで日本では警察による盗聴や監視カメラによる盗撮は日常的に行われていると言われていましたが、なかなか尻尾を捕まれることがなかったのですが、今回は余りにも稚拙な隠しカメラで発見されたようです。
これまで警察よる組織的な盗聴事件として有名な事件は、日本共産党幹部宅盗聴事件があります。「1985年から1986年にかけて、当時日本共産党国際部長であった緒方靖夫宅の電話が警察官によって盗聴された事件」この事件は共産党緒方国際部長の家の前のアパートを借りて、警官が24時間監視し、NTTの電話線に盗聴器を仕組んで24時間盗聴・監視をしていた事件です。1989年3月14日、最高裁は警察官による盗聴の事実は認定したものの、職権濫用には当たらないとして棄却した。また緒方は国・神奈川県・盗聴を実行した警察官に対して損害賠償請求訴訟を起こし、1997年6月26日に東京高等裁判所は国・県に404万円余りの賠償を命じた。盗聴に関与していたグループの一員と見られる警察官が事情聴取の最中に突如入院しそのまま急死した。“内情を知られる事を防ぐ為の口封じに消されたのでは”という声も上がったが真相は今も不明(死因は「脂肪肝」と発表されたが、「これで死ぬ事はほとんどない」との主張もある)。(ウィキペディアより)
今回の盗撮は社民党・民進党の選挙違反を上げようとして仕組んだ違法行為だったのだと思われますが、このようなことを公権力が公然と行われることを許す社会になれば、それこそ前科のある人やマイノリティーの人などに対して予防拘束や人権蹂躙が日常的に行われる社会へとなっていくのです。

すでに監視社会は完成しつつある

1999年8月に法案が可決された「通信傍受法」いわゆる「盗聴法」が今年の改正案ではこれまで盗聴の対象事件だった重大事件から一般の事件まで幅を広げることや、NTTなど通信会社の社員の立ち会いが必要だったものを、改正案では警察署で自由にできるような案なのですが、幸い参院選の影響で法案は可決されずに時間切れとなったものです。
しかし、圧倒的な与党と大阪維新のような隠れ与党の数で秋の通常国会では可決成立する可能性が大なのです。また、スマートフォンを持っている人はGPSの位置情報で、どこにいるかを監視できる仕組みなのです。電源を切っていても位置情報は収集できるそうです。そのほか、監視カメラが全国至る所にありますが、駅や街角の監視カメラや道路に設置されているNシステムなどは当然のこと警察の監視下に置かれているのです。

私たちは監視社会を選ぶのか、自由な社会を選ぶのか

先日神奈川県で陰惨な障害者集団殺傷事件が起こりました。精神疾患か大麻の影響による精神喪失状態の青年なのかはこれから調べられることでしょうが、暴力的な事件が起こる度に「予防拘束」や「保安処分」の必要性が語られるでしょう。駅や繁華街の防犯カメラがあることで、暴力事件や犯罪が未然に防がれる長所があることは事実ですが、しかし、それで私たち市民社会が失うものの大きさを私たちは十分自覚して、どこまで監視されてもいいのかを議論する必要があるのです。警察は人間を見れば泥棒か犯罪者として疑って見るのです。それが仕事だと言えばそれまでですが、そんな警察権力の肥大化が、国家に迷惑な人間や野党の政治家や対立する派閥の政治家を陥れるために、そして市民運動を潰すために盗聴や盗撮が利用されてきたのです。私は反原発運動を長年やって来ましたから、警察によるでっち上げの「過激派情報」を職場へ通報する嫌がらせや警察・公安による監視などの被害を長年受けて来ました。しかし、そんな社会は健全な社会では決してありません。至る所に設置されている監視カメラやNシステムの設置や盗聴法の改悪など、無制限に許してはならないと、私は今回の事件で痛切にそう感じました。




大分県警別府署
隠しカメラ、「民進党」関連建物敷地内に

毎日新聞2016年8月3日 


隠しカメラが設置された別府地区労働福祉会館。カメラの一つは、入り口などが見えるように木の幹(手前左側)の高さ約1.5メートルの所にくくりつけられていたという=大分県別府市で2016年8月3日午前9時7分、大島透撮影
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参院選の選挙期間中に設置 人の出入りなど録画

7月10日に投開票された参院選大分選挙区で当選した民進党現職らの支援団体が入居する大分県別府市の建物の敷地内に、同県警別府署員が選挙期間中、隠しカメラを設置し、人の出入りなどを録画していたことが、3日分かった。カメラの設置は無許可で、建造物侵入罪などに該当する可能性があり、県警の捜査手法に批判の声が出るのは必至だ。
県警や関係者によると、隠しカメラが設置されていたのは、別府市南荘園町の別府地区労働福祉会館。連合大分の東部地域協議会や別府地区平和運動センターなどが入居しており、参院選の際には大分選挙区で立候補した民進党現職の足立信也氏(59)や、比例代表に出馬した社民党の吉田忠智党首(60)の支援拠点になっていた。
カメラは参院選公示前の6月18日深夜から敷地内に2台設置され、同会館の玄関と駐車場の出入りを録画していたとみられる。公示翌日の同23日、敷地内で草刈りをしていた別の施設の職員が発見した。1台は敷地内の斜面に、もう1台は木の幹にくくりつけられていたという。
内蔵のSDカードを確認したところ、別府署員がカメラを設置する様子も映っていたため、同会館の関係者が同署に連絡。署幹部が謝罪に訪れ、同24日にカメラを撤去したという。県警によると、カメラを仕掛けたのは別府署刑事課の署員2人。同署が設置を決め、場所は同課で判断したという。設置した署員は「雑草地だったので、(同会館の)管理地だとは思わなかった」と話したという。

県警は「個別の事案について、特定の人物の動向を把握するためにカメラを設置した。対象者が誰かは言えない。不特定多数を対象にしていたわけではない」と説明。「刑法上の処置が必要なら厳格に対応する。調査がいつまでかかるかは分からず、公表や処分の必要性はその後判断する」とした。捜査上のカメラの設置は警察署の判断でできるため、県警本部に設置の報告は上がっておらず、過去に同様の問題が報告されたこともないという。
大分県内の野党関係者は「無許可で監視カメラを設置するなど言語道断で、許されない。選挙活動への不当な介入だ」と話す。
大分県警の小代義之刑事部長は3日、「捜査活動の一環としてカメラを設置したが、他人の管理する敷地内に無断で立ち入ったのは不適切な行為であり、関係者におわび申し上げます。今後は適切な捜査について指導を徹底します」とのコメントを発表した。
参院選大分選挙区では、民進、共産、社民の野党3党が支援した足立氏が、1090票差という大接戦の末に自民党の新人候補を振り切って3選。吉田党首は比例で落選した。【西嶋正法、田畠広景、大島透】
by nonukes | 2016-08-03 18:25 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

安倍政権の「リーマンショック前夜」茶番劇に騙されてはならない 第2段

安倍政権の「リーマンショック前夜」茶番劇に騙されてはならない 第2段
小坂正則
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佐高信氏の著書は実に的を射た作品です


https://youtu.be/MugJG7WAMHs



政治の劣化はマスコミの劣化にも原因がある

5月30日に安倍首相は同日夕方に開かれた自民党の役員会で、こんなことを言い出したらしい。「私がリーマンショック前の状況に似ているとの認識を示したとの報道があるが、まったくの誤りである」と。世界中の人びとが自分の耳を疑ったのではないでしょうか。確かに映像にも残っているし、何度も何度もリーマンショックの時と同じ経済状況だと説明していました。動画を見れば誰にでもそれがウソだとはすぐに分かります。
そういえばこの方はこんなことも言ってましたよね。「これまで私はTPPに断固反対とは1度も言ったことはない」と。野党時代の安倍晋三総裁の写真入り自民党ポスターには「TPP断固反対」とちゃんと書いていますけど。
この方や元大阪市長橋下はウソをついても自分がウソをついているとはどうも気づかない精神疾患のようなのですが、私は今回この「ウソ」を取り上げているのではありません。
民進党の安住国対委員長の31日の記者会見で喋っていることが実にこの間の安倍政権の本質を得た発言なので、その関連のことを書いてるのです。
つまり、こんな見え透いたウソをついているのにいちいち付き合っていたらたまったものではないからです。この方のような反知性主義にはまともに反論している方がアホらしくなってきますが、マスコミはキチンとそのことを批判して、鋭く追及することが彼らの仕事なのではないでしょうか。首相の記者会見で、なぜ予定質問だけではなく、「あなたはいつ何時にこう言ってますよ。そんなウソを突いても国民はみんな知ってますよ」と質問や批判を浴びせないのでしょうか。民主党政権時代の鳩山首相や菅首相へ何度も何度も繰り返し行った嫌がらせ質問や「死の街」発言でクビになった鉢呂経産大臣を追及して辞めさせたマスコミのねちっこいバカげた追及精神はどなぜ消えてしまったのでしょうか。元々マスコミ連中は安倍の味方なのでしょうか。政府公報のNHKや読売ならいざ知らず、朝日、毎日、東京は今こそあなた方の出番ではないでしょうか。

この問題は、これを問題としないマスコミと裏で糸を引く者たちの責任

民進党の安住国対委員長の会見は見事です。ちゃんと的を突いた発言を行っています。これだけウソをつき続ける安倍首相を「またいつものウソが始まった」と言って、慣れっこになって批判の矛先を向けようとしないマスコミが一番大きな責任です。NHKしか見ない国民が60歳以上では3割くらいいるそうですが、それでも7割の国民は民放や新聞も見ています。桝添東京知事などのどうでもいいような小物をバッシングするけど大物の甘利TPP元大臣を追及しないマスコミとは一体何なのでしょうか。マスコミには調査報道など全くやる気がないようです。日本の調査報道を担っているのは文春など一部の週刊誌だけです。日本の危機は政治の危機でもあるのですが、第四権力と言われるマスコミの危機でもあると私は思います。
安住国対委員長は会見で問うています。「これはあなた方マスコミが問われていることなんですよ。私はあなた方へ聞きたい。なぜもっと厳しく安倍首相を追及しないのですか」と。安倍の広報部隊と化したNHKは論外として、読売・産経・日経も端から期待はしていないけど、朝日・毎日・東京・中日などの良心的なマスコミ各社が安倍を追及しない弱腰の良心的なマスコミ各社にこそ私は問いたいのです。「あなた方が政権の腐敗や茶番劇をちゃんと追及しなければ、この国の劣化はますます進み、取り返しのつかない状況に陥ってしまいかねませんよ」と。それにマスコミが言いにくい宗教への批判も必要です。

ネトウヨを支えているカルト教団

この国を支配しているのは一見したら安倍政権を中心とした自民党のように見えますが、実は自民党ではないのです。だって、自民党をもし公明党が選挙協力しなければ小選挙制度の衆院選挙は自民党完敗です。公明党の各選挙区でたたき出す2万票から3万票が勝敗を分ける大きな決定打なのです。つまり、今の自民党議員は図体だけはでかくても、公明党が居なければ選挙さえできない弱体政党なのです。
しかし、巨大宗教組織を新聞各社は一切批判はしません。いえ、できないのです。なぜなら新聞購読者激減の時代に各県で何万という購読者を一気に失うことなどできないからです。だから宗教、特に大きな宗教団体にはどんな不正があってもできるだけ触りたくないのです。しかし、安倍の暴走を止められない平和の党とは一体何なのでしょうか。結局、私たちが一番問題にしなければならない連中とは、バカである当事者ではなく、バカを裏で糸を引いて、バカをのさばらせている組織にこそ責任の大半があるんだということではないでしょうか。私はそんなカルト宗教と一体の政党を許すわけにはいきません。

マスコミによる批判の声を大きくさせるのは私たちの責任

しかし、下にあるようにひ弱な毎日新聞も精一杯安倍を批判しています。この批判を全有権者に届けなければなりません。しかし、マスコミに頑張ってくれることを私たちが何もしないでただ期待をしてじっと待っていても彼らはこれ以上動けませんし、動こうとはしないでしょう。これ以上孤立して動いたら官邸の集中攻撃を受けるかもしれないのが恐ろしいのです。だから批判の声を私たちが大きく上げれば、弱腰のマスコミも少しずつ大きな声になるのです。ネットだけで騒いでも限界です。ネットを見ない高齢者に取ってはネットは無縁です。生の声で伝えるしかありません。それもNHKの朝ドラとNHKニュースしか見ないでNHKの言うことだけを断固として信じているような高齢の有権者を口説き落とさなければならないのです。

日本会議・ネトウヨやカルト教団に負けない声を上げよう

カルト教団は自民党のためにすでに必死で参院選の行動を行っています。それに負けない程の行動が私たちには必要です。でも、そんな組織力は私たちにはありませんよね。ないならこちらはムードで行くのです。カルト教団を嫌っている保守的な人びとにやんわりと「宗教政党が政権を取るのって政教分離に違反すると思いませんか」とか。「平和憲法9条があったから戦後70年以上も平和が守られたのですよね」とか。「民主党はいやだけど戦争に突き進もうとする安倍政権に少しお灸をすえなければなりませんよね」とか。
「今度は野党もまとまったんで、野党候補が勝ちそうですよ。自民党が強すぎるのもよくありませんよね」とか。参院選直前の今こそまだ投票先を決めかねている有権者への働きかけが大きな効果を発揮するのです。諦めずにまずは自公3分の2の議席を阻止することを目標に頑張りましょう。




https://youtu.be/prEr2o7zsYs

首相、増税再延期決定(その1)
「リーマン資料」極秘準備 経産主導、財務・外務反発

毎日新聞2016年6月1日 東京朝刊

安倍晋三首相は参院選と同時に衆院選を実施する同日選の見送りを決めた。来年4月の消費税率10%への引き上げを再延期するかは、首相の解散戦略とも深く関わり、安倍政権の行く末を大きく左右する重大な決断だった。
自民党が、来年4月の消費税率10%への引き上げを2年半先送りする安倍首相の方針を了承した5月31日。主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)の報告のため、党本部を訪ねた関係省庁の官僚らが、ある資料への見解をただされた。

「緩やかな回復基調が続いている、とした月例経済報告とはかけ離れた認識です」(内閣府幹部)
「共有はしているが、我々が承認したものではありません」(財務省幹部)
彼らが一様に距離を置いた資料は、首相がサミット初日の討議で各国首脳に示した、A4用紙4枚のグラフやデータ類だ。
「世界の商品価格はリーマン前後の下落幅と同じ」「新興国の投資伸び率はリーマン後より低い水準」−−。現在の新興国の景気減速と2008年のリーマン・ショックを比較する数値が並ぶ資料は、政府関係者らの間で「リーマン・ペーパー」と呼ばれ、首相がサミットで世界経済の「リスク」を強調し、外的要因による増税先送りを主張する補強材料としての役割を果たした。作成は経済産業省出身の今井尚哉・首相政務秘書官と菅原郁郎・同省事務次官らの「経産省ライン」が主導したとされる。
ペーパーは、サミット開幕を2日後に控えた24日、首相官邸で開かれた関係省庁の「勉強会」の席上、突然配布された。予定通りの増税実施を求める財務省にとっては「寝耳に水」(幹部)。財務省2階の大臣室に駆け込んだ幹部からペーパーを見せられた麻生太郎副総理兼財務相は「何がリーマン・ショック前だ。変な資料作りやがって」とうなった。
その直前、官邸から「ペーパーを首脳会議で示す」との方針を伝えられた外務省にも困惑が広がった。首脳レベルでの合意に向けた事務当局者レベルの折衝はすでに山場を迎えており、懸念の声が次々と上がった。だが、外務省関係者は「今井さんからの返答は『示すと言ったら示す』だった」と振り返る。

首相は26日の討議で、G7各国首脳にペーパーを示し危機感を訴えた。当日初めてペーパーを目にした首脳らには当惑が広がり、キャメロン英首相は「危機とまで言うのはいかがなものか」と反論した。
首脳宣言の表現は最後まで調整が続き、結果的にトーンダウンした表現で決着した。ところが、首相は27日のサミット終了後の記者会見で「世界経済が通常の景気循環を超えて危機に陥る大きなリスクに直面している」と強調し、増税先送りをにじませた。首相の会見原稿を用意したのも経産省ラインだった。
 市場からは「米国が利上げに動こうとしているのに世界経済は危機目前などと言うのは、国際的に恥ずかしいこと」(国際金融関係者)との声すら上がる。それでも官邸が批判を承知で材料提示に奔走したのは、「リーマン・ショックや大震災のような事態が発生しない限り増税を実施する」と繰り返してきた首相の増税延期判断を正当化するためだった。
by nonukes | 2016-06-01 15:54 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

伊勢志摩サミットで「リーマンショック前夜」と安倍首相が言っても各国首脳は騙せなかった

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伊勢志摩サミットで「リーマンショック前夜」と安倍首相が言っても各国首脳は騙せなかった
小坂正則

26日、27日と開かれた伊勢志摩サミットは安倍政権に取って参院選前にどれだけサミットで支持率を上げられるかが最も重要なテーマだったのでしょう。もともとサミットといってもそんなに大きなテーマもなく、米オバマ大統領は辞め前で、ジェレンドとして名声を残すための広島訪問の方が重要な日本訪問のようだし、ヨーロッパ各国も日本から何か重要な経済政策の提案が出てくるなど何の期待もしてない会議だったのです。
しかし、「アベノミクス」の失敗でいくら金融緩和や財政出動をジャブジャブやっても景気は上向かない日本経済に打つ手を失った日銀と安倍政権が考えた最後の手が、サミットを使って、「世界経済が破綻寸前だから日本は消費税先送りする」という理由付けに利用したかったのです。そして政権の支持率が上がった勢いで参院選を乗り切ろうと考えたのでしょう。しかし、実態はサミット参加各国に比べて日本だけが成長率がマイナスで各国はそこそこプラスに上向いているというのに、自国政権の選挙の出汁にサミットを私物化して、「リーマンショック前と同じ世界経済状況」と恥ずかげもなくウソをつくことにはさすがの首脳も呆れて、「それには同意しかねる」ドイツ、イギリス、フランスの大統領から批判が上がったそうです。でも、サミット効果は100点は取れなかったにしても、60点は取れたようなもので、安倍政権に取ってサミットは大きな効果となったようです。サミット前後の支持率は40数パーセントから10ポイント上がって50数パーセントになったようです。

NHKをはじめ真実を報道しない御用マスコミ

安倍提灯新聞の日経読売産経は当然のこと、朝日毎日もサミットで演じられたでっち上げ「リーマンショック前夜」に対して批判のトーンが弱腰です。あれだけ世界の首脳を欺くような資料を揃えて、吹きまくったのですから、もっと徹底的な批判を加えるべきなのですが、新聞各紙は全体としていい子になってしまったようです。それに比べてNHKは相変わらず政府公報としての役割を全面的に担っていて、各国の批判を伝えるようなことはほとんどありません。NHKしか見ない国民は「本当にリーマンショックが来るかもしれない」と思ってしまいそうです。
ちなみに『朝日新聞』2016年5月28日朝刊3面の記事「首相『リーマン』7回言及 G7議長会見,増税再延期の口実に?」は,こういう事実を指摘している。
 a) フランスのオランド大統領は〔5月〕27日の会見でリーマン・ショック直後の状況について触れ,「かつては,全首脳が『われわれが危機の最中にいる』ということを認識していた」と指摘。今後,危機に陥る可能性は排除できないとしつつも,「いまはむしろ,私たちは危機の後にいる」と述べた。
 b) 27日付の英フィナンシャル・タイムズ紙は「(英国の)キャメロン首相は世界経済について楽観的な見方だ」という英政府報道官の発言を引用し,ドイツのメルケル首相やキャメロン首相が,安倍首相が発した世界経済の悲観的な見通しに同調していないと報じた。
 c) 英タイムズ紙(電子版)は「世界の指導者は安倍首相の懸念に同調せず」との見出しの記事を掲載。安倍首相の「リーマン級」発言について,国内の政治的難局の打開策だと報じ,公約に反して消費増税を延期するために,差し迫った金融危機への警告にG7首脳のお墨付きをえようとしたものだと分析した。
 d) ドイツの経済紙ハンデルスブラットも「安倍氏がG7で新たな経済危機を警告したが,財政出動にG7参加者は共感していない」と報道。メルケル首相は「世界はある程度,安定した成長状態にある」との認識を示したと伝えた。
以上のようにこの国の有権者の大半は安倍政権の思惑にはまってしまって、参院選で自民党の得票に大きな効果を与えることでしょう。

マスコミが報道しないウソを暴くビデオニュース

有料動画サイトのビデオニュースの無料版でサミットの裏で何が行われていたかを追及した番組が流れています。「「リーマンショック前夜」を裏付ける資料を作ったのは誰か。未遂に終わったサミットを国内政争の道具にする計画」という30分弱の番組で、官邸が外務省をも騙して、ウソのいい加減な資料を作成して、各国首脳に演説したのかが分かる番組です。ぜひ視聴してください。無料ですし、大手マスコミが流さない真実をじっくり見ることができます。民進党のサミット調査団が外務官僚を呼んで追及した内容などおもしろい番組です。「NHKに騙されている多くの国民へどのようにして真実を伝えるか」を考えさせられる番組です。乞うご期待!




「リーマンショック前夜」を裏付ける資料を作ったのは誰か
未遂に終わったサミットを国内政争の道具にする計画

ニュース・コメンタリー (2016年5月28日)

 安倍首相のサミットを国内政争の具に利用する計画は、失敗に終わった

https://youtu.be/b5QbxkRd_ho

一部メディアが報じているように、安倍首相はサミットの討議の場で、「リーマンショック直前の洞爺湖サミットで危機の発生を防ぐことができなかった。その轍は踏みたくない。世界経済は分岐点にある。政策対応を誤ると、危機に陥るリスクがあるのは認識しておかなければならない」と話し、積極的な財政出動の必要性を訴えたという。
しかし、イギリスのキャメロン首相らから、「危機は言い過ぎだ」などの指摘が出たために、サミットの共同声明の世界経済に対する認識のくだりはかなりトーンダウンした内容になっていた。実際、海外のメディアでは、安倍首相の世界経済の「危機」に関する認識が、他の首脳との間で温度差があったことを指摘する記事や論説が目立つ。
安倍首相は来年4月に予定される消費増税について、「リーマンショックや大震災のような事態が発生しない限り実施する」と国会などで発言してきた。世界の指導者が集まるサミットの場で、現在の世界の経済情勢がリーマンショック前に似ているとの同意を得ることができれば、晴れて増税先送りの口実にできたはずだった。
しかし、さすがに世界の首脳たちは、さしたる根拠もなくリーマンショック前夜の危機を吹聴することには慎重だった。

それにしても、世界の指導者たちが世界的な問題を討議する場であるサミットを、小手先の国内政治目的で利用しようなどと考えるのは恥ずかしいことだ。特に議題を設定する強い権限を持つホスト国の首相が、そのようなことをしていては、サミットを主催する資格が疑われる。
しかし、今回、安倍首相がサミットの場でリーマンショックを持ち出した背景には、もう一つ根深い問題が潜んでいた。それは、今回のサミットでは安倍首相並びに首相官邸が、自らの政治目的達成のために、他の政府の部局とは無関係に単独で暴走していた疑いがあるということだ。そして、それが露呈したのが、27日に国会内で行われた民進党による外務省のサミット担当者へのヒアリングだった。
民進党のサミット調査チームは、サミットの討議の場で首相が唐突にリーマンショック前夜を持ち出した際に各国の首脳に提示した4枚の資料の出どころを問題視した。首相には日本の指導者として、自らの政治的な判断で様々な交渉を行う権限があることは言うまでもない。しかし、今回首相が「政治的判断」でリーマンショック前夜を持ち出した際に使われた資料には、日本政府が正規の手続きで採用し発表していた世界経済の状況判断とはかけ離れた内容のことが書かれていた。
首相がサミットの場で持ち出した「リーマンショック前夜」の認識の前提は、政府の正規の経済判断とは全く無関係に一部局が独断で単独で作成したデータに基づくものだったのだ。
そのペーパーにはIMFのコモディティ・インデックスや新興国の経済指標などが印刷されており、それらのデータがリーマンショック前のそれと似ていることを指摘する注釈が書き込まれていた。現在の世界経済がリーマンショック前の状況と似ていることを無理やりこじつけるために、使えそうなデータを恣意的に引っ張ってきただけの、およそサミットの場で首脳たちに配布するに値するとは言えない、やや怪文書に近い代物だった。
民進党のチームはサミットを担当する外務省経済局政策課の担当者を国会内の会議室に呼びつけ、その資料の出どころを問い質した。なぜならば、その資料に反映されていた世界経済の現状認識は、その僅か3日前に政府が月例経済報告で示した認識と180度異なる内容だったからだ。
安倍政権は5月23日に開かれた「月例経済報告等に関する関係閣僚会議」の場で、世界経済は「全体としては緩やかに回復している。先行きについては、緩やかな回復が続くことが期待される」とする2016年5月の月例経済報告を了解していた。
5月23日に安倍首相自らが出席した関係閣僚会議で「全体としては緩やかに回復している。先行きについては、緩やかな回復が続くことが期待される」とする判断を決定しておきながら、3日後のサミットの場では、「リーマンショック前と似ている危機的な状況」と説明し、誰が作ったかもわからない資料が各国首脳に配布されていたのだった。
民進党のチームに呼ばれた外務省経済局政策課の浪岡大介主席事務官は、資料の作成者は誰かを問われると当初、「自分も直前に見せられたので知らない」と回答したが、途中から事の重大さに気づくと前言を翻し、「自分たちが作ったものだが、詳細は言えない」との回答を繰り替えした。同じくヒアリングに呼ばれた内閣府の月例経済報告の担当者は、サミットで配られた資料の内容が政府が正規に作成した世界経済の現状認識とは大きく異なることを認めた上で、内閣府は問題となった資料の作成には関与していないことを明らかにした。同じくヒアリングに参加した財務相の担当者らも、「サミットのことは外務省に聞いてほしい」と繰り返すばかりだった。

安倍首相がサミットの討議の場でリーマンショックを持ち出した背景に、国内の政治的な思惑があったことは間違いないだろう。すなわち、サミットの共同声明に何らかの形でリーマンショックの文言を滑り込ませることで、消費増税延期の口実にしようというわけだ。有権者が嫌がる増税を選挙前に発表することで、7月10日にも予定されている参議院選挙や、場合によっては衆議院解散による同日ダブル選挙を優位に戦いたいという思惑だ。
しかし、かといっていきなり経済学者でもない日本の首相が、唐突に討議の場でリーマンショックを持ち出しても、誰も賛同はしてくれない。そこで、急遽、何者かに命じて、それを裏付ける資料を作らせたというのが事の真相なのではないか。そして、政府の経済見通しに直接関与する内閣府は無論のこと、サミットの討議の裏方を務める外務省でさえ、討議の直前までその資料の存在を知らされていなかったというのが事の真相のようなのだ。
サミットを国内政争を勝ち抜くための政治目的に利用することが、サミットに対する冒涜であることは言うまでもない。しかし、より深刻な問題は、仮にサミット参加国の首脳たちがホスト役の安倍首相の国内政治的な立場に理解を示し、「世界経済は危機的な状況にある」との認識を示す共同宣言が採択されてしてしまった場合、市場がそれに反応し、実際に危機を生んでしまう危険性があったことだ。世界の首脳たちが揃って「危機」を認定すれば、その判断には何らかの根拠があると市場が受け止めても不思議はない。
何にしても、首相が政府の公式見解とは全く無関係に、そしておそらく純粋に国内政治の党略的な動機から、サミットの場で危機を売り込もうと考え、何者かがそれを裏付ける資料を急ごしらえで作成していたのだとすれば、日本政府のガバナンスという点からも大きな問題がある。その真相は明らかにされる必要があるだろう。
ところが首相の記者会見では、そのような質問をする記者が質問の機会を与えられるはずもなく、国会は6月1日で閉幕してしまう。民進党は急遽国会での緊急の審議を求めたが、無論与党はこれに応じないため、この問題の真相はこのまま藪の中に置かれたまま封印されてしまう可能性が大きい。
サミットの政治利用を目論んだ挙句、他の首脳からこれを諫められ、阻止されたたという事実があったのかどうか、また、政府の公式見解とは全くかけ離れたところで官邸の暴走があったのかどうかを質す記者会見や国会が機能しない状況といい、日本の政治はどこまで劣化を続けるのか。ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。



伊勢志摩サミット
「リーマン級」に批判相次ぐ


毎日新聞2016年5月28日 

27日閉幕した主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)で、安倍晋三首相が「世界経済はリーマン・ショック前に似ている」との景気認識をもとに財政政策などの強化を呼びかけたことに対し、批判的な論調で報じる海外メディアが相次いだ。景気認識の判断材料となった統計の扱いに疑問を投げかけ、首相の悲観論を「消費増税延期の口実」と見透かす識者の見方を交えて伝えている。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は「世界経済が着実に成長する中、安倍氏が説得力のない(リーマン・ショックが起きた)2008年との比較を持ち出したのは、安倍氏の増税延期計画を意味している」と指摘した。首相はサミット初日の26日、商品価格の下落や新興国経済の低調ぶりを示す統計などを示し、自らの景気認識に根拠を持たせようとした。しかし、年明けに急落した原油価格がやや持ち直すなど、金融市場の動揺は一服している。米国は追加利上げを探る段階だ。英国のキャメロン首相は26日の討議で「危機とは言えない」と反論。FTは英政府幹部の話として「キャメロン氏は安倍氏と同じ意見ではない」と指摘した。
英BBCは27日付のコラムで「G7での安倍氏の使命は、一段の財政出動に賛成するよう各国首脳を説得することだったが、失敗した」と断じた。そのうえで「安倍氏はG7首脳を納得させられなかった。今度は(日本の)有権者が安倍氏に賛同するか見守ろう」と結んだ。
仏ルモンド紙は「安倍氏は『深刻なリスク』の存在を訴え、悲観主義で驚かせた」と報じた。首相が、リーマン・ショックのような事態が起こらない限り消費税増税に踏み切ると繰り返し述べてきたことを説明し、「自国経済への不安を国民に訴える手段にG7を利用した」との専門家の分析を紹介した。首相が提唱した財政出動での協調については、「メンバー国全ての同意は得られなかった」と総括した。
米経済メディアCNBCは「増税延期計画の一環」「あまりに芝居がかっている」などとする市場関係者らのコメントを伝えた。
一方、中国国営新華社通信は「巨額の財政赤字を抱える日本が、他国に財政出動を求める資格があるのか?」と皮肉った。首相が新興国経済の減速を世界経済のリスクに挙げたことへの反発とみられ、「日本の巨額債務は巨大なリスクで、世界経済をかく乱しかねない」とも指摘した。
by nonukes | 2016-05-31 12:03 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

米国大統領選のバニーサンダース革命はまだ諦めてはいけない!

米国大統領選のバニーサンダース革命はまだ諦めてはいけない!
小坂正則
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日本の大方のマスコミは「サンダースはいつ大統領候補争いから下りるか」と、伝えています。私も残念ながら、サンダース大統領の可能性は消えたのだろうと考えていましたが、ここにきて大きな逆転劇が起こる可能性が出てきたのです。「サンダース氏が独立候補として大統領選に立候補する」可能性が残っているというのです。
米大統領選後半に突入したいま、米民主党の大統領候補バニーサンダース人気はうなぎ登りに拡大しているそうです。なぜなら25歳以下の若者の80%がサンダースを支持しているからです。3ヵ月前まで民主党のクリントン候補と共和党のトランプ候補の支持率の差はクリントン候補が10%の差をつけて高かったのが、最新の世論調査でトランプが0.2ポイント差でクリントンを上回ったというのです。その勢いは止められようがありません。このままでは本当に史上最悪の大統領が誕生するかもしれないと米国の支配者たちは戦々恐々なのだそうです。これまで通用していた当たり前のことがトランプには通用しないからでしょう。しかし、サンダース対トランプの場合は平均で10.8ポイント、サンダースリードなのです。このため、「民主党内でも「候補者選びは慎重に」といった声も出始めている」と土方細秩子 (ジャーナリスト)は伝えています。

「スーパーデレゲート」という民主党特別代議員の数で候補は決まる

「民主党には代議員総数4,763に対し、712人の特別代議員がいる。共和党も代議員総数2,472に対して、126人の特別代議員がいる。その数は民主党で15%、共和党5%に過ぎないが、今回のように圧倒的に強い候補が不在で接戦になった場合や、多数の候補が乱立した場合などは、特別代議員の意向が候補者選びの結果を左右する可能性は十分にある。」といわれているのです。この特別代議員は特別な投票権を持っていて、州で割り振られる代議員の選挙を経ることなく1票の投票権を持っているのです。しかも、民主党の712人の特別代議員の9割以上がクリントン支持なのですから、現在ヒラリーとサンダースの全代議員得票差は僅か300しかないのに、もしサンダースが一般得票数をヒラリーよりも上回っても特別代議員の700票を足せば負けは確実なのです。
では、なぜサンダースは敗北を認めて選挙戦を止めないのでしょうか。最後まで全力を尽くして特別代議員票を寝返らせる作戦なのかもしれませんが、現実的にはほとんど不可能です。民主党の特別代議員は利権や官僚など決してサンダースを支持する若者などの考えとは真逆の米国政治そのものだからです。サンダースの倒すべき一番の敵はまさにこのスーパーデレゲートの代議員たちだからです。
しかし、ここでもう一つの大きなチャンスが現れるかもしれないのです。共和党のトランプの大統領候補決定は確実ですが、共和党がトランプを落とすために第二の候補を無所属で出す可能性が出てきたというのです。もし、共和党のトランプと共和党系無所属候補と民主党のヒラリークリントンに無所属候補のサンダースの4人が大統領選を争うようになれば勝敗は混沌としてくるからです。
サンダースは元々独立系の議員です。民主党の議員ではありません。大統領選に参入するために民主党に入っただけの人です。民主党には何の義理もないのです。米国の貧しい若者のアメリカンドリームが実現することを私は願っています。米国の大統領は世界の政治のトップリーダーだからです。
流血を伴わない米国革命でサンダースが大統領になれたら、この革命は世界中に広がり、格差のない社会と戦争と餓えのない世界を人類は初めて獲得できるかもしれないのです。ガンバレサンダース!

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元共和党の第三の候補ゲーリー・ジョンソン元ニューメキシコ州知事が名乗りを上げた

5月30日のニュースで第三の大統領候補が名乗りを上げたと伝えてます。下の毎日新聞によると、三者の支持率はトランプがトップで42%。ヒラリークリントンが39%に続き、ジョンソンも10%と伝えています。これにサンダースが無所属で立候補したらどう変わるかは分かりません。ジョンソンが伸びればトランプの支持率は下がるでしょうし、この世論調査ではサンダースが居ませんので、4人がそろえばガラリと支持率が変わる可能性が出てきそうです。米国民の中に、サンダースもヒラリーもいやだという層の動きが勝敗を大きく変える可能性があるからです。最後まで米大統領選から目が離せなくなってきました。後はサンダース氏がいつ無所属で立候補を表明するか時間の問題かもしれませんが、ここは慎重にサンダース氏は動くことでしょう。
サンダース氏の最も最良の選択は、土壇場でヒラリーを民主党の一般党員の投票で上回ったにも関わらず、大統領候補になれなかったという結果を出して、民主党の中から「大統領候補をサンダースに変えろ」という声を巻き起こして、それでも民主党がヒラリーを選択した時に、若者を中心に「サンダースを担ぎ出そう」という動きに背中を押されて、立候補するという全国的なムーブメントを作り出すことが必要だと思います。
これはもう99%の若者や弱者による市民革命が米国で起きつつあるのです。


米大統領選
「第三の候補」浮上 2大政党候補好感度低く

毎日新聞2016年5月30日

【ロサンゼルス長野宏美】米大統領選で共和、民主両党以外の選択肢として注目されている小政党「リバタリアン党」は29日、フロリダ州の党大会で、ゲーリー・ジョンソン元ニューメキシコ州知事(63)を大統領候補に選出した。
リバタリアン党は1971年結党。自由至上主義で、市場経済や個人の自由を尊重する。政府の役割を縮小する「小さな政府」を唱える点では共和党に近く、人工妊娠中絶や同性婚などに寛容な点は民主党に近い。

ジョンソン氏は95〜2003年にニューメキシコ州知事を務めた。12年の大統領選で共和党の指名争いに出馬し、その後、リバタリアン党にくら替えして党の指名を獲得したが、得票率は1%以下だった。
同党は大統領選で1%以上の票を得たことがないが、FOXニュースが18日発表した世論調査の支持率では、トランプ氏の42%、クリントン氏39%に続き、ジョンソン氏も10%を獲得した。NBCテレビとウォール・ストリート・ジャーナル紙の調査(19日)では、第三の候補への投票を「検討する」と答えた人は47%で、12年の40%、08年の38%を上回った。
米国では現在の2大政党制が確立した20世紀以降、第三党から大統領は出ていない。だが、92年の大統領選で実業家のロス・ペロー氏が無所属から立候補して約19%の支持を獲得。共和党のジョージ・ブッシュ大統領(父)の票を奪い、ビル・クリントン大統領の誕生につながる一因になったとされる。

バーニー・サンダースという現象
アメリカに起きた革命
2016年05月25日(Wed)  土方細秩子 (ジャーナリスト)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6859

by nonukes | 2016-05-26 14:15 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

なぜ表現の自由が基本的人権の中で最も優越的な地位なのか

なぜ表現の自由が基本的人権の中で最も優越的な地位なのか
小坂正則

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http://www.videonews.com/commentary/160220-01/


この動画は私の推薦する動画です。なぜ安倍政権が放送に手を突っ込みたがるのか理由がよく分かります。


https://youtu.be/uhhoY7KkYt4

この動画の中では16分過ぎくらいからこの議論がはじまります。

憲法の意味をしらない首相を持った国民が最大の不幸だ

言論の自由が憲法の保障する基本的人権の中で、なぜ最も大切な権利なのかが実によく分かる一コマが国会で繰り広げられていました。私も漠然として言論の自由や思想信条の自由や表現の自由など精神的なもの「内的自由」が経済的な自由にまして重要なのかということは「心の自由の方が、物質的な自由よりも優先する」というように抽象的な意味では感じていたのですが、法的に説明することは出来ませんでした。
しかし、法律というものは文学とは違って法的論拠で証明されなければならないので、そこにはハッキリとした意味があったのです。
残念ながら、安倍首相は憲法の基本の基である、「内的自由の優越性」を法的に論証することは出来ませんでした。もちろん私も初めて知ったのですから、安倍晋三をバカだとは批判しません。ただ、私は一国民ですから何ら知らなくても問題はありませんが、一国の首相で、最高権力者がその程度ではこの国の行く末が実に心許ないではありませんか。だって、彼は「立憲主義」も、「私は大学で憲法を専攻していませんからよくは知りません」というような答弁をしているのです。

なぜ「表現の自由が優先するのか」中学校で教えるべきだ

安倍首相と民主党の論客の山尾志桜里議員の論争は実に胸のすくような、さすが元検察官だけあって、山尾議員の論理的な攻撃にタジタジな安倍首相でした。この論争はぜひ中学生や高校生の憲法の学習教材として活用してほしいです。


ここから中継です

山尾:『総理、このまえ、大串議員に、「表現の自由の優越的地位ってなんですか?」と問われました。この時、総理の答弁は、「表現の自由は最も大切な権利であり、民主主義を担保するものであり、自由の証。」という、かみ合わない、謎の答弁をされました。法律の話をしていて、『自由の証』という言葉を私は、聴いたことありません。』

と質問したのに対し(自由の証 笑)、安倍首相は事務方の官僚に教えてもらって

安倍:「ま、これは、あの、ま、いわば、法的に 正確にお答えをすればですね、経済的自由、そして、えー、精神的自由より優越をするという意味においてですね、えー、この表現の自由が重視をされている、ということでございます。」

正確にお答えすれば、って言いながら、経済的自由が表現の自由が含まれる精神的自由より優越する、って真逆のことを答えてしまっています(笑)。

「ま、いわば、表現の自由がですね、この優越的な地位であるということについてはですね、これは、まさにですね、えー、経済的な自由よりもですね、精神的自由がですね、優越をされるということであり、いわば、表現の自由が優越をしているということでありますが。いずれにせよ、ですね、それをですね、そうしたことを今、この予算委員会でですね、私にクイズのように聴くということ自体が、意味がないじゃあないですか。」

山尾:「総理、もう一度お伺いします。精神的自由が経済的自由より優越される理由、総理は今、優越されるから、優越されるんだ、といま、おっしゃいました。これは、理由になっておりません。これがわからないと、大変心配です。もう一度お答えください。どうぞ。」

と問い詰めると、安倍首相は

「内心の自由、これはですね、いわば、思想、考え方の自由を我々は もっているわけでございます。」と支離滅裂なことを言ってしまいました。
 内心の自由というのは、思想良心の自由や信仰の自由のように、人の内心にとどまる自由のことですから、自分の意見を外部に言う表現の自由とは違います。

 というわけで、安倍首相を散々やり込めた山尾議員は、やっと答えを教えてくれました。

山尾:・・総理は、知らないんですね。
なぜ、内心の自由や、それを発露する表現の自由が、経済的自由よりも、優越的地位にあるのか。憲法の最初に習う、基本の「き」です。経済的自由は、たいへん重要な権利ですけれども、国がおかしいことをすれば、選挙を通じて、これは直すことができるんです。
でも、精神的自由とくに表現の自由は、そもそも選挙の前提となる、国民の知る権利が阻害されるから、選挙で直すことができないから、優越的な地位にある。
これが、憲法で最初に習うことです。それも知らずに、言論の自由を最も大切にする安倍政権だと胸を張るのは、やめていただきたいと思います。」(国会論戦はここまでです)

(ここからは解説です)
もう少し解説しますと、報道機関が自由に取材や報道が出来て、国民が自由に情報を取得し、自分の意見も言える自由が表現の自由です。
 この表現の自由が保障されることによって、国民は自分の政治的な意見を持つことができ、自分たちの代表者である国会議員を選ぶことができます。
 逆に言うと、表現の自由が憲法違反の法律や行政処分で違憲状態にまで制限されると、国民の政治的意見が損なわれてしまい、国会議員の構成まで本来と違うメンバーが選ばれてしまうことになります。
 このような違憲状態で選ばれた国会議員は憲法違反の法律を改めようとは絶対にしないでしょう。なぜならそういう違憲な法律でこそ、自分は選ばれたんですから。
「精神的自由とくに表現の自由は、そもそも選挙の前提となる、国民の知る権利が阻害されるから、選挙で直すことができない」と言った意味です。(この中継の解説はEveryone says I love you !ブログより転載させて頂きました)

放送法を盾にして自民党がマスコミを脅すことがいかに憲法違反かがよくわかる

このようなスッキリした表現の自由が政治的に最も重要なのだという意味を国民に教えてくれた山尾議員に民主党の党首を岡田さんから山尾議員に代わってもらえば民主党の支持率は一気に安倍を抜くと私は思いました。今からでも遅くはありません。高市などのネオコン議員や安倍のような憲法知らない議員に比べて、山尾議員はこの国の進路を確実に安全な方向に進めてくれるだろうと私は確信しました。
マスコミの報道の自由がいかに大切なのか。それも政権政党はそこに手を突っ込んではならない理由が、この山尾議員の説明にあるのです。その意味で安倍政権がこれまで行って来た一連の報道に介入して来た行動が、自由主義国家であれば民主主義を守るためには、報道に対して国家権力が絶対に介入してはならない理由がよく分かるのです。
新聞や週刊誌に対しては放送法のような締め付けの条文はありません。放送法の第4条は憲法21条違反の可能性が高いのです。しかし、この法律は戦後のどさくさのなかで、当時の政府によってコッソリ入れられたそうです。GHQは戦後すぐに電波管理委員会という第三者機関が電波を管理していたのですが、当時の吉田首相が電波管理委員会の権限を剥奪したそうです。現在は総務省に電波の許認可権を与えているのです。放送法はもともと、戦前のNHKが戦争に荷担したことを二度と繰り返してはならないという意味で国家の介入から放送の独立や言論の自由を守るために出来た法律なのです。ですから、第4条は「放送事業者のモラルや精神的な心構えだ」という解釈が大半の法律家の意見だそうです。

安倍政権にこのままこの国を任せていたらとんでもないことになる

報道の自由の議論が一昨年の暮れ頃から活発に行われるようになっています。一昨年の年末の衆院選で、安倍首相がTBSのニュース23の番組に生出演したとき、「アベノミクスの恩恵を私は受けていません」という街頭インタビューの声に反論して、「アベノミクスの恩恵を私は受けていますということをテレビに向かっていう人はいませんよ」とか「アベノミクスの恩恵を受けている方の声も拾ってください」というような反論をしたことから始まったのです。そして、そのニュースの前後に自民党が東京のテレビ各局に「衆院選の報道には公平な報道を行うように」という要請文を出していたのです。それが「報道の自由への侵害に当たるのではないか」という批判が上がったきっかけだったのです。
その後、放送法第4条2項の「政治的に公平であること」や4項の「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」という条項があることから、高市総務大臣が「放送局が著しく放送法の第4条に違反を繰り返すようなことを行えば電波停止を行使することもあり得る」と答弁したのです。
為政者は自分への批判は国家への反逆だと思ってしまいます。中国では国家権力や習政権を批判すれば国家反逆罪の罪に問われます。北朝鮮では金政権を批判したら生命がなくなります。そのように「国家権力を持った者は自分だけが正しくて私を批判する者はみな間違っている」と思いたくなるのです。そして、反対派への批判が暴力的な実力行使に発展して行くのです。自由主義国家では、だから表現の自由がそれを止める大きな歯止めの役目を担っているのです。しかし、その歯止めを壊しそうとしている、安倍政権がこのまま続けばやがて日本も歯止めが利かなくなり、中国や北朝鮮のように息苦しい国になることでしょう。
by nonukes | 2016-03-10 11:25 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

  小坂正則