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小坂正則の個人ブログ

カテゴリ:福島原発事故( 64 )

福島原発事故費用21.5兆円増額は終わりの始まり

福島原発事故費用21.5兆円増額は終わりの始まり
小坂正則
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どこまで増えるか誰にも分からない廃炉費用

東電福島原発事故から来年の春で6年目を迎えようとしています。そして毎日7千人の作業者が廃炉作業に従事していますが、福島原発の汚染水対策も核燃料の取り出し作業計画も全く何も進んでいません。しかし、事故処理費用だけは着実に増え続けています。これまで合計で11兆円と見積もられていた事故処理費用が21.5兆円かかると2月9日に経産省は試算を公表しました。
その内訳は廃炉費用が2兆円が8兆円、除染費用2.5兆円が4兆円、賠償が5.4兆円が7.9兆円、そのほか除染土壌の中間貯蔵費が1.6兆円で、計21.5兆円だそうです。ただ、この見積もりは現在想定される経費であって、今後増える可能性もあると世耕経産相は話しているのですが、いったいどこまで増えるのかは誰にも分からないのです。

青天井の廃炉費用を国民に求める前にやることがある

経産省は新電力の送電線使用料金に、賠償費用の7.9兆円を負担してもらおうというのが今回の大きな目的なのです。新電力利用者の平均家庭で月額18円程度ですと説明していますが、何と30年間です。この経産省案には様々な問題が隠されています。第一にはいったいいくらの事故処理費がかかるか誰にも分からないことだと言うことです。考えて見てください。最初から巨額の事故処理費がかかると官僚が言うはずはありません。小出しに次々と見積額を上げていくのです。福島原発事故のロードマップによると40年かけて廃炉処理を行うというのですが、その費用が僅か2兆円のはずはありません。最初から50兆円とも100兆円とも言われていたのですが、そこで初めて2兆円から8兆円へと見積額が上げられたのです。あと数年すると次には20兆円と言って来るでしょう。
確かに除染費用と賠償費は一定程度予想がつきますが、これまで人類が経験したことのない核燃料デブリを回収するという廃炉費用は想定が不可能なのです。
このような国民負担を強いる経費捻出案を作るなら、少なくとも「原発は安くはありませんでした」と国民に謝罪することが計画を発表する前に行うべきことではないでしょうか。
誰も謝りもせず、「それでも原発は安いです」と、言う裏で「広く国民負担にお願いしたい」というのは、余りのも虫のいい話ですし、道理の通らないことではないでしょうか。

電力自由化をなし崩しにさせる「託送料金への負担案」

経産省の案には2つ目に次のような問題があります。それは今年の4月から始まった「電力全面自由化」により、曲がりなりにも一般家庭でも自由に電力会社を選べるようになったのですが、「原発がいやだから新電力へ変えた」消費者にも原発のツケを払わさせるなら、この先第二、第三の福島原発事故が起きても電力会社は心配いらないと思って、安易に原発の再稼働を繰り返していくことになるからです。事故が起きたらその費用は国と消費者が見てくれるという安易な考えで原発を推進することは、原発企業のモラル崩壊が生じているのです。そして、「託送料」に原発事故費用を紛れ込ませる方法が当たり前になったら、次は必ず廃炉費用の見直し額もここに入れ込むようになることは間違いないでしょう。だって、送電線使用料は競争のない一番紛れ込ませやすい所だからです。今は新電力の顧客は3%から4%ですが、これがどんどん増えていったら原発企業の発電コストは新電力の消費者がこれまで負担してくれた原発事故費用も残った顧客へ負担してもらわなくてはならなくなって、電力会社は「ますます原発の発電コストが跳ね上がる」という恐怖に震え上がっているのでしょう。しかし原発企業は「原発が一番安い」と、いまだに言うのですから「原発の発電コスト」に廃炉費用や核のゴミ処理費用など積み上げるべきなのです。
実は本心はこうです。「今ある原発は最後まで使って元を取りたい」というだけなのです。「作ってしまった原発は動かせば儲かる」というだけの論理なのです。この考えは後先何も考えないで、「今だけ、金だけ、自分だけ」という無法・無責任な企業論理なのです。
しかも、今回は発表されていませんが、各電力会社の廃炉費用もこの託送料金へ紛れ込ませようという案が検討されていたのです。それはどういうことかというと、全国の30年以上の原発17基の内14基が廃炉積立金が不足しているというのです。(東京新聞2012年6月29日号)そこで、その積立金不足分や、これから廃炉に取りかかる5原発の廃炉費用が見積もりよりも多額になる可能性が高いので、その費用も託送料に紛れ込ませようということがまことしやかに議論されていたのです。さすがに「一気にあれもこれもと託送料に紛れ込ませれば国民の反発を招きかかねない」ことを恐れて今回はやめたのかもしれませんが、またぞろ出てくることでしょう。

なぜいまだに原発の発電コストは一番安いと言うのか

資源エネ庁が2012年以後に出した試算ではなぜか原発は10.1円という試算ですが、これには大きなウソが隠されています。この発電コストは、試算ですから、前提があるのです40年間事故がなくて稼働率80%運転の場合の試算なのです。しかし、現実は大事故を起こしていますし、電源開発促進税という税金を毎年3千億円以上もつぎ込んで、核のゴミ処理費など見えないコストは隠された中で、10.1円は1つのモデルケースの発電単価なのです。
ですから立命館大学の大島教授によると今回の21.5兆円を上乗せした原発のコストは13.1円で、最も高い発電単価だったのです。ですから資源エネ庁の発電コストは隠されたコストを引き剥がした「モデルケース」という国家官僚による「騙しのテクニック」なのです。

脱原発実現のために新電力へ乗り換えよう

今年の4月から始まった「電力全面自由化」によって、一般家庭でも新電力などに乗り換え可能になりました。九州ではグリーンコープ生協も来年から新電力事業に参入します。福岡県みやま市はみやまスマートエネルギーという電力会社を立ち上げました。大分県民も購入可能です。大分県内には「大分新電力」という地場企業もできました。電力自由化のためには問題は山積みですが、何はさておき、まずは「新電力への乗り換え」が大切です。九州管内では2%そこそこしか乗り換えが進んでいません。もうすぐ自由化から1年が経とうとしているのに、大分県内の一般家庭40万軒の2%は8千軒しかありません。これでは九電に取っては痛くもかゆくもないでしょう。せめて2割、3割と新電力へ乗り換えが進んで来ると、ジワジワと電力会社の経営にも堪えてくることでしょう。今回の託送料への紛れ込ませ案などによって電力会社がどれほど不当であるかが白日の下にさらけ出させて、このような企業倫理の崩壊した企業へお灸をすえるためにも、一軒でも多くの方が新電力へ乗り換えることを提案します。
私たち一般家庭の電力消費者は、このような不当な経産省案を潰すために「新電力への乗り換え」という手段が最も効果的な抵抗の方法なのです。



【声明】事故処理・賠償費用の託送料金への上乗せに反対
東電の責任をあいまいにした国民負担増加は許されない

FoE Japan2016年12月09日


FoE Japanは、東京電力福島第一発電所事故の賠償・事故処理費用と、老朽原発の廃炉費用を、あらたに広く国民負担とするための制度改革は、福島第一原発事故の責任をあいまいにし、原発事業者を不当に保護するものとして、強く反対します。
福島第一原発事故からまもなく6年、原発事故の被害は収束するどころか、長期化によりますます深刻化しています。長期にわたって続く汚染への対処は、数十年、百年単位の問題であり、生活を奪われた被災者の苦悩は今も続いています。
そのような状況がありながら、3か月にも満たない、経済産業省の審議会での議論で、原発の事故処理、廃炉を実質的に国民(電力利用者)が支援するしくみを導入することはゆるされません。FoE Japanは、下記の視点から今回の制度改正に強く抗議します。

1.東京電力の経営陣、株主、債権者の責任が問われていない
東電救済のために、すでに「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」が設立され、交付金などの形で多くの国税等が東京電力に流し込まれています。今回の制度改革で、託送料金を通じて、賠償費用を 広く電力利用者に担わせることが可能になります。
福島第一原発事故の賠償・事故処理は、東京電力が一義的に責任を負うべきであり、その結果、債務超過に陥るのであれば、破たん処理を行うのが順当です。いままで株主・債権者が利益のみを享受し、経済的な責任から免れるのは、資本主義のルールに反するばかりか、事故を引き起こした東電の責任を国民が広く肩代わりすることは、「汚染者負担の法則」にも反します。東電の法的処理の上で、はじめて不足分を税金等から補てんするべきでしょう。

2.「原発の事故処理・廃炉費用が莫大」が明らかになったいま、まずは政策変更をすべき
今回の議論は、原発の事故処理・廃炉費用が莫大であることを、国も認めざるを得ないくなった事態であると言うことができます。「原子力はコストが低廉」とし、原発を保護し温存していく政策の撤回・変更なくして制度改革のみを議論することは許されません。

3.今後の大事故についても、同様に国民負担にすることができてしまう
今回、原発事故の賠償費用として、「過去にさかのぼって積み立てておくべきだった」という、通常考えられない論理により、「過去分負担金(3.8兆円)」の回収が提案されました。さらに、そのうちの一部(2.4兆円)について、2020年から40年にわたり、託送料金で回収することとされています。
このような論理が認められるならば、今回の制度変更を「前例」として、今後事故が起こった際にも同様に託送料金での回収が提案されることが十分に考えられます。

4.電力自由化の趣旨に反する
そもそも電力自由化のなかで、原子力事業者が負うべきコストを、託送料金を通じてすべての電力利用者が広く負担するしくみを作ることは、原子力を不当に保護することになり、電力自由化の趣旨に反しています。発電事業者が費用を負担しきれないような発電方法は、当然排除されるべきです。

5.国会での議論もない拙速で限定されたプロセスであり、民主主義に反する
東京電力の事故に対する責任、賠償、そして今後のエネルギー政策の根幹にもかかわる重大な議論にもかかわらず、国会での議論もなく、わずか3か月の経済産業省の審議会の議論で原子力事業者救済の制度だけ先につくってしまうという進め方そのものが、民主的であるとは考えられません。広く、国民的議論を行うべきです。

*FoE Japanも参加するパワーシフト・キャンペーンでは、9月21日に声明「『原発コスト安』は嘘だった―国民への8.3兆円負担転嫁ではなく、原発政策の転換を」を発表し、幅広い賛同を募っています。(12月14日提出予定、12日締切)
http://power-shift.org/info/160921/

*11月24日、「託送料金での回収」の是非を問う新電力アンケートの結果を発表しました。
http://power-shift.org/info/activity_161124/

by nonukes | 2016-12-10 12:34 | 福島原発事故 | Comments(0)

甘利明大臣の「斡旋疑惑」は原発利権政治家の当然の末路

甘利明大臣の「斡旋疑惑」は原発利権政治家の当然の末路
小坂正則
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先週発売された「週間文春」で“口利き”の見返りに多額の賄賂を受け取っていたと実名告発された甘利明・経済再生相。告発者は録音テープなどの物的証拠も保持しており、金銭授受が事実であることは間違いないでしょう。この男がどんな政治家であるかを私たち九州の人間にはよく分かりませんが、神奈川出身の代議士で、原発事故までには東電によるパーティー券購入のお得意政治家の10指に入る東電お抱えの政治家だったようです。彼には東電と関連企業からだけで年間1千万円ほどのパーティー券などの政治資金が渡っていたそうなのです。
しかもこの甘利代議士は本来山崎拓派の派閥に属していたのに、安倍が首班指名に有利となると、さっさと山崎を裏切り、第一次安倍政権の実現のために選対事務局長まで買って出て、安倍政権を支える安倍のオトモダチの中のオトモダチなのです。
そのため、第一次安倍政権が誕生したらご褒美に経産大臣のポストをもらった原発利権政治家なのです。そして、この御仁は原発事故の責任も大きいにもかかわらず原発の再稼働を積極的に進める発言を繰り返して、民主党菅政権時には反反原発運動の先頭に立って、原子力マフィアの中心で反原発運動を潰すために暗躍していたのです。

安倍・甘利は福島原発事故の責任を微塵も感じない厚顔無恥な男たち

福島原発事故は民主党菅政権時に起きたものですが、菅政権には事故の責任はほとんどありません。自民党政権のそれも安倍晋三首相や甘利経産大臣にこそ、その責任があるのです。なぜならば、2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震により、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所が激しい揺れに原子炉が想定外のダメージを受ける事故が起こりました。その後、原子力保安院は原発への地震の影響を見直す作業を行って、津波の想定もこれまで以上の対応をする必要などを答申していたのです。新潟沖地震は安倍政権時に起きた地震です。だからこの地震による想定以上の揺れを教訓として、原発の安全対策への見直しを内閣が電力会社へ指示していたなら、福島原発事故は防ぐことができたかも知れないのです。だから安倍や甘利には福島原発事故も大きな責任があるのです。
ところが、この安倍と甘利は真逆のことをやって来たのです。2006年共産党が政府に出した質問書で「全電源喪失が起きたらどう対応できるのか」という問いに対して、政府の回答は「そのような全電源喪失など考えられない」と回答していたのです。

以下はLITERAより転載です。


2011年6月18日、テレビ東京で放送された『週刊ニュース新書』という番組でのことだ。東日本大震災から3カ月。同番組は、福島第一原発の事故の背景に、自民党の原発政策、安全対策の甘さがあったとして、その責任を追及する特集を組み、当時、下野していた甘利氏にインタビューを行った(今のテレビの状況を考えると、こんな番組が放映されたということ自体、隔世の感がある)。
 甘利氏は02年、原子力発電を柱に据える「エネルギー政策基本法」の成立に走り回り、第一安倍政権では原発政策の舵をとる経産省のトップに就任していたが、その在任中、原発事故の危険性を指摘する声を無視した事実があったからだ。
 ところが、番組で異変が起きる。まず、一般論としての、安全対策の甘さを指摘された甘利氏は、「刈羽原発事故後の新指針には地震に備えよとは書いてあるが津波に備えよとはない」などと主張していたが、テレ東記者が“ある資料”を見せると突然、沈黙し、画面が切り替わる。そして、「取材はその場で中断となりました」というナレーションとともに、甘利氏がいなくなった空席だけが映し出されたのだ。
 テレビ東京の記者が見せた資料というのは、06年に共産党議員が当時の安倍内閣に出した質問主意書。内容は、巨大地震で発生する津波で、冷却機能を完全に失ってしまう原発が複数存在するとして、外部電源を喪失したケースにおけるバックアップ電源の不備について質問するものだった。
 まさに、福島原発の事故を予見する内容だったわけだが、当時の安倍内閣は答弁書で、「経済産業省としては、お尋ねの評価は行っておらず、原子炉の冷却ができない事態が生じないように安全の確保に万全を期している」などと回答。具体的対策を講じなかった。
 原発を所管する担当大臣だった甘利氏は当然、これを説明する義務がある。ところが、甘利氏はその安全対策を怠った責任を問われたとたんに、インタビューを拒否して逃亡してしまったのである。
 しかも、このニュース番組が放映されると、甘利事務所は、途中退席を誤った印象を持たせるように編集したなどとしてテレ東に抗議、甘利氏を原告として名誉毀損裁判を起こした。
 明らかなスラップ訴訟だが、しかし、この裁判でさらにとんでもない事実が出てきた。法廷で甘利氏をインタビューしたテレ東記者らが証言をしたのだが、それによると、甘利氏は主意書をもちだされたとたん、カメラをとめさせ、記者を別室に連れていき、こう恫喝めいた口調で言い放ったという。
「私を陥れるための取材だ。放送は認めない」
「テープを消せと言っている。消さないと放送するに決まっている」
「大臣なんて細かいことなんて分かるはずないし、そんな権限がないことくらい分かってるだろう」
 自分の政治責任を追及されたとたんに、テープを消せ、放送するなとは、この男は「政治家としての責任」も「報道の自由」も何も理解していないらしい。
http://lite-ra.com/2016/01/post-1913.html

東京地検はただちに金権腐敗の甘利大臣を逮捕・起訴すべきだ

このような金権腐敗の政治家がまだまだ自民党国会議員の多数を占めていることは間違いないでしょう。福島事故の避難民がまだ10万人以上いるといわれている中で、福島の人びとの生命を食い物にして東電の甘い汁を吸い続けた犯罪者(斡旋利得罪)を1日も早く刑務所に送り込むことで、本人のやって来た罪を償うべきでしょう。
ただ考えられることとして、しらばくれて逃げ通そうとすることもあり得ますが、政局になる可能性が大きいので、大臣を辞任することでしょう。しかし、大臣辞任や国会議員辞職で罪が消えるわけではありません。いくら与党の政治家であろうとも一般犯罪の被疑者であれば、しかも金権腐敗の政治家にとって最も恥ずかし犯罪者であれば、逮捕・起訴するのは政治家の襟を正す意味に置いても必要です。
そして、この事件は国交省の幹部も係わっていると週刊誌は伝えています。それなら内閣の閣僚を含む安倍政権の責任も大きく問われる事件だと言えるでしょう。
金権腐敗の原発マフィアの政治家を国会から一掃しよう。
by nonukes | 2016-01-24 12:38 | 福島原発事故 | Comments(0)

東電幹部「過失致死罪」強制起訴の意義と再稼働

東電幹部「過失致死罪」強制起訴の意義と再稼働
小坂正則
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原発事故は明白な過失がなければ責任取らない


株式会社の企業責任は一般的には有限責任です。ただ、原発事故による賠償責任だけは無限責任ですが、倒産してしまえば後は国が面倒を見ることになります。ですから、故意かまたは明白な過失がなければ刑事場責任は問えないのです。だから東電福島原発事故への刑事責任を問うことを東京地検はやらなかったのだと思います。もちろん、理由はそれだけではないでしょう「原子力ムラ」の仲間を守ったのかもしれません。しかし、いまだに11万人の福島県やその周辺の避難者が自分の故郷に帰れない状態で、原発事故関連死者が1600人以上といわれている中で、東電の幹部が誰も責任を取らずに、天下りや高額な退職金で悠々自適な老後を暮らしていることを、被害者の人びとは許せるでしょうか。
特に核産業である原子力発電やその関連事業では、事故による被害が一般の企業が起こす事故の想像を超える被害を起こす可能性があるのです。東電福島原発事故でそれが証明されたのです。だから、今回の検察審査会は未曾有の事故の責任を誰も取らないことは不正義だという判断で「強制起訴」を決したのでしょう。私はこの決定によりこれから繰り広げられる裁判の3つの意義について考えて見たいと思います。

1福島原発事故の真相究明

皆さんもご存じのように福島原発事故は国会事故調を始め、国の事故調や東電事故調に民間事故調など4つの事故調査委員会ができました。その中で一番まともな事故原因を調査したところは与野党が推薦した専門家が集まって行った国会事故調です。しかし、それでも東電の事故隠しの妨害行為や情報隠しで「メルトダウンの原因が津波か地震か」という問題の核心を証明することはできませんでした。現在では事故の現場は綺麗さっぱり片付けられてしまって、もう、現場調査はできなくなってしまったのです。

しかし、今回の起訴で、勝脵元会長への尋問や東電への家宅捜査などを行うことが可能となるかもしれません。東電が隠している事故当時の現場と本社とのやりとりを録画したビデオなども証拠として提出させることができるでしょう。それらの権利を最大限活かして、国会事故調の続編を出してほしいですし、事故の真相究明が待ち望まれます。

2無罪なら「株式会社が原発を運転する矛盾」が晒される

2008年には「最大15.7メートルの津波が襲ってくる」という報告を東電は受けて社内で議論されていたのです。そして、その報告を元に経営者会議で今回起訴された2人の副社長は説明しているのですが、勝脵元会長は「私は聞いていない」と言い張っています。数百億円もの建設コストの工事計画を会長が知らないなど考えられません。
しかし、利益優先の考えで工事をやらせなかったことが「明白な過失というのは難しい」というのが検察庁の判断だったのでしょう。今回の裁判の肝は「明白な危険が予知できていた」かどうかが判断の別れるところのようです。
ただ、それだけではありません。ディーゼル発電機と燃料を原発建屋の中に入れてドアを防水処理していたら、津波にのみ込まれても予備電源がかろうじて残って、最悪の事態にはならなかった可能性があったのです。ここでも、「設計変更届けを出せば反対派が騒ぐからやるな」と、東電経営者が判断したと言われています。つまり東電は「安全神話」にどっぷりと浸かって、「全電源喪失など起こるはずはない」と、高をくくっていたのです。
もう一つ東電の責任を問う理由があります。東北電力は貞観地震の津波の痕跡から防波堤や防水対策を東電よりはまともに取っていたから、最後の1台のディーゼル発電機がかろうじて動いた結果メルトダウンえを免れたのです。
さて、判決に関して言えば、司法が世論の力に左右される1つの例があります。それがライブドア事件です。当時の社長のホリエモンが逮捕されて刑務所に入れられたのも、「有価証券虚偽記載容疑」という随分無理な法律の拡大解釈だったと言われています。「当時の東京地検元特捜部長は『額に汗して働く人、リストラされ働けない人、違反すれば儲かると分かっていても法律を遵守している企業の人たちが憤慨するような事案を万難を排しても摘発したい』という発言にみられるように国民感情を代弁したかったということもあげられている」(ウィキペギアより)というように法律の拡大解釈と世論の後押しで逮捕・有罪としたのです。それだったら、わずか数十億円のライブドア事件に比べて、1千数百億円もの虚偽記載を行った東芝幹部が逮捕されないのは法的安定性を欠いた東京地検の対応ではありますが、こっちは大企業だからでしょうか。
今回の裁判で東電元幹部が有罪になるかどうかは分かりませんが、無罪になった場合のことを考えてみましょう。
ゴルフ場経営者が東電を訴えた、放射能汚染の責任を追及する裁判で、東電は「放射能は無主物なので我が社には責任はない」と反論した有名な話がありましたね。「大気汚染防止法」の中に「大気中へ放射能をばらいてはならない」という項目がなかったから賠償責任を否定したのです。
ですから、今回の裁判も無罪になる可能性も大きいでしょうが、無罪になったら、国民は「東電の不正義」を感じることでしょう。つまり、「責任の取りようのない大事故を起こす可能性のある核を扱うことを一株式会社などに許してはならない」という論理が成立するのです。規制庁の田中委員長はいつも言ってます。「事故は必ず起きる」と。だったら責任を取らない企業に原発を運転する資格などないのです。また、「原賠法」では電力会社は原発1施設に1200億円の保険にしか入っていません。実際に福島事故は50兆円とも100兆円とも言われるほどの損害を出しているのですが、東電には政府の作った原子力損害賠償支援機構が一時的に立て替えて、毎年他の電力会社も含めて返していく方法を取っているのです。しかし、その原資は電気料金ですから結局は消費者が払うのです。そして今日、東電は「原賠法保険」にどこも入れてくれないので政府に供託金を預けているのです。すでに世界中の保険会社が日本の「原発の保険の再保険」には入れてくれていません。

3有罪判決なら他の電力会社もみんな有罪

最後に有罪判決が出た場合はどうでしょうか。
8月1日の朝日新聞に検察庁幹部のコメントが載っていました。「わずかな可能性を考え始めたらきりがない。この理屈なら、原発は全て止めるしかない」と。つまり、東電幹部に有罪判決が出るようなことになれば、全ての電力会社はそれに備えて、経営者責任を取られるような体制と準備をすることが要求されるのです。もちろん津波や地震による事故などは、福島原発事故以後では「想定外」などとは言えないでしょう。安倍首相がいかに「世界最高水準の規制」とか言っても、ヨーロッパの規制基準に比べたら、周回遅れのレベルであることはマスコミなどによって国民は知っています。米国規制庁NRCの基準に比べても、日本の原発稼働の対象に「避難計画」が運転の条件に入っていないなどの様々な遅れを国民が知ってしまった現在、私たちには、もう「想定外」という言葉で電力会社の責任をうやむやにして見逃してやることなど決してないのです。規制庁の田中委員長は言ってます。「規制基準は最低の基準だ。だから電力会社には安全性を常に高める必要があるし、国民の要求が高くなれば規制基準も高まる」と私たちにヒントを与えてくれました。

反対運動が原発のコストをどんどん押し上げる

私たち九州の人間にとって、「火山地帯で周辺に大きな活断層のある川内原発の再稼働も認められません。そして瀬戸内海という閉鎖海域の海に面していて、南海トラフ地震の震源域に入っていて、中央構造線のすぐ横にある伊方原発の安全性は確保できていません。再稼働反対を九電の経営責任にも四電の経営責任にも徹底して求め続けます。それで始めて規制基準が上がっていくでしょうし、私たちが避難経路がないことを指摘することや基準地震動が緩すぎることを指摘して再稼働反対の運動を進めることは、もし、川内原発の再稼働を止める事ができなかったとしても、たたかいはこれで終わったわけではなく、最低でもヨーロッパ並の安全対策(二重の格納容器やコアキャッチャーの設置)を求めて、これからも電力会社や政府へ追及していかなくてはなりません。
そのような運動が事故対策工事費用の高騰を招き原発への安全投資が莫大になって、電力会社にとって原発が採算割れの状況をつくりだすのだと思います。原発の保険「原賠法保険」も少なくとも1~10兆円くらいは入ってもらわなければなりません。そうなれば原発の発電コストが20円以上になり、電力自由化で原発を持っている電力会社は倒産するでしょう。
もつ1つは政府への政治的な決断を求める運動が必要でしょう。これら2つのたたかいがこれからの私たちには必要だと私は思います。


(関連資料)
原子力損害賠償法の見直しに向けた課題
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2015pdf/20150202068.pdf

再保険からも見放された福島
http://www.aoyama.ac.jp/research/insight/column_honma/page2.html
by nonukes | 2015-08-02 01:31 | 福島原発事故 | Comments(0)

これでやっと日本にも正義が実現する可能性が見えてきた

これでやっと日本にも正義が実現する可能性が見えてきた

小坂正則

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東京電力の勝俣恒久・元会長、武藤栄・元副社長、武黒一郎・元フェロー(左から)

東電幹部は「福島原発事故の責任」を取って業務上過失致死による実刑判決を

これまで福島県民を中心に作った「福島原発告訴団」(武藤類子団長)が2012年6月、東電や政府、原子力安全・保安院関係者など計42人について、「事故は予見可能で、対策を怠った」として業務上過失致死容疑で告発しました。しかし、東電のお抱えの東京地検は2013年9月には「予見は困難で、刑事責任を問うのは困難」として全員を不起訴としたものです。しかし、検察審査会は「起訴相当」を決議して、東京地検へ差し戻したものが再度、東京地検は恥も外聞もなく、またまた「不起訴」としたため、2回目の検察審査会で「起訴相当」と最終決定したものです。
これでふぬけの東京地検ではなく、弁護士が検察官の代理となって、東電幹部の3人を取り調べ、「業務上過失」の有罪判決を下すために公判を繰り広げることになるのです。
起訴相当とされた3人とは勝俣恒久・元会長、武藤栄・元副社長、武黒一郎・元フェローですが、清水社長や経産官僚や保安院の役人や原子力委員会の役人などはうまく逃げ切ったのです。でも、勝脵元会長は津波の来るのが分かっていながら、津波対策工事をやらせなかった責任者であり、事故当時はマスコミ幹部を引き連れて、中国へゴルフ三昧の大名旅行を行っていたこともバレています。何でも勝脵氏は事故後ドバイに逃げているという報道もあったりして、福島の被災者やまだ避難している人びとや自死した多くの方や、原発z事故関連死者1千人以上の方々の怨念が少しは静まるかもしれません。

被告勝俣恒久元東電会長のケツの穴まで調べ尽くせ

勝俣恒久元東電会長は東電の原発推進の中心を歩いてきた人物です。この男を徹底的に取り調べれば、日本の「原子力ムラ」の全てが暴かれる可能性が大です。だから東京地検も政府も何としても勝俣恒久被告をかばおうとしたのでしょう。しかし、検察審査会の委員の皆さんは正義の決定を下してくれました。小沢一郎氏の政治資金規正法違反の決定は世論の声に惑わされた間違った決定でしたが、今回の決定は国民の9割以上が支持する決定でしょう。
うまく逃げ切った清水社長や40数名の関係幹部の連中は今頃胸をなで下ろしてることでしょうが、今度はこの3名が全てを吐く可能性に期待しましょう。勝俣恒久被告がそう簡単に吐くどうかは分かりませんが、意外に簡単に落ちるかもしれません。何せ勝俣恒久被告は東電を牛耳っていた「悪の権化」だからです。この男がまず全ての責任を取る必要があるのです。私は死刑廃止論者ですから、無期懲役刑が相当だと考えていますが、過失致死罪は最高でも10年くらいでしょうが、どうせ老い先短いご老人ですから、刑罰よりも「全てを洗いざらい自白する」ことに期待しましょう。また副社長やフェローなどは、「何で俺たちだけがくさい飯を食わなければならないんだ」という思いから新証拠や新たな証言が出てくるかもしれません。
福島原発事故の真相究明も行うことなく、すでに福島第一の原子炉建屋はどんどん壊れされています。このまま事故の真相究明は闇の中に葬られてしまいかねません。再度事故調査を行うきっかけをこの起訴によって出てくる証言から生まれることを期待しながら検察官担当の弁護士の方々の活躍を見守りましょう。そして日本に正義が復活する日を夢見て、私たちは「福島原発事故の原因究明ができなくて再稼働ができるか」という思いで「川内原発再稼働反対」の声を上げ続けましょう。
NHKによると検察審査会のメンバー11人中8人以上が起訴相当に賛成したと伝えています。強制起訴できるには三分の二以上の起訴に賛成が必要なのですね。ということはほとんど全員が賛成したということになりますね。これで8月10日に再稼働すると言われている川内原発の再稼働反対への援軍となることでしょう。また、安倍政権への批判や支持率低下への弾みがつくことでしょう。勝脵の次は安倍を政権から引きづり降ろしましょう!



東電旧経営陣を強制起訴へ 勝俣元会長ら3人 福島第1原発事故で検察審査
産経新聞2015年7月31日 .

東京電力福島第1原発事故の刑事責任をめぐり、東京第5検察審査会(検審)は31日、業務上過失致死傷罪で告発された勝俣恒久元会長ら(75)旧経営陣3人について、起訴を議決したと発表した。3人は強制的に起訴され、裁判所に指定された弁護士が検察官役を務める公判で刑事責任の有無が判断されることになる。
起訴を議決されたのは、勝俣元会長のほか、武藤栄(65)と武黒一郎(69)の両元副社長。
この問題をめぐっては、福島県民らでつくる「福島原発告訴団」(武藤類子団長)が24年6月、東電や政府、原子力安全・保安院(廃止)の関係者ら計42人について、「事故は予見可能で、対策を怠った」として同罪などで告発。捜査した東京地検は25年9月、「予見は困難で、刑事責任を問うのは困難」として全員を不起訴とした。告訴団から審査を申し立てられた検審は26年7月、勝俣元会長ら3人について「注意義務を怠った」として起訴相当を議決。議決を受けた東京地検の再捜査でも3人は再び不起訴となり、検審が2回目の審査をしていた。



東電元会長ら3人強制起訴へ 検察審査会議決
NHK7月31日 15時07分


福島第一原子力発電所の事故を巡って、検察が不起訴にした東京電力の元会長ら旧経営陣3人について、東京第五検察審査会は「適切な対策を取っていれば、重大で過酷な事故の発生を十分に避けることが可能だった」として2回目の審査でも「起訴すべきだ」と議決しました。これによって元会長ら3人は業務上過失致死傷の罪で強制的に起訴されることになり、未曽有の被害をもたらした原発事故の刑事責任について今後、裁判で争われることになります。

福島第一原発の事故を巡って、東京地方検察庁はおととし、福島県の住民グループなどから告訴・告発を受けた東京電力の旧経営陣など30人余りについて、「今回の規模の地震や津波を予測するのは困難だった」として全員を不起訴にしました。
これに対し、東京第五検察審査会は去年7月、東京電力の旧経営陣のうち、勝俣恒久元会長(75)、武黒一郎元副社長(69)、武藤栄元副社長(65)の3人について「起訴すべきだ」と議決しましたが、東京地検が再び不起訴にしため、強制的に起訴すべきかどうか改めて審査を進めてきました。
その結果、市民から選ばれた11人の審査員のうち、8人以上が賛成し、勝俣元会長ら3人を「起訴すべきだ」と議決しました。議決の中で、「国がマグニチュード8クラスの地震が起きる可能性を予測したことや、平成20年に東京電力が15.7メートルの高さの巨大津波をみずから試算していたことから、災害が発生する危険を具体的に予測できたはずだ」と指摘しています。
そのうえで「大きな地震や津波の可能性が一定程度あったのに、目をつぶって無視していたのに等しい状況だった。適切な対策を取っていれば、今回のような重大で過酷な事故の発生を十分に避けることが可能だった」と指摘しました。また、今回の議決では当時の東京電力の姿勢について「安全対策よりもコストを優先する判断を行っていた感が否めない」とも批判しています。
この議決によって元会長ら3人は検察官役の指定弁護士により業務上過失致死傷の罪で強制的に起訴されることになりました。未曽有の被害をもたらした原発事故の刑事責任について、今後、裁判で争われることになります。
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東電「コメント控える」

東京電力は「福島原子力発電所の事故により福島県民の皆さまをはじめとする多くの皆さまに大変なご迷惑とご心配をおかけしていることについて、改めて心からおわび申し上げます。今回の審査結果は刑事告訴・告発に関すること、また、検察審査会が検察官の処分に対して行ったご判断であり、当社としてはコメントを差し控えさせていただきます。当社としては「福島復興」を原点に、原子力の損害賠償、廃止措置・除染に誠心誠意全力を尽くすとともに、原子力発電所の安全性強化対策に、不退転の決意で取り組んでまいります」というコメントを出しました。
by nonukes | 2015-07-31 15:53 | 福島原発事故 | Comments(0)

「福島原発事故は忘れない」311いのちのわ さよなら原発おおいた集会を開催しました

「福島原発事故は忘れない」311いのちのわ さよなら原発おおいた集会を開催しました
小坂正則
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パレードを出発するいのちのわ実行委員長松本文六さんと奥田事務局長
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パレード参加者のみなさん
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集会参加者のみなさん
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朝早くからボランティアの仲間による集会の準備がテキパキ行われました
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出展者への説明を行うマルシェ担当のランちゃん
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私のテントはどこに張ればいいのという参加者の問い合わせに答えるスタッフの山下さん
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受付と司会者の打ち合わせと松本文六代表
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テントを張って準備をするマルシェ参加の方々
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子ども大行進に参加する子どもたちもペインティング中
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子ども大行進の練習の一コマです
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出演者のみなさん
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午前中のイベントで一緒に踊る参加者
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マルシェの食器は各自持ち寄りか大分県から借りたリユース食器を使いました
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いろんなお店です
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私と緑の党代表の遠藤明日香さんと真ん中は別府出身の原田県議
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飛び入りの変わった参加者です
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藤田祐幸さんのアピール
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お揃いの防護服で行進する脱原発大分ネットワークのみなさん
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こども大行進の出番はもうすぐです
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こども大行進出発です
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14時46分の祈りです
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実行委員のみなさん
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福島原発事故からもうすぐ4年目です。大分では第3回目の「311いのちのわ さよなら原発おおいた集会」を社共に緑の党や生協や市民グループに労働組合など全県的な幅広いひとびとの参加で、晴天の今日、これまででは最大の市民の参加で開催できました。特に大分は若者を中心にして、これまでのような労組中心の抗議集会ではなく、一般の方々が子ども連れで誰でも参加しやすいような集いにしたいという女性たちの主導により、平和の祈りやマルシュエなど全国でも異色な集いが行われてきました。おまけに今日はこれまでにない晴天と暖かな陽よりに恵まれて、一般の方々の参加も多く、若草公園が溢れるほどの参加者に恵まれた集いとなりました。今回のマルシェの参加者も50を越える参加でしたし、行進も長い列が出来ていました。
私は緑の党のブースで共同代表の遠藤さんと一緒に小坂農園のミカンとレモンと書籍などを販売しました。
そして、集会では松本文六代表の「福島原発事故がなかったかのような再稼働を目論む政府や福島から追われるように全国に避難している被災者の困難な生活を私たちは決して忘れてはなりません」という集会挨拶から始まりました。その後、大分に何度も来てくれて大分の脱原発運動やガレキ反対の運動を支えてくれた藤田祐幸さんのミニトーク「安倍政権は福島の事故を隠すかのようにして東京オリンピックを持ち出して来ました。今後、福島を中心にして甲状腺障害や白血病など多くの疾患が表れてくることでしょうが、それらは全て隠されて、まさにオリンピックファシズムが始まろうとしています。大分はチェルノブイリ以降、日本の脱原発運動に火をつけた女性たちの運動の歴史があります。安倍政権は福島を繰り返そうとしていますが、それを止めるたたかいをここから起こしてほしいと思います。一緒に頑張りましょう」(要約)と話してくれました。そのほか下の集会宣言を決議してパレードに向かいました。



311いのちのわ さよなら原発おおいた集会宣言 

 2011年3月11日の東北地方を襲った巨大地震・巨大津波とそれに伴って起こった東京電力福島第一原発事故は、広範な地域に未曽有の災害をもたらしました。あれからすでに4年を経てもその傷は未だ開かれたままの状態に置かれています。
 原発事故によって避難生活をしている人々は今なお十数万人います。
 また、人体への放射線障害は増え続けています。2012年に始まった福島県健康調査によりますと、2014年10月末現在、18才未満の甲状腺がん患者は109名に達しています。従来、こどもの甲状腺がんは100万人に1~3人と言われていますので、福島では、今後も更に増える事が心配されます。
 さらに、福島原発からの放射能汚染は多くの米兵にも及んでいます。3月11日直後に近くを航行していた米海軍原子力空母ロナルド・レーガンの多くの搭乗員が被曝し、失明、白血病、甲状腺がん、脳腫瘍、皮膚の腫瘍などがもたらされたとして、239名の米兵が2014年10月に東京電力を提訴しています。その原因は、福島第一原発の1号機が3月11日夜から12日早朝にかけてメルトダウンに陥り、放射能が大量に放出され始めていた情報が、全く開示されていなかったからです。東京電力がメルトダウンを認めたのは何と3.11の2ヶ月後のことでした。そのため『危険度の高い被曝を強いられた』と訴えています。
 今年は、川内原発1,2号機、高浜原発3、4号機などが春以降に再稼働が強行されようとしており、伊方と玄海原発もそれ続いての再稼働が推し進められています。
”核のゴミ”である放射性廃棄物の処分方法は未だに確立しておらず、使用済み核燃料から出る、プルトニウムを利用する核燃料サイクル計画は破綻しています。現在日本が保有するプルトニウムは約47トンに達しており、数千発の核兵器をつくることも可能です。安倍政権が目指している《戦争する国》の中でどう使われるか判りません。
国は、原発事故の徹底した原因究明をしないまま、原発の再稼働と輸出を強引に行おうとしています。このような、安倍政権のやり方に私たちは断固として反対します。
九州では4年にわたって原発なしで電力は足りています。原発の再稼働には何兆円という費用が必要とされています。その費用の一部は、現行の電力料金に上積みされ国民に負担が強いられることとなります。
私たちは東日本大震災を忘れず、被災地の復興に力を合わせるとともに、大量生産・大量消費という社会と自らの暮らしを見直し、地熱・バイオマス・太陽光など、再生可能エネルギーの活用で原発に頼らない持続可能な社会を提案します。
私たちは《No More Fukushima!》を掲げて、闘い続けていきたいと思います。

以上宣言します。
2015年3月8日
311いのちのわ さよなら原発おおいた 実行委員
by nonukes | 2015-03-08 22:46 | 福島原発事故 | Comments(1)

「巨大津波は予測できなかったのか」を解明する。岩波新書「原発と大津波 警告を葬った人々」

「巨大津波は予測できなかったのか」を解明する。岩波新書「原発と大津波 警告を葬った人々」
小坂正則
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元朝日新聞記者の添田孝史(そえだ・たかし)氏は2011年福島原発事故の後に新聞記者を辞めて、国会事故調の協力調査員として津波分野の調査を担当した結果を岩波新書にまとめたものです。実に新聞記者らしく、執拗なまでに丹念に聞き取り調査をして、書き上げたものです。国会事故調が政府事故調などに比べて随分、福島原発事故の真相を解明しようと努力した跡が見られるのは、添田氏のような骨のある民間人が入って調査したからだと言うことが理解できた気がしました。国会事故調には田中三彦氏のような良心的な科学者などがたくさん参加して調査したので、福島原発事故の調査報告書の中では一番信頼性が高い事故報告書なのでしょう。しかし、わずか半年足らずで報告書をまとめなければならないという制約の中で、実質調査できたのはわずか4カ月しかなかったそうです。
また、規制庁や東電や元保安院のメンバーなどは調査に非協力的で、裏付けを取る作業は大変な困難な作業と時間を要したそうです。そんな困難な作業の中で、「巨大津波は予測されていなかったのか」を解明する作業を丹念に行った結果、東電は何度も津波対策を行うチャンスはあったにもかかわらず、それをやらなかった。そして、国は東電と一体になって、見逃したか、わざと見て見ぬ振りを決め込んでいたというのです。

津波対策を取らなかったのは東電の不作為

この本の中で津波対策が必要だという指摘は1994年と1998年に2003年の3回もあったのです。しかし、それぞれ東電は政府に根回しして報告書を書き換えさせたり、委員を金で丸め込んだりして津波対策を一切取らなかったというのです。1つの例として「東電は地震の専門家に面談して意見を聞く時には、その都度帰り際に技術指導料として5万円から8万円の謝礼を渡していた」というのです。これは買収以外の何ものでもありません。おまけに「津波に関する調査資料はないのか」という福島県の地元住民からの質問に対しても「そのような調査は行っていない」とウソをついたり、「冷却用ポンプの見学をしたい」という地元住民の申し入れに対しても「テロ対策上見せられない」と、ウソをついて、見せなかったというのです。なぜなら、建屋などに入ってもいないむき出しのポンプは5メートルそこらの津波で動かなくなることがバレルからだろうと著者はいいます。
検察庁は「巨大津波を想定することはできなかったので東電には過失はない」と結論つけているのですが、これは明らかにおかしいと氏はいいます。なぜなら、原電の東海第二原発は東日本大震災の2日前に津波対策の防波堤かさ上げ工事が終わったのだそうです。もし、かさ上げ工事が終わっていなかったなら、東海第二原発も福島原発と同じ運命をたどったことだろうと氏はいいます。それだけではありません。20年も前に東北電力は貞観地震の調査を独自に行い、東北電力女川原発は巨大津波が来る危険性が高いということで、防波堤嵩上げ工事や建屋の防水工事を行ったので女川原発も危機一髪で全電源喪失を免れたのです。

フクイチの吉田所長は津波対策をもみ消した張本人だった

死人に鞭を打つのは申し訳ないのですが、事実は事実として解明しなければなりません。実は保安院は「15.7メートルの津波地震に対応せよ」という福島原発への地震への対応を求める指導文書「バックチェック中間報告」を2008年3月に出していたのです。そこでは社内で津波対策を取る方向で議論が交わされたのですが、しかし、東電社内の幹部会議で武藤栄・原子力立地副本部長と、津波想定を担当する吉田昌郎(後のフクイチの所長)は急きょ方針を変更したのです。その理由を事故後吉田所長は「このような高い津波は実際には来ないと考えていた。100年に1回以下といった、原子炉の寿命スパンよりも頻度が低いような自然災害への対応については切迫性がないと判断した」と、話したのです。
しかし、実際には吉田所長は「バッテリーが足りないからそこらのホームセンターで買って来い」といって社員に自動車用のバッテリーを買いに走らせたのです。「もし、あのとき数百万円程度の予備バッテリーを用意しておくだけで、福島原発の事故は軽減できた可能性があるのです」と、氏は語っています。きっと、吉田所長は事故時には自分が行った愚かな判断を後悔していたことでしょう。

検察庁は東電に原発事故の責任を取らせるべきだ

そして、結論として「東電の情報隠しの体質は福島原発事故後も一向に改まっていない」というのです。また、国の姿勢を問うています。事故原因を調査することは何よりも同じような事故を繰り返させないための貴重な証拠です。米国の規制委員会(NRC)はスリーマイル島原発事故の調査を20年間に渡って行ったそうですが、福島原発事故はわずか1年足らずで終わらせてしまい、国会事故調が結論として導いた「引き続き真の事故原因を調査する必要がある」という問いかけを政府も国会も答えていないのです。
いまや、証拠の事故現場である原子炉建屋の破壊されたパイプや機器などはきれいさっぱり取り去られてしまい、事故原因を調査するにも証拠隠滅を行ってしまったのです。技術の安全性の向上は事故によって大きく発展してきたそうです。その意味では、今回の福島原発事故は事故を解明してより安全であるべき技術とはどうあるべきかを調べる貴重な財産だったのです。それを解明することなく捨て去り、中途半端な安全対策で再稼働を行おうとしている政府と電力会社は、このままでは再びフクシマの二の舞を繰り返すだけでしょう。
ぜひみなさんこの岩波新書を買い求めて読んでください。著者の真摯な態度にきっと胸を打たれることでしょう。自身も新聞記者時代には津波対策などに対してもっと厳しく追求すべきだったと反省しています。だから、彼は朝日新聞の記者という安定した職業をなげうって、原発事故の追求に人生を捧げたのかもしれません。私は真摯な添田孝史氏の生き方に感動しました。これからはフリーのジャーナリスとして活躍することを期待しています。


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■著者紹介
添田孝史(そえだ・たかし)1964年生まれ。大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程修了。サイエンスライター。1990年朝日新聞社入社。大津支局、学研都市支局を経て大阪本社科学部、東京本社科学部などで科学・医療分野を担当。97年から原発と震災についての取材を続ける。2011年に退社、以降フリーランス。東電福島原発事故の国会事故調査委員会で協力調査員として津波分野の調査を担当した。
by nonukes | 2015-02-05 01:36 | 福島原発事故 | Comments(0)

「東電が放射性粉じん飛散防止剤を薄めて散布」この会社にはモラルなど微塵もない

「東電が放射性粉じん飛散防止剤を薄めて散布」
この会社には放射性粉じんはあっても、モラルなど微塵もない

小坂正則
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福島原発4号機の瓦礫撤去で粉じんをまき散らしていた映像を見たことがありますが、今朝の朝日新聞によると、3号炉の瓦礫撤去の際に、メーカーの指示では原液を10倍に薄めて毎日散布し続けるようにということだったそうですが、実際には2012年8月から行った散布は100倍に薄めて、散布回数も数日おきから数週間ごとの散布へと回数を減らして散布していたそうです。
それどころか、2013年に入ってからは6月中旬と8月13日の計2回散布しただけだったというのです。メーカーの担当者は「100倍希釈では水と同じ効果しかない。粉じんを防止剤で湿らせている間に作業をするのが原則。何日も経てば飛散するのは当たり前」と話している。実際に昨年の8月12日と19日に作業中の放射性濃度が上がり、作業員12人が被曝したという。19日の放射性物質の放出量は普段の6700倍に。東電も「飛散防止剤の散布不足が原因」と、認めている。これが原因で3キロ先のモニタリングポストの空間線量がこのとき上がったという。
そして、2013年の10月からは10倍希釈へと改め、毎日散布するように改善したという。規制庁は「このような結果、飛散防止効果が落ち、昨夏の放射性物質の飛散が起きたとみられる。安全な使い方をしなければならない」と、そして「今後は希釈濃度まで監視を強めたい」と、話しているという。
しかし、その事実がなぜ1年以上も隠されていたのか。これは朝日への関係者による告発か、朝日のスクープなのかもしれません。ただ、東電と規制庁がこんな重要な事実を隠していたとしたら、それは大きな問題です。

東電のブラック企業体質は一向に改善されていない

東電は2012年のブラック企業大賞を受賞しています。その理由として、「以下の社会正義の観点から看過できない非人道行為と人類の歴史においても類を見ない恥ずべき行為に対して①原発建設現場で被曝労働②福島第一原発事故の復旧作業で被爆労働③外注した下請け会社の原発労働者たちの健康を守る責任の放棄④反社会的勢力による中間搾取の認容⑤被曝線量の偽装工作」というのが受賞理由です。しかし、その後も一向に改善されることもなく、ますますそのブラックさに磨きがかかって来つつあるように思えてなりません。東電は史上最悪の原発事故を起こしておいて、放射能を「無主物」と言って、誰のものでもない持ち主のない空気や雲のような存在と主張して、福島のゴルフ場経営者の除染要求を拒否したものです。結局裁判は東電の勝訴となりました。政府も裁判所も東電の味方だからです。

会社再建のために補償金打ち切りを強行する東電

南相馬市の一部などでの避難区域に指定されている人々を強制的に故郷へ帰還させて、生活補償費1人月10万円の支払いを来年3月で打ちきることを決めたといいます。国の言い分は「年間20ミリシーベルトを下回った」からというのが理由です。しかし、そんな高濃度の汚染地帯には実際には住むことは困難です。しかし、帰還を呼びかける行政と国と東電が一体となって、避難している人々をもとの故郷へ帰して原発事故が解決したかのように見せかけたいのでしょう。しかし、実際にはそんな汚染地帯では住民が安心して暮らせる場所では決してありません。しかし、帰還を拒否している家族に対して、東電は慰謝料として支払っていた月10万円を3月で一方的に打ちきるということは、帰還を強制することになり、避難を続けるなら自主避難者と同じように勝手にしてくれということなのです。福島や千葉県の一部や茨城県などホットスポットから自主避難している母子たちの生活補償も一切ない中で、彼らも保障がないのだから、これからは特定避難緩衝地点だった人たちに対しても、東電は「もう故郷に帰っても大丈夫ですから、それでも避難を続けるのなら自力で避難を続けてください」と、彼らを見捨てるのです。

ブラック企業の東電もブラック政府の安倍政権も原発を再稼働する資格などない

東電によるこれまでの一連のブラック企業を支えているのは、「福島の放射性汚染水は半径300平方メートル以内にコントロールされています」とウソを言って、「世界一厳しい安全基準に合格した原発」とウソを付く安倍首相率いるブラック政府です。
こんな企業や政府が人々の健康や生命を第一に考えて企業活動や政治を行うわけは絶対にありません。だから私たちは何としても東電の責任を追及していかなければなりませんし、福島の被災者の皆さんに寄り添って、「残る自由も避難する自由」も認めて、とどまる人には少しでも放射能被曝を低減するような暮らしを提供しなければなりませんし、避難者や、特に母子避難者の生活を支えることが求められています。
そして原発再稼働をさせないたたかいを来年も精一杯進めなければならないと、私は決意も新たにしました。


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住民不在の住宅が点在する大谷地区。道路脇の空間線量は毎時0.8マイクロシーベルト=南相馬市原町区
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避難勧奨、最後の解除・南相馬
河北新報2014年12月29日

南相馬市内の152世帯が指定された東京電力福島第1原発事故に伴う国の特定避難勧奨地点が28日午前0時、解除された。福島県内の勧奨地点は全てなくなった。市によると、指定世帯の約7割が現在も避難を続けている。国の決定を「一方的だ」と非難する声も強く、地元ではさらなる環境改善を訴えている。
勧奨地点はもともと往来の制限が無く、解除時に、バリケードの撤去作業などはなかった。
国は全世帯が指定基準の年間20ミリシーベルト(毎時3.8マイクロシーベルト相当)を下回り、「健康に影響ないレベルになった」(高木陽介経済産業副大臣)として解除に踏み切った。指定時に平均毎時2.4マイクロシーベルトだった線量は、除染で同0.4マイクロシーベルトに下がった。しかし、同1マイクロシーベルトを超える世帯もあり、地域には原発20キロ圏内より線量が高い場所が散見される。
勧奨地点があった行政区長は、再除染と住民の被ばくを管理する健康手帳の発行などを国に求めてきたが、実現しないまま解除を迎えた。解除に伴い、慰謝料は来年3月で打ち切られる。避難の継続は家計の負担増にもつながる。
地区30世帯の半数を超える17世帯が指定されていた同市原町区の大谷行政区の場合、指定世帯だけでなく、非指定世帯の避難者もいる。藤原保正区長(66)は「まだ空間線量が高く、特に若い住民の不安が消えない。解除は納得できない」と憤る。
藤原区長は、国の対応次第では法廷闘争も辞さない構え。住民らと解除差し止めの訴訟についても検討しているという。
原町区の自宅が勧奨地点になり、子ども3人と新潟市に避難する杉由美子さん(45)は「子どもに不必要な被ばくはさせられないので、慰謝料がなくなっても戻れない。解除で周囲に『戻れるんでしょ』と思われるのがつらい」と話した。

[特定避難勧奨地点] 福島第1原発20キロ圏外の比較的放射線量が高い地域で、世帯ごとに指定。避難区域のような強制避難ではなかったが、国が避難を勧奨したため、避難区域と同様に1人月額10万円の慰謝料の対象。伊達市と福島県川内村の計129世帯は2012年12月に解除された。
by nonukes | 2014-12-31 11:55 | 福島原発事故 | Comments(0)

安倍政権の原発政策の茶番を見抜いた新聞もちゃんとあった!琉球新報2014年12月26日社説

安倍政権の原発政策の茶番を見抜いた新聞もちゃんとあった!琉球新報2014年12月26日社説
小坂正則
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安倍政権の原発政策の茶番さ加減を批判するブログを私は書いたのですが、あまり評判がよくなかったようでした。反応がほとんどありませんでした。
安倍政権下の経済産業省・総合資源エネルギー調査会原子力小委員会がまとめた「中間整理」の中で毎日新聞によると「安倍政権が掲げる「原発依存度を可能な限り低減する」方針を達成するためには、「廃炉に見合う供給能力の取り扱いを含めた原子力の将来像が明らかでなければ、電力会社や立地自治体が廃炉を判断しにくい」と建て替え了承の必要性を指摘」と、言うのですが、私にはこの日本語は全く理解できなかったのです。
しかし、琉球新報の社説を読んで初めてこの文章について理解できました。理解できなくて当たり前だということが理解できたのです。
実は私ごとなのですが、もう20年以上朝日新聞を購読していました。たまには文句を言いながらも。しかし、ここに来て毎日新聞に変えたのです。正確に言うと、両方取っているのですが。その理由は今度ゆっくり書きたいと思います。その毎日新聞も原子力小委員会の社説と琉球新報の社説の違いに唖然としたのです。

毎日新聞社説のこの文章は一体何なんでしょう。「既存の原発には火力発電に比べ燃料費が安い、二酸化炭素の排出量が少ない、政情不安定な中東に頼る原油や天然ガスにエネルギー安全保障面で勝るなどのメリットがある。即時全廃は現実的には難しいだろう。」
こんなウソを平然と言うような新聞を私は応援する気がちっともなくなってしまったのです。毎日の言うのは全てがウソです。
皆さんはそれぞれの自分で読んで理解してください。この新聞社の違いを。沖縄県民が素晴らしいから沖縄の新聞も素晴らしいのか。沖縄の新聞社が素晴らしいので沖縄県民も素晴らしいのか。たまには2つの新聞を読み比べるのもいいかもしれませんね。
ぜひ皆さん時間がありましたら2つの新聞の社説を読んでください。


<社説>原発維持政策 目を疑う非論理的記述
琉球新報2014年12月26日

一読、目を疑った。経済産業省の総合資源エネルギー調査会原子力小委員会がまとめた「中間整理」のことだ。そこにはこうある。
 「原子力の将来像が明らかでなければ(廃炉の)判断がしにくい」
 何かの間違いであろう。論理的には「放射性廃棄物の最終処分方法が明らかでなければ、原発存続を判断するのは困難」と書かねばならない。
 使用済み核燃料を再処理して新たな燃料とする核燃料サイクルは既に破綻している。地底に埋めるといった高レベル放射性廃棄物の最終処分も、数万~数十万年を要する途方もない計画であり、許容する地域はまずあるまい。中間貯蔵ですら見通しが立ったとは言い難い。八方ふさがりだ。こんな状態でなぜ廃炉が困難なのか。むしろ維持が困難なはずだ。
 安倍政権は原発の再稼働に意欲を示し、世論の反発を受けている。それなのに中間整理は、廃炉後に敷地内に新しい原子炉を設置する建て替え(リプレース)に言及している。再稼働どころか新規建設をしたいということだ。「原発依存度を可能な限り低減させる」とする政府のエネルギー基本計画と矛盾するのは明らかだ。
 「原発が果たす役割は再生可能エネルギーと同様、非常に大きい」とも記すなど、原発維持への願望が随所ににじむ。原発依存度を低減すると人材が不足し、安全確保ができないとする本末転倒の論理も散見される。原発維持ありきに偏した議論と言わざるを得ない。
 現存する原発は原則として運転開始から40年で順次、廃炉になる。新規建設が途絶えればいずれなくなるのは理の当然だ。原発の建設・維持から莫大(ばくだい)な利益を得てきた「原子力ムラ」の住人たちがそんな現状に危機感を募らせていたのは想像に難くない。
 小委員会の人選は原発利用に前向きな人物が大半を占めた。しかも経産省は検討過程の公開にも消極的で、ネット中継は拒否した。
 「将来の脱原発依存」の方針は原発事故後、国民が参加する各地の会合を経て決まったはずだ。今も世論調査では国民の過半が脱原発を求めている。それなのに、透明性を欠いたまま、脱原発をかなぐり捨てる論理が説得力を持つはずがない。
 総選挙で原発はほとんど論戦がなされなかった。安倍政権が白紙委任を受けたわけではない。原発の是非を公明正大に論議すべきだ。


社説:原子力政策 原発回帰の本音みえる
毎日新聞 2014年12月22日 

これは、原発ゼロを目指さないという明確な意思表示ではないか。原子力政策を議論している経済産業省の有識者会合が、年末にまとめる中間整理の中に、原発の建て替え容認を検討事項として盛り込むという。
建て替え容認は、総合資源エネルギー調査会原子力小委員会が「廃炉に見合う供給能力」の必要性を指摘する形で、中間整理に検討課題として盛り込む方向だ。

福島第1原発の事故以降、政府が建て替えの必要性を打ち出すのは、これが初めてになる。建て替えは、老朽原発の廃炉と同時に新しい原発を建設する手法で、実質的には新設と変わらない。
原発事故後の法改正で原発の運転は原則40年と規定された。延長が認められなければ、2030年に原発の発電能力は半減し、49年にゼロになる。しかし、建て替えが認められれば、原発は将来にわたって存続することが可能になる。

安倍政権は4月に閣議決定したエネルギー基本計画で、原発について「依存度を可能な限り低減する」とする一方で、「重要なベースロード電源」と位置づけた。建て替え容認は、政権の本音が「原発依存回帰」にあることを裏付けるものだ。
既存の原発には火力発電に比べ燃料費が安い、二酸化炭素の排出量が少ない、政情不安定な中東に頼る原油や天然ガスにエネルギー安全保障面で勝るなどのメリットがある。即時全廃は現実的には難しいだろう。
しかし、「安全神話」が崩壊し、国民の生命を脅かす危険は消せない。使用済み核燃料の捨て場所も見つからない。克服し難い課題を抱える原発は、できる限り早くゼロを目指すべきである。それに逆行する建て替えは容認すべきでない。
将来的に原発の存続を認めることになれば、積み上げてきた「脱原発依存」の取り組みにも水を差す。
九州、北海道などの大手電力会社は政府が認定した再生可能エネルギーを受け入れきれないと試算している。受け入れ拡大には蓄電池や送電網の増強などが必要だが、原発の建て替えが認められるのであれば、対策に力は入らないだろう。
総選挙後、Jパワー(電源開発)が大間原発の安全審査を申請し、原子力規制委は再稼働に向けた高浜原発の安全性を認めた。今度は建て替え容認論である。今回の選挙戦で自民党は、原発についてほとんど語らなかった。これはフェアではない。
by nonukes | 2014-12-27 22:37 | 福島原発事故 | Comments(0)

「東電福島原発事故」で津波が来ることを東電も保安院も知っていたのに誰も罪に問われない?

「東電福島原発事故」で津波が来ることを東電も保安院も知っていたのに誰も罪に問われない?そんなバカなことがあるか!
小坂正則
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まずは昨日12月26日の中日新聞の記事から。「東京地検は東電幹部を再び不起訴へ」という記事がありました。記事によると「東京電力福島第一原発事故をめぐり、検察審査会の「起訴すべき(起訴相当)」との議決を受けて、東電の勝俣恒久元会長(74)ら旧経営陣3人を業務上過失致死傷容疑で再捜査している東京地検が、3人を再び不起訴とする方針を固めた。大規模津波の試算を把握していた旧経営陣が津波対策を取らなかったことについて、刑事責任を問うのは困難と判断した」。
検察審査会の議論では「捜査の最大の焦点は、2008年に東電が高さ15.7メートルの津波の試算を得た後、防潮堤の建設や非常用発電機の高台設置など対策を取らなかったことの是非。検審は「原発は1度、事故が起きると甚大な被害をもたらす。原発事業者にはより高度な注意義務があり、想定外の事態を前提に対策を取るべきだった」と指摘。
地検はあらためて地震や津波などの専門家から意見を聞き、旧経営陣ら関係者を聴取。市民グループ側は「15.7メートルの津波試算を得た後、対策を取っていれば深刻な事故は防げた」と主張してきたが、地検は今回の津波を予測し、事故を回避するのは困難だったと結論づけた」。(ここまで引用)
しかし、検察庁が再度不起訴処分をしても、新たな検察審査会が再度「起訴相当」という判断を下した場合は、弁護士が検察に代わって東電社長などを起訴することになるのです。まだ一縷の望みは残っています。

これかもらどんな原発事故が起こっても罪に問われることはない

韓国のフェリー沈没事故の責任を問われた船長は検察の「殺人罪」の求刑に対して、殺人罪は認めず、遺棄致死罪などで懲役36年(求刑死刑)の判決を言い渡したそうです。しかし、日本の検察は東京電力の過失によるレベル7の史上最悪の原発事故を起こして、誰も刑事責任が問われないという、一般市民の感覚では考えられないような判断を検察庁は行ったのです。
2011年8月24日の読売新聞によると、「文部科学省の地震調査研究推進本部が02年7月に三陸沖から房総沖を震源とする地震の発生確率などを公表したのを受け、東電は、08年に明治三陸地震(1896年)規模の地震が、福島県沖で起きたと仮定して、福島第一と第二の両原発に到達する津波の高さを試算した。
その結果、第一原発の取水口付近で高さ8・4~10・2メートルの津波が襲来。津波は陸上に遡上そじょうし、1~4号機で高さ15・7メートル、同5・6号機で高さ13・7メートルに達すると試算した。」のです。(ここまで引用)
しかし、2011年12月26日のNHKニュースによると「この試算結果は平成20年6月、当時、本店で原発の安全対策を担当していた武藤栄前副社長と吉田昌郎前福島第一原発所長に報告されました。また7月には、2人に対して津波を防ぐため新たな防潮堤を建設する場合、数百億円規模の費用とおよそ4年かかることが説明されたということです。
この試算について武藤前副社長と吉田前所長は、根拠が十分でない仮定の試算だとして、実際にはこうした津波は来ないと考え、当面は想定を変えない方針を決めたということです。」(ここまで引用)
つまり、事故の可能性を武藤前副社長と吉田前所長が握りつぶしたのです。
それだけではありません。昨日12月26日の東京新聞によると、「経済産業省原子力安全・保安院は、大津波が襲う可能性を認識しながら、組織内の原発推進圧力の影響で、電力会社にきちんと指導しなかった実態が浮かんだ。保安院の小林勝・耐震安全審査室長の調書によると、2009年ごろから、東日本大震災と同じクラスの貞観(じょうがん)地震(869年)の危険性が保安院内でも問題になっていた。独立行政法人「産業技術総合研究所」の岡村行信活断層・地震研究センター長は、貞観地震が福島第一周辺を襲った痕跡を指摘。自らの調書では「四百~八百年周期で反復していると考えている」と述べた。
岡村氏らの指摘を受け、小林室長らは貞観津波の再来リスクを検討するよう保安院幹部に提案したが、複数の幹部から10年に「あまり関わるとクビになるよ」「その件は原子力安全委員会と手を握っているから、余計なことを言うな」とくぎを刺されたという。」(ここまで引用)つまり、東電のみならず、監督官庁の保安院もが「首になりたくなかったら黙っていろ」と脅されていたというのです。これは日本特有の壮大な無責任体質です。

東電勝俣恒久元会長が罪に問われないなら、この国に正義などない

福島第一原発の津波対策の1つ、ジーゼル発電機室のドアの防水対策の実施を担当者が上司に進言したそうです。しかし、東電幹部は「保安院へ設計変更申請をしなければならない。こっそりやるわけにもいかないじゃないか。そんなことしたらこれまでの不備を反原発派に追求されるからやめとこう」と言って扉の防水工事さえしなかったそうです。彼らの頭の中は「事なかれ主義」と「無責任体質」だけだったのです。こともあろうか反原発派のせいにしてドアの防水対策さえしなかったのです。それに対して、東北電力の女川原発は、当時ジーゼル発電室の防水対策を行っていたので、津波に襲われたにもかかわらず、全電源喪失一歩手前でジーゼル発電機が稼働してメルトダウンを防げたのです。
この差は何なのでしょう。そして、それを二度と繰り返さないことがフクシマを経験した私たち大人の責任なのではないでしょうか。
私は東電勝俣恒久元会長を殺人罪で韓国のように死刑を求刑してほしいと願っているわけではありません。「安全神話」にどっぷり浸かって、取るべき安全対策も取らなかったことによって起こった史上最悪の原発事故。その張本人が刑事責任を問われないのなら原発事故関連死した数千人の人びとや甲状腺ガンにかかって一生ホルモン剤を飲み続けなければならない福島の子どもたちや、いまだに故郷に帰れない何万人もの避難者の皆さんの怒りは収まることはないからです。この国に正義などなくなってしまったかのようです。



津波対策「関わるとクビ」 10年 保安院内部で圧力

2014年12月26日 東京新聞

政府は25日、東京電力福島第一原発事故で政府事故調査・検証委員会が政治家や東電関係者らに聴取した記録(調書)のうち、新たに127人分を公開した。当時の規制機関だった経済産業省原子力安全・保安院は、大津波が襲う可能性を認識しながら、組織内の原発推進圧力の影響で、電力会社にきちんと指導しなかった実態が浮かんだ。 
保安院の小林勝・耐震安全審査室長の調書によると、2009年ごろから、東日本大震災と同じクラスの貞観(じょうがん)地震(869年)の危険性が保安院内でも問題になっていた。独立行政法人「産業技術総合研究所」の岡村行信活断層・地震研究センター長は、貞観地震が福島第一周辺を襲った痕跡を指摘。自らの調書では「四百~八百年周期で反復していると考えている」と述べた。

岡村氏らの指摘を受け、小林室長らは貞観津波の再来リスクを検討するよう保安院幹部に提案したが、複数の幹部から10年に「あまり関わるとクビになるよ」「その件は原子力安全委員会と手を握っているから、余計なことを言うな」とくぎを刺されたという。
当時、国策で使用済み核燃料を再処理した混合酸化物(MOX)燃料の利用が推進されており、保安院の幹部の中には、地震・津波対策より国策の推進を重視する体質があった。
これまでの本紙の取材で、プルサーマル関連のシンポジウムでは賛成派の動員要請などの「やらせ」に加わった。06年には、事故に備えた防災重点区域を検討しようとした原子力安全委員に、院長自らが「寝た子を起こすな」と圧力をかけたことも判明している。
小林室長は、保安院内の雰囲気について「貞観地震に懸念を示す人もいれば、福島第一のプルサーマルを推進したいという東電側の事情に理解を示す人もいた」と打ち明けた。
 電力会社の姿勢について、保安院の山形浩史・原子力安全基準統括管理官は調書で「(電力会社は)ありとあらゆる場面で、嫌だ嫌だというような話だったし、指針の見直しだといった時も、ありとあらゆるところからプレッシャーを受けた」と吐露した。

 一方、東電の地震・津波対策を担当する吉田昌郎(まさお)原子力設備管理部長(後の福島第一所長)らは、10年3月ごろの朝会合で、保安院の担当者から「貞観地震の津波が大きかった」と指摘された。しかし、東電側は具体的な検討を先送りした。 (肩書はいずれも当時)

<政府事故調> 2012年7月に最終報告書をまとめるにあたり、福島第一の吉田昌郎(まさお)所長(故人)や菅直人首相ら計772人を聴取。調書は、承諾が得られた関係者から順次、公開されている。公開は3回目で、計202人分になる。
 今回が最後の公開とみられる。


10m超の津波試算も対策取らず

NHKニュース 2011年12月26日

東京電力は3年前、福島第一原子力発電所で10メートルを超える津波のおそれがあるとする試算をしながら、今回の事故が起きるまで具体的な対策を取っていませんでした。
政府の事故調査・検証委員会が26日に公表した中間報告は、東京電力内部の検討の詳細を明らかにしています。
この試算は、平成20年に東京電力が行ったもので、明治三陸地震と同様の規模の地震が福島県沖で発生したと想定すると、福島第一原発周辺では津波の高さが最大10メートルを超えるとしています。
中間報告によりますと、この試算結果は平成20年6月、当時、本店で原発の安全対策を担当していた武藤栄前副社長と吉田昌郎前福島第一原発所長に報告されました。
また7月には、2人に対して津波を防ぐため新たな防潮堤を建設する場合、数百億円規模の費用とおよそ4年かかることが説明されたということです。
この試算について武藤前副社長と吉田前所長は、根拠が十分でない仮定の試算だとして、実際にはこうした津波は来ないと考え、当面は想定を変えない方針を決めたということです。
また同じ平成20年に東京電力は、平安時代に東北地方沿岸を襲った「貞観津波」を基にした試算で福島第一原発に最大9.2メートルの津波が来るおそれがあるとの結果を得て、社内で検討、調査が行われていました。
これらの試算は原子力安全・保安院にも説明されましたが、津波の想定や具体的な対策の見直しにはつながらなかったということです。
こうした経緯について中間報告は「津波対策を見直す契機があったものの、見過ごされ、結果的に事故を防ぐことができなかった」として「具体的な津波対策を講じておくことが望まれた」と指摘しています。


東電、福島第一で高さ15mの津波予測していた
読売新聞 2011年8月24日

東京電力が、福島第一原子力発電所で、同社の想定を大きく上回る高さ15メートルを超える大津波が遡上そじょうする可能性があると2008年春に試算しながら、津波対策強化に生かしていなかったことが24日、わかった。
これまで東電は、政府の事故調査・検証委員会に対し、高さ10メートル以上の津波の可能性があるとの試算を説明してきたが、15メートル超の遡上高の試算が明らかになるのは初めて。東電は、結果を、東日本大震災4日前の今年3月7日に経済産業省原子力安全・保安院に対し報告していた。

福島第一原発は3月11日の東日本大震災の際、試算結果とほぼ同じ高さ14~15メートルの津波に襲われた。
東電によると、文部科学省の地震調査研究推進本部が02年7月に三陸沖から房総沖を震源とする地震の発生確率などを公表したのを受け、東電は、08年に明治三陸地震(1896年)規模の地震が、福島県沖で起きたと仮定して、福島第一と第二の両原発に到達する津波の高さを試算した。
その結果、第一原発の取水口付近で高さ8・4~10・2メートルの津波が襲来。津波は陸上に遡上そじょうし、1~4号機で高さ15・7メートル、同5・6号機で高さ13・7メートルに達すると試算した。



東電元幹部、再び不起訴へ 福島原発事故で東京地検
中日新聞2014年12月26日

東京電力福島第一原発事故をめぐり、検察審査会の「起訴すべき(起訴相当)」との議決を受けて、東電の勝俣恒久元会長(74)ら旧経営陣3人を業務上過失致死傷容疑で再捜査している東京地検が、3人を再び不起訴とする方針を固めたことが、関係者への取材で分かった。大規模津波の試算を把握していた旧経営陣が津波対策を取らなかったことについて、刑事責任を問うのは困難と判断したもようだ。東京高検など上級庁と協議の上、年明けに最終判断する。
複数の市民グループによる告訴・告発を受けて捜査を始めた地検は昨年9月、旧経営陣3人や事故当時の首相だった菅直人氏ら42人全員を不起訴とした。これに対し、検審は7月に勝俣元会長ら3人を起訴相当と議決し、地検は再捜査している。

関係者によると、捜査の最大の焦点は、2008年に東電が高さ15・7メートルの津波の試算を得た後、防潮堤の建設や非常用発電機の高台設置など対策を取らなかったことの是非。検審は「原発は1度、事故が起きると甚大な被害をもたらす。原発事業者にはより高度な注意義務があり、想定外の事態を前提に対策を取るべきだった」と指摘した。
地検はあらためて地震や津波などの専門家から意見を聞き、旧経営陣ら関係者を聴取。市民グループ側は「15・7メートルの津波試算を得た後、対策を取っていれば深刻な事故は防げた」と主張してきたが、地検は今回の津波を予測し、事故を回避するのは困難だったと結論づけるとみられる。

地検が3人を再び不起訴とした場合、起訴相当と議決した検審とは別のメンバーによる検審が、あらためて審査する。再び起訴相当と議決すれば、3人は強制的に起訴され、公判が開かれる。
福島県民らでつくる福島原発告訴団は25日、最高検と東京地検に申し入れ書を提出。記者会見した武藤類子(るいこ)団長(61)は「原発事故の被害がどれだけひどかったかを理解し、起訴してほしい」と訴えた。
by nonukes | 2014-12-27 15:34 | 福島原発事故 | Comments(0)

御嶽山の火山噴火から改めて考えてみたい「日本列島誕生から今日まで」を

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御嶽山の火山噴火から改めて考えてみたい「日本列島誕生から今日まで」を
小坂正則

先週の土曜日に秋の紅葉見物客で賑わっていた御嶽山が噴火したというニュースが入ってきました。私は御嶽山がどこにあるのかもよく知らなかったのですが、アルプス山脈と繋がっている日本列島の中の1つの山です。日本列島には日本アルプス山脈の横に御嶽山があり、この火山は富士山に次ぐ大きな火山だそうです。
私のつたない知識ではうまく説明できませんが、糸魚川静岡構造線フォッサマグナという大きな断層が日本列島を南北に分断しています。それが出来た原因は日本列島を作っている4つのプレートがちょうど伊豆から静岡あたりでぶつかって日本列島の真ん中に大きな断層を作ったのです。下のプレート図を見てもらえれば一目瞭然なのですが、世界中でプレートが4つもぶつかっている国や地域は日本以外にはありません。
フィリッピンプレートの先端の島が日本列島にぶつかって突き刺さって出来たのが今の伊豆半島なのです。本州から四国を通って大分県から九州に入って鹿児島の川内原発まで走っている中央構造線という世界一大きな活断層が日本列島を縦断しているのですが、この断層が日本列島を縦横無尽に走っているという原因は、約100万年前に地下深くのプレートがぶつかり合った巨大地震で活断層が出来たそうです。ですから、日本は世界一地震の多い国なのです。また、地震が多いということは地下の岩盤がバラバラになっているので、マグマに熱せられた地下水が温泉となって湧き出ているのです。
だから温泉が湧く土地は地震も多い地域なのです。九州は別府や阿蘇に霧島と中央構造線に沿ったように温泉の豊富な観光地が続いています。ですから、私たちにとっては恩恵とリスクが同居しているのです。ただ、その先端に川内原発があるのですから危険きわまりないことこの上ありません。


御嶽山の噴火は日本人への自然の警告ではないか


今日9月29日現在、まだ山頂に取り残された方が大勢いるようですので、ご家族の皆さんの心中をお察しいたします。ですから軽々とした発言は出来ないことを十分認識した上で、ここにあえて書きたいと思います。今回の御嶽山の火山噴火は単なる1つの火山事故と捉えるのではなく、日本列島が火山と地震の巣だということを私たちは改めて認識しなければならない事故だと思うのです。2011年3.11東日本大震災も太平洋プレートの沈み込みに寄って起こった巨大なプレート型地震と津波でした。そして今度起こるといわれている「南海トラフ地震」や「東海地震」に「関東大震災」や富士山の大噴火などの天変地異が襲ってくることは間違いありません。ですから私たち日本列島に住む住民は、これらの災害から決して逃れられないのです。私たちが日本列島に住み続ける以上、いかにして巨大地震や火山噴火などによる被害を少なくなるように災害に備えるか「減災」や「防災」対策を考えるしかないのです。それは危険な原発やリニアなどを地震の巣の上や火山の近くに作らないことです。
そして、神戸大学の名誉教授の石橋克彦さん(阪神大震災を予測して、「原発震災」という言葉を生み出した方で、日本では必ず福島原発事故のような大災害が地震によって起こると警告し続けた方です)は「現在は地震活動期に入った」といいます。世界中で起きるマグニチュード6以上の地震の22%が日本列島周辺で起こっているというのです。その数はもちろん世界一です。
地震の活動と火山活動は連動していると広瀬隆さんは警告しています。ですから、今回の御嶽山の噴火や桜島の活発な噴火活動などは日本列島を巨大な地震が襲ってくる前触れであると私は思っています。
昨日鹿児島で7500人もの人が全国から集まって「川内原発再稼働反対」の集会を持ちました。そこに参加した広瀬隆さんからのメールを添付してます。ぜひ皆さん読んでください。

リニア新幹線も原発を早急にやめなければ

リニア新幹線を2027年に開業させようとJR東海社長は話しています。しかし、この新幹線は建設費が約10兆円で、「東海道新幹線と競合するため採算は合わない」と社長自らが告白しています。そんな地下深くにトンネルを掘って日本列島を縦断させて、それも南アルプスや中央アルプスなどの山の下をくりぬいて作るというとてつもない恐ろしい計画なのです。南アルプスや富士山のマグマ溜まりに刺激を与えてリニア新幹線から火山が噴火するかもしれないではないですか。また、経済的にも採算が合わずにリニアの運転だけで原発1基分の75万キロワットの電力を消費し、エネルギーコストが新幹線の4~5倍使うという非効率の乗り物で、おまけにトンネルが8割で景色も見えない乗り物に誰が乗るというのでしょうか。東京大阪間を1時間で走るといっても、急ぐ人は飛行機に乗れば済むことだし、LCCの航空会社なら料金もリニアより遙かに安く乗れるのです。高くて景色は見えなくて、電磁波をいっぱい浴びて、活断層地震などで脱線事故の危険を覚悟しながら乗るリニアなど必要ありません。いずれ採算の取れないリニアの建設費10兆円の借金は国民のツケになるだけです。
また川内原発の再稼働を九州電力は計画していますが、火山の集中している九州で、火山対策が何ら取られていない川内原発の運転再開は絶対に行ってはならないのです。石橋克彦さんの指摘に620ガルに上げた基準地震動の設定も不十分だという批判の文章を読みました。(週刊朝日9月24日号)規制庁は火山対策もなければ避難計画も審査しなくて、再稼働を進めるためのアリバイ審査でごまかそうとしているのです。
全国から九電に規制庁に鹿児島県や薩摩川内市に「再稼働反対」の声を届けましょう。

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全国のみなさま  広瀬隆です


御嶽山の噴火で、また悲劇がくり返されました。こ の噴火の危険性は、分っていたことです。
それは、JR東海が計画しているリニア中央新幹線のルートを調べた人であれば、この長野県~岐阜県の一帯がどれほど危ないか、というこ とを・・・
昨年のリニア中央新幹線「反対集会」で使った、その部分の資料を添付ファイルで送ります。
川内原発周辺の噴火についても、付言しておきます。
みなさんは、カルデラだけに注目して、巨大な火砕流ばかりを論じていますが、私の不安は、それではありません。

私が心配しているのは、川内原発現地そのものが、北薩火山群のど真ん中にあることです。
言い換えれば、「川内原発の真下」で噴火が起こっても不思議ではないのです。
桜島よりも、霧島よりも、もっとおそろしいことが起こります。
昨日9月28日、川内原発の現地に200人近い人が全国から集まって、ゲート前の抗議をしてきましたが、私は早く逃げたかったのです。 そこにいること自体がこわかったからです。

それでも、トテツモナイ数の人が、鹿児島市の天文館公園における全国集会に集まりました。
川内原発再稼働を絶対に阻止する、という意思を持って・・・
帰途の東京羽田への飛行機は、大幅に到着時刻が遅れました。それは、飛行機が御嶽山の噴火の微粒子をエンジンが吸いこまないように、警 戒していたからではないでしょうか。それが、川内原発周辺での噴火時に起こる、非常用発電機の壊滅を予告していたことになります。
学者たちは、悲劇が起こってから、その原因を論じる。そんなことは、何の意味もない!
起こる前に警告しろ!

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by nonukes | 2014-09-29 12:18 | 福島原発事故 | Comments(0)

  小坂正則