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小坂正則の個人ブログ

カテゴリ:電力自由化( 35 )

九州電力による固定買取制度の受付一時中断の説明会に参加して「今こそエネルギー政策の国民的議論を」


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九州電力による固定買取制度の受付一時中断の説明会に参加して「今こそエネルギー政策の国民的議論を」
小坂正則

本日10時30分から12時過ぎまで九州電力大分支店で開催された「固定買取制度一時中断」の説明会に参加してきました。まず、驚いたことに、会場に九電大分支店の2階大ホールに入れないほどの人で溢れていました。ざっと見て250人はいたでしょう。後から後から参加者が来て、結局最終的にはロビーで聞いている方などを含めると500人が参加したとニュースは伝えていました。
説明はマスコミやHPに流している資料の説明などで30分を費やして、11時ころから質問を受けてました。最初に発言した方は私の知り合いの方で、太陽光発電事業に昨年から手広くやっていた方です。「先行投資した資金の回収が不可能になるではないか」という、深刻な質問でした。多くの方が「いつ再開するのか。先行者を優先してくれるのか」といった質問が相次ぎました。中には「この説明会は我々にとっては抗議集会なのだ」と気勢を上げる方もいましたが、中には冷静に「この事業で飯を食っている方がたくさんいることは九電も分かっているでしょう。それが全部ストップするということは電車でいえば全線ストップするということと同じなんです。一部運転を止めるというなら、被害は小さいかもしれないが、このような荒療治は企業の倒産などが相次ぐ事態になる」という批判には大変説得力のある発言でした。

この事態を予測できたはずがこんなに大きな問題になるまで放っておいた責任は大きい

さて、私がした質問は「1点は3月に7万件の申し込みがあったといいますが、それから今日までどれだけの申し込みがあったのですか。次に何で今日まで中断するという決定を延ばしてきたのですか。少なくとも3月時点で、一時中断を決めて、そこで説明会を行えば、4月から今日までの方は被害がなかったのではないですか。」
「もう1つは毎日営業所に上がってくる申し込みの申請書の数と規模を本社で集計していなかったのですか。集計作業は毎日やっていなかったのですか。それとも1週間に1度の集計だったのですか。1カ月に一度の集計だったのですか」と聞いたのです。回答として「4月から7月までに2万件の申し込みがありました。営業所へ上がった申し込みの集計は特段やっていませんでした。必要に応じてやってました」というようなニュアンスの回答でした。
「そんないい加減な作業を本社はやっていたのですか。そんなことをやってるから今日のような取り返しの付かないようなハードランディングになってしまうのではないですか。契約をして土地を賃貸した方や土地を購入した方もいるでしょう。損害賠償問題になりますよ」と、私はいいました。

今後九電や国はどう対応すべきなのか。解決策を考える

九電がぐずぐずしていたから、今日のような大きな問題になったのですが、今回の問題を私は2つに分けて考えたいと思います。1つは今までに申し込んでいる方の処遇をどうするかという問題です。そしてもう1つは再生可能エネルギーを今後どうやって効果的に広めていくかという問題です。
今日来ていた方々は死活問題の方もいるでしょうし、会社が倒産する方もいるかもしれません。その問題も大きいのですが、まず、前回私が書いたように、地元の太陽光発電の系統連携を優先して、小さな施設と地元優先で受付を再開することが解決策です。3月に7万件の申し込みということですが、その95%以上が小規模の個人事業者や中小企業の申し込みだと思います。それを再開すれば工務店などの企業倒産も防げるでしょう。10万キロを超えるような超大型の施設はバッテリーなどを設置して負荷平準を自らの資金で行えばいいのです。
次に今後どうするかという問題の方が重大です。
九電の資料によると九州は全国の申し込み量は272万kwで、全国の20%を占めているそうです。しかし、四国は68万kwで、わずか5%です。次いで中国は30万kwで11%です。関西は12万kwでわずか12%です。このばらつきがいかに大きいかが分かと思います。関西電力が12万kwということは関西電力には系統の余裕がいっぱいあるということなのです。東電は37万kwです。全体の14%です。なぜ関西や東京が少ないかといえば、地価が高いため適地が少ないからでしょう。九州は地価が安くて、過疎地が多いし、温暖なので太陽光発電に適しているからです。この問題は各電力会社間の連携線を増強すれば済む問題なのです。
また、それらの増強するお金を誰が負担するのかという問題も残っています。これを電力会社や国がやればいいというかもしれませんが、国がやるということは税金ですし、電力会社は電力自由化が目前に迫っているのにそんな投資はしません。そのルールをどう作るかという課題が1番の問題です。
そして最大の問題は国がどこまで再生可能エネルギーを増やすのかという目標値を示していないことが一番の問題です。「全体で再成可能エネルギーの電力20%をめざすのか」それとも「原発を中心にしていくからこれ以上は太陽光発電なんかやめるのか」という議論を国民的にする必要があるのです。ただ、13年度で全体のわずか2.2%しか占めていないのです。

今こそ国民的なエネルギー政策の議論を巻き起こそう

現在の再エネ料金は国民1戸当たり225円だそうです。最初は150円といわれていたのですが、このまま全量の再エネを電力会社が購入すれば毎月1000円弱を各家庭が負担しなければならなくなるといわれているのです。それは大きな問題です。私たち一般消費者が大企業の利益を20年間負担し続けるというような制度は、もってのほかです。
法人税を値下げしてもらって、内部留保金が336兆円もあって、おまけに法人税を払っている大手企業が、実は3割しかなくて大半の大手企業が法人税を払っていないのに、濡れ手に粟の利益を20年間も保証してやることはありません。
早急にFITの価格の見直しと、この制度に大企業のメガソーラーを排除するということも含めて検討すべきです。だって米国では、太陽光発電の1kwhの発電コストが15円を切っているそうなのです。ですから、FITの制度でなくても、もうすぐ、市場価格で売電できるようになうのです。あと、2~3年もすればそんな時代が来るでしょう。メガソーラーの電力を一般消費者に向けて販売すれば十分成り立つ時代がくるのです。ただ、再生可能エネルギーは優先的に系統に流すことが出来るという優先政策は必要ですが。
このFITという制度をどうするのかという、いわば「日本のエネルギー政策の行く末を決める重要が議論」を資源エネルギー庁のわずか5人の専門委員という、実は企業の代理人や電力会社に近い学者たちが密室で決めることを任せるのではなく、オープンにして市民の意見を聞くようにパブリックコメントや国会審議などを通じて、国民の大半が納得ゆくような落としどころをみつけることを私は求めます。


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再生エネ買い取り なぜ中断 政府、計画性なく認定
2014年10月1日東京新聞

 東京電力や関西電力、九州電力に続いて、北海道、東北、四国、沖縄の4電力も太陽光発電など再生可能エネルギーの受け入れ手続きを中断する。2012年に施行された再生可能エネルギー特措法は、最大限の普及を目指して電力会社に全量の受け入れを義務付けているのに、なぜ中断するのか。背景を探った。 (吉田通夫)


 Q せっかく拡大してきた再生エネの受け入れをなぜ中断するの。


 A 太陽光や風力は人の力ではコントロールしにくくて、余ったから発電しないようにする、という急な操作は難しい。季節や時間帯によって発電量が拡大するケースが想定され、電力各社は申し込まれた発電をすべて受け入れると昼間の最大の電力が、管内の需要を一時的に上回る恐れがあると説明している。


 需要を上回る電力が電線に流れると、家電や工場の機械が故障したり、あるいは送電設備が故障して大規模な停電を起こす可能性があるという。


 Q でも、法律で全量の買い取りが義務付けられているはずでしょ。


 A 例外規定があって「電気の円滑な供給の確保に支障が生じるおそれがあるとき」は断ってもいいとされる。各社はこれを断る理由にしている。


 Q なぜ、こんなことになったの。


 A 政府の計画性のなさが大きな要因だ。


 例えば九州など一部の地域で一時的に電気が余って不安定になるなら、受け入れ余力のある別の電力会社に引き取ってもらえばいい。そのために九州や四国と本州を結ぶ送電網を増強するなど広域で電力をやりとりする方策が考えられる。余った電気を蓄電池にためて、足りないときに使えるようにする手もある。いまは蓄電池が高すぎるとしてなかなか実用化されていないが、普及してたくさん作られるようになれば安くなるとの予想もある。


 Q いろいろ手はあると。


 A 買い取り制度を始めた民主党政権も、引き継いだ自民党政権も計画はどんどん認定してきた一方で、再生エネの受け入れ態勢の整備は怠ってきた。特に安倍政権は原発推進を優先させる姿勢が目立つ。


 Q どうすればいい。


 A 再生可能エネルギーの発電は電力会社の言うように瞬間的に大きくなる時もあるが、太陽光なら夜は発電できないなどで年間発電量は小さい。震災前は電力全体の1%程度しかなく、震災後の一三年度も2・2%だけ。国際比較でも低い水準だ。


 経産省は有識者会議で再生エネの受け入れ策を再検討する。受け入れ策が行き詰まったとして、原発再稼働を急ぐ理由にするのではなく、どうすれば再生エネを拡大できるか官民合わせて知恵を出し有効な策を早急に打ち出すべきだろう。



再生エネ買い取り中断 北海道・東北・四国電も

2014年9月30日 東京新聞夕刊

 北海道電力、四国電力、東北電力の三社は三十日、太陽光を中心とする再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づく契約の手続きを十月一日から中断すると表明した。「申し込みの急増により、需要を超える恐れがあるため」と説明している。既に九州電力は二十五日から受け付けを中断。東京電力、関西電力も一部地域で制限するなど、再生エネルギーの受け入れを抑制する動きが広がっており、経済産業省は十月中に専門部会を設置し、改善策を話し合う。
 北海道、東北、四国の三電力では、特に太陽光を中心に買い取り価格が下がることが決まっていた直前の三月に駆け込みの申し込みが急増。「一時的に管内の電力需要を上回る可能性がある」としている。買い取った電力をすべて接続した場合、送電網の容量を超え、安定供給に支障が出る恐れがあると判断した。
 中断する期間は今後の対応策が固まるまでの「数カ月」と説明。住宅用の太陽光発電は出力が小さいため、影響は少ないと判断し、買い取りを続ける。
 太陽光や風力による発電は昼夜や天候によって発電量が大きく変わる。発電量が一時的に需要を上回る可能性がある一方、雨天や風のない日には急激に減る。このため電力が余った場合は、ほかの電力会社に流したり、蓄電池に充電して夜間に送電したりするなど、電力を安定させるための調整が必要になる。しかし、送電網の整備や蓄電池の開発などの対応が遅れている。
 こうした事態を受け、経産省は専門家委員会の下に部会を設けて当面の受け入れ量の上限を検証し、将来の受け入れを増やすための方策を検討する。部会は学識者五人程度でつくり、年内に三、四回会合を開く。また、再生エネルギーの固定価格買い取り制度は「電気料金の上昇につながる」との指摘もあるため、専門家委員会は、買い取り制度の仕組み全体を見直す方針。
by nonukes | 2014-10-01 17:13 | 電力自由化 | Comments(0)

電力自由化とアジアスーパーグリッド

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「日本の科学者」5月号へ掲載した原稿をここに載せます。この5月号は昨年の11月に大分で開催された「自然エネルギーアイランド九州の未来」という講演会の内容を再録したものです。私の話以上に他の方のお話が非常に興味ある内容でした。もし、必要な方は送料込みで600円でお譲りします。売価は税込み600円です。私までお知らせください。なお、この原稿は最終稿ではありません。最終稿をどこに保存したか分からなくなってしまいました。みなさまのご批判をお待ちしています。
090-1348-0373( 小坂)
E-mail:nonukes@able.ocn.ne.jp

電力自由化とアジアスーパーグリッド
NPO法人 九州・自然エネルギー推進ネットワーク
代表 小坂正則
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私が再生可能エネルギーに取り組んだ理由

私は一介の再生可能エネルギーNPOの代表です。再生可能エネルギーの学術的な研究者ではありません。ですから、詳細な技術的可能性についてとか、電力を巡る経済的、法律的な問題に詳しいわけではありません。私はチェルノブイリ原発事故から反原発運動を始めた一市民です。私が「原発反対」を訴えると、私の周りの者から「原発を止めたら電気はどうするのか」という批判をよく聞きました。そこで、私は再生可能エネルギーを自分たちで作って「こうすれば原発に頼らなくても電気などのエネルギーを作ることが出来る」という代替案を示すために2001年に再生可能エネルギーNPOを立ち上げてたのです。
原発の代替エネルギーを作らなければ原発を止めることは出来ません。地球温暖化などの問題から化石燃料を出来るだけ使わずに原発を止めるには再生可能エネルギーを増やすしかありません。そのためには電力自由化によって自由にクリーンな電気を売り買いできる環境を日本に実現させなければならないと考えたのです。そこで「発送電分離」を導入して日本の電力市場に適正な競争と公平な送電線利用を実現させることが必用だと思うようになりました。
新しい技術というものは発明者は偉大ですが、それを経済的に成り立たせる仕組みを考え出すことも偉大なことだと私は思います。ですから、私は国の電力供給の仕組みを変えるという政治的な取り組みと平行して、私の住んでいる大分に再生可能エネルギーを普及させるとう個別実験的な取り組みについても挑戦して来ました。

電気の産直運動を始める

まず、私たちが最初に取り組んだことは太陽光発電を公共施設に設置することです。そしてその電気を県や市などの公共施設に販売することです。これを私は「電気の産直運動」と呼んでいます。電気事業法によって、電力は電力事業者にしか販売は出来ません。そこをどうくぐり抜けるかが1つの課題です。非営利NPOは太陽光発電の設置に当たっては約半額の補助金が国(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構:NEDO)から出ていました。その補助金を使って公共施設に太陽光発電を設置し、電気は無償で施設に供給して、その代わり電気代相当額の交付金をNPOに県や市が交付するという方法をを考えました。もちろん違法ではありませんが、全く問題がないかどうかは司法の判断を受けてはいませんので、私には分かりません。
現在までに公共施設や民間施設など、合わせて10機約138kw の太陽光発電を設置しました。
再生可能エネルギーといえば、みなさんすぐ太陽光発電や風力発電などを思い描くでしょうが、電気だけがエネルギーではありません。太陽熱温水器や薪やメタンガスなども立派な再生可能エネルギーです。ですから、私たちは木質バイオマスの熱利用も進めたいと思ってペレットストーブの販売や薪ストーブ設置業者と協力して、安価な薪の供給などにも取り組んでいます。日本の国土の67%は森林です。日本は世界3位の森林国です。しかも国内林業が疲弊していて、林業の再生に大きく貢献する木質バイオマスのエネルギー利用は日本に取っては最も重要な取り組むべき課題だと私は思っています。木質バイオマスの普及は大分などの過疎地域の市町村の過疎化対策や新規産業の育成や雇用の創出に大きな効果があることから、バイオマス熱利用は、私のライフワークです。しかし今回は紙面の都合上、残念ですがこの話は割愛させていただきます。

孫正義さんのアジアスーパーグリッド構想

私が今回取り上げる「アジアスーパーグリッド構想」はソフトバンクの孫正義さんが立ち上げた「自然エネルギー財団」の構想を元にして書いているのですが、孫さんの構想と違うところはロシアの天然ガスを利用した天然ガス発電を日本の電力会社がロシアで実施して、その電気を日本へ送電するというところです。
それではスーパーグリッドとは何なのか。基本的なことからお話しします。私たちの家庭に来ている電気は交流です。それを電気製品で使う時は、わざわざ直流に直して使っています。自動車のバッテリーは一般的には12ボルトの直流です。それなら一般家庭も自動車のように直流の電気を流せば交流を直流に変換するアダプターなど不要で交流直流変換ロスなど生まないので効率的だと思うのですがそうは行かないのです。
エジソンは1878年に直流電流を使った電灯会社をアメリカに設立しました。しかし、直流電流は電圧をあげたり下げたりすることが困難だったため電力の利用が集中する時間帯には電圧降下によって電灯が暗くなるなどの問題に直面したそうです。そこでエジソンの部下だったステラはエジソンの元を離れて交流電流の電灯会社を始めたそうで、師弟による直流交流戦争が引き起こされたのです。結果はエジソンの直流は長距離送電に不向きだとしてステラが勝利しました。その後、世界中に交流方式が広がって現在に至っているのです。しかし、100年以上の月日が経って、エジソンの昔年の思いが現在に蘇って来たのかもしれません。直流送電の時代が来ようとしているのです。
スーパーグリッドとは、高圧直流電流を送電線に流すことにです。将来的には液体水素マイナス193度で電線を冷却して送電すれば原理的に送電ロスはゼロに限りなく近くなると言われています。ですから直流は送電ロスが交流に比べて遙かに少ないことなどが最大のメリットです。高圧直流電流は1000キロメートル送電してロスは3%と言われています。高圧交流は約10%のロスがあるそうです。
また、直流電流は変圧が難しいという問題も現在では克服されているようです。
この高圧直流送電線を日本列島に縦断させます。そして福岡から韓国へ海底ケーブルでつなぎ、韓国から中国を経由してモンゴルまで延ばす計画が孫さんのスーパーグリッド構想です。そしてモンゴルの砂漠に太陽光発電と風力発電を設置して、そこで出来た電気を日本に送る計画です。この構想の実現には莫大な資金や各国の協力が必要ですが孫氏は2012年5月、当時の韓国大統領・李明博氏(イミョンバク)を訪ね、この日韓海底ケーブル敷設計画への協力を求めたところ、内諾を得たということです。また、モンゴル政府との間ではすでにこの構想に対して全面的に孫氏に協力するという協定も結んでいるそうですし、中国の習主席にもソフトバンクの幹部が直接会って、構想への支持を得ているそうです。ただしこれは国家間の緊張関係が取れていない今日の段階では実現は不可能でしょうが、事業自体はビジネスとして互いの国家の利益になる事業ですから、国家間の軋轢を越えて実現できる可能性は大きいし、私はこの構想は決して夢物語ではないと思っています。 また、孫正義氏のご両親は中国系韓国人だということもこの一大プロジェクトを成功させる大きな力となることでしょう。現在の安倍政権が続く限りはこの構想も実現しにくいかもしれませんが、安倍政権が終われば、一気に実現に向かうかもしれません。
また、この事業だけでも数兆円の建設費用が必要ですが、一般的な設備投資としても決してできない事業ではありません。なぜなら、電力の相互利用はこれから発展する中国にとってはますます必要なエネルギー安全保障だからです。短期的には日本の電力需要を満たすためにモンゴルやロシアから電力供給を受けるのですが、将来的には莫大な電力需要が生まれる中国へ日本の再エネ電気を供給することが出来るようになるのです。

電力危機を救うためにはロシアから天然ガス発電の電力を日本へ

日本は現在、全ての原発が止まっています。そのために天然ガスや石炭などによる代替発電が行われています。それらのコストが政府は年間4兆円と言っていますが、どうもそれは怪しくて、実際は2~3兆円くらいだと言われています。省エネで原発事故前に比べて15%消費が削減されているそうですし、4兆円の内訳は石油換算だそうです。実際は石炭や天然ガス発電のコストは随分低いのですが、それでも確実に国内のお金が海外に出ていることに違いはありません。電力会社の天然ガス輸入コストが1MMBTU(天然ガス25立方メートル)あたり、約20ドルです。米国は2.5~4ドルでEUは12ドル。国際的な価格に比べたら2倍以上の価格で日本の電力会社は購入しているのです。いわゆるスポット価格で購入するので、「足下を見られて高く買わされている」といいます。
アメリカのシェールガスの発見によってロシアの天然ガスの価格も随分下がっているということですが、シェールガスが日本に入ってくるまでには、現地で液化装置の建設などのための時間がかかります。実際に日本に入ってくるのは2年後と言われています。米国現地でのシェールガス価格が1MMBTUあたり約2.5~4ドルとしても液化コストと日本までの船賃などの費用が6ドルといわれていますので、それを加えればそんな極端に安くはなりません。また、米国からの輸入出来る量も限られていますから天然ガス全体のコスト削減効果は数パーセントともいわれています。
天然ガスを熱利用するためには日本までガス本体を運ぶ必要がありますから、液化して船で運ばなければなりませんが、電力利用の場合なら、現地で発電して送電線で電気を送るだけですから輸送コストは格段に安くなります。
ロシアの天然ガス発電の産業用売電価格は1kwhあたり約3円と言われています。この間の円安で少しは高くなっているかもしれませんが、随分安い価格です。しかもロシアの発電所は旧式のタービンを使っていますので、日本の最新鋭のガスコンバインド発電所を建設すれば、もっと安く発電できるでしょう。これまで普通の火力発電所のエネルギー効率は40~50%弱でした。ところが現在のガスコンバインド発電用タービンの材料が改善されて高温に耐えるタービンの開発で1500度の温度に耐えるタービンでは59%のエネルギー効率を実現しています。1600度の熱に耐えるタービンの実用化が出来たことにより、2015年には62%効率の発電所が日本では運転を開始します。このように技術革新によって、日本の天然ガス発電所の発電コストはどんどん安くなっているのです。
北海道出身の元国会議員、鈴木宗男氏がロシア北海道天然ガスパイプラインの設置を提唱していますが、私は、それよりも送電線で日本に電気だけを送る方がコスト的にもやすくつくのではないかと考えます。高圧直流送電線を使ったコストから、1kwあたり1~2円として、5円からそれ以下の発電コストで原発の代替え発電が可能になると思います。

国内に列島横断スーパーグリッド建設の意義

北海道は風が強くて日本で最も風力発電の適地が多いといわれていますが、北海道内での電力需要が小さいため、風力発電の設置規模は29万kwで、東北電力(55万kw)や九州電力(41万kw)などに抜かれて東京電力(35.7万kw)にさえ抜かれています。(2011年度現在)なぜ北海道が風力発電の適地が多いにも関わらず設置が進んでいないのかは、他の電力会社へ送る送電線が脆弱なことなどが原因の1つです。北海道電力と本州間には通称「北本連系」(きたほんれんけい)という60万kwの海底ケーブルで結ばれているだけなので、この細い送電線では北海道の電力を本州へ十分に送ることが出来ないのです。
日本の風力発電は2010年全国ので230万kwですが、世界一の中国は4229万kwで、次いで米国の4000万kwです。ドイツが2700万kwと日本の10倍以上です。日本の風力発電はFITの導入にも関わらず伸び悩んでいます。その主な理由は電力会社がこれまで風力など深夜でも電気を生み出す発電方法は原発と競合するために様々な嫌がらせを行ってきたのです。負荷変動が大きい風力に対して負荷変動を低減させるためにバッテリーの設置を求めたり、解列枠(電力会社が電気が不要な時には風力の系統を切ってしまうなど)の設定など世界に例を見ないほどの設備や条件を求めたことが何よりの証拠です。
また電力会社は地域独占ですから自分の電力供給地域だけで電気を賄おうとしてきた閉鎖性が各電力会社間の送電線を脆弱なままにして来た理由でしょう。ですから電力会社による地域独占の閉鎖性を取っ払う意味でも「列島横断スーパーグリッド」は効果があるのです。
また、日本は東と西では電気の周波数が異なるために北海道から大阪へ電気を送ろうとすれば、周波数を50ヘルツから60ヘルツ変換しなければなりませんのが、直流送電線のスーパーグリッドによって、北海道の電気を九州まで送ることも難なく可能になり、おまけに周波数の問題は解決されるのです。交流への変換はスーパーグリッドの末端で行えばいいのですから、そこで各地の周波数に変換するだけで解決します。

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by nonukes | 2014-04-16 23:45 | 電力自由化 | Comments(0)

ソフトバンクが電力小売りに参入「2016年から一般家庭向け販売も」

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ソフトバンクが電力小売りに参入「2016年から一般家庭向け販売も」
小坂正則

1月31日の朝日新聞などによると「ソフトバンクグループが企業向けの電力小売り事業に参入する。再生可能エネルギーで発電した電気を販売し、2016年には家庭向けに販売することを目指す」という。「太陽光発電などの再生エネルギー事業に参入している。グループの子会社「SBエナジー」が発電した電力を、子会社の「SBパワー」が販売する」という。またロイターによれば、「SBエナジーは2015年度末までに28.9万キロワットの太陽光発電所や風力発電所の建設を計画している」という。
現制度では、電力の販売先は大口に限られているため、当面は企業向けになる見通しだが、家庭向けの販売も視野に入れている。2016年の電力小売り全面自由化を前に、いち早く小売り事業を手がけることにしたようだ。
通信サービスと電力をセットで契約すると割引する料金プランも視野に入れているという。ソフトバンクは「電力小売りが全面自由化されれば家庭向けの販売も視野に入れる」(広報)としている。同社の携帯・固定通信の契約数は5000万件規模で、通信サービスとの連携も検討の対象になる。
経済産業省では電力会社による市場の独占体制を改革するため、電気事業法改正案をとりまとめ、今国会に提出、2016年をめどに発電と送配電を分離させ、小売の全面自由化を目指していく。これが実現すれば電力会社は発電事業者と送電事業者、小売事業者とに区分けされ、消費者が自由に電力会社を選択できるようになる。

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これで初めて日本にも電力自由化競争が始まる

「ガスエネルギー新聞」2月3日によると、福岡を拠点に天然ガスを供給している西部ガスが160万kwの天然ガス発電所を建設して発電事業に乗り出すことを検討するそうです。そしてゆくゆくは「電力販売」も検討するという。電力事業というのは、長い「間地域独占」と「総括原価法式」によって「原発ムラ」の利権構造に守られていましたが、311以前から指摘されていた規制緩和や、311の福島原発事故で、電力会社がこれまで行ってきた犯罪的な電力事業構造が明らかになり、原発が一番高い発電方法だったことなど、様々な「電力のウソ」が暴露されて来た結果でしょう。これまでのウソに塗り固められた既存の「9電力会社体制」に風穴を開けるためにソフトバンクの孫正義氏らの企業家による下克上の電力戦争がいよいよ始まろうとしているのです。
平等に競争できるためには「発送電分離」が偏って既存の電力会社に有利な方法にならないように「完全資本分離」を求めてこれからは私たちは世論喚起と国会対策などを行っていかなければなりません。なによりも国民の関心と監視が必要です。
by nonukes | 2014-02-04 13:56 | 電力自由化 | Comments(0)

スーパーグリッドで孫正義は日本の電力会社と原発ムラをぶっ潰せるか

スーパーグリッドで日本の電力会社と原発ムラをぶっ潰せるか
小坂正則
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アジアスーパーグリッド構想とは

今朝の朝日新聞を開いて、私はビックリした。明日と明後日の講演の結論としてお話しする予定に「アジアスーパーグリッド構想」が3面の全面に掲載されていたからだ。孫さんは「孫正義のエネルギー革命」にも書いているそうだが、この構想は以前からささやかれていた。しかし、現実味がなかったのが、孫氏が語ると一気に現実感が漂ってくる。朝日新聞を見ていない方のために簡単にその記事の要旨を説明しよう。

孫正義の構想で、日本には電気が足りないと騒いでいるがモンゴルの砂漠には強い風が吹いていて風力発電の適地だし、砂漠だから太陽光発電も可能だろう。ここに1000万キロワットの風量発電を設置すれば原発10基から7基分の電気を賄える。それを中国、韓国を通って、日本海を海底ケーブルで通して九州に送り込み日本で販売するという構想だ。そのためには高圧直流送電線と海底ケーブルを設置しなければならない。モンゴルで発電する風力発電のコストは約3円、それを日本に運ぶための経費が約7円、合計10円は原発のコストよりも安い。だから電力販売競争には十分太刀打ちできるという。また、2012年には韓国の大統領にも会って、その構想への協力をお願いしたそうだし、中国の当時の国家副で今は主席・習近平氏にもソフトバンクの社長が会って協力を要請したという。また、既にソフトバンクとモンゴルの合弁会社はモンゴルの砂漠の使用契約も結んだという。極めつけが最後の言葉だった。

孫氏は国内の電力会社の買収も考えていた!

もうひとつ、日本の電力会社の「壁」も立ちはだかる。日本の送電網は、地域ごとに電力会社が独占しており、海外から電力を持ってきても、国内で自由に送ることはできない。
地域を独占する電力会社の「壁」を突き崩そうと、孫は一時、国内の電力会社の買収を考えた、と周囲は明かす。ただ、反原発を掲げる孫が買収すれば、原発を廃炉にするしかない。そうなれば、巨額損失で経営は成り立たない。上場企業のソフトバンクにとって、株主が許さない話だった。
でも、孫はいう。「原発の代替手段はいくつもある。廃炉の道筋も決まってないのに、再稼働をどんどん進めるのは反対だ」
創業から約30年で、ソフトバンクを売上高3・4兆円(12年度)のグループに育てた。米携帯電話3位スプリント・ネクステルも買収した。米経済誌フォーブスの13年版の「日本の富豪50人」によれば、個人資産は91億ドル(約9100億円)。日本人3位だ。(朝日新聞からの引用)

規制緩和の騎士孫正義は日本の電力会社と原発ムラをぶっ潰せるか

これほどのショッキングな話しはない。私もソフトバンクが電力事業に乗り出すという計画は当然ながら認識していた。彼は無駄な所に投資などしない。「311以後、彼は脱原発を進めなければならないと誓った」と、話していた。しかし、私たちのようなただ怒りや悲しみだけでないだろうと私は思っていた。彼は良い、悪いは別として「新エネルギーによる電力事業は儲かる」という感が働いたのだろう。だからポント10億円だったか、100億円だったかのポケットマネーを出して「自然エネルギー財団」を立ち上げたのだ。私たちがいくら夢を語っても夢は夢のママ。孫氏が夢を語れば現実になる。
私は今朝の新聞を読んで、孫氏の構想に鳥肌が立ってきた。原発ムラを解体して、孫氏が利益を上げるのは原発ムラの人びとに利益がいくよりはよりマシだし、ソフトバンクの資金では各国の協力さえもらえば資金はいくらでも調達できるだろ。最後は国内の電力自由化と発送電分離の法的整備が最大のネックになる。私たちも孫氏の構想に協力できるところは協力しよう。でなければ、これまで経産省の電力自由化論者の官僚もことごとくに失脚してきたからだ。誰が裏で糸を引いていたかは分からないが、壮大な力がこの国を動かしていることだけは確かなようだから。その力は原発ムラよりももっと強大な力のようだ。今朝の朝日の孫氏の「経済新話」はこれからも連載が続くというから楽しみだ。
by nonukes | 2013-09-11 12:28 | 電力自由化 | Comments(0)

「発送電分離なら原発持てない」八木電事連会長発言?

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発送電分離なら「原発持てない」 八木電事連会長 朝日新聞2月16日

電力会社から送配電部門を切り離す「発送電分離」について、電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は15日の記者会見で、「今の状況では(原発は)多分持てない」と述べた。送配電網が切り離されれば売り上げが減り、原発の維持費用などを出せなくなると心配しているからだ。
経済産業省の専門委員会は8日、「5~7年後をめどに分離を進める」との報告書をまとめた。電力会社の子会社に送配電部門を移す「法的分離」(別会社方式)を想定している。
これに対し、八木氏は「低廉で安定的に電気を送れるのか検証されていない」「お客さまの利益につながるシステム改革にはならない」と反対した。

電力会社は送配電部門の利益がなくなれば、原発のように投資や維持費にお金がかかる施設を維持していくのが厳しくなる。さらに原発が止まったままでは火力発電の燃料費もかさむ。
 八木氏は「電気をできるだけ低廉で安定して送るために原子力はうまく活用すべきだ」と述べ、原発再稼働も求めた。

ちょっと待って!原発の発電コストは一番安かったのではないの?小坂正則

こんな国民をバカにした発言を私たちは黙って見過ごすわけにはいかない!これまで40年以上もの間、「発電コストが一番安いから原発を建設する」と、電力会社も国も、そう説明してきたのじゃなかったの。しかし、電力事業に適正な競争を導入しようという段になったら、手のひらを返したように「ちょっと待って!発送電分離などされたら原発を持ってる電力会社は潰れてしまう」など、今さら言わないでよ。

これまで、私は九電株主総会で何度も質問しました「各電源構成ごとの発電単価を教えてほしい」と。すると彼らは「発電単価は企業秘密ですので具体的な数値は公表できません」と。「しかし、資源エネ庁による平均的なコストから説明しますと原発は一番割安い発電方法です」と、私たち株主をバカにした説明をしていたのです。私は株主です。だから株主は自分の会社が本当に利益を出すためにどれだけのコストがかかっているのかを知る権利があるのです。原発ではなくほかの発電方法にした方がもっと儲かるのではないかという株主の正当な疑問にキチンと会社は答える義務があるにもかかわらず、彼らは私ら株主をバカにした説明に終始していたのです。確かに彼らは原発の方が儲かってはいました。それというのも、総括原価方式で、原発にかかるコストを利益率に組み込むことができるからです。しかし、この方法は反社会的な企業の行う裏技です。決して行ってはならないコンプライアンス違反の行為です。原発のコストはちっとも安くないのに、私たち消費者は電力地域独占という制度に縛られて高い買い物を電力会社に無理矢理させられていたのです。そんな地域独占を解体しようという議論が始まったら、彼らは急に「ちょっと待って」と言い出したのです。

OECD加盟34カ国で発送電分離してない国はメキシコと日本だけ

私たちの国の一般家庭の電力についていえば北朝鮮と同じです。なぜなら電気を自由に売り買いする権利が一切ないのですから。OECD加盟34カ国の中で発送電分離してなくて電力会社が送電部門を独占的に占有している国はメキシコと日本だけなのです。しかし、昨年の8月に行われた田中優さんの講演会で、「来年にはメキシコは発送電分離が予定されているので、とうとう日本だけになるのです」と話していました。この裏付けはまだ取れてはいませんが。やはり私たちの国は北朝鮮とあまり変わりないのではないでしょうか。だって、八木電事連会長のこんな馬鹿げた発言をマスコミも私たちも平気で許しているのですから。北朝鮮の金さんにひれ伏すしか生きられない北の人びととどこが違うのでしょうか。北の人びとに1日でも早く自由が来ることを願いながら、私たちの国でも不自由な現状を改めようではありませんか。
私は自民党員や自民党支持者よりも、いっそうの自由主義者ですから、電力を自由に買えない社会など我慢できませんし、許せません。一刻も早く電力の完全自由化と発送電分離(所有分離)を求めます。しかし、影に隠れて会社の悪事を支えている労働者や労働組合も最低ですね。郵便局を2年前に退職した私は連合組合員を辞められてホッとしています。だって、連合という原発推進の組織に入って、その組織を私の組合費が支えていたのですから。以下の新聞記事をお読み下さい。

大手電力や電力関連各社の労組が参加する電力総連も14日、電力制度改革案が「現場の実態が踏まえられないまま検討が進められた」と批判する文書をまとめた。国の責任の明確化などを求めていくという。(産経新聞2月16日)
by nonukes | 2013-04-18 03:01 | 電力自由化 | Comments(0)

1キロワットも発電しないで最高益を出す発電会社を支える電力会社

腐れ切った電力会社 その3
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電気を1キロワットも発電しないのに電力会社に支えられて最高益を出す発電会社がある

日本原子力発電(株)という会社がある。この会社は多くの国民にはあまり馴染みのない会社だ。なぜなら、原発を3基(東海第二原発、敦賀原発1号、2号)を持っているが、電力卸会社なので作った電気は全て電力会社へ売り、直接消費者に電気を販売したりはしないからだ。しかし、最近この会社がにわかにマスコミを賑やかすことが多くなった。
なぜかというと、2011年3月の東日本大震災と東電福島第1原発の事故以後、この会社の原発は3基ともすべて止まっていて、原発が稼動していないにもかかわらず、原電の12年3月期の連結売上高は1460億円あったというのだ。なぜ電気を1キロワットも発電してないのに1460億円もの売り上げがあったのか皆さん不思議に思うかもしれない。しかし、各電力会社は発電量に関わりなく原発の維持管理費用を原電に支払う契約になっているのだ。実質倒産している東電が最高の464億円、関電が340億円、中部電力が307億円、北陸電力が213億円、東北電力が116億円と原電へ支払っている。この会社は沖縄電力を除く、原発を持っている9電力会社を中心とした原子力ムラの互助会組織なのだ。
いくら互助会組織といえども、各電力会社は原発が止まっていて、火力発電の燃料増で赤字が続いているというのに、自分たちの仲間とはいっても、関係ない一企業にそんなに湯水のようにお金を出し続けられるものだと皆さんは不思議に思うかもしれない。
しかし、ここにも「腐れ切った電力会社」のヤミの仕組みがある。

電力会社が原電へ支払った1460億円は全て電気料金

何のことはない。東電などが原電へ支払った維持管理費用はちゃっかり電気料金に紛れ込ませて、私たち国民がセッセと電気料金という形で支払っているのだ。中小零細企業はこの4月から値上げされた電気料金のために自主廃業を余儀なくされた会社もあるというのに、「総括原価方式」という電気料金算出のトリックによって、このような企業へ湯水のように国民のなけなしのお金が使われているのだ。
1キロワットも発電していない、この会社の社員1,376人の平均年収637万円という高額。そして、東海第二原発は建設から35年経った老朽原発で、おまけに東海村の村長は廃炉を要求している。敦賀原発1号機は43年といますぐ廃炉の原発。敦賀2号機は建設から26年と新しい原発だが、活断層が真下を走っていて、これも原子力規制委員会は日本で最初の活断層による廃炉が決定されそうな原発だといわれている。つまり、日本原電は八方ふさがりの状態なのだ。だからエコにミストの間では、日本原電は倒産の可能性が大きいと噂されている。だから、倒産したら最後は電力会社が丸ごと面倒を見ることになる。この会社が債務超過に陥ったら、その保証だけではとどまらず、廃炉費用も各電力会社によって費用負担を分け合うことになる。しかし、その費用とは結局電気料金という形で私たち消費者が支払うことになるのだ。こんな会社、サッサと精算した方が出費がそれだけ少なく済むのではないだろうか。それにしても、倒産間近の企業の社員の平均年収が637万円とは…。
このようなおかしなことが堂々と繰り広げられているのは、全てが地域独占で利益は原価に積み上げられる「総括原価方式」という電力会社の既得権益を守る仕組みがあからだ。
by nonukes | 2013-04-04 23:44 | 電力自由化 | Comments(0)

発送電分離で電力業界に自由競争を導入しよう

腐れ切った電力会社 その2
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電力改革、閣議決定 発送電分離、骨抜きも毎日新聞 2013年04月03日 東京朝刊

 ◇業界・自民に慎重論
 政府は2日、電力制度の改革方針を閣議決定した。大手電力会社の送配電部門を別会社にする「発送電分離」や、家庭など小口利用者向け電力供給の全面自由化などの抜本改革に踏み切る。実現すれば、大手電力が地域ごとに小口の電力供給を独占する体制が崩れ、競争が活発化して電気料金が下がるなどの効果も期待される。ただ、電力業界や自民党には慎重論も根強い。消費者本位の電力制度を実現できるのか、改革の推進力が問われる。

 「消費者にとって選択の幅が広がる。最終的には、支払う電気料金の低下につながる」。茂木敏充(もてぎとしみつ)経済産業相は2日の記者会見で、電力改革の効果を力説。安倍晋三首相も2日の日本経済再生本部で、「改革方針の内容を速やかに実行に移し、遺漏なく実施すること」と指示を出した。

 今回の改革は、大手以外の発電会社が増える環境を整え、競争を起こして電力会社の経営効率化や料金値下げなどを誘発する狙いがある。首相は、電力小売りの全面自由化や、電力大手の送配電部門を別会社にする発送電分離を打ち出すことで、改革姿勢をアピールして政権浮揚を図るとともに、経済活性化につなげたい考えだ。

 とりわけ発送電分離は、大手が抵抗してきた改革の本丸だ。

 新たに発電事業に参入する企業(新電力)は、顧客に送電する設備を持たない。このため大手電力の送配電網を借りて送電しているが、「送電網などを借りる料金(託送料)の根拠が不透明で、割高だ」「送電容量が不足しているなどの理由で十分に使えない」などの不満が根強い。発送電一貫体制は新規参入を阻む障害とみなされてきた。送配電部門を別会社にすれば、新電力も公平に使えるようになり、経産省幹部は「競争の障壁がなくなる」と指摘する。

 しかし、改革がスムーズに進む保証はない。「絶対に容認できない」「大手電力が値上げに追われ、文句を言えないうちにやろうとするのが見え見えだ」。3月18日の自民党経済産業部会では、発送電分離への反論が噴出した。政府原案は関連法案提出を「15年」と明記していたが、「15年提出を目指す」という努力目標への後退を余儀なくされた。その後の党総務会でも、原発再稼働への最大限の努力や、東京電力の経営安定化など4項目の条件順守を求める念の入れようだった。

発送電分離の雲行きは不透明になってきた小坂正則

民主党政権ではまがりなりにも「発送電分離」は2015年に法案提出と決められていたのだが、自民党は閣議決定で「2015年に法案提出をめざす」と、トーンダウンしている。菅官房長官は「めざすは実施するという意味」と記者会見では説明しているが、はたしてそうだろうか。自民党の原発推進議員と電力会社の激しい巻き返しに遭って、「発送電分離法案」が骨抜きにされてしまう可能性が非常に高い。なぜなら、電力会社は送電部門で利益を得ているので「発送電分離をされたら原発などやってられない」と、早くも関西電力社長、悪名高き電事連会長は発言している。

原発は一番安い発電方法ではなかったの?

2月15日の記者会見で電事連の八木会長は「今の状況では(原発は)多分持てない」と述べた。送配電網が切り離されれば売り上げが減り、原発の維持費用などを出せなくなると心配している。電力会社は送配電部門の利益がなくなれば、原発のように投資や維持費にお金がかかる施設を維持していくのが厳しくなる。さらに原発が止まったままでは火力発電の燃料費もかさむ。(朝日新聞2月16日)
ちょっと待ってよ。これまで原発は火力や水力よりも安くて、1kwhあたりわずか5円から6円の発電コストだと説明していたのに、なぜ、発送電分離したら原発はやってられないの。これまでいってた「原発は安い」は真っ赤なウソだと自白したの?今さら自白されたからといって、はいそうですかと、私たち消費者はもう騙されませんよ。さんざんこれまで騙されてきた私たちも、これだけコケにされたのではちょっとは気づきますよ。

発送電分離で電力業界に自由競争を導入しよう

電力会社が地域独占で企業同士の競争がないという、これまでの日本の常識が間違っていたことが311福島原発事故で証明された。独占事業にあぐらをかいていた電力会社の安全対策とは①国民へ原発安全広告やキャンペーンを行うことと、②読売、産経、日経などの御用マスコミなどを中心にマスコミ広告を定期的に打つことと、③御用学者へお金を流すことと、④原発推進議員を応援することが、安全対策の中身の全てだった。アメリカのNRC(原子力規制委員会)は原子炉へのテロ対策や航空機が原子炉へ激突した場合のリスク管理や全電源喪失に対する訓練など想定外の事故対策も求めていたことが、311以後分かってきた。日本では規制委員会もなかったのだから何をはいわんやではあるが。
原発ムラを中心になれ合いで行われてきた電力業界に、自由主義社会では当たり前の「競争原理」を導入することが、今回の「発送電分離」と「電力自由化」の目的なのだ。
電力業界に適正な競争と新規参入で開かれた電力事業にすることで電力事業の発展の可能性が非常に大きい。自然エネルギーやスマートグリッドや電気自動車の普及や省エネ技術の導入など、これから日本の企業が世界に打って出る技術開発やニュービジネスの絶好のチャンスが電気事業には眠っているのだ。
私たちは自民党を中心とした反動勢力や電力会社の抵抗を阻止して、2015年には法案提出と送電会社を子会社化する分離ではなく、完全に送電会社と発電会社を所有分離して別会社にする分離を求めていこう。送電会社を電力会社の子会社にすれば、やはり、親会社の顔色をうかがいながら新規参入の発電会社や電力会社へ差別的な対応を取る可能性があるからだ。完全に別会社にしなければEUや米国などのような「電力自由化」にはならない。
by nonukes | 2013-04-03 11:34 | 電力自由化 | Comments(0)

「電気事業連合会」とは危険な原発を国民に押しつけるための闇組織だった

腐れ切った電力会社 その1
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「電気事業連合会」とは危険な原発を国民に押しつけるための闇組織だった

全国の10電力会社によって作られた原発推進の業界団体「電気事業連合会」という組織が、実は経団連などの社団法人などとは違って、何の公共性もない単なる任意団体だったということを皆さんご存じでしたか。私は「電気事業連合会」が任意団体だったとはちっとも知りませんでした。それではこのは任意団体の「電気事業連合会」とはどんな組織なのでしょうか。

Wikipediaによると、電気事業連合会は、日本における電気事業の運営の円滑化を図るため設立された、電力会社各社の連合会である。
活動内容についてしんぶん赤旗が問い合わせたところ「公式ウェブサイトの記述が全て、それ以上は回答出来ない」とのみ応答があったという。ところが、そのウェブサイトにも肝心の事業内容は一切書かれていない。また福島第一原子力発電所事故が発生した2011年、東京電力から連合会宛に年会費として18億円が支払われていた事が判明した(同時期には公的資金での財政支援が行なわれている)が、納入された会費の具体的使途も連合会は開示していない。
原子力発電(原発)を推進するためロビイストとして長年に亘って自民党と深い関わりを持つ。また、最近では海外への原発売り込みのため、2009年から12年まで与党だった民主党内の原発推進派議員への働きかけをしていると言われている。

電気事業連合会は麻薬中毒患者にシャブを売り続けるヤクザと同じ?

つまり、この団体は多額の資金を電力会社からかき集めて、原発推進派議員や御用マスコミや御用学者などの「麻薬中毒患者」へシャブを打つようにお金を貢ぎ続けているのです。それも福島原発事故以後も、電気事業連合会の闇組織の活動は一向に衰えてもいないのです。それどころが、昨年の総選挙で自民党政権が返り咲いてからは、福島原発事故がなかったかのように「原発必要論」と「再稼働」のために積極的な活動を続けています。
東電は福島原発事故により政府の管理下の元、多額の政府資金が投入されていますが、その中で、2011年度は18億円もの資金が電気事業連合会へ注入されていたのです。この組織、予算、決算額や職員数、具体的な事業の内容などは一切公表していません。つまり、ヤクザと同じ闇組織です。そしてこの18億円は、東電管内の消費者から電気料金という形で徴収したお金です。九電は2008年には6億円を電気料金に上乗せして消費者から徴収したと説明しています。その年は東電は21億円、関電は4億5千万円それぞれ電気料金に上乗せして徴収したといいます。しかし、この額は予算のようなもので、実際にはいくら支払われたのかは不明だというから、はやりヤミの金です。そして、311事故以後、核燃料サイクル基地のある青森県へ電事連は30億5千万円の寄付金を「地域振興」の名目で寄付しているといいます。このお金も電力会社から徴収したというから、ヤクザの総元締めが子分から巻き上げる上納金のようなものなのでしょう。

電力自由化で電力業界から「電気事業連合会」というヤクザを一掃しよう

この「電気事業連合会」が大手を振って社会の中で合法的に活動できて、ヤクザが非合法なのが私には分かりません。ヤクザよりもこの組織はたちが悪い。だって、ヤクザは放射能をばらまいたりはしないからです。まあ、どっちもどっちかもしれないが、それにしても、こんなヤミ金を自由に動かしている組織に対して国税庁は黙って目をつぶっているのでしょうか。私には全く納得がいきません。それに検察庁はヤミ金の動きを調査していないのでしょうか。だって電力会社が電事連へ流すヤミ金はどう見ても裏金であって、所得隠しの対象になるべき資金です。電力会社は正当に利益として計上して所得税を支払うべきです。またこれらのヤミ金が政治家やマスコミ人や御用学者へ裏金として所得が捕捉されないで流れている可能性が大きいでしょう。中小零細企業が今度の17%以上の電気料金の値上げに悲鳴を上げているというのに。これらのヤミ資金は全て私たち消費者が支払った電気料金なのだということを忘れないでほしい。こんなヤミ組織がのさばれるのも電力事業が競争のない独占事業だからです。一刻も早く発送電分離と電力自由化を行い、電力事業をガラス張りにしよう。
by nonukes | 2013-04-03 01:30 | 電力自由化 | Comments(0)

この国の電力事業だけは社会主義経済がまかり通っている

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九電値上げ6.2%台、家庭向け5月実施

関西電力と九州電力管内の家庭電気料金値上げが関電9.7%、九電6.2%へそれぞれ圧縮して政府は5月1日実施することが決まったと28日の新聞各紙は伝えいています。しかし、規制のない企業向け電気料金は関電17.2%で九電が11.2%もの大幅値上げを4月1日から実施すると伝えています。これだけ大幅な値上げを一方的にされたのでは中小零細業者はたまったものではありません。確かに原発が止まって火力で原発の電力分を賄うために天然ガスなどの輸入が増えて、「このままでは大幅な赤字が続き電力会社の存続にも関わる」とも言われています。

相談役が年収3000万円、社員が826万円は多すぎないか

しかし、本当にそんなに苦しいのでしょうか?関電社員の平均年収が793万円で九電が826万円という高額年収をそのままにして「赤字だから値上げする」などが許されるのでしょうか。大分のハローワークでは年収200万円そこそこの仕事しかありませんよ。また、社長経験者の顧問と相談役3名の報酬が平均3000万円だったのを1800万円に圧縮すると言いますが、この相談役・顧問が実にくせ者です。何の仕事をするのか?ただ月に数日ちょっと会社に顔をだして、専用の部屋で産経や日経新聞かはたまた週刊新潮でもペラペラめくって、日が暮れたら「やあ、社長元気にやっとるか」と声をかけた後は、運転手つきの専用車で中州に消えていくだけなのです。そんなやつに年間3000万円も私たちの電気料金で、いうならば私たちが彼らを養っているのです。おまけに鎌田相談役は平成19年に会長を退いた後、5年間でもらった報酬は1億5000万円以上です。はたまた前社長の眞部顧問と松尾前会長、現相談役は「やらせメール」で責任を取って社長と会長を辞めた御仁です。会社の信頼を失墜させた責任を取って辞めたのなら、顧問や相談役は潔く辞退すべきではないですか。おまけに松尾相談役は福島原発事故後の朝日新聞のインタビューに「原子力事故の賠償は本来国が責任を持つべきだ」とうそぶいている。そんな彼らは死ぬまでこの報酬を受け取るのです。日産のゴーン社長が数億円の報酬をもらっていてもそれは彼が陣頭指揮をとって倒産寸前の日産をトヨタやホンダとの激烈な競争に勝ち抜いて黒字に変えたからたくさんの報酬をもらうのは資本主義社会では当然のことです。しかし、電力化会社は競争はほとんどなく、しかも会社の利益はかかった経費の3%の報酬が確実に与えられる方式になっているのですから、こんなことは資本主義経済ではありえません。日本のマスコミは北朝鮮の金さんのことをコケにしますが、電力会社は北朝鮮と同じような社会主義経済の会社なのです。安倍さん!自由民主党が電力会社だけは社会主義経済を認めるとはちょっと変ではないですか。

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鎌田みちさだ相談役
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眞部としお顧問(前社長)
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発送電分離と電力自由化で電力会社間に競争原理を導入しよう

民主党政権時には2015年発送電分離を予定していましたが、自民党政権に変わってから急にトーンダウンしてきました。その理由は電力会社の経営者と労組の激しい巻き返しと原発を抱えたままで電力自由化を実施すれば原発が重荷になって既存の電力会社が倒産する可能性があると心配する自民党の原発推進派による抵抗に経産省は動揺していると伝えられています。OECD加盟34カ国で発送電分離が行われていない国はメキシコと日本だけといいます。メキシコは来年から実施予定と言うから、やはり日本は社会主義をめざしているのではないでしょうか。いえ官僚社会主義かもしれません。
by nonukes | 2013-03-28 19:01 | 電力自由化 | Comments(0)

発送電分離の検討委員会が審議に入る!みんなで監視しよう!

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発送電分離:経産省の専門委員会を開始毎日新聞 05月31日 

電力制度改革を検討している経済産業省の電力システム改革専門委員会5件(委員長・伊藤元重東京大教授)は31日、電力会社の発電と送配電部門を分ける「発送電分離」に関する本格的な議論を始めた。

 電力会社の新たな組織形態として、送配電の運用を中立機関が担う「機能分離」と、送配電部門を分社化する「法的分離」の2案に絞り込むことで大筋一致したが、結論は持ち越した。

 東京電力など日本の大手電力は現在、発電と送配電の収支を別に管理しているだけで、発電、送配電、小売りの事業を一貫して手掛けている。太陽光など新規参入の発電事業者は大手の所有する送配電線を利用するが、自由に利用できなかったり、利用料が高いとの不満が出ていた。このため、議論では、競争の公平性を高め、新規参入を促進する発送電分離のあり方が大きなテーマとなっている。

 議論されている発送電分離の組織形態は、会計分離、法的分離、機能分離、所有分離の四つ。現行制度では会計分離となっている。所有分離は、送配電部門を資本関係のない別会社の所有とし、分離度合いは最も大きいが、現在の電力会社から強制的に分離すると私有財産の侵害となる恐れもある。

私たちが声を上げるのは、この夏までが勝負だ!

先日マスコミによると原子力委員会の座長が六ヶ所村再処理工場を核燃料サイクルをどのようにするかという日本のエネルギー政策案を検討するための委員会のメンバーの中の、原発推進側の構成員だけを集めて、これまで答申案を事前に見せて検討するということを日常的に行っていたことが発覚したり、昨日の朝日新聞によると、今度は東電の電気料金値上げのためのシナリオを経産省は事前に作っていたということが発覚した。つまり3.11以後も原発村は健在だったということだ。
このような腐りきった官僚の下で果たして「発送電分離」ができるだろうか。私には大変疑問だ。この委員会で夏までには答申を出すという。そして次年度の国会に提案にして2014年度から実施の予定だという。しかし、そのは簡単には行きそうもない。特に完全企業分離の場合は株の分離なども必要になり、株主の同意なども必要になる。発電会社と送電会社の株価に大きな開きが生まれるからだ。そこで私の案は、送電部門は国が買い取る。そして原発も国が買い取り、廃炉を進める。もともと国家主導で進められたエネルギー政策なので国の責任を明確にする必要がある。そこで、20年以上運転している原価焼却の済んだ原発は直ちに廃炉にするが、それ以外の原発は国が減価償却の残った分だけを国が補償して買い取る。そして、これまでの電力会社は発電部門だけの電力買電会社として自立させる。送電部門は新たな非営利企業を立ち上げ、そこが運営する。そして電力取引所で電気の売り買いなどの需給調整を行い、発電会社と売電会社の参入を認めることにする。このようなイギリスをモデルにした完全自由化が理想の電力市場開放になるだろう。

構成メンバー一覧

委員長 伊藤元重東京大学大学院経済学研究科教授
委員長代理 安念潤司中央大学法科大学院教授
委員 伊藤敏憲(株)伊藤リサーチ・アンド・アドバイザリー代表取締役兼アナリスト
   大田弘子政策研究大学院大学教授
   小笠原潤一(財)日本エネルギー経済研究所電力グループマネージャー・研究主幹
   柏木孝夫東京工業大学特命教授
   高橋洋(株) 富士通総研経済研究所主任研究員
   辰巳菊子公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会理事
   八田達夫学習院大学特別客員教授
   松村敏弘東京大学社会科学研究所教授
   横山明彦東京大学大学院新領域創成研究科教授
ブザーバー   勝野哲中部電力株式会社取締役専務執行役員
        信末一之中国電力株式会社常務取締役
        池辺裕昭株式会社エネット代表取締役社長
by nonukes | 2012-06-01 10:43 | 電力自由化 | Comments(0)

  小坂正則