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小坂正則の個人ブログ

特集:原発ムラに巣食う寄生虫企業を発送電分離による電力自由化で一掃しよう!「断末魔の日本原電」



2020年から日本も欧米に10年以上遅れて、「発送電分離」による電力自由かが始まります。そこでできた電力会社の子会社の送電線会社が親会社の電力会社と、それのライバル会社の新電力を平等に扱うかどうか実に疑わしい限りです。
現在は電力会社が送電線を独占しているので、送電線に余裕があっても「送電線の余裕はない」と言って風力や太陽光発電を受け入れていません。東北電力の代表にテレビ朝日の記者が「実際には最大でも2%~18%しか送電線は使っていないのでは」と問うと、東北電力は「原発や火力など全ての発電所がフルで運転した場合余力がないので、お貸しできないのです」という回答だったのですが、それは嘘です。発電所をフルマックスで動かすことなどほとんどありません。あっても夏場の2,3日です。それでいて余力がないというのは嘘のようなものです。おまけに根拠を示すことなく「送電線に余力がない」と言って系統連携を断ってくるそうです。これこそ「原発ムラ」による地域独占の弊害です。
ですから、これまで経産省・資源エネ庁など国と特殊法人など原発ムラと電力会社が結託して甘い汁を吸い続けた「寄生虫企業や特殊法人」を一掃して透明性の高い電力市場競争を実現させるためには、これまでのウミを出し切り、経産省や文科省の原発ムラの住人を洗いざらい白日の下に晒す作業をこれからシリーズで行います。まず第一弾は「日本原電」です。乞うお楽しみに!


第一話:1ワットも発電しなくて黒字を叩き出して来た会社「断末魔の日本原電」

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6年半以上、電気を1ワットも発電していないのに黒字の「日本原電」

日本に商用原子力発電を導入するために、電気事業連合会加盟の電力会社9社と電源開発の出資によって1957年に国20%と電力会社80%出資で作った特殊な株式会社。売上高1,085億28百万円(2016年度)社員1,134人。
この会社は東海第二原発と敦賀原発1号と2号、3基の原発しか持っていない原発を専門に運転して、その電気を東電を中心に関電と中部電力、北陸電力、東北電力へ電気を供給する発電専門の電力会社。
ですから、国民の大半がその存在すら知らない知名度ゼロの会社です。この会社の凄いことは、まず3基の原発を持っている会社なのですが、敦賀1号は2011年1月に定期点検に入った以後、3月11日の東日本大震災で起きた福島原発事故の影響で、そのまま廃炉になってしまいました。敦賀2号は2011年5月7日に1次冷却材中の放射能濃度の上昇に伴う漏えい燃料の特定調査のた停止したまま今日まで停止中です。さらに、この原発の原子炉の直下に活断層が走っているという理由で、規制庁は運転再開を認めていません。そして意外に知られてないのが、東海第2原発のことです。この原発は、3月11日に緊急停止したのですが、外部電源が途絶えて、5台あるジーゼル発電機の内3台で原子炉を冷却していたのですが、津波の影響で3台のジーゼル発電機が止まって、残る2台でかろうじて冷温停止したという、一歩間違えれば、第2の福島原発事故へとつながった可能性のあった原発なのです。そして、東海第二原発も3月11日以降6年以上にわたって止まったままです。しかもこの原発は来年には40歳を迎える老朽原発です。
しかし日本原電という会社は、2011年5月7日以後、6年半の間1ワットも電気を作っていないのに、毎年黒字を叩き出しているという、実に不思議な会社なのです。
「そんなバカな話はあるはずがない」と、皆さんは思うでしょうが、それがあるのです。
2012年からは電気は1ワットの発電していませんが、毎年、東電から277億円、関電から162億円など合計610億円の基本料金をもらっているのです。12年度の決算では209憶円の黒字を叩き出しています。(上記の図参照)それから5年間に3千億円以上の収入を得ているのです。しかし、東電は税金をつぎ込んで成り立っている国営企業です。その東電から毎年270億円以上の金がこのバカ企業に流れ続けているということは、それもこれは税金と国民が支払った電気料金なのですから、国民の財布から猫ばばしてきた、ヤクザ以下の最低企業なのです。
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廃炉積立金もコッソリ使い込んでしまった?モラルハザード企業

以下は朝日新聞2017年11月17日号より。
「原発専業会社の日本原子力発電(原電)が、廃炉のために準備しておくべきお金を流用し、残高が大幅に不足している。原電が保有する原発4基のうち、東海第二(茨城県、停止中)は来年11月に運転開始40年を迎え、敦賀原発2号機(福井県、同)は建屋下に活断層が走っている可能性が指摘される。これらの原発が廃炉の判断を迫られても、作業に必要な費用を賄えない可能性がある。原電は近く、東海第二の運転を最長60年に延長できるよう原子力規制委員会に申請する方針だが、廃炉にするにもその資金を確保できないことも背景にある。経済産業省の省令では、原発事業者は保有する原発の廃炉費用を見積もり、毎年、解体引当金の名目で積み立てるよう義務付けられている。ただ、積み立てたお金を一時的に別の用途に使うことは禁じていない。原電の場合、廃炉作業中の東海原発(茨城県)、敦賀原発1号機を含む4基の廃炉にあてるため、総額1800億円前後の解体引当金がある計算だが、「大半を流用してしまった」(関係者)という。」ここまで引用。
つまり、廃炉にしたくても廃炉費用を使い込んでしまって、殆どなくなっているというのです。残額は187億円ということですから、1基の原発の廃炉費用もままならないのです。実質金庫は空っぽなのです。そんな役立たずな会社を誰が面倒を見るのですか?
そこで、廃炉にはできないから、東海第二を動かそうという計画なのですが、動かすにはこれまは3~4千億円も必要になるのです。ただ再稼働ではなく、20年延長ですから安全対策工事が多額です。また、動かせたとしても工事に4~5年もかかれば、実質動く期間が狭まって元が取れないのではないか関係者の中でささやかれてるそうです。
また、この会社の資産は原発だけですが、それが廃炉になるということは、資産がゼロどころかマイナスになるわけですから、お金を貸す銀行などはありません。結局は電力会社が債務保証をすることになり、債務不履行になれば全ては電力会社の持ち出しになるのです。
24日の朝日新聞によると、「打開策は国頼み」とあります。結局はここも税金で何とかしてもらおうと虫のいい話がまたぞろ出てきつつあるのです。もし、この日本原電を救うのであれば、無駄な税金を使って、再稼働などさせずに、1日も早く企業を整理させるべきです。そして、その責任をとって、債務保証分は電力会社が支払うべきです。電力自由化ですから、そこで債務保証した分のお金は電気料金を値上げして消費者にお願いすればいいでしょう。原発の電気が好きな消費者や東電が好きな消費者は高い電気料金でも文句を言わずに買ってくれることでしょう。いやな方は東京ガスや大阪ガスに乗り換えるだけですから、「日本原電」を助けるのが嫌いな消費者は、さっさと新電力へ乗り換えればいいので、消費者の選択権は保証されますから問題ありません。
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刑事被告の3悪のボスざるが勝俣被告

東電元会長の勝俣恒久が「日本原電」の社外取締役

この会社は電力会社が作った発電会社ですから、社長も東電や関電からの出向者です。2011年の福島原発事故時に東電の会長だった勝俣恒久(福島原発事故の被告)が社外取締役だったのですが、事故以後も取締役に残っていました。2013年の総会でやっと辞めたのです。その間には毎年何千万円もの役員報酬を得ていたことでしょう。
そんな、親方日の丸企業の「日本原電」ですから、経営責任など感じる経営者はいませんし、「いざとなれば政府が面倒を見てくれる」という虫のいい話がすでに資源エネ庁や経産省内から出ているのです。
原発に群がる様々な特殊法人や国策企業はこのようにことごとく、「最後は国が面倒を見てくれる」という安易な考えでどんぶり経営をいまだに行っているのです。
「日本原電」は東海1号を廃炉にした実績があるから「廃炉専門の企業」へという話も出ていますが、私は反対です。なぜなら、放射能を取り扱うというモラルもなければ、経営者としてのコスト感覚もない「親方日の丸企業」では、この先安全に福島原発の廃炉作業ができるという保障がないからです。「原発だけを動かす会社」なのですから、役目が終わったら解散するのが筋でしょう。1200人の従業員の皆さんはかわいそうですが、民間企業の倒産した社員や非正規のみなさんと同じように、ハローワークに通って、新しい仕事を1日も早くお探しください。



by nonukes | 2017-12-27 11:47 | 電力自由化 | Comments(0)

  小坂正則