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小坂正則の個人ブログ

伊方原発運転差し止め仮処分で勝つ意義は実に大きい

伊方原発運転差し止め仮処分で勝つ意義は実に大きい
~仮処分の正否がいよいよ4月に出る予定~

小坂正則
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これまで約1年の経過

昨年の3月9日に大津地裁で高浜原発3、4号機の運転差止仮処分の決定を山本裁判長が行って、その翌々日の3月11日に広島地裁へ被爆者の皆さんが中心に行った、伊方原発運転差止仮処分の申し立てを聞いて、彼らと同じ「被害だけ住民」の私たち大分県民も遅まきながら、「裁判に立ち上がろう」と決意したのでした。そして4月には東京の河合弘之弁護士に相談して、具体的な裁判の準備へ取りかかったのです。
その準備の中で、なかなか大分の弁護団の協力が得られなかったのですが、4月14日、16日と熊本大分地震が起きて、大分県内の弁護士の皆さんの協力もスムーズに運びました。それに大分県民の関心も一気に高って来ました。そして、6月4日(土)に河合弁護士と甫守弁護士による大分の弁護士への説明会と弁護団準備会もできて、6月29日には「伊方原発裁判大分弁護団」が結成されました。
6月5日(日)伊方原発裁判の県民説明会には、ホルトホール70名定員の会場に入りきれない市民の皆さんが集まり、「伊方原発裁判を大分で起こす意義」を河合弁護士に語ってもらいました。その後、7月2日(土)には「伊方原発をとめる大分裁判の会」の結成総会が同じ会場に、これも入りきれない市民の参加で開催され、7月4日には4名が「伊方原発3号機運転差止仮処分」を大分地裁へ申し立てました。その後、本訴訟の原告募集のために、裁判の会による初めての講演会を7月16日(土)ホルトホール大会議室で広瀬隆さん講演会を300名の会場がほとんど満員状態で開催しました。

7月に仮処分、9月に本裁判を提訴

7月2日の裁判の会の立ち上げから、原告と応援団の募集を呼びかけたところ、大分県内在住者264名の原告と100名を越える応援団も集まり、9月28日には大分地裁に提訴しました。そして、11月17日には第一回公判が開催されました。大分地裁の大法廷に傍聴者が入り切れないほど集まりました。大分地裁で、200人以上の原告と40名以上の大弁護団による裁判は大分の裁判史に残るほどの出来事だったのです。また、仮処分の審尋(公判)は7月からだいたい月1のペースで進められ、8月、9月、11月とこれまでに4回の審尋が行われました。今年は1月26日と3月16日に仮処分と本訴の公判が決まっています。仮処分の決定は半年くらいで出るそうですから、順調に行けば4月には決定(判決)が出るでしょう。今年の初めには広島と松山地裁で大分よりも先に決定が出ると思われます。何としても、この3カ所のどこかでは必ず勝ちたいと私たちは願っています。

仮処分と本裁判の違いとは

裁判で争うには何年もの時間がかかります。そこで、原告の不利益を未然に防ぐために裁判所が仮に認めてくれる緊急措置が仮処分です。私たちの「伊方原発運転差し止め裁判」では、福島級の事故が起こってしまえば取り返しのつかない環境破壊が予想されるわけですから、一旦原発の運転を仮処分で止めてもらって、安全を担保した上で裁判を争うために仮処分に訴えたのです。
よく、会社をクビになった労働者が仮処分で地位の保全を確保してクビ切りを停止させることなどの手段です。仮処分は読んで字のごとく、仮の決定ですから、仮処分で勝っても本訴で負けたら、その間の原告側の得た利益分は全て返さなくてはなりません。労働者でいえば一旦もらった賃金を返却するのですが、原発は1年間止まれば1千億円もの返済を電力会社から要求されるかもしれません。私たち4名は財産などほとんどありませんから、仮処分で勝って本裁判で負けて損害賠償を求められても、ちっとも心配ではありません。

大分地裁で勝つための署名も始めます

広島と大分には四国電力の電気は1キロワットも来ていませんから、四国電力の伊方原発が動かなくても何の経済的な損失はありません。あるのは事故時に放射能が襲ってくる可能性だけです。ですから、広島と大分地裁で行われる裁判は「被害だけ住民による裁判」の「幸福追求の権利」いわゆる人格権が最大の争点の裁判です。大津地裁の仮処分裁判は被害だけ住民の訴えが認められたのです。私たちは何としても大分で仮処分を勝ちたいと願っていますので、3月16日に「公正な裁判のお願い」を大分地裁へ署名簿という形で提出します。できるだけ多くの署名簿を提出したいと思います。ぜひみなさんのご近所の方に署名をお願いしてください。署名をお願いすることで、「伊方原発裁判」の宣伝にもなりますし、「原発はいらない」という県民意識の高揚を作り出すこともできます。マスコミの世論調査では原発なしを望む国民は8割と言われています。それだけの県民や国民の意識を数字で裁判所に示しましょう。この署名は大分県民以外でも受け付けます。世界中の方の署名が可能です。年齢も制限ありません。皆さんのご協力をお願いします。

仮処分で勝てば次々に原発の停止が可能

弘之弁護士は映画監督でもあります。河合監督の最新作「日本と再生 光と風のギガワット作戦」という映画がこの春から封切ります。大分でもさっそく上映の準備に取りかかる予定です。この映画は何をテーマにしているかというと、「再エネ電力の発電コストが劇的に下がっていて、世界中の電力が再エネ電力に取って代わりつつある」と、河合監督が世界中を走り回って取材してきた記録映画です。政府はいまだに「原発は発電コストが一番安い」と、ささやいていますが、そんなウソは海外では通用しません。原発のコストが一番高いのです。今回、再エネ電力のコストの話をつゆくさ通信に書いていますが、2025年には再エネ電力の発電コストは2円から3円と劇的に下がるというレポートです。
つまり、私たちの「脱原発裁判」闘争はここ数年が山でしょう。つまり、私たちが原発仮処分で次々に勝って、原発が止まったり動いたりを繰り返せば、それだけで原発のランニングコストが上がります。それに仮処分で原発が止められたら、動かすためには今以上の安全性を高めるための工事が求めらますから原発の発電コストが益々上がってしまうのです。そのようなことを原子力発電の司法リスク(裁判で止まるリスク)が高くなると言います。事実、ヨーロッパでは住民の安全性の要求が高まって、日本では考えられないような二重の格納容器や原子炉がメルトダウンしても安全な対策「コアキャッチャーの設置」などが取られることで1基の原発の建設費がこれまで5千億円だったのが2兆円もに跳ね上がったのです。東芝が赤字倒産の危機に陥ったのは、子会社の米国WH社が原発建設コストの跳ね上がりで数千億円の赤字を出したせいです。
このように私たちのたたかいは「原発を動かすか動かさないか」ではなく「いつ原発を止めるか」というたたかいに変化して来つつあります。つまり、原発の発電コストはこれからどんどん跳ね上がるのですから、必ず原発は世界中からなくなるのです。 私たちの裁判は、その日を1日でも早く実現させるためのたたかいなのです。ただし、核兵器を持つための原子力開発は商業的なコストとは関係ありませんので、核を持っている国はそう簡単に原発から撤退はしないでしょう。

仮処分で1回負けてもまだ次の手がある

沖縄県の辺野古米軍基地建設の埋め立て承認取り消し裁判で福岡高裁沖縄支部の判決は余りにもひどいものでした。沖縄県民を愚弄した国の下請判決です。このようにヒラメ裁判長が横行する法曹界で、裁判に勝つなど困難極まりないことなのです。事実、鹿児島県川内原発仮処分の鹿児島地裁や高裁決定も不当なものでした。ですから今回の仮処分も簡単に勝てるとは決して思ってはいません。
これまで1973年に起こされた伊方原発設置取り消し訴訟から44年間に数え切れないほど起こされた原発裁判で、勝ったのは志賀原発金沢地裁判決と「もんじゅ」金沢高裁判決の僅か2つだけだったのが、311以後は、大飯判決や高浜仮処分など半分近くが勝っているのですから、裁判所も少しは変化の兆しも見られるのです。
ところで昨年3月9日の大津地裁高浜原発3、4号機運転差し止め仮処分決定、実は2回目で勝ちとった仮処分だったのです。その前に一昨年には同じ大津地裁の同じ山本裁判長の下で一度負けていたのです。ですから、勝つまで何度でも仮処分は訴えればいいのです。
それに今回の仮処分は、日本の裁判史上画期的な1つの原発を3カ所でほとんど同時に打つという作戦を私たちは編み出したのですから。
今後は仮処分を「いつでも、どこでも、誰でも、それに少数の弁護士でも」できるように証拠のデーターベース化と手続きのマニュアル化などで、「日本中で原発仮処分をたたかえるようにしよう」と河合弁護士と相談しています。乞うご期待!
Commented by 辻重義 at 2017-01-26 08:54 x
寒さの中、共に頑張って生きましょう!
闘いは長期になるけど互いに健康に留意しながらやって生きましょう! 未来の子ども達のためにも
by nonukes | 2017-01-14 14:55 | 原発再稼働は許さない | Comments(1)

  小坂正則