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小坂正則の個人ブログ

「伊予灘沖の中央構造線を再検証する」小松正幸先生の講演会動画をアップしました

「伊予灘沖の中央構造線を再検証する」小松正幸先生の講演会動画をアップしました
小坂正則
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熊本地震から鳥取中部地震へ。いつ大分・伊予灘が動いてもおかしくない

熊本・大分地震から半年余り経った、10月21日に鳥取中部地震M6.6震度6弱が起こりました。そこは活断層のない場所だったのです。まだ余震が続いていますし、多くの方が避難している最中ですが、日本列島は本当に地震列島なんだと、つくづくと感じる今日この頃です。そして翌日22日の深夜3時33分には日向灘で震度4の地震が起きました。大分や伊予灘沖で本当に熊本地震並の地震が襲ってくるのではないかと、私は心配でなりません。ただ、地下の動きは100年や1000年単位の動きですから、半年後に動くとか1年後に動くなどとは言えません。ただ、この間の日本列島の地震を振り返って見ると決して100年などという長期の動きなどではなく、5年や半年の動きのように思えてなりません。
なぜならこれまでの20年ほどの間に起こった大きな地震を並べてみれば分かります。
1995年1月17日兵庫県南部地震M7.3(818ガル)
2004年10月23日新潟県中越地震M6.8(2515ガル)
2007年7月16日新潟県中越沖地震M6.8- 柏崎刈羽原子力発電所敷地内にある地震計1基における観測データから、震度7相当(993ガル)
2008年6月14日岩手・宮城内陸地震 M7.2(4022ガル日本国内観測史上最大値)
2011年3月11日東北地方太平洋沖地震M9.0
2014年11月22日長野県神城断層地震M6.7
2016年4月14日熊本・大分地震M6.5(1580ガル)
2016年4月16日熊本・大分地震M7.3
2016年10月21日鳥取中部地震M6.6 震度6弱

これだけ多くの地震がこの間わずか20年そこそこの間に起こっているのです。確かに熊本地震が起こったから大分でも今すぐ巨大地震が襲ってくるとは言えません。しかし、逆に言うと、もう当面熊本では巨大地震は起きないのではないかと言えます。地震エネルギーが解放されたからです。つまり、日本列島の中で、まだ巨大地震が起こっていない場所の方がこれから大きな地震が起きるのではないかと言えると思います。上のような巨大地震が次にどこで起きるかを予測はできませんが、十分気をつける必要があるのは,この間巨大地震が起こっていない場所ではないかと言えると思います。
オオカミ少年ではありませんが、いつ巨大地震が起きてもいいように事前の対策を立てておくべきでしょう。

そこで、9月28日に開催した「伊予灘沖の中央構造線を再検証する」という小松正幸先生の講演会の報告をいたします。この講演会に参加出来なかった方々のために動画をアップしていますので興味のある方は動画を見てください。

https://www.youtube.com/watch?v=rJ3oqTleN6U&feature=youtu.be



小松先生は地質学者ですので、「やはり専門的な言葉が随所に出てきてきっと難しい講演なんだろうなあ」と、感じてましたが、素人の私たちにも精一杯分かりやすく話してくれました。分からないところは少しありましたが、何とかついて行けたような気がします。
お話しの要旨を言うと、「これまで四国電力や国が中央構造線」と言ってきたものは、本当は中央構造線ではなく、あれは中央構造線が動いてできた断層帯なんだ」というお話しです。「断層帯とは中央構造線が動いたことによって起きた地震による活断層で、それ自体はたいして心配する必要はないそうです。問題は異なった地質がぶつかってできた中央構造線自体がどこにあるのかが一番問題なのだ」そうです。
そして、先生の説では様々な調査で分かったことだが、これまでの説である中央構造線が8キロから5キロ沖合にあるのではなく、三崎半島のすれすれの海岸線から1.5キロから0.6キロの場所に中央構造線は走っているのだ」というのが小松先生の説です。
この説はまだ調査を行って証拠を集めなければ今の段階では仮説だとご本人も話しています。
ただその証拠を丁寧に小松先生は説明してくれました。黒い線が三崎半島沿いに走っている写真にあるのは重力調査の写真です。重力は重たいものでは大きく、軽いものでは小さくなる性質を使って調べたものだそうです。すると、三崎半島沿いに重力が少ない場所が黒い線の所なのです。ここは重たい岩石が少なくて上部は軽い堆積物で覆われているそうなのです。これこそが中央構造線のわれめ(われめと言ったかどうかはさだけではありません)なのだと。伊方原発周辺の海底調査を行えばハッキリするが、伊方原発周辺だけは国は調査をしていないそうです。小松先生によると、調査はしていないのではなく、していても発表していないだけではないかと話していました。四国電力は調査していないだろうと言うことです。

中央構造線はいつ動くのか

私は小松先生に「南海トラフ地震は30年までに70%の確率で起きると言われていますし、慶長豊後地震や伊予地震や伏見地震は420年前に3連動で起きました。ところで中央構造線が動くのはいつ頃なのでしょうか。先生はどうお思いですか」と、聞きました。すると、先生は「それは私にも分からない」とお答えになりました。「地震は予知できないんだよ。明日起こるかもしれないし100年後かもしれない。ただ地震が起きるリスクは間違いなくあるんだから、あんな場所に原発など建ててはならないんだよ」だそうです。小松先生によると「科学者は地震がいつころ起きる」などと分かりもしないことを言ってはならないそうです。私たちは「もうすぐ起こる可能性が高い」と、言ってほしいものですが、それは科学ではありません。科学者は科学的に証明できることしか言えないのです。科学者が言える唯一の本当のことは「地震は予知できない」ということだけなのでしょうか。だから無闇に恐れて「今すぐ地震が起きる」と恐怖を煽るのも悪いし、能天気に「地震など起きるものか」と思うのもよくないのでしょう。私たちは「正しく恐れる」ことが必要なのでしょう。地震を防ぐことはできません。しかし、地震による被害を最小に押さえることは可能です。現在の科学ではそれしかできないのです。小松先生の説のように中央構造線が伊方原発のすぐ直近を走っているのか、それとも国や電力会社が言うように8キロから6キロ沖合を走っているのかは別として、地震への安全対策を取って原子炉を動かすことが安全なのか、それとも運転をやめて核燃料を抜いて別の場所に保管することが安全なのか、安全の度合いが高いのはどう考えても後者の方です。だから私たちは伊予灘沖の地震が起きる前に一刻も早く伊方原発を止めたいと思っているのです。
by nonukes | 2016-10-24 12:57 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

  小坂正則