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小坂正則の個人ブログ

「原発ムラ」退治へ勝利の方程式が見えてきた

「原発ムラ」退治へ勝利の方程式が見えてきた
小坂正則
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写真は一昨日私の家の窓越しに遊びに来た高崎山の小猿さん


ブラック企業「電通」女性社員の自殺から発覚した事実とは

昨年の12月25日クリスマスの夜に電通社員の『高橋まつり』さん24歳はネオン輝く東京の夜に社宅から飛び降り自殺を図り、冷たいコンクリートの上で24歳の人生を閉じた。この死亡事件は新聞記事にはならなかったことだろう。なぜなら電通関連の事件をマスコミは取り上げたがらないからだ。そして今年の9月に彼女の自殺が労災認定されたことを10月7日に母親が記者会見で明かして初めてマスコミは一斉にこの自殺を報じた。
東大を卒業して、これからやっと親孝行ができると思っていた母子二人の『高橋まつり』さんは希望に燃えてあこがれの「電通」へ入社したのだろうに。しかし、彼女を待っていたのは月に100時間を超える残業と上司によるパワハラやセクハラの繰り返しだった。
彼女のツイーターへの書き込みによると、土日出勤は当たり前で、深夜まで残業して早朝4時過ぎに帰宅し、朝8時に出勤するなどという勤務が続いたという。労働基準監督署は「過労自殺」と、判断したそうだ。そしてマスコミは「月に100時間の残業が原因の過労による自殺」と報じているが、自殺の本当の原因はそんな「過労自殺」などではない。自殺に追いやった本当の原因は不当なパワハラとセクハラであり、過労がそれに追い打ちをかけたのだろう。ツイーターへの書き込みによると「お前は女子力がない」とか「お前の20時間の残業は無駄だ」等々、上司の陰湿ないじめが繰り返されていた。ところでこの会社は2年前にも若い男性社員が自殺しているというのに、何の改善策も取られていなかった。それどころか、「過労自殺」が認定されたというのに社長は記者会見を行うこともなく、謝罪もしていない。そこまでこのブラック企業は腐っているのだ。
これだけのセクハラやパワハラ証拠があるんだから、残された遺族は「労災認定」で終わらせるのではなく、電通社長を「監督義務違反」や「殺人罪」で告訴するか損害賠償訴訟を行うべきだと私は思う。ところで、これまでこの電通というブラック企業の内実が、ほとんど表に出てこなかったのは電力会社の「広告」を一手に引き受けている会社だからマスコミは電通を記事にはできなかった。「電通」を批判する書籍は間違いなく大手出版社から出すことはできなかった。今年の4月に出た、岩波新書の「原発プロパガンダ」は例外中の例外だろう。
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年間1千億円以上の金が電力会社からマスコミへ

「電通」という会社は本社の社員は7261人だが、系列を合わせると47000人の社員を抱える大企業。年商1兆6786億円(2011年度)という巨額の取引を行っていて単体では売り上げが世界最大の広告会社でありながら、その名前はほとんど表に出ることはない。なぜなら、一般市民が「電通」から何か直接ものを買うことがないからだ。「電通」は政府や自民党などと大企業相手に広告宣伝を行ったり、電力会社の「原発安全プロパガンダ」などを仕組んで来た黒子なのだ。しかし彼らが表に出ることはないから、国民はその存在をほとんど認識することはない。知ってるのはマスコミ関係者など特定の人間に限られる。
電力会社はこれまで地域独占で競争相手などいないにも関わらず2010年度には東電が269億円。電事連各社10社で866億円。合計1,135億円の「マスコミ買収広告」が垂れ流されて来たのだ。2011年から最近まではCMは自粛されていたので、金の切れ目が縁の切れ目のように、2011年後半からマスコミも電力会社への批判記事を書くようになった。しかし、ほかのCMをくれる「電通」のことは相変わらず何も書けなかった。
そして2011年以前までは、新聞社やテレビ局の最大の取引先の「電通」にはマスコミ各社の営業部は頭が上がらないからマスコミが「電通」に忖度したり、マスコミの営業畑が報道へ「原発報道はやめてくれ」と社内でブレーキをかけたりしていた。電通社員が電力会社などの手先としてテレビや新聞の内容をチェックして、クライアントに代わってマスコミの営業部へ「そんなことテレビでいうと困るんだよね。あまりやり過ぎるとクライアントが下りてしまうよ」と、暗に報道内容に電通社員が直接口出しすることもあったという。
本間龍氏著書の「電通と原発報道」によると、2012年5月現在、原発推進のための組織である「一般社団法人日本原子力産業協会」の参加企業には電力会社や三菱、東芝などは当然入っているが、東奧日報社、福島民放社、福井新聞社に三重テレビ放送などの報道機関が入っている。しかも広告会社では唯一電通がこれに入っている、という。
だからかは知らないが、昨年から新潟県知事選を前に新潟日報という新潟県の地方新聞には東電の「柏崎刈羽原発」の広告が復活した。そして新潟日報による泉田知事批判が執拗に繰り返されて泉田知事は立候補を取りやめたことは有名な話だ。「読売」「日経」「産経」は別として新潟日報ほど露骨に電力会社の手先になる地方新聞社も珍しいが、新潟日報をみれば、どれほどCMでマスコミを黙らせらることができるかが分かるだろう。
そして、これらのCM費用は全て、私たちが支払った電気料金から出ているんだということを忘れてはならない。

「原発ムラ」がまたぞろ復活しつつあるのか

ところで東電は昨年から新潟日報を使って「原発安全神話」のCMを復活させているし、九電は今年になって「オール電化」のキャンペーンを再開させるという。その理由が,川内原発の再稼働と来年には玄海原発の再稼働も視野に入ったそうだから、電力供給がだぶつくのでオール電化でガス会社の顧客を奪い取ろうという作戦なのだろう。おまけに再稼働に前のめりの安倍政権の元で「福島原発事故」などなかったかのように、原発利権を復活させようと電力会社だけではなく、新日鉄やJRなども「原発を動かさなければ経済がもたない」と、一斉にうそぶき始めた。
安倍政権は「福島復興」も「避難者」のことも忘れ去って「東京オリンピック」一色だが、実は「東京オリンピック」の利権を一手に牛耳っているのも何を隠そう「電通」なのだ。
安倍政権は「東京オリンピック」の次に「大阪万博」を持ち出そうとしているという。「リニヤ」を東京大阪間に作ったり「オリンピック」や「大阪万博」と無駄な公共投資をバンバンやってその費用は次世代の人びとに全て支払わさせるという無責任きわまりない政治をまだまだ続けようとしているのだ。

「原発ムラ」退治へ勝利の方程式とは

インチキ「アベノミクス」のかけ声の元に安倍政権が中央から経済界に札束をばらまいて新たな「原発安全神話」を作り出そうと企ても、地方にはその支配力は機能しなくなっていることが鹿児島県知事選や新潟県知事選で証明された。地方経済は中央の言いなりになっても、ちっとも景気回復も少子化や過疎化に歯止めもかからないことがハッキリした。地方が生き残るためには中央の言いなりになるのではなく、自分たちで考え自分たちで困難を切り開くしか打開策はないことを一部の人びとは認識し始めたのだろう。その証拠が7月の鹿児島県知事選の脱原発知事の誕生であり、10月に行われた新潟県知事選で告示6日前に立候補を表明して、民進党の推薦もない無所属の米山候補が、片や相手候補は連合まで支持して自公による盤石な選挙体制で臨んだのに無党派の米山候補側は奇跡の勝利を勝ちとったのだ。この新潟知事選の中にこそ「勝利の方程式」があると小泉元首相は言う。「原発ムラ」の厚い雲に覆われていたこの国にも僅かな光が射してきたのではないか。
10月19日に共同通信の単独インタビューに応じた小泉元首相の会見の中に大きなヒントがある。
10月22日の大分合同新聞によると、小泉純一郎氏は鹿児島県知事選と新潟県知事選の結果を受けて「目に見えないうねりが出てきた。衆院選に影響がある」と。「民意を無視する政党が政権を維持できるわけはない。民進党は最大の争点が原発だと分かっていない。野党がだらしないから与党は楽だ」と。「野党が原発政策でまとまったら自民党からも『実は反対』という議員が出てゴタゴタする」と。ポスト安倍とされる岸田外相や石破前地方創生担当相も影響を受けるだろう。「原発推進論者の『安全、コストが安い、クリーン』のスローガンは全部ウソだ。」とし、『高速増殖炉もんじゅ』を含め、核燃料サイクル政策全体を取りやめるべきだと言った。(大分合同新聞参考)

目に見えないうねりを押しとどめているのは誰か

臭覚の鋭い小泉元首相の「目に見えないうねり」を目に見える形にしなければならない。その大きな障壁が民主党をぶっ壊した野田政権に支えられた蓮舫代表の民進党と連合にある。民進党が衆院選で野党統一候補を擁立できるか、それとも自民党に手を貸す連合の言いなりになって単独選を繰り広げるのか、ここが大きな分かれ目になるだろう。連合は電力総連を除名すればいい。電力総連や鉄鋼労連は自民党の支持団体になればいいのだ。その方がスッキリして分かりやすい。そして共産党系の労連と連合は一緒になればいい。民進党と連合が脱原発を掲げられたら少なくとも小泉進次郎や石破などが自民党を割って政界再編が行われる可能性がある。安倍を潰すには自民党を割る必要がある。そのための対立軸は地方再生とTPPと脱原発であり、それに平和主義と立憲主義だ。
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by nonukes | 2016-10-23 12:03 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

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