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小坂正則の個人ブログ

活断層地震学の常識が完全に崩壊した熊本地震の意味を考える

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↑上の図は川内原発の北部から突如として活断層が途切れて、原発を通り越したら南の海にはまた活断層が現れるという世にも不思議な川内原発周辺の活断層図。(赤い線が九電の調査で黒い線が第三者機関が調べた結果。なぜか、九電の調査は途切れ途切れとなっていて、それを第三者機関がくっつける結果となった。これは偶然?)
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↑上図の青点線は私が想像上で描いたものです。何の根拠もありませんが、結構現実には近いのかもしれません?立石雅昭氏(新潟大学名誉教授)は「活断層がないように見える場所は活断層がないのではなく、現在まで見つかっていないだけで、決してないことを証明するものではない」

活断層地震学の常識が完全に崩壊した熊本地震の意味を考える
小坂正則

4月16日午前1時25分に起きた熊本地震の本震から昨日5月16日でちょうど一ヵ月が経ちました。今日まで熊本では地震が1400回以上続いているそうです。
そして、昨日関東でも震度5弱の地震が起きました。そして今朝なって立て続けに震度3の地震が2回起きています。関東地方を今度は地震が襲ってくる前兆なのかもしれません。私は地震の全くの素人ですが、今回の震度7が二回も立て続けに起きた熊本地震は熊本の町を粉々に壊しただけではなく、もう一つ大きなものを壊したのです。それはこれまでの地震学の理論を根底から覆してしまったことが、今回の地震の重要な意味があると私は思うのです。
これまで活断層型の地震は最初に大きな地震が起きて、その余震が何度か起き続けるが、次第に弱い地震となって収まっていくという理論がこれまでの実態から定説として通っていたのです。ところが同じ活断層で起きた地震で最初の揺れが本震ではなくて後から本震が来るという熊本地震はこれまでの学問では考えられなかった、新たな知見だったのです。

後から本震が来ることがそんなに重大なことなのか

その通りです。つまり、地震学という専門家や学者がさも、地震のことを素人の私たちよりもよく知っており、素人が口出しすることを排除する専門家領域を形作る権威の象徴の1つを見事に破壊する結果となったからです。そしてもう一つは、大地震があった後にそれ以上の地震が襲ってくる可能性があれば、この地震にも持ちこたえられたのだから、安心だという地震対策の王道が通用しなくなったことも重要な事件です。例えば、直下型の地震が川内原発を襲ったが、幸いにも大きな被害は起きなかったとしましょう。すると、これまでは、「この地震と同規模の余震はあるかもしれないが、この揺れに耐えたのだから動かしても安心だ」という考えが通用していたのですが、これからは「今回の揺れが余震でこの後巨大な本震が来る可能性がある」という理論が成立するようになるのです。
後から本震が来るという今回の熊本地震はこれまでの日本で起きた活断層地震では一切なかったことだそうです。ただ、気象庁が持っているデータがどれだけの地震データであるかどうかは私は知りませんが、明治以後100年そこそこのデータだろうと思います。地球の歴史60億年からしたら、一瞬のデータでしかないでしょう。

地震学の権威を根底から覆した地震が熊本地震

私は書いたブログの「川内原発の周辺には活断層がないのではなく、調査してないだけ でも書きましたが、「日本の地層に何が起きているのか」の中で立石雅昭氏(新潟大学名誉教授)は「活断層がないように見える場所は活断層がないのではなく、現在まで見つかっていないだけで、決してないことを証明するものではない」と語り、「活断層マップには2千余りの活断層が描かれていますが、その2倍以上の見えない活断層があるといわれている」と語っています。それに「今回の熊本地震は想定外の出来事」とも語っています。つまり今回の地震は地震学のの常識を大きく覆す地震だったということです。立石氏の話を拡大解釈すると、私はこのように言えるのではないかと思うのです。それは非常に専門性の高い理論だと言われていた「基準地震動」理論も覆されたのではないかと。原子力発電の建設における耐震設計基準の根拠となるものが基準地震動です。これは周辺でこれまでに起こった地震や周辺の活断層の長さから推定される地震の最大震度から導き出される揺れを「基準地震動」とするわけでは決してありません。その平均値のようなものです。そして基準地震動を超える地震が起こる確率は1万年に1回の確率だと言われているのです。つまりは1万年に1回しか基準地震動を超える地震は起きないことになっているのです。「1万年にい1回の地震だったら、これから1万年後にしか起きないのだから大丈夫ではないか」と思う方も居るかもしれませんが、昨日までにこの活断層は9999年経っているかもしれないのですよ。地球の歴史から見たら1万年なんて一瞬の時間でしかありません。ですから、昨年の4月14日に福井地裁で高浜原発の運転差し止め仮処分決定で樋口裁判長は基準地震動についてこのように判決で述べたのです。「この10年で全国の4つの原発で5回にわたり想定した地震動を超える地震が起きている」ではないかと仮処分の理由に述べているのです。つまり、1万年に1回の出来事が10年で5回も起きたのです。これも専門家による素人を騙すペテンのようなものでしょう。

断層面が同一方向で途中切れているように見えるものは地下でつながっている?

それにもう一つ大きなことが分かってきました。熊本で起きた2回の震度7の地震の後に連動するように活断層のないことになっている阿蘇で地震が起こり、別府でも大きな地震が起きました。別府と熊本の活断層は別々のはずだったのが、実は阿蘇を通して1本の活断層ではないかと言われているのです。つまり、これまで活断層は見えないから切れているという知見がこれも見事に覆されて、見えない場所でもつながっていると考えることが活断層理論の常識となるのではないかと私は考えるのです。もう少し専門的に言えば、「同方向に向いている活断層の途切れているように一見して見える場所は、地下ではつながっていると考えることの方が、途切れているという説よりも優位な理論となる」という説です。無理矢理切れていると学説を立てる学者は、単なるバカか、何らかなの政治的な思惑が隠されているかのどちらかでしょう。それは実に簡単なことです。地震の起こる可能性を小さく見せたいという理由からです。科学者の本分は「真理の追究」ですが、真理を歪めて、政治的にあるものをなかったかのようにウソをつく学者はすでに学者ではありません。ペテン師です。これまで日本の原子力発電所の地震審査を請け負った大学教授などは単なるバカかペテン師だったということになるでしょう。私のような素人でも活断層や地震学の専門家のウソを暴くことができるのですから。

川内原発は早急に止めて、耐震設計基準の見直しと活断層再調査を行え

熊本地震から1月が経ちましたが、これで地震が収束することを私は願っています。しかし、熊本を走る活断層は中央構造線の一部と思われますので、今後は大分への影響や川内原発周辺の地震へと地震が連動する可能性がないとは言えません。いつ熊本地震を上回る巨大地震が川内原発を襲うかもしれないのです。しかし、日本の原発の規制基準は2回連続して原子炉を地震が襲うという想定はしていません。それだけでも規制基準の見直しが必要ですが、基準地震動が620ガルという設計基準では熊本地震のような巨大地震が川内原発を襲ったらひとたまりもありません。耐震設計基準の見直しと、川内原発周辺に集中する活断層調査を第三者により再度行う必要があるのではないでしょうか。一番重要な調査を電力会社が自分で調査して、「活断層はありません」と言ってもそんなのは信用できません。テスト問題を自分で作って自分でテストを受けて、そrを自分で採点しているようなものです。もしくは泥棒が警察官をやっているようなもの。そんなことを公然と認める国や原子力規制委員会に、マスコミや裁判所に、それを認める国民。この国はやはりどこか狂っている。

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↑九電が行った建設時の立地調査で見つかった活断層が上図で、下が第三者機関の調査結果(これが「泥棒が警官をやっている」という確たる証拠)

「基準地震動の見直しを」 脱原発めざす首長会議が声明
朝日新聞2016年4月17日

 約40の都道府県にまたがる現職や元職の市区町村長ら約100人でつくる「脱原発をめざす首長会議」が17日、佐賀県伊万里市で年次総会を開き、原発の耐震設計の元になる揺れの想定(基準地震動)や地震の影響について検討し直すことを政府に求める緊急声明を出した。
 声明は熊本地震を踏まえたもの。14日夜の揺れの勢いを示す加速度は1580ガルを熊本県で記録したが、九州電力川内原発(鹿児島県)の基準地震動は620ガルだと指摘。起こりうる地震の規模や影響を改めて検討するとともに、国主導で「具体的で可視的な避難計画」を早急に策定するよう政府に求めている。
 脱原発首長会議は、東日本大震災の翌年に結成。原発に頼らない地域づくりを目指す首長らが緩やかなネットワークを組みながら勉強や発言を続けている。



https://youtu.be/Ul-QqHSu-RI

by nonukes | 2016-05-17 08:58 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

  小坂正則