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小坂正則の個人ブログ

国民を騙して原発再稼働しても、問題を先送りするだけで解決策がますます困難になる

国民を騙して原発再稼働しても、問題を先送りするだけで解決策がますます困難になる
小坂正則

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原発が動くことが当たり前と思っている人間の方が異常

一昨日、多くの国民が反対する中で、川内原発の再稼働が行われました。これまで、鹿児島県内の再稼働に反対する仲間たちを中心とした多くの人びとの声を無視して、周辺自治体の首長の「説明会の実施」要求をも一切無視して、薩摩川内市のみの説明会で運転を強行して川内原発1号が動き出しました。
福島原発事故で原発がひとたび事故を起こしたら30キロとは言わず、50キロでも60キロでも周辺住民の被曝や除洗や故郷に帰れないという損害は膨大だという事実が証明されたのですから、立地自治体の同意だけでお茶を濁すなど許されるはずはないのです。これはすでに民主主義国家の体をなしていない暴挙です。
民主主義社会とは被害を受ける享受者には、運転を判断する権利は当然あります。それは豊かな環境で生きる権利が基本的人権であり、幸福追求権だからです。そもそも、公害企業が毒を垂れ流していて周辺住民の生存権を脅かしているのに住民がそれを止めることができないことと同じです。いえ、それ以上に悪質です。そのようなブラック企業を国が税金で支えているのですから。これだけで、九電も安倍政権も即時レッドカードです。
しかし、残念ながら、「原発がなければ日本経済がもたない」とか「原発がなければ電気料金が上がる」という刷り込みに騙されている国民が30%そこそこ残っているし、多くの企業経営者が「金のためなら生命などどうでもいい」というモラルハザード状態がこの国の現実なのです。

問題を考えようとしない無関心と無責任が安倍政権を支えている

これだけ朝日・毎日・東京新聞など「良識的なマスコミ」が大きく取り上げても、「原発なんか私は興味ない」という若者はまだまだ多いのです。311事故以後、私が九電本店前に座り込んで、福岡の一番の繁華街である西鉄天神駅前で「福島事故と同じように玄海原発も危険だ」というビラを撒いても、99%以上の若者などの通行人は無関心でビラさえ取らなかったのです。「真実は伝える側にも伝え方の責任はあるが、一番の責任は知ろうとしないあなた自身にある」と、私は思いました。「どうすれば関心を持ってくれるのだろう」と、いまだに悩み続けています。
ただ、これだけは確かに言えるでしょう。そんな無関心・無責任な民衆が安倍政権を支えているのです。ですから私たちも、彼らに伝わる方法を身につけなければならないのでしょうが、残念ながらそれは不可能に近いようです。なぜなら、彼らの耳を開かせる唯一の手段はお金だからです。民衆は自分が犠牲になることや我慢を強いることなどにはすぐに反応するのですが、自分に直接利害関係がなかったり、NHKや御用学者が「安全だ」と言えば、素直に信じてしまうものなのです。昔の人は言いました。「カエルを沸騰したお湯に浸けたら熱さで飛び跳ねるが、水からゆっくりゆでたら気づかずに静かにゆであがる」と。ですから、私たちは国家権力によってジワジワと真綿で首を絞められているのでしょう。だからそれに気づく人は少なくて、正義は常に少数派なのでしょうか。

朝日・毎日のふがいない報道姿勢も安倍政権を助けている

今朝のテレ朝のモーニングバードで、元朝日新聞記者で「たいまつ新聞」主筆の100歳の「むのたけじ」さんがいいことを話していました。「戦争が終わって日本人は誰も自分にも戦争責任があるとして反省しなかった。そこがドイツと日本の大きな違いだ。私は戦前の新聞社で戦争に荷担した責任を取ると言って新聞社を辞めてしまったが、それは間違いだった。残って、朝日新聞社の中で朝日新聞社が戦争に荷担したことに対して責任を追及すべきだった。私は逃げてしまった」というような話です。彼は決して逃げたわけではないのです。故郷で自らの戦争責任を追及するために「たいまつ新聞」を出し続けたのです。それでも今のマスコミの自主規制に対して我慢ができないので、マスコミのていたらくに歯がゆい思いでこのように喋ったのでしょう。「今はちょど戦前の戦争前夜と同じだ」とも言ってました。「当局の規制を恐れて記者がみんな自粛してしまった。影では戦争しても負けてしまうに決まっていると言っても、公然とそれを記事にはできなかった」と。そして、それを作ったものは「世界でも例のない記者クラブ制度だ。あんなものをいまだに残しているから、どの新聞を見てもおなじような内容になるんだ。記者クラブ制度は戦争遂行のための権力によるマスコミを統制する手段なんだ」というようなことを言ってました。そして最後に「国民ひとり一人がしっかり政治に向き合って、自分で考えて行動しなければ他人に任せてはだめ」と言ってました。
そうですね。テレビは国の規制があるので、NHKを筆頭に安倍政権の広告塔ですが、新聞社は何の規制もないのですから、朝日新聞が「今度の選挙では民主党に投票せよ」と書いてもいいんです。昨日の朝日や毎日のふがいない社説にあるような日和見な社説など書く必要などないのです。全ては自主規制なのでしょう。だから朝日が「マッチポンプ」と揶揄されるのです。つまり、結果として朝日・毎日が安倍政権を側面助けていると私はいいたいのです。ですから、私たちが声を上げなければマスコミも声を上がることなどできないのです。ふがいないマスコミも私たち読者の責任なのでしょう。


原発を当面動かすことは本当にやむを得ないのか


昨日の朝日・毎日の社説も申し合わせたように「川内原発の再稼働は避難計画などが不十分で周辺自治体の同意などがないことや国民の6割が反対しているのだから再稼働は早計である。しかし、いきなり原発ゼロというのも無理だ」という曖昧な社説でした。
もちろんそのような意見もあっていいでしょう。しかし、原発の発電コストを正直に出したら、原発はコストが高いと両紙は主張しているし、昨年5月の樋口裁判長による関電大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転をめぐる訴訟で、東日本大震災後では初めて原発の運転差し止めを命じる判決を言い渡したときも、今年の4月に高浜原発3、4号機の仮処分に対しても賛成するような社説だったはずです。ところが「川内原発の再稼働」には腰が引いていました。これこそが朝日毎日の自主規制なんではないかと私は思うのです。
原発を動かす合理的な根拠はただ一つです。「電力会社の経営問題」だけなのです。だったら、2兆5千億円かけて、ポンコツの原発を修繕して動かすよりも減価償却の残っている残存価値を国民が買い取るという方法の方がすごく現実的ではないですか。何で朝日毎日はそんな提案をできないのでしょうか。広瀬隆さんによると、残余の価値は全原発でわずか4兆円そこそこだそうです。2兆5千億円をかけてしまえば、買い取るには6兆5千億円も国民が負担しなければならないのです。もちろん今からでも6兆でも7兆でも払って買い取るべきだと、私は思います。

友人知人に「コストと安全がインチキだ」とお茶を飲みながら話題に

下の記事は共同新聞の1年前のものです。だから東芝が買収した米国の原発メーカーWH社の価値が下がって倒産寸前に陥ったのです。米国のように自由競争社会では原発は発電原価が高くて誰も見向きもしないのです。この発電単価には死の灰の最終処分費は計算できないので含まれていないのです。と言うことは原発は太陽光発電よりも遙かに割高なのです。だから国はこぞって太陽光発電いじめを行っているのでしょう。
この国の政府は国民を騙して、「原発は安い」といい、世界標準から周回遅れの規制基準だというのに「世界一安全」だという。ウソで塗り固められた安倍晋三をもういい加減に朝日も毎日も潰そうと本気で闘ってほしいものです。国民の怒りで安倍晋三を倒したら、その勢いで朝日も毎日もとばっちりを受けて潰されてしまうような気が私はします。
結論として、一刻も早くエネルギー政策のあり方の結論を出すべきだし、川内原発の再稼働で問題が先送りされてしまう恐れがあると私は思っています。
朝日や毎日が言ってくれないのなら、私たちがSNSを使ってこの記事を全国に流しましょう。友人知人にコストと安全がインチキだとお茶を飲みながら話題にしましょう。そして一刻も早く原発から撤退するために、一人ひとりがネットと口コミのメディアになりましょう。


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【原発の発電コスト】原発の電力、風力より高い 太陽光とも同レベル 米企業系調査機関が試算
共同通信2014/09/17

原発の発電コストは世界的には1キロワット時当たり平均14セント(約15円)で太陽光発電とほぼ同レベル、陸上風力発電や高効率天然ガス発電の8.2セントに比べてかなり高いとの試算を、エネルギー問題の調査機関として実績のある米国企業系「ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス」(BNEF)が16日までにまとめた。
東京電力福島第1原発事故後の安全規制強化もあって建設費や維持管理にかかる人件費などが世界的に高騰していることが主な理由。再生可能エネルギーのコストの低下が続く中、原子力の優位性が薄れていることを印象付ける結果となった。2004年の日本政府による試算では、原発発電コストは1キロワット時当たり5.9円だった。
BNEFは、原子力やバイオマス、地熱、水力など23の発電手法について、14年上期時点の世界各国の設備費、燃料費、資金調達に必要な債務費などを調べ、施設の耐用年数などでならしたコストを算出した。
炉心溶融などの深刻な事故を防ぐための対策強化が求められるようになった結果、原発の発電コストは近年上昇しており、設備利用率を92%と高く見積もっても1キロワット時当たり14セントとなった。
地熱(同6.5セント)、小水力発電(同7.7セント)、陸上風力(同8.2セント)などの再生可能エネルギーに比べてかなり割高だった。石炭火力は9.1セント、天然ガス火力は8.2セントだった。
原発コストには、放射性廃棄物処分のために電力会社が積み立てている費用を含むが、廃炉費用は含んでいない。
太陽光発電は近年、発電コストが下がって14.9セントとなっている。日本では、海外に比べ高価な国内製機器が使われることから32.9セントと高いが、BNEFは「安価な輸入品機器の利用拡大で、コストは低下傾向にある」としている。風力発電も日本は機器コストが高く、稼働率が欧米に比べて低いため、19セントと割高だった。



原発の発電コスト  
日本の原発の発電コストは2004年の政府の審議会の試算で1キロワット時当たり5.3円とされ、他の電源に比べて有利だとされてきた。だが、東京電力福島第1原発事故後に政府の「コスト等検証委員会」で見直しが行われ、事故対策費などを含めると最低でも同8.9円と試算された。今回のブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの分析は、同委員会の試算手法とは異なり、事故対策費用などは含んでいない。
by nonukes | 2015-08-13 17:39 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

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