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小坂正則の個人ブログ

川内原発も伊方原発も再稼働などできる環境ではない

川内原発も伊方原発も再稼働などできる環境ではない
小坂正則
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反安倍の声と一緒に再稼働反対の声を九電にも官邸にも届けよう

全国から猛暑の中に鹿児島県川内原発のゲート前に8日から多くの市民の皆さんが集まって「川内原発の再稼働反対」を訴えて抗議集会を繰り広げています。暑い中ありがとうございます。いよいよ明日11日の午前10時には再稼働の予定とマスコミは報じています。多くの国民の声を無視して安倍政権と九電は再稼働を強引に進めようとしています。しかし、私たちには「抗議」や「デモ」以外の手段はありません。国会周辺では「安保法案」反対の声が猛暑の中でもどんどん広がっています。この声と一緒に連動して安倍政権を引きずり降ろさなければ、再稼働もやめさせることはできないかもしれません。そんな歯がゆい思いを持って、これからも想像できるあらゆる手段で反対の声を上げ続けましょう。今朝の毎日新聞の世論調査で、安倍政権への支持が32%と毎週のように下がっています。おまけに女性の支持率は26%と、政権崩壊の基準と言われている30%台を割り込んでいるのです。このまま、「反安保法案」と一緒に「再稼働反対」の声を上げ続けていけば必ず安倍政権は崩壊するでしょう。もう一息です。政権崩壊させて、衆院解散総選挙で政権交代への筋道を求めましょう。


基準地震動を上げたから再稼働してもいいのか

規制庁による「新規性基準」に合格した川内原発は再稼働に向けて、最終審査がいよいよ終わり、8月11日にも制御棒が引き抜かれて、4年ぶりの臨界が始まるよていだと言われています。その間に、九州電力は川内原発だけで3500億円以上の費用をかけて耐震工事や防潮堤やバッテリーの配備など行ってきたといいます。確かに福島原発事故を教訓に、補強工事などを行ってきたことは事実でしょうが、これだけで本当に大丈夫なのかという保障をいったい誰がしてくれるのでしょうか。地震の耐震設計の元である基準地震動を従来の585ガルから620ガルに引き上げたことにより、「以前に比べたら地震への余裕が大きくなったから安心だ」と九電はいうでしょうが、それでは「その耐震設計基準で本当にあらゆる地震に耐えられるのか」と質問しても誰も答えられないでしょう。「以前よりも地震対策が補強された」とうだけのことなのです。つまり、比較安全性の向上であって、しかしそれは「安全の保障」ではないのです。
先日小型飛行機が燃料を積み過ぎて墜落事故を起こしました。これは飛行重量を上回る積載を行って飛行したから墜落したのです。だから、積載重量を下げれば安全は担保されるのです。しかし、地震はどれだけの規模の地震が襲ってくるかは誰にも分からないのです。もちろん南海トラフ地震はある程度想定可能でしょう。1150年前の貞観地震を想定したら、千年に1度の地震には耐えられます。しかし、周辺にある活断層が動く確率は10万年に1度くらいで、しかも地上には現れていない地下にも活断層があるかもしれないのです。つまり、耐震設計はあくまでも絶対的な「安全性」の担保ではなく、相対的な安全度でしかないのです。

国民の要求が高まれば安全対策も高まる

この言葉は規制庁の田中委員長が喋ったことばです。5月13日、原子力規制委員会記者会で、「もともとバックフィットも含めまして、新しい知見が得られて必要があれば、それを審査指針に反映していくという考え、これが原則ですから、当面新しい炉が作る予定が、何か聞いておるのですか。そういうことがあれば、またそのときはそのときで、その炉の設計とかいろいろなことを含めて見なければいけないと思いますけれども、基本的な考え方は、新しい知見を入れてより安全を求めていく、継続的安全の追求という意味では、当然変わるところも出てくると思います」と。そのほかにも色んな場面で発言しているのですが、具体的に上のタイトルのような発言箇所を探し出せませんでした。具体的に「国民の要求が高まれば安全対策も高まる」というような発言を私は聞いたことがあります。
つまり、記者が「ヨーロッパではコアキャッチャーや二重の格納容器が標準装備されているのになぜ日本には不要なのか」という質問に対して、「日本の原子炉にそのような設備を備えることになれば、全部壊して作り直さなければなりませんので、現実的ではありません」と言っています。ただ、それでは決して「世界最高水準の規制基準」ではないことを自ら認めているのです。
九州電力は川内原発の基準地震動をこれまでは540ガルだったものを今回の再稼働に際して620ガルまで引き上げました。そのための地震対策なども少しだけ行っています。しかし、これにもどんどん上げられるものでもありませんが、620ガルよりも1000ガルの方が安心なのは誰が見ても分かることです。中部電力の浜岡原発は800ガルだった基準地震動に対して柏崎原発の事故以後、2008年に1000ガルに引き上げて、311事故以後は1200ガルまで引き上げたと言っています。そんなに簡単に引き上げられるのなら、日本中の原発を全て1200ガルまで引き上げてもらうべきです。浜岡は東海地震の地震の中央に原子炉が位置しているので、この数字だそうですが、広瀬隆さんによると「上下に3メートル以上揺れる地震が来たらどんな地震対策を取っても無意味だ」そうです。また、「原子炉だけを免震構造や地震を吸収する様々な対策を取っても、そこにつながる配管などは別の場所から引き込まれているのですよ。原子炉とほかの施設との間に亀裂ができたら、緊急冷却装置へつながっている冷却水のパイプがちぎれてしまうでしょう。そうなったら原子炉だけが強固でもだめなのです」と言っていました。その通りなのです。空中に原子炉もろとも浮かしてもらうことでもしない限り地震列島の日本には原発は無理なのです。愛媛県の中村知事は伊方原発の基準地震動は1000ガルは必要と発言しています。じゃあ私たちも、少なくとも川内原発にも100ガル以上の地震に耐えるような基準地震動を求めようではありませんか。

世界標準の「五層の安全対策」が日本では「4層」しかない

おまけに日本は決して世界最高の安全基準などではないのです。
国際原子力機関(IAEA)は、原発の安全性を保つため「5層の防護」という考え方を示しています。5層の防護とは、故障や誤作動を防ぎ、地震や津波などに襲われても炉心溶融のような重大事故にならないよう備えをするのが1~3層目。事故が起きてしまった場合、いかに事故の被害を最小限に食い止め、住民を被ばくから守るかの備えをするのが4、5層目です。4層と5層をもう少し詳しく分ければ、ベント(排気)時に放射性物質の放出を最小限にするフィルターの設置、事故収束に当たる作業員を放射線から守る免震施設の整備などが4層目に当たり、適切に住民を避難させたり、内部被ばくを防ぐヨウ素剤を配ったりするのが5層です。
しかし、日本の規制庁は第5層がすっぽり抜け落ちているのです。規制庁は「避難計画は審査の対象外」として完全に無視しています。避難計画は国の仕事だそうです。仕事は国や自治体だとしても審査をやるのが規制庁の仕事のはずなのに。何でも米国の真似をするのがお好きな官僚がなぜこの第5層の対策を取らせないのでしょうか。
その理由は簡単です。日本の原発で完璧な「避難計画」を作ろうと思えば、原発など1基も動かせる所などないからです。
このような私たちの「日本の原発がいかに世界最低の安全基準でしかない」ということをこころある全国民にアピールして、再稼働されても反対の声を上げ続けましょう。



by nonukes | 2015-08-10 15:32 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

  小坂正則