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小坂正則の個人ブログ

「憲法21条」を拡大解釈して自民党改憲草案を地で行く安倍晋三と大西英男

「憲法21条」を拡大解釈して自民党改憲草案を地で行く安倍晋三と大西英男
小坂正則
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立憲主義を理解できない大西英男衆院議員(東京16区)

安保法制の審議が迷走している中で、25日に安倍の仲間の自民党若手がインチキ作家(戦争美化へ歴史を歪曲させる作家)を呼んで開いた学習会で、百田尚樹氏とのやりとりの中で大西議員の発言「安全保障関連法案に批判的な報道について懲らしめなければいけないんじゃないか。また誤った報道をするようなマスコミに対して広告は自粛すべきじゃないか」という発言で谷垣幹事長から厳重注意を受けた大西議員は国会内で30日に囲み取材で「私は悪いとは思っていない。ただ、安全保障法案の審議へ影響を与えたことをわびただけ」といい、「今でも私は、広告なんかを自粛すべきではないかなとは個人的には思います」と言って、自分の考えは間違ってはいないと記者へ答えているのです。つまり彼は反省などまったくしていないのです。反省したのは自民党に迷惑をかけたことを反省しているだけなのです。
そして、この取材に対して、こんなことも言っています。「例えば朝日新聞の従軍慰安婦の捏造(ねつぞう)記事。あれが世界をめぐって、日本の名誉や信頼がどれだけ傷つけられたかわからない」。「日本の名誉を陥れ、日本の信頼を傷つけた朝日新聞の(従軍慰安婦)捏造記事。これに対して、朝日新聞は社会的責任を何もとってないじゃないですか。こんなことが許されるんですか」と。つまり、朝日新聞をやり玉に挙げて、「朝日新聞が誤報記事の責任を取っていない」と主張しているのです。また、それだけではなく、「あるいは、いまの安保法制についてまったく事実無根の、戦争に導く、あるいは徴兵制(に移行するかのような報道)。まったく関係ないじゃないか、日本が戦争に巻き込まれないための抑止力を高めようとしているのに。そう(批判的に)報道している一部マスコミがある。こういうことを懲らしめなければいけないんじゃないか。マスコミのやりたい放題じゃないか」とお怒りなのです。ここでは2つのことが問題です。

朝日新聞の従軍慰安婦記事は誤報のたぐいではない

朝日新聞80年3月7日付川崎・横浜東部版や84年1月17日付夕刊などで記事になった吉田清治氏の証言が虚偽であったことから、吉田氏の証言を元にして書いた記事などが訂正されたものですが、それ以外の元従軍慰安婦による強制連行の証言は山ほどあるのです。この朝日新聞の誤報記事から「従軍慰安婦の強制連行はなかった」という歴史の書き換えの証拠にはならないのです。それ以外の証言が山ほどあるからです。また、そんな誤報は読売だってサンケイだって山ほどやっているし、誤報でしたと新聞の隅っこに訂正記事を出せば済む問題なのです。自民党や安倍晋三は朝日の記事が誤報だったから、「従軍慰安婦への強制連行はなかった」かのごとくに歴史を歪曲して主張する方が、よほど悪質で社会的制裁を受けるべきです。しかも朝日新聞は全面謝罪をして、第三者委員会まで作って反省しているのに、この上どんな社会的制裁を受けなければならないでしょうか。また、昨年夏の「福島原発1号から逃げ出した」という記事の訂正もする必要はありません。キャプションを付ける担当がちょと派手に見出しを付けただけのことです。これも謝罪などする必要はありません。
1993年に発表された「河野談話」にはこう書かれているのです。「~慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった」と。日本政府の官僚は「元慰安婦などの聞き取りから確証を得た」と発言しています。安倍晋三も、村山談話や河野談話は継承するとは言いながら、「河野談話」を否定するような発言を行っているのです。
日本軍の資料からは従軍慰安婦のへの強制連行の資料はほとんど出てこないのは当たり前で、敗戦と同時に全ての証拠は焼き捨てられてしまっているからなのです。ただし、中曽根元首相の回顧録の中に書かれています。http://nonukes.exblog.jp/21104400
「インドネシアの基地でオランダ人の慰安婦の強制的に集めさせた」と自ら証言しているのです。「三千人からの大部隊だ。やがて、原住民の女を襲うものやバクチにふけるものも出てきた。そんなかれらのために、私は苦心して、慰安所をつくってやったこともある」と。また、ここでも軍が直接慰安婦を集めたとは書いていないが、軍が命令して現地の有力者などにやらせたものでしょう。安倍は「警察や軍など公務員が直接銃を向けて連行したのでなければ強制連行ではない」と思っているのかもしれませんが、軍の命令で民間人が集めた慰安婦に強制性があれば、それを「強制連行」と言うのです。自由契約の売春労働などではないのですから。朝鮮半島や中国で手配師が「日本に行けば仕事をしながら学校にも行けるよ」と、騙して南方の戦地に送られた娘たちが、「話が違うから帰る」と言っても帰してもらえるわけはないのです。これらを含めて「強制連行」という言葉は国際的な常識なのです。安倍は「侵略という定義は定かではない」と言って「侵略」の定義を知らないようですから「強制連行」の定義も知らないのでしょう。

安倍や大西の「私にも表現の自由がある」は立憲主義を知らない

もう一つの問題は大西が発言している「いまの安保法制についてまったく事実無根の、戦争に導く、あるいは徴兵制(に移行するかのような報道)。まったく関係ないじゃないか、日本が戦争に巻き込まれないための抑止力を高めようとしているのに。そう(批判的に)報道している一部マスコミがある。こういうことを懲らしめなければいけないんじゃないか。マスコミのやりたい放題じゃないか」という言論や報道をやめさせる自由が彼にもあると思っていることの問題です。このような考えは安倍にもあります。社民党の福島議員が「戦争法案」と発言したことに対して、「この法案があたかも戦争法案であるようにいうレッテル張りは許せない」といきり立って批判していることや、昨年末の総選挙でマスコミの報道に対する介入や批判を「私にも言論の自由がある」といって正当化する考えの中に根付いている反立憲主義思想です。大西が「徴兵制に結びつくものではない」とか「この法案は抑止力を高めるための法案」だと思うのも言うのも自由ですが、それが戦争に結ぶ着く危険性があると報道する自由や学者が、この法案を「憲法違反」と言うのも言論の自由なわけです。特にマスコミの報道の自由は第四権力と言われるように「公権力の行使や腐敗への監視やチェック」は報道の使命でもあるし、「ペンの自由」は守らなければならない憲法21条が掲げる絶対的な権利なのです。第21条「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」ということを知らないのではないでしょうか。大西はテレビを縛る放送法と同じように新聞にも「中立的な報道の義務」があるとでも思っているのでしょうか。権力を持っている天皇や大臣や国会議員は「私にも言論の自由がある」といって民間人や民間企業の表現の自由を奪う権利はないのです。それが立憲主義なのです。
そこで彼らは自民党の憲法草案を考え出したのしょう。21条第2項 「前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」とあるように言論の自由はあくまでも公益や秩序の範囲内で認めるべきだということから、この間の一連の行動は憲法改正のために憲法21条の拡大解釈を行っているのでしょう。

第99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」


ですから、安倍も大西も自民党の大半は政治家や総理大臣の行動や発言を国民が縛るために憲法があるという立憲主義の精神をまったく理解してないか、分からない振りをしているのでしょう。
その典型が解釈改憲を行おうとした「集団的自衛権の行使容認」とした昨年の7月1日の閣議決定です。これが憲法99条違反だということが分かっていながら「国を守るためなら憲法を超えても許される」という解釈で平気で憲法9条違反を行うことが悪いとは思っていないことです。私は非武装中立は現段階では理想論だと思っています。だから安倍が集団的自衛権の行使をしたいのなら憲法改正を正々堂々と行えばいいのです。いま憲法99条を守っている最大の人は明仁天皇だと私は思います。
このような無能な大日本帝国憲法擁護のインチキ政治家には、一刻も早く退場してもらわなければなりません。そのために「安倍の暴走を止める」という1点で国民的な反安倍運動を起こさなければならないのです。共産党の志位委員長も保守との連携や共闘もあり得ると言ってます。維新の良識派も含めて全野党一致して安倍政権を倒すために参院選も総選挙も協力することを私たち市民や国民が野党に求めなければならないのです。その第一歩が若者の新たな動きです。次は大同団結して憲法を守り発展させる政権の樹立です。
by nonukes | 2015-07-01 12:48 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

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