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小坂正則の個人ブログ

国破れて山河なしの日本になる前に「憲法前文を読もう」そこに平和実現の答えが書いている

国破れて山河なしの日本になる前に「憲法前文を読もう」そこに平和実現の答えが書いている
小坂正則

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安倍政権が戦争のできる国に日本を作り替えようとしている安全保障関連法案の衆院審議の真っ最中で、今国会で法案成立を目論んでいる現状を何としても止めなければならないということから、私なりにこの法律の問題点を考えてみました。
昨年の7月1日に「集団的自衛権の行使容認」を閣議決定して、10ヶ月で、11本の自衛隊関連法案が山盛りのリンゴかバナナのたたき売りのような1束にまとめられて今年の通常国会に提出されました。
この法案は国の小ずるい官僚がこじつけて考えた文面だけあって、説明する中谷防衛大臣や岸田外務大臣もかわいそうなほどシドロモドロの発言をしていて、自分でも何をしゃべっているのか分からないほどの状態なのです。
6月5日の衆議院特別委員会で民主党の辻元清美議員が「昨日の憲法審査会で参考人の委員3名(自民党推薦の委員1名含む)全員が集団的自衛権の行使は憲法違反であると答えたのですから、この法案は一度取り下げたらどうですか」との質問に対して、中谷防衛大臣は「政府としては国民の命と平和な暮らしを守っていくために、憲法上、安全保障法制はどうあるべきかは、非常に国の安全にとっては重要なことだ。こういった観点で与党で議論をして、現在の憲法をいかにこの法案に適応させていけば良いのかという議論を踏まえて、閣議決定をおこなった」と答えてのです。
ところがその「『憲法を法案に適応させる』というのは立憲主義をないがしろにした発言ではないか」とマスコミや野党から集中砲火を浴びているのです。でも、これはついポロッと出てしまった中谷防衛大臣の本音なのでしょう。安倍首相のように質問にはまともには答えず自説を延々と述べて時間稼ぎをする人よりも誠実です。

閣僚も答えられない周辺事態の違い

この法律の中には様々な「事態」という言葉が出てくるようですが、私たちが普段「事態」という単語で思い出す言葉は、「緊急事態」や「非常事態」くらいでしょう。ところが、何と6個もの新たな単語が出てくるのです。その新しい言葉とは①武力攻撃発生事態②武力攻撃切迫事態③武力攻撃予測事態④重要影響事態⑤存立危機事態⑥国際平和共同対処事態だそうです。私にはそれぞれの違いがちっとも分かりません。大臣にも分からないようです。安倍首相は最初から分かろうとはしていないのから、堂々としています。
しかし、岸田外務大臣も中谷防衛大臣も④重要影響事態と⑤存立危機事態の「事態」の意味の違いを国会で質問されても答えられません。安倍首相は答える気などはなからないから、答えても言うことは同じです。「それぞれの事態を想定して万全の準備をすることは抑止力につながり我が国の平和が実現する」のだそうです。そして安倍首相は「南沙諸島への進出を進める中国の脅威を防ぐための抑止力として、集団的自衛権行使の準備は、いまやなければ、後では遅すぎるのです。この法律は平和のための抑止力です」というのです。

平和のための抑止力はどうやって備えるべきか

地震のための備えは必要です。だから私たちは「南海トラフ地震が来て西日本は大地震と大津波が襲ってくるから、川内原発も伊方原発も運転再開してはならない」と主張しているのです。同じように国を守るための防衛も必要でしょうし、戦争や侵略されない備えも必要でしょう。しかし、そのために「憲法という最高法に違反する法律を作ってもいい」わけはありません。
今国会で審議されている安全保障関連法は自民党の山崎拓氏ら元幹部からも「憲法違反」という指摘の声が上がっているくらいですから、中国脅威論を認めたとしても無理があるのです。この法案を通すなら、まず始めに憲法9条を改正して集団的自衛権を認めるという条文を作ってから、この法律を作るべきなのです。順序が逆だから憲法改正論者からも批判が上がるのです。
私は「この法律が憲法に違反しているから反対だ」でもいいのですが、「抑止力は必要」と思っている多くの有権者の支持は得られないだろうと思います。そこで安倍首相を支持する抑止力必要論者の有権者に対しても納得させることができる方法はないかと考えたのです。
まず、原発の再稼働議論の中で「ミサイル攻撃から原発をどう守るか」という備えは規制委員会もまったくやってはいません。それなら、「侵略の脅威」という安倍首相は、まず日本海周辺に集中している原発を某国がミサイル攻撃するという脅威をなくすことこそが、日本の防衛の第一でなければならないはずなのに、そのことは一言も言わないのはなぜなのでしょうか。安倍首相も官僚も実は「侵略の脅威」など端から考えていないのではないかと私は思っています。自衛隊も国土防衛のシュミレーションでも「原発防衛」の計画はありません。まったく机上の防衛論しかこの国にはないのです。実際には本土攻撃や侵略防衛のための戦争をすることなど全く考えていないのではないでしょうか。
イスラエルには核弾頭製造用の軍事工場はありますが、原発はありません。なぜなら、中東諸国から原発を攻撃されたら大変だからです。イランの原発が完成したらイスラエルは本当にミサイル攻撃をする可能性が高いと言われています。日本だって、本当に侵略戦争を防ごうとするなら一国も早く原発をやめるべきなのです。
それならなぜ脅威論を唱えて、集団的自衛権の行使を行おうとしているのかの答えの1つは兵器産業への肩入れと武器を海外に売るための「作られた脅威論」だと、私は思います。
ですから私たちは安倍首相のいう偽物の「積極的平和主義」ではなく、本物の「積極的平和主義」の抑止力を持つべきなのです。その答えは憲法前文に書いているのです。

「侵略されない備え」は日本国憲法前文に書いている

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」と宣言しているのです。(ここまで憲法前文)

平和省を作って世界平和のために官民あげて平和貢献しよう

つまり、日本国憲法は一国平和主義的な「外国の戦争や平和には関知しない」のではなく、平和のために我々は積極的に貢献していくと宣言しているのです。しかし、その手段は憲法9条で「一切の交戦権は認めない」とありますから、武力で平和を実現するのではなく、平和的手段で世界平和を実現するのです。
さて今日の戦争の特徴としては国同士の戦争は少なく、「対テロ戦争」が戦争の大半です。そのために米国は「見えない敵」を相手に莫大な国家予算をつぎ込んで消耗戦を繰り広げているのです。しかし、なぜテロが起きるか、その原因は分かっています。「貧富の格差」に「政治的自由や平等」と「教育を受ける権利」などが不十分だから、不満を持った若者がテロに走るのです。それなら日本はこれらを世界中からなくす仕事を真っ先に行えばいいのです。どんなに米軍が武装してもテロは防げません。また、テロ対策の予算の何十分の一のお金で、この3つは実現できます。世界中の軍事予算の1月分で世界中の貧困や義務教育の実現や伝染病で亡くなる子供たちをゼロにできると言われています。それを我々日本が先頭でやるのです。そうすれば中国も韓国も日本を日本人を尊敬してくれるでしょう。
私たち日本国民が世界で行うことは「貧困の撲滅」であり、「医療支援」であり、「再エネなどの平和貿易」であり、「文化外交」です。それらを私たちは行うと「日本憲法前文」に書いているのです。そのためには専門的に取り組むための省庁「平和省」を作る必要があります。平和省は戦争状態の国に対しては中立を貫き両国の難民支援や医療・食料援助を行うのです。安倍首相が中東で行った反イスラム国へ支援金を出すのなら、イスラム国支配地域の難民にも同等の食料や医療支援を行うべきなのです。そうしていたら後藤さんらの殺害も起こらなかったでしょう。
また、米国の飼い犬のように米軍によるイラク攻撃の片棒を担いで、イラク戦争の支援を行った結果が、イスラム国を作り出す歴史的な過ちに日本も荷担したのです。
周辺国の脅威に対してはある程度の防衛力は必要でしょうが、最も必要なことは首相同士の対話の積み重ねによる相互信頼と友好関係の構築です。対話もできない安倍首相には周辺国との緊張緩和など所詮無理なことです。このままでは、中国と軍事衝突に進む可能性さえあります。いまこそ冷静沈着に粘り強い対話による平和外交のできる首相が必要なのです。
by nonukes | 2015-06-10 15:24 | 小坂農園 薪ストーブ物語 | Comments(0)

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