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小坂正則の個人ブログ

ドイツのメルケル首相に比べて余りにも軽薄すぎる日本の首相

ドイツのメルケル首相に比べて余りにも軽薄すぎる日本の首相
小坂正則
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昨日ドイツのメルケル首相が7年ぶりに来日して、安倍首相と会見したとマスコミは伝えています。メルケル氏は毎年中国へは行っているのに、すぐ近くの日本には7年も来てくれなかったのです。政府にとっては念願の首相来日なのでしょうが、時期が時期だけに、決して歓迎一色でもないようです。
なぜって、1つは原発再稼働が目前の日本に来て、脱原発を宣伝されたら安倍人気に水を差すことになるからです。もう1つは「戦後70年宣言」を想起している時によけいなことを言われて、日本政府の宣言がドイツに比べて余りにも内容のないお粗末ぶりをさらけ出すことになっても迷惑だからです。そして一番大きな迷惑は、保守政治家のメルケル氏と日本の首相が並んで立って、品格とスピーチの中身が極端にお粗末ぶりを世界中に披露する羽目になったら、世界中の笑い者になりかねないからでしょう。だから、外務官僚はメルケル氏には来てほしいけど来てほしくないという実に複雑な思いで、この数日を過ごしていたことでしょう。

安倍政権にとっては、やはりメルケル氏の来日は失敗だった

メルケル氏はビデオメッセージを日本に送ってくれました。その中で、4年前の福島原発事故を振り返り、ドイツの原発の稼働延長の中止を決めて、2022年までに原発全廃に踏み切ったことをこう語った。「福島の経験から言えるのは、安全が最優先だ」と。そして脱原発や再エネの重要性を強調して、「日本も共にこの道を進むべきだと信じる」とキッパリと宣言したのです。
そのほか、女性の社会進出の重要性なども語っています。
そして、昨日来日したメルケル氏は9日に行われた日本での講演でも「素晴らしいテクノロジーの水準を持つ日本でも、やはり原発事故が起きる。現実とは思えないほど原発には大きなリスクがあるのだと分かった」と指摘して、「私は長年平和的な核利用を支援してきた立場だだったが、ドイツでは核の平和利用は終わった。私たちは別のエネルギー制度を構築することを決めた」と語り、「脱原発はあくまでも政治的な決断であり、最後に決断するのは政治家である」と言い切ったのです。しかし、安倍首相との記者会見では何もエネルギー政策については喋らなかったそうです。そんな優しい一面も覗かせたようです。

「あなたは過去とキチンと向き合っていない」とメルケル氏

しかし、メルケル氏はもっと重たいことを日本の首相に投げかけたそうです。それは周辺国との関係構築をいかに築いてきたかというドイツの歩んできた道のりを語ったのです。
第二次大戦後にドイツが周辺国と和解するため、戦時中の過去と向き合う努力をしてきたことを強調し、安倍首相との首脳会談で、その必要性を説いたそうです。ただ、そんな高尚な話が安倍首相に理解できたかどうかは定かではありません。また、9日の講演の中でも、アジア外交で必要なことについて「大切なことは平和的な解決策を見いだそうとする努力だ」といい、「国境を巡るこの地域、アジア地域における問題を解決するには、あらゆる努力を惜しまず、平和的な努力をしなければならない」と。安倍首相の挑発的なアジア外交にくぎを差すような発言に終始したのです。そのように同じ敗戦国のドイツが日本の安倍政権と大きく違うことは「ドイツが過去とキチンと向き合った」ことにあるのです。片や「侵略の定義は定かではない」と言ったり、「従軍慰安婦の強制連行はなかった」と、歴史を塗り変える発言を繰り返して、日本政府には第二次世界大戦や日中戦争を起こした戦争責任はないかのような姿勢を示す首相の発言に対して「日本はキチンと過去と向き合っていない」ということを指摘したのでしょう。少なくとも村山談話や小泉談話までは「過去の侵略戦争の責任が日本にはある」と、一定の過去への反省の態度を示していた日本政府が、安倍政権になったとたんに過去とは向き合うことをやめてしまったことが中国や韓国から見透かされているのです。

ドイツの首相に比べて、見識もなければ哲学もない間抜けな首相

両首脳による記者会見の場で、ドイツの記者から「ドイツは福島の事故を受け、脱原発を決めた。日本も多数の国民が脱原発を希望していると聞いているが、なぜまた原発を動かそうとしているのか」という質問に安倍首相は「日本はエネルギーの3分の1を原発が担っている。それが止まった中で、我々は石油など化石燃料に頼っている。低廉で安定的なエネルギーを供給していくという責任を果たさなければならばならない。基準をクリアーしたと原子力規制委員会が判断したものは再稼働していきたい」と答えたそうです。
つまりは「お金がほしいから日本は原発を動かします」と安倍首相は答えたつもりなのですが、それならドイツだって同じはず。実際には原発は一度事故が起これば取り返しの付かない莫大な復旧のための経費がかかるし、それよりも何よりも「安全が保証されないからドイツは撤退した」ということがこの御仁には理解できないのです。だってこの方は成蹊大学卒業だそうですが、色紙に「成長」とい漢字を書いたときに成の字のハネと点の二つも書いていなかったそうなのですから漢字が苦手以上に漢字を知らないそうなのです。安倍首相の国会答弁用の原稿の漢字は全てひらがなのルビが書いているそうです。成蹊大学では書取のお勉強はなかったのでしょうか。
まあ、私も漢字が苦手なので人のことは言えませんが、メルケルさんに比べたら余りにも見劣りする安倍首相の無様さを世界中にアピールしてしまったメルケルさんの来日劇でした。そういえばメルケル氏は元々は物理学者だった。片や安倍ちゃんは戦争ごっこが大好きな政治家三世のボンボンだから無理もないか。
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メルケル首相7年ぶり来日、日独首脳 エネルギー政策は・・・
TBSニュース3月9日

9日、ドイツのメルケル首相が7年ぶりに来日しました。ドイツは、国内の全ての原発をあと7年で閉鎖するとしています。「脱」原発推進のメルケル首相と原発「再稼働」推進の安倍総理。どのような議論が行われたのでしょうか。
「私はたくさんの人に支えられてきた。最初は試練が多かった。一度できるようになれば、それが当たり前のことになる」(ドイツ メルケル首相)
ドイツのメルケル首相が7年ぶりに来日し、安倍総理との首脳会談などに臨みました。今回の首脳会談のテーマは、先月、停戦が合意されたウクライナ情勢など多岐にわたりますが、もうひとつ注目されるのがエネルギー政策です。
「福島での事故を見て、原発への考え方を変えざるを得なかった」(メルケル首相 2011年6月)
ドイツは福島第一原発の事故をきっかけに2011年、“脱原発”と“再生可能エネルギーへの転換”を決めました。当時、ドイツの原発依存率は18%でしたが、メルケル首相は、国内17基すべての原発を2022年までに閉鎖するといいます。
メルケル首相は来日直前、被災地である福島県出身のベルリン工科大学の研究者に“脱原発”への思いをこう語りました。
「福島の事故は大変痛ましいものだった。あの事故のあとドイツは脱原発という決断をし、現在は再生可能エネルギーに力を入れている。日本も同様の道を歩むべきだ」(メルケル首相)
日本も再生可能エネルギーの普及に力を入れるべきだと訴えました。

首脳会談終了後、共同記者会見に臨んだ両氏は・・・

「第一にウクライナ情勢。欧州の問題にとどまらず、グローバルな意味合いを持つ問題。ウクライナの平和・安定のため、積極的な役割を果たしていくことで一致」(安倍首相)
さらにメルケル首相は、東日本大震災、エネルギー問題にふれました。
「間もなく東日本大震災から4年を迎える。我々は皆様の運命に心を痛めた。エネルギー効率・安定供給についても協力を緊密化する」(メルケル首相)
しかし、脱原発についてどのようなやり取りがかわされたかは明らかにされませんでした。一方、安倍総理にはドイツの記者からこのような質問が・・・。
「なぜ再稼働を考えているのか?」(ドイツ記者)
「日本では、かつてエネルギーの3分の1、30%強を原発が担っていた。原子力規制委員会が判断したものは科学的見地から決めていくが、再稼働していきたい」(安倍首相)
メルケル首相は10日、民主党の岡田代表らと会談して日本を後にします。(09日23:28)
Commented by はーし at 2015-03-12 11:11 x
色々な見方があるしこの記事全体が一つの意見だと思うけど、漢字のくだりはただの上げ足取りだと思う。笑 確かに立場的にもしてはならない間違いなのかもしれない。しかしどんなに素晴らしい知識人でも素晴らしい意見でも、人をバカにするような心は悲しいなー。
Commented by ダッシュ at 2015-03-13 00:32 x
はーしさんに同感、重箱の隅をつつくような非難は正当な意見の質まで落としますよ。またよその国の政策や首相を羨むばかりの意見も如何なものか。
Commented by nonukes at 2015-03-13 09:20
お二人のコメントにお答えいたします。
実は、この文章を書いた後に私の心の中にも何かもやもやとする重たいものを感じていました。「それは相手が首相であろうと、1人の人間であろうと、人の失敗や間違いの揚げ足を取って、それを非難することほど浅はかで、心ないことはないのではないか」という気持ちでした。私の心の中のヘイトスピーチのようなものではないかとも思ったのです。相手を非難することは相手との間に大きな壁を作って、そこから相手を攻撃し合う関係は関係性を乗り越えて、問題解決する真逆の方向に私自身が進みつつあると反省したのです。いいか悪いかは別ですが、私の書いたこの文章は一昨日から今日まで、約1万5千人の方が見てくれていました。
私がここで書きたかったことは「安倍晋三が漢字もしらないような人間なんだ」という結論なのではなく、なぜメルケル氏は政治決断ができてえ、なぜ安倍晋三は政治決断が逆の方に進むのかという疑問への問いだったのですが、いつの間にか結論が下品なものに成り下がっていたのです。
Commented by nonukes at 2015-03-13 09:23
続きです

そこで私はこのブログの続きを書きます。
それは大江健三郎氏が10日の記者会見で述べたことに影響されて、書かなければならないと思ったことです。それはメルケル氏の発言と対照的な安倍首相の発言を受けて、大江健三郎氏が感じ、決断した「最後のスタイル」として、語った「原発というものを我々の文化から押し戻してしまう。それが私の最後の仕事」という話の課程で語った、以下の言葉の意味を私なりに考えてみたいと思ったのです。

~最晩年のサイードは楽観的だったと、そう言っていました。彼はパレスチナに関しても、人間全体の将来についても非常に悲観的で、絶望しか無いと考えていたんだと。しかし絶望した人間の表現のスタイルを作っていく展望について、サイードは楽観的だったと言うんです。(ここまで大江健三郎氏のインタビューの引用)

現実がどれほど悲劇的で絶望的なほど困難であったとしてもそれから抜け出す方法や指し示す光明は楽観的でなければならないのだろうと私は思います。
by nonukes | 2015-03-11 01:19 | 脱原発大分ネットワーク | Comments(4)

  小坂正則