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小坂正則の個人ブログ

安倍政権の「ヘソで茶を沸かす」チャンチャラおかしな原発回帰のエネルギー政策

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安倍政権の「ヘソで茶を沸かす」チャンチャラおかしな原発回帰のエネルギー政策
小坂正則

14日の総選挙は投票前から自民党圧勝とマスコミは報じていたので、誰もビックリはしなかったのですが、結果は案の定の衆議院議席を自民・公明で2/3確保しました。そして、選挙が終わるのを待っていたかのように電源開発は青森県の大間原発の安全審査を規制庁に出すという手際のよさや、原子力規制委は再稼働に向けた高浜原発の安全性を認めたりと、続々と安倍政権の本性を現すエネルギー政策が出されてきました。
「安全な原発は全て動かす」と、いってたのですから、川内原発を筆頭に次々に既存の原発を動かすというのは、今さら驚きもしないのですが、「新規原発も原発建て替えも行う」とか、「原発が動き出したら太陽光発電の電気は買わない」とか「原発廃炉費用は電力自由化の中で均等に負担してもらう」とか、終いには「建て替え費用の保証は新電力会社からも徴収する」と、これほどあからさまに、恥も外聞も捨てて全面的に原発優先のエネルギー政策を進めるというのも、やはり、この方ちょっと頭がおかしいのではないかと疑うしかありません。しかし、安倍首相に寄り添って、インチキエネルギー政策をもっともらしく進める官僚の皆さんの頭脳構造を私は理解できません。経産省の官僚と御用学者などの皆さんは恥ずかしくはないのでしょうか。

再エネの買い取り条件の大幅後退は実質太陽光発電事業の終了宣言

今年の9月25日に突如として九電が発表した「固定価格買い取り審査一時保留」宣言で、再エネ業者の間で大混乱が起こりましたが、やっとその方向性が見えてきました。これまでは再エネは優先して電力会社が買い取るという条件だったのですが、それをやめて、「電力が余るような時には無条件で系統を切る」という契約を結ばなくてはならないのです。しかも九電の受け入れ量は残り2万キロだとも言っています。これまで繋がっている分が401万kwで、9月末までに承認済が414万kwで、合計815万kw。そして九電の受け入れ上限は817万kwなので、残りは2万kwしか受け入れられないというのです。しかし、申請保留が1071万kwも残されたままなのです。
この受け入れ可能量の算出には廃炉予定の玄海原発1号機の55.9万kwも動くことを前提にして計算しているというのですから笑わせます。また、これから九電が天然ガス発電や石炭火力発電など作っていけばどんどん受け入れ枠は狭まっていき、系統を切る太陽光発電が増えてくる可能性もあるのです。九州では、もう誰も太陽光発電を設置する人はいなくなるでしょう。ふざけたことに、10kw未満の家庭用も、無条件で切るというのですから、家庭用の太陽光発電の需要も九州では冷え切ってしまうでしょう。家庭用の太陽光発電は自家諸費した残りの剰余電力ですから、そんなものは少なくとも含めるべきではないでしょう。
国が試算した買い取り上限枠は太陽光発電が1741万kwだそうです。その全てが稼働したとしたら、太陽光発電が全電力に占める割合はわずか4.2%です。それ以外を合わせても5.5%です。現在の再エネの割合が2.2%ですから、わずか2倍ちょっとしか増えなくても、もう一杯だと政府は言うのです。ちなみに2012年のスペインは22.5%、ドイツは18.9%も再エネが占めているのです。国も電力会社も恥ずかしくはないのでしょうか。
安倍首相は言うでしょう。「皆さん日本は島国だからドイツのように、お隣のフランスから原発の電力を買うようなことは出来ないのです」と。「だから日本は5.5%の再エネ導入が天井です。後は安定して低廉の原発に任せてください」と。
しかし、「日本が島国で隣の国ら電気を買えない」というなら、「福岡から韓国へ海底ケーブルをつなげたらどうですか」と提案しましょう。孫正義さんによると、日本の海底ケーブル会社は談合していて高額な金額を要求するそうですが、イギリスの会社に頼めばわずか600億円で海底ケーブルを敷設できるそうです。それとも電力自由化になったらドイツやスペインの電力会社に来てもらって電力事業をやってもらうという手もありますね。いっそのこと政府の運営もドイツに任せた方がいいかもしれません。

電力自由化になったら原発の廃炉費用を新規参入電力会社からも徴収する?

さて、朝日新聞の12月17日の新聞に「廃炉費用料金上乗せ継続、経産省方針電力自由化後も」という記事が載っていました。何と、「自由化して送電線を自由に使うことが出来るようになる2016年から新規参入の電力会社の送電線使用料金の中に廃炉費用の金額を上乗せして徴収する」というのです。既存の電力会社は電気料金には廃炉費用も上乗せして消費者から徴収していますが、電力自由化になれば、新規参入電力会社には当然のこととして原発を持ってないのだから廃炉費用など取る必要はないわけです。すると、既存の電力会社は廃炉費用が上乗せするから適正な競争ができなくなるとのたまうのです。それはおかしいですね。原発は火力よりも水力よりも発電コストは一番安いはずではなかったのですか?一番安い原発の廃炉費用をなぜ、コストの高い新規参入電力会社が負担しなければならないのですか。原発は廃炉費用も核のゴミ処分費用も事故対策費用も何もかも含めても一番安いと電力会社も御用学者も政府もマスコミも言ってたではないですか。いえ、今でも安倍首相は言ってますよ。

廃炉費用の徴収で驚いていたんじゃ序の口。新規原発建設費用も送電線使用料に紛れ込まそうと

この廃炉費用、実は一部自由化されている現在すでに徴収されているのです。だから業界の関係者にとっては別に驚くことでもないのです。しかし完全自由化すれば、それはやめさせなければならないというのが正論です。しかし、これくらいで驚いていたのでは経産省の小ずるい悪官僚や安倍晋三の悪巧みの序の口に過ぎないのです。本命は原発による発電単価の価格保証制度です。この話は10月5日の私のブログに詳しく書いてます。資源エネ庁の原子力小委員会で、経産省の担当官僚が「この制度はイギリスで導入される1つの案です。決して日本で導入しようというわけではありません。1つの参考資料として目を通してもらえたらうれしいです」と言って配ったそうです。しかし、毎日新聞の12月18日朝刊1面に「原発建て替え検討 廃炉と同時に」という内容で出ていました。
「安倍首相は原発再稼働を推進する一方、国民の批判を懸念して、衆院選の公約でも原発の新増設や建て替えの可否について明言を避けてきた。」と、伝えています。
明らかに争点隠しで、選挙を乗り切って、選挙で大勝ちしたのだから「安倍首相のやることは全て信任された」と思っているのでしょう。
新聞では「安倍政権が掲げる原発依存度を可能な限り低減させる』方針を達成させるためには、『廃炉に見合う供給能力の取り扱いを含めた原子力の将来像を明らかにしなければ電力会社や立地自治体が廃炉を判断しにくい』」と、わけの分からない説明をしている。立て替えを全てに行えば原発の依存度は減らないわけだから、「可能な限り低減させる」というのは真っ赤なウソになるではないか。実は安倍首相の本音は「原発は可能な限り減らさない」であり、「出来たら原発を増やしたい」なのです。
新増設とリプレイスするためには、イギリスが取ると言われている「原発の買い取り価格保証制度」の導入がなくてはならない制度だったのです。

電力自由化は真っ赤なウソ。政府は自由化などする気は微塵もなかった

イギリス政府は新規の原発建設を決定しました。その理由は、原発の電気が高くても、イギリスは核兵器を持っているために原発と核産業を維持しなければならないという宿命があるからです。電気が安いか高いかなど二の次なのです。価格保証制度というのは市場で売り買いされる電気料金が下がって原発の発電原価以下になった場合には原発の基準価格の差額を保証するという制度です。イギリスの基準価格が1kwあたり16円だといのです。日本政府はフクシマ以後の原発の単価は8.9円と言ってますが、イギリスでは2基の建設費が約245億ポンド(約4兆2630億円)なのです。だから価格保障しなければ原発は自由化競争には太刀打ち出来ないのです。何でそんなに発電単価が上がったのかと言えば、その理由はコアキャッチャーに2重の原子炉格納容器などを新設するからです。
しかし、2016年の「電力自由化」後には廃炉費用を全員に負担してもらいますやら、新規原発の価格保証のために各電力会社はその分のお金も一律に課金しますなどしたら、そんなのは自由競争ではありません。「最初から原発だけを有利にしておいて、さあみなさん自由競争してください」と言っているようなものです。それに太陽光発電と風力のこれ以上の拡大はさせないという大きな歯止めまでかけたのですから、これはもう笑止千万です。
安倍政権は資本主義の自由競争原理をことごとく否定しています。この方、天皇を奉った軍事独裁政権を作って、その中で自分の好きなNHKの番組だけを流して、ネオナチのお友だちと一緒に内閣を作って、いつでも隣国と戦争できる強い国を作ろうとしているのでしょう。やはり安倍晋三はお隣の北朝鮮の金さんと脳内構造がそっくなようです。市場による自由競争という資本主義と個人の自由を守るためにも安倍政権を1日も早く倒さなければ、このままではこの国は本当に世界から取り残されてしまうか、国が終わってしまいかねません。



経産省:原発建て替え検討 有識者会合の中間整理案
毎日新聞 2014年12月18日 

 ◇建て替えは「老朽原発廃炉と同時に新たな原発建設する手法」

経済産業省は17日、原子力政策の方向性を議論している有識者会合で年末にまとめる中間整理の中に、原発の建て替え(リプレース)を検討事項として盛り込む方向で調整に入った。安倍政権は原発再稼働を推進する一方、国民の批判を懸念して、14日投開票の衆院選公約でも原発の新増設や建て替えの可否について明言を避けてきた。総選挙直後に突然、原発建て替えの検討を始めることで「選挙での争点隠し」との批判を浴びる可能性がある。
中間整理をまとめるのは経産省の総合資源エネルギー調査会原子力小委員会。中間整理案では、安倍政権が掲げる「原発依存度を可能な限り低減する」方針を達成するためには、「廃炉に見合う供給能力の取り扱いを含めた原子力の将来像が明らかでなければ、電力会社や立地自治体が廃炉を判断しにくい」と建て替え了承の必要性を指摘。今後の原子力政策で「留意する必要がある」とした。
建て替えは、老朽原発の廃炉と同時に新たな原発を建設する手法で、中間整理案は「廃炉に見合う供給能力」と直接的な表現を避けつつ、原発の建て替えに触れた。再稼働手続きで先頭を走る九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)では原子力規制委員会による工事計画の審査が続いており、「原発が1基も再稼働していない中、原子力規制委の頭越しに直接的な表現では建て替えの話を持ち出しにくい」(関係者)との判断があったとみられる。
政権は原発依存度の低減に向け、2016年7月に運転開始40年超となる関西電力美浜原発1、2号機(福井県)など7基の廃炉の早期判断を促している。しかし廃炉になると立地自治体に支払われる「電源3法交付金」が打ち切られ、立地自治体などから廃炉後の経済支援や原発建て替えを求める声が上がっていた。
原発建て替えを巡っては、中部電力が08年に浜岡原発1、2号機の廃炉とともに決定した6号機の新設計画が中断。また、福島第1原発事故以前は、関電美浜1号機の建て替えや、日本原電敦賀原発3、4号機(福井県)の新増設が検討されていた。政府が建て替えを認めれば、こうした原発の建設計画が動き出すとみられる。【中井正裕
by nonukes | 2014-12-20 20:58 | 電力自由化 | Comments(0)

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