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小坂正則の個人ブログ

原発立地自治体議員147名による「日本政府への公開質問状」を提出する

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原発立地自治体議員147名による「日本政府への公開質問状」を提出する
小坂正則

広瀬隆氏の精力的な反原発運動に、私はただただ頭が下がるばかりなのですが、3月24日に国会内で「原発立地自治体住民連合の院内集会」が開かれて、そこに集まった地方議員や市民による集会と記者会見を行った後に総理府へ質問状を届けたそうです。回答期限は3月31日と指定しています。
読み応えのある長い質問ですから、みなさん読むのは大変だとは思いますが、ぜひ読んでみてください。この中で特に問題としていることは、安倍首相が「世界一厳しい規制基準だ」といっている「規制庁」の基準は世界一などではなく、質問①にあるように、原子力規制庁は今年2014年1月20日におこなわれた院内交渉で、「新規制基準を満たした原発でも事故は起こるか?」との質問に対して、規制庁は安全基準をクリアーした原発は運転しても事故は起こらないと保証しているのではなく、あくまでも「運転再開の最低基準」と言っているに過ぎません。また、規制庁は「画原子力防災対策や避難計が出来ていなくても規制基準に合っていれば運転再開OKを出す」と発言しています。また「規制庁は機器の運転適合を審査するだけであって、事故が起こったときに速やかに避難できるかなどの実際の運転によって起こる様々な運用基準を審査する機関ではない」とも発言しています。それでは、実際に運転してもいいかどうかは誰が判断するのでしょうか。政府は規制庁といい、規制庁は政府だと言って、互いに責任のなすり合いを行っているのです。つまり、規制庁はアメリカのNRCのような権限など全くないのです。朝日新聞3月15日号によると、新潟県泉田知事と面会した米国政府の原子力規制委員長だったグレゴリー・ヤツコ氏が泉田知事に「地元の避難計画はできているのか」と問うたのに対して泉田知事は「機能しない計画は作れるが、実効性が伴わない」と答え、理由として労働者の被曝(ひばく)線量限度が法令で厳しく定められており、住民輸送に必要なバスの運転手に避難指示区域に入る指示をするのが難しいと指摘。「民間人の線量基準を緩めるか、救助してくれる部隊をつくるか、この合意なしに自治体に避難計画を作らせるのは無理だ」と強調した。すでに避難計画を作った自治体もあるが、泉田知事は「形だけで実際には機能しない計画だ」とも述べた。これに対してヤツコ氏は「避難計画が不十分なら、米国では原子力規制委が原発停止を指示するだろう」と指摘したと伝えています。日本政府や規制庁はザル審査をしているだけなのです。川内原発の再稼働が真っ先だと規制庁の田中委員長は発言していますが、新たな活断層の疑いの断層や破砕帯が原発の直近に見つかっています。少なくとも、それらの審査をすることなしに再稼働など認めるわけにはいきません。
院内集会の録画もあります。詳しい資料は広瀬隆氏のブログからコピーすることが出来ます。どんどんコピーしてみなさん広めましょう。

広瀬隆さんのブログ http://hibi-zakkan.net/archives/37165008.html





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 日本政府に対する公開質問状
安倍信三 内閣総理大臣   2014年3月24日
原発立地自治体住民連合



 現在、これらの原子力発電所および六ヶ所再処理工場に対しては、原子力規制委員会が再稼働を審査中で、いくつかの原発については今年中に再稼働の承認が出されるかのような報道がなされているが、原発をかかえる自治体の住民のあいだには、「再稼働はトンデモナイ危険なことである」との批判と不安が日々高まっており、われわれ住民も生命と生活を脅かされる現状を、このまま一日たりとも放置することはできないので、ここに緊急に、日本政府に対する公開質問状を発表する。
 われわれは、原発の再稼働に「賛同する」、あるいは「反対する」、あるいは「判断を保留する」、といういずれの意見を持った住民にとっても共通の願いである「100%原発無事故の保証」を求めるという目的で、以下の質問に、国会において日本政府が答えるよう求める。
 この質問を述べるにあたって、現在、福島第一原発事故の被災地で進行している深刻な被害の実態を記述しておく。
 福島第一原発事故を起こした福島県大熊町では、現在も住宅街のど真ん中で、毎時300 マイクロシーベルトを超える空間線量が測定されている。この数値は、三年ここに居住すれば、致死量の7シーベルトを超えることになる(300μSv/hr × 365日/年×24hr/日×3年=7.9 Sv)。

 質問①──このような現実に進行している放射能の危険性に鑑みて、安倍晋三内閣は、2013年12月20日に、自宅に帰還できない避難住民に対して、避難先での定住も積極的に支援する方針を閣議決定した。この事実は、一旦原発事故が発生すれば、その時にたとえ住民が避難できても、事実上は、自宅に帰還できないことを、福島第一原発事故が実証したことを意味する。原発大事故は、原発立地自治体の住民にとって、それまでの郷里における生活基盤のすべてを失い、突然に一生を棒に振る、ということである。したがって、原発事故は100%起こらない、ということが保証されなければ、再稼働をしてはならない。
 ところが今年2014年1月20日におこなわれた院内集会で、「新規制基準を満たした原発でも事故は起こるか?」との質問に対して、原子力規制庁は「新規制基準を満たした原発でも事故は起こります。この基準は最低のもので、あとは事業者の責任です」と答えた。事故を起こす原子力発電所が、世界最高の安全基準であるとは、誰にも理解できない。
 日本政府は、いかなる科学技術的な根拠をもって、原発事故は100%起こらない、ということを原発立地自治体の住民に保証するのか、それとも規制庁が言うように保証できないまま再稼働するつもりなのか、明確に答えよ。

 質問②──現在、再稼働申請がなされた原子炉について、新規制基準の適合性の審査がおこなわれているが、原子力規制委員会は、大事故発生時におけるベント(放射能放出)の設置を義務づけ、大事故発生時における住民の避難の可能性の検討を進めている。つまり質問①に求めた通り、われわれ住民にとって100%絶対にあってはならない大事故を明確に「発生すると予想して」審査していること自体が許されないことである。この大事故発生の根拠として考えられる最大の要因は、耐震性の欠如である。
 兵庫県南部地震(1995年1月17日の阪神・淡路大震災、マグニチュード7・3)の発生後、電力会社は「原子力発電所は直下型地震ではマグニチュード6・5まで耐られるように設計している」と説明し、青森県六ヶ所再処理工場でも、「直下型地震ではマグニチュード6・5まで耐えられる」として、「安全である」と主張してきた。これは驚くべきことだが、マグニチュード6・5とは、通常の地震であって、大地震ではない。したがってこの数字で充分な耐震性があると考える住民はいない。それを追及すると、余裕率があると言って、その明確な数字を答えないまま、2006年9月19日に原発耐震指針を改訂して、直下型地震に対する耐震性そのものの文言さえ消されてしまった。2006年新原発耐震指針との関係さえ説明されていない現在の新規制基準において、一体、マグニチュードいくつまでの直下型地震に耐えられる設計を電力会社に求めているのか、個々の原子炉ごとに異なるなら、現存する原子炉(とりわけ再稼働申請中の原子炉)および建設途中にあるすべての原子炉について、直下型地震に耐えられるマグニチュードの数字を明確に答えよ。

 質問③──そもそも、2006年9月19日の新耐震設計審査指針に適合するかどうかのバックチェックを義務づけられた原子力発電所が、それをまともにチェックしないまま、翌2007年7月16日の新潟県中越沖地震(マグニチュード6・8)によって柏崎刈羽原発が大破壊を受け、新耐震設計審査指針に重大な欠陥のあったことが露顕して、全土の原発の耐震性見直しがおこなわれてきた。しかし、その途中の2011年3月に福島第一原発がついに大事故を起こしてしまった。その結果、事故責任者の原子力安全・保安院と原子力安全委員会に代って、2012年9月19日に原子力規制委員会が発足し、2013年7月8日に新規制基準が施行された。しかし、事業者である電力会社が提出した再稼働申請資料について、新規制基準に対する適合性の審査をおこなっているのは、驚くべきことに原子力規制委員会の傘下に入ったJNES(原子力安全基盤機構)のメンバーであり、JNESもまた福島第一原発事故を起こした当事者(責任者)である。このような事故当事者がおこなう審査結果について、第三者によるクロスチェックがないままの再稼働は、住民として絶対に認めることができない。クロスチェックする組織をいつまでに設立するのか、その明確な答を求める。

 質問④──原子力規制委員会がおこなっている再稼働に向けた耐震性の審査では、原子力発電所の敷地内に「活断層があるか、ないか」という調査や検討だけをもって、その原発の立地の適性を判断している。しかしほんの6年前の2008年6月14日にマグニチュード7・2の岩手・宮城内陸地震が発生して、震源断層の真上で、揺れの最大加速度4022ガルという驚異的な数値が観測され、この数値は史上最大としてギネスブックの記録に認定された。ところがこの震源断層は、地震発生前には、まったく知られていなかった。つまり、「活断層がない」場所で、世界一の揺れを記録したのである。この事実は、日本全土のどのような場所においても、直下型の大地震が発生し得る、したがって質問②に答えたマグニチュードによって原発の大事故が起こり得ることを新たに実証している。これでも、質問①に答えた通り、原発事故は100%起こらない、ということを原発立地自治体の住民に保証できるのか、明確に答えよ。
 さらに現在、九州電力の川内原発が再稼働候補のトップに挙げられ、原子力規制委員会がこの再稼働を容認することが既定の事実であるかのように一方的な報道がなされていることは、信じがたい。川内原発の場合は、2009年以来、桜島の噴火が続き、毎年1000回を超える異常噴火が止まらない状況にある。大量の火山灰が送電線に降り積もっただけで、川内原発の外部電源は、完全に送電不能となる。加えて、そうした事態に備えた非常用ディーゼル発電機は、フィルターに火山灰がつまって、発電不能になる。そうなれば、福島第一原発と同じ恐怖のステーション・ブラックアウト(全交流電源喪失)が起こることが分っている。火山灰よりもっとおそろしいのは、火砕流である。桜島の姶良(あいら)カルデラは、2万9000年前に巨大噴火を起こし、東京ドーム36万個分という驚異的な火砕流が噴出して、南九州全域を壊滅させている。川内原発近くでは、数メートル~10メートル以上の火砕流堆積物が見つかっているので、 高さ数十メートルの火砕流が襲ったと推定されている。ところが原子力規制委員会は、12万年以内に動いた活断層を問題にしながら、1万年単位の火山活動を無視している。火山学者が一様に、川内原発は最も危ないと警告しているにもかかわらず、原子力規制委員会は、たった一回の会合で「周辺の火山が噴火しても、原発に影響はない」とする九州電力のデタラメ報告を了承する始末である。一体、どのような科学的な根拠をもって、川内原発の火山灰と火砕流の危険性がないと判断しているのか、日本政府としての責任ある根拠を明確に答えよ。

 質問⑤──原発を再稼働することは、使用済み核燃料を新たに原子炉内に生産することを意味する。運転中に生ずるこの使用済み核燃料には、セシウム、ストロンチウム、プルトニウムをはじめとする膨大な放射性物質が含まれる。日本の原子力政策では、この危険な使用済み核燃料を再処理して、「プルトニウム、ウラン」から、「セシウム、ストロンチウムなどの高レベル放射性廃棄物」を分離して、ガラス固化体としたあと、それを最終処分場に搬入して、地下300メートルより深い地層に処分することにしている。しかし、この最終処分場が日本の47都道府県のどこになるかが、決定していない。現在までこの使用済み核燃料と高レベル放射性廃棄物を受け入れてきた青森県も、「わが県は最終処分場ではない」と明言している。ということは、新たに今後、原発を再稼働すれば、このセシウム、ストロンチウムなどの高レベル放射性廃棄物の「搬入先」が、今もって存在しない状況にある。再稼働をたとえて言えば、着陸する飛行場がないまま、飛行場を離陸する飛行機のようなものである。2014年現在すでに、原子力発電所を有するわれわれ13の道県の原子力発電所および六ヶ所再処理工場の敷地内には、大量の使用済み核燃料が貯蔵されており、事故を起こした福島第一原発4号機と同じように、今もって大地震や大津波の脅威にさらされている。原発再稼働によってさらに大量の高温度の使用済み核燃料が発生すれば、これら13の道県にますます危険物が累積し、われわれ現地住民の危険性が高まるだけである。高レベル放射性廃棄物の最終処分場を決定せずに、使用済み核燃料の危険性を高める「原発再稼働」は、絶対に許されない事態を迎えている。日本政府は、大量発生する「行方の決まらない使用済み核燃料および高レベル放射性廃棄物」の最終処分場の地名を答えずに、なぜ原発再稼働を認めるのか、その理由を明確に答えよ。

 質問⑥──日本政府は、「原発は重要なベース電源である」と位置づけているが、すでに2013年9月15日に福井県大飯原発が運転を停止し、日本全土が原発ゼロ状態になってから、電力不足はまったく起こっていない。今後も、コジェネ技術を含めたエネルギー効率の向上と、ほかの電源の利用普及によって、ますますこの電力余裕率が高まることはあっても、下がることは決してない。このことは、日本社会の動きによって明白に実証されている。それでもなお日本政府が、不要と思われる原発の再稼働を推進する目的は、電力会社の経営悪化の防止にあることは明白である。
 この電力会社の経営悪化の要因は、火力発電の燃料費増加にあると報道されてきたが、事実は異なる。火力発電の燃料費増加分は、原発フル稼働時の2010年度に比べて2013年度(2014年3月までの推定)は3兆6000億円との試算を資源エネルギー庁が出しているが、2011年に比べた2013年の原油価格・天然ガス価格の上昇分を引いて計算すれば、2兆8700億円である。さらに為替レートにおける円安の影響は、3600億円であるから、それを計算に入れれば、2兆8700億円-3600億円≒2兆5000億円となる。
 これに対して、原発再稼働に向けて、2012年度の一年間の原発維持・管理費は9電力会社合計が1兆2000億円で、新規制基準で求められている防潮堤建設など膨大な安全対策費が1兆6000億円を超え、合計2兆8000億円に達する。
 燃料費増加分2兆5000億円より、原発経費2兆8000億円のほうが大きいことは、誰が見ても明白である。ほとんど未着工である安全対策が今後必至となる状況では、その経費が激増するのであるから、電力を1ワットも生んでいない原発のほうがはるかに高額の出費となる。
 加えて今後は、火力発電の最大の燃料費上昇要因となってきた旧式発電所のリプレースが大量に実施されて、大幅なコスト削減がおこなわれ、3年後の2017年からはアメリカから安価なシェールガスの輸入が始まる。
 それとは別に、福島第一原発事故の後始末(汚染水処理・除染・廃炉・賠償)に必要な金額は、日本政府の楽観的なシナリオでさえ11兆円を超えるとされ、産業技術総合研究所および日本経済研究センターの試算では、日本の税収をはるかに超える54兆円に達すると見られ、それらがすべて税金か電気料金という国民負担によってまかなわれることは必至である。火力発電の燃料費増加とはケタ違いの出費こそが、日本国民にとって最大の問題である。日本政府が保証したいのは、電力会社の経営なのか、それとも日本国民の安全な生活・生命なのか、いずれであるのか、明確に答えよ。

 質問⑦──2011年の福島第一原発事故では、1号機の爆発の後、続いて3号機、さらに2・4号機と4基が連続爆発するのを食い止めることができず、福島県をはじめとする東日本の広大な地域に悲惨な放射能汚染の結果を招き、日本の原子力産業が全世界に例のないほど未熟な技術しか持たないことが明白になった。さらに深刻なことに、今もって福島第一原発事故現場における大量の高濃度放射能汚染水の海洋流出を食い止めることができずに、深刻な汚染を拡大し続けている。最大の問題は、この事故を誘発した最初の原因として、「地震の揺れによる配管などの破損」による可能性が国会事故調査委員会の報告書で鋭く指摘されているにもかかわらず、「津波による全電源喪失」だけであると決めてかかり、多くの技術者から、「再稼働の結論を導く前に、福島第一原発における事故原因の究明がなされなければならない」と強い批判を受けていることにある。地震の揺れが真の原因であった場合には、日本全土すべての原発が地震に耐えられない、したがって「再稼働は危険すぎて不可能になる」という理由で、津波原因説を主張していることは明白である。われわれ原発立地自治体住民にとって、事故の真因の追究・解明は、当然の「必須の要求」である。日本政府は、なぜ福島第一原発における事故原因が、津波による全電源喪失だけであると断じて、国会事故調査委員会の報告書を否定しているのか、その科学技術的な根拠と、東京電力が全データを公開せずに事故の真因を証明していない理由を明確に答えよ。
 その一方でなお、日本政府が、この危険な原発技術を海外に輸出しようとしていることは、信じがたい状況である。原発輸出は、一説に原子力発電の技術を維持するためとも言われている。しかし、今後の日本に原発が不要と判断される現在、原発立地自治体に必要な原発技術は、原発廃炉・解体の技術である。原発建設をめざす原発輸出は、その廃炉技術の向上にはまったく役立たない。一体、何のための原発輸出であるのか、原子炉メーカーや鉄鋼業界の要求のためであるのか、その目的を明確に答えよ。

 原発の大事故で被害者となるのは、ほかでもない、われわれ原発立地自治体の住民である。以上の質問に対して、国会の場において、公式の発言を求める。
 そしてこの質問状に対する回答があれば、それで終りではなく、住民の生命と生活が守られるという確約が得られるまで、われわれは再質問をくり返すことを先に伝えておく。


 われわれは、北海道(泊原発)、青森県(東通原発・六ヶ所再処理工場)、宮城県(女川原発)、福島県(福島第一・第二原発)、茨城県(東海第二原発)、静岡県(浜岡原発)、新潟県(柏崎刈羽原発)、石川県(志賀原発)、福井県(美浜原発・大飯原発・高浜原発・敦賀原発・もんじゅ)、島根県(島根原発)、愛媛県(伊方原発)、佐賀県(玄海原発)、鹿児島県(川内原発)、それぞれ原子力発電所を有する13の道県の住民のグループである。原発立地自治体の代表世話人(有志)
  2014年3月22日現在 147人
by nonukes | 2014-03-29 15:49 | 原発再稼働は許さない | Comments(0)

  小坂正則