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小坂正則の個人ブログ

スーパーグリッドで孫正義は日本の電力会社と原発ムラをぶっ潰せるか

スーパーグリッドで日本の電力会社と原発ムラをぶっ潰せるか
小坂正則
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アジアスーパーグリッド構想とは

今朝の朝日新聞を開いて、私はビックリした。明日と明後日の講演の結論としてお話しする予定に「アジアスーパーグリッド構想」が3面の全面に掲載されていたからだ。孫さんは「孫正義のエネルギー革命」にも書いているそうだが、この構想は以前からささやかれていた。しかし、現実味がなかったのが、孫氏が語ると一気に現実感が漂ってくる。朝日新聞を見ていない方のために簡単にその記事の要旨を説明しよう。

孫正義の構想で、日本には電気が足りないと騒いでいるがモンゴルの砂漠には強い風が吹いていて風力発電の適地だし、砂漠だから太陽光発電も可能だろう。ここに1000万キロワットの風量発電を設置すれば原発10基から7基分の電気を賄える。それを中国、韓国を通って、日本海を海底ケーブルで通して九州に送り込み日本で販売するという構想だ。そのためには高圧直流送電線と海底ケーブルを設置しなければならない。モンゴルで発電する風力発電のコストは約3円、それを日本に運ぶための経費が約7円、合計10円は原発のコストよりも安い。だから電力販売競争には十分太刀打ちできるという。また、2012年には韓国の大統領にも会って、その構想への協力をお願いしたそうだし、中国の当時の国家副で今は主席・習近平氏にもソフトバンクの社長が会って協力を要請したという。また、既にソフトバンクとモンゴルの合弁会社はモンゴルの砂漠の使用契約も結んだという。極めつけが最後の言葉だった。

孫氏は国内の電力会社の買収も考えていた!

もうひとつ、日本の電力会社の「壁」も立ちはだかる。日本の送電網は、地域ごとに電力会社が独占しており、海外から電力を持ってきても、国内で自由に送ることはできない。
地域を独占する電力会社の「壁」を突き崩そうと、孫は一時、国内の電力会社の買収を考えた、と周囲は明かす。ただ、反原発を掲げる孫が買収すれば、原発を廃炉にするしかない。そうなれば、巨額損失で経営は成り立たない。上場企業のソフトバンクにとって、株主が許さない話だった。
でも、孫はいう。「原発の代替手段はいくつもある。廃炉の道筋も決まってないのに、再稼働をどんどん進めるのは反対だ」
創業から約30年で、ソフトバンクを売上高3・4兆円(12年度)のグループに育てた。米携帯電話3位スプリント・ネクステルも買収した。米経済誌フォーブスの13年版の「日本の富豪50人」によれば、個人資産は91億ドル(約9100億円)。日本人3位だ。(朝日新聞からの引用)

規制緩和の騎士孫正義は日本の電力会社と原発ムラをぶっ潰せるか

これほどのショッキングな話しはない。私もソフトバンクが電力事業に乗り出すという計画は当然ながら認識していた。彼は無駄な所に投資などしない。「311以後、彼は脱原発を進めなければならないと誓った」と、話していた。しかし、私たちのようなただ怒りや悲しみだけでないだろうと私は思っていた。彼は良い、悪いは別として「新エネルギーによる電力事業は儲かる」という感が働いたのだろう。だからポント10億円だったか、100億円だったかのポケットマネーを出して「自然エネルギー財団」を立ち上げたのだ。私たちがいくら夢を語っても夢は夢のママ。孫氏が夢を語れば現実になる。
私は今朝の新聞を読んで、孫氏の構想に鳥肌が立ってきた。原発ムラを解体して、孫氏が利益を上げるのは原発ムラの人びとに利益がいくよりはよりマシだし、ソフトバンクの資金では各国の協力さえもらえば資金はいくらでも調達できるだろ。最後は国内の電力自由化と発送電分離の法的整備が最大のネックになる。私たちも孫氏の構想に協力できるところは協力しよう。でなければ、これまで経産省の電力自由化論者の官僚もことごとくに失脚してきたからだ。誰が裏で糸を引いていたかは分からないが、壮大な力がこの国を動かしていることだけは確かなようだから。その力は原発ムラよりももっと強大な力のようだ。今朝の朝日の孫氏の「経済新話」はこれからも連載が続くというから楽しみだ。
by nonukes | 2013-09-11 12:28 | 電力自由化 | Comments(0)

  小坂正則