人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

小坂正則の個人ブログ

こんな全員不起訴などあり得ない!これは太平洋戦争の1億総ザンゲと同じだ

こんな全員不起訴などあり得ない!これは太平洋戦争の1億総ザンゲと同じだ_d0174710_0173153.jpg

こんな全員不起訴などあり得ない!これは太平洋戦争の1億総ザンゲと同じだ小坂正則

この国はいつも誰も責任を取らずにうやむやにしてきた。太平洋戦争でも一握りの軍幹部だけが処刑になって、天皇をはじめ政治家の戦争責任者は曖昧なままに不問で終わった。この無責任体質はいまだに変わっていない。その典型が今回に「福島原発事故の責任を誰も取らなくていい」という検察庁の判断だ。だから事故原因も究明しないという国や政治家の無責任さを招き、そんな無責任なことで再稼働を認めれば第二のフクシマ事故を起こすだろう。少なくとも、これだけの被害を出した法人としての東電と東電の勝俣会長と清水社長は刑の重さは別として起訴すべきだ。ましてや「容疑不十分」はないだろう。
なぜかといえば毎日新聞にも書いているように2008年には「東電福島原発には15メートル以上の津波が起こる可能性がある」と地震調査委員会は警告していた。しかし、この警告に対して保安委や東電は「そんなM8以上の大地震により大津波は想定しなくていい。原子炉設置基準はM7.5で津波の高さは最大でも5メートルで十分だ」としていた。だから5メートルの防波堤でよしとしていたのだ。検察庁は大地震は10万年から1万年に1回の確立だから対策を立てなかったとしてもやむを得ないとしている。ちょっと待てよ。今から1144年前の869年5月26日、平安時代に貞観地震があったのだ。この地震により大津波が三陸沖を襲ったという文献資料があり、20メートルを越える津波が来たという文献が残っているのに津波への対策は全く取っていなかったではないか。貞観地震は10万年前でも1万年前でもいないぞ。

東電はなぜ津波対策を取らなかったのか

東電では部内の検討会で津波対策としてジーゼル発電機や燃料タンクを原発の建屋に入れる工事と建屋のドアの防水加工を取るように経営者へ上申したそうだ。しかし、この提案に対して経営陣は「津波対策を取れば反原発派が騒ぐから取らない方がいい」という理由で取らなかったというのだ。この期に及んで反原発派の性にする厚かましさとは恐れ入ったものだ。福島原発事故は明らかに東電による人災だったのだ。この告訴に加わった1人として、私も検察庁の不起訴は絶対に納得がいかない。不服申し立てをすぐに行うと告訴団は表明している。



福島第1原発事故:菅元首相ら政府、東電幹部は全員不起訴毎日新聞 2013年09月09日 

東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷容疑などで告訴・告発された当時の東電幹部や菅直人元首相(66)など政府関係者ら計42人について、東京地検は9日、全員を不起訴とした。原発が津波で浸水して事故が起きることを具体的に予測するのは困難だったと判断した。告訴人のうち福島県の住民や避難者でつくる「福島原発告訴団」は処分を不服として、検察審査会に審査を申し立てることを明らかにした。

地検は、第1原発に津波が到達し、全電源が喪失して原子炉の冷却ができなくなったことが事故原因と認定した上で、東電が2008年に最大で15・7メートルの津波が想定されると試算しながら防潮堤建設などの対策を取っていなかったことの是非を検討。複数の地震や津波の専門家への事情聴取を踏まえ、「当時、東日本大震災クラスの巨大地震は想定されておらず、福島県沖の日本海溝沿いで津波地震の発生を予測した専門的知見は見当たらない」として、巨大津波の予測は困難で刑事責任は問えないと結論付けた。
津波到達後の東電幹部や政府関係者らの対応については「余震が続き原発内の放射線量が高い中の作業で、炉心損傷の回避は困難だった」と判断。原子炉格納容器の圧力を下げる「ベント」(排気)は早期実施に向けた準備が進められており、菅元首相の原発視察はベント実施に影響しなかったとした。不起訴処分の理由は、勝俣恒久前会長(73)や清水正孝元社長(69)ら当時の東電幹部10人が「容疑不十分」、事故対応に当たった菅元首相ら当時の政府首脳は「容疑なし」とした。

わたしたちは挫けない!原発被害者は生きるために正義を求める!
検察の不起訴処分の報に接して、福島原発告訴団の声明

福島原発告訴団は、昨年6月11日、福島地方検察庁に対して、東京電力の勝俣恒久前会長・清水正孝元社長、元原子力安全委員会の班目春樹委員長ら計33人を、東京電力福島第一原発事故で大量に放出された放射性物質により福島県民などを被曝させ傷害を与えた業務上過失致傷罪などの容疑で告訴し、また避難中になくなった双葉病院の患者さんや原発内での作業中に亡くなった労働者や被曝した人について業務上過失致死罪の疑いで告発した。続いて昨年11月15日には、全国から1万3千人余が告訴・告発をした。これに対して福島地方検察庁は、本日、全員不起訴の処分を公表した。
わたしたち福島原発告訴団は、たった一度の家宅捜索さえ行わず、強制捜査もないまま、全員不起訴の処分が決定されたことに対して、果たして捜査は尽くされたのか、そして徹底捜査の上に下された判断なのか、根本的な疑問を持たざるを得ない。
本件処分は、人類史上かつて経験したことのない最大級の公害事件であるにも拘らず、我が国における法と正義が貫かれたのか、法の下に被害者が救済される道を開いたのか、歴史の審判に耐えうるものとは到底思われない。

翻って、福島原発事故は、事故以来2年6ヶ月が経過したが、今なお収束の見通しさえ立っていない。被害者は、放射能汚染と被曝の脅威を前にして、15万余の人々がふるさとを追われ、家族や地域共同体が分断され避難生活を強いられている。当たり前の日常生活を奪われたまま、生存権をはじめとする基本的人権が侵害され、疲弊と困難のただなかにある。
原発震災発災の2011年3月11日、福島第一原発の建屋の中で帰らぬ人となった東京電力社員、避難の只中次々と力尽きた双葉病院の50名の患者さん、津波被災地の沿岸部で福島原発事故による避難指示で救助されなかった多くの命、相馬市や須賀川市など各地で、生業を奪われ絶望の果ての多くの自死、これらはすべて原発事故による死者だ。
かけがえのないいのち。亡くなっていった人々の無念を想うと涙が溢れる。放射能汚染と被曝の脅威にさらされ、離ればなれになった家族、分断された共同体、小児甲状腺がんなど健康被害の現実を想うと、悔しい限りである。本件不起訴処分は、疲弊と困難を極めながら、各地でもがき、涙をふきながら生き抜こうとするわたしたち福島県民を始めとする被害者を愚弄し、その生きる道に立ち塞がる邪悪な試みである。
検察は、傷ついた被害者の心に寄り添い、巨悪を眠らせないという基本姿勢を忘れたのか。
検察は、福島県民はじめ被害者の窮状を理解しているなら、そして、この国の国民の信頼に足る確たる法治国家の番人たろうとするならば、不起訴処分を撤回しなければならない。
福島原発告訴団は、挫けることなく、被害者が生きるために、正義を求め、「検察審査会」に即刻申し立てをする。この国に生きるひとりひとりが尊敬され、大切にされる新しい価値観を若い人々や子どもたちに残せるように、手を取り合い、励まし合い、立ち向かっていく。

                                   福島原発告訴団
by nonukes | 2013-09-10 00:17 | 福島原発事故 | Comments(0)

  小坂正則

by nonukes