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小坂正則の個人ブログ

秋田書店の景品ごまかしの根は深い「告発女性を懲戒解雇」

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<秋田書店>不正訴えた女性社員を解雇 撤回求め提訴へ毎日新聞 8月21日(水)

秋田書店が漫画雑誌の読者プレゼントで景品数を水増し掲載していた問題で、社内で不正をやめるよう訴えた景品担当の女性社員(28)が「プレゼントを窃取した」などとして懲戒解雇されていたことが20日分かった。女性側は「罪をなすりつけられた」と主張。「組織的不正」として景品表示法違反(有利誤認)で秋田書店に措置命令を出した消費者庁の調査で主張が裏付けられた形となり、解雇撤回を求めて提訴する考えだ。【東海林智】

【担当の元女性社員が証言】「読者に申し訳ない思いで、本当に嫌だった」

女性の説明や加盟する労働組合「首都圏青年ユニオン」などによると、女性は不正のあった雑誌でプレゼント担当を4年以上務めていた。
担当になった際の引き継ぎで不正を知り「一つの商品しかないのに、当選人数を10人にするのはおかしい」などと上司に訴えたが、「会社にいたかったら文句を言わずに黙って仕事をしろ」と言われたという。
女性は不正を続けているうちに睡眠障害や適応障害を発症、2011年9月から休職していたが、12年2月29日に「多数の読者にプレゼントを発送せず、不法に窃取した」と書かれた解雇通知書が送られてきた。
女性やユニオンは仕事を理由とした病気の発症で休職中に解雇するのは無効と主張。窃取と指摘された点について「会社の指示で当選者の数に満たないプレゼントしか準備されていなかった」としている。
ユニオンの神部紅事務局次長は「不正を強制しながら、罪をなすりつけて懲戒解雇したのは許せない」と話す。女性は「不正をやめるべきだと何度も訴えた。消費者庁に不正を指摘され、会社も認めたのだから、解雇を撤回して謝罪すべきだ」と訴えている。
 秋田書店は「解雇と不正は別問題だと考えるため、コメントは差し控える」と話している。

少年少女の夢を育むべき出版社がブラック企業とは
小坂正則

近頃、ワタミやユニクロなどブラック企業の話題が事欠かないが、またまた、漫画雑誌の出版社もブラック企業だったのかと暗い気持ちになってきた。事の発端は8月20日に消費者庁が少年チャンピオンなどで有名な秋田書店に景品表示法違反の措置命令を出したことに続いて、この会社を告発した28才の女性社員を昨年の2月に「景品を盗んだ」と言う理由で懲戒解雇していたことが、上記の毎日新聞で明らかになった。つまりこの会社は犯罪を犯して、それを告発した社員を首にするという二重の犯罪を犯していたのだ。それでけではない。消費者庁の措置命令では「平成22年から不当に景品の数をごまかしていた」ことを指摘され、また、下記のように会社も、その期間に限ってごまかしていたことをホームページで謝罪しているが、以前から状態的にこのようなごまかしはやられていたはずだ。その証拠に、女性社員の「6年前の入社当時、当選者をごまかす作業は先輩社員から引き継ぎを受けた」との証言から、このようなごまかしは常態化していたことがわかる。しかし、この会社は指摘された期間だけを謝罪してごまかそうとした。つまり秋田書店なるブラック企業には事件をきっかけにして会社が更生するために全貌を解明しようとする自浄能力などない。
東京電力が放射能汚染水を2年数ヶ月にわたって海に流し続けたことを隠し続け、ウソが発覚したらウソを認めて謝罪を繰り返するという、東京電力の自浄能力のない体質と全く同じだ。おまけに秋田書店は告発した女性を「窃盗罪」という濡れ衣で懲戒解雇処分にして、「証拠を提示してほしい」という女性の要求に対して、「あなたが盗んだのだからあなたが一番よく知っているだろう」と開き直って、証拠も提示していない。こんなブラック企業は読者や書店の厳しい審判を受けるだろう。ただ、このような「景品のごまかし」は、この業界では当たり前のことだという証言もあるから、ここは徹底的に業界全体のウミを出してほしいものだ。
しかし、出版不況で本が売れないからこのような不正が横行するというが、このような行為がますます出版業界の不況を加速させて、自分で自分の首を絞める結果を招くだろう。またこれほど重大は違反を行っておいて、謝罪会見も行わず、ホームページに掲載するだけで済まそうとする社長の問題意識のなさと無神経さには開いた口がふさがらない。こんな倫理観のまったくない会社はそう長くは存続しないだろう。


不当景品類及び不当表示防止法第6条の規定に基づく措置命令について 2013.08.20
読者の皆様へ
平素は格別なご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
弊社は、消費者庁より平成25年8月20日付けで「不当景品類及び不当表示防止法第6条の規定に基づく措置命令」を受けました。
読者の皆様をはじめ、関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。
弊社の月刊漫画雑誌「ミステリーボニータ」平成23年2月号〜平成24年5月号、「プリンセス」平成22年6月号から平成24年5月号、「プリンセスGOLD」平成22年8月号から平成24年4月号の誌面上で実施した応募者の中から抽選による景品類の提供企画において、誌面上に記載された当選者数を下回る数の景品類の提供を行っていました。
本件商品について、実際のものよりも読者に著しく有利であると誤認される表示で有り、不当景品表示法に違反するものでした。
これらの表示は既に社内で徹底調査の上、平成24年4月に廃止しました。
今回の消費者庁の措置命令を真摯に受け止め、今後、このようなことが起きないように管理体制の強化を図り、役員以下社員一丸となって再発防止に向けて取り組んで参りますので、何卒ご理解を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

平成25年8月20日 株式会社秋田書店
代表取締役社長 秋田貞美
お問い合わせ先 03-3264-7011

【社告】毎日新聞の報道に対する弊社の見解について

この度は読者プレゼントに関する弊社の一部編集部の不祥事について多大なご迷惑とご心配をおかけしたことをあらためてお詫び申し上げます。
上記の件に関し、8月21日付の毎日新聞夕刊に元社員を名乗る人物による証言記事が掲載されました。この記事は弊社への取材も一切おこなわれず一方的に元社員の言い分を掲載したものであり、また、書かれている内容と弊社の認識とは大きな隔たりがあり、とうてい容認することができません。
一例を挙げれば、元社員は、あたかも社内の不正を指摘し、改善を訴えたために解雇されたなどと主張しておりますが、解雇の理由は、元社員が賞品をほしいままに不法に窃取したことによるものです。また、元社員は業務上ではなく、私傷病による休職です。
毎日新聞の記事によれば、元社員は懲戒解雇を不服として解雇撤回を求めて弊社を提訴する意向とあります。弊社としては法廷の場で事実関係を明らかにし、解雇の正当性を証明する所存です。
まずは、お詫びならびに弊社の見解を申し述べさせていただきます。

平成25年8月21日
株式会社秋田書店
by nonukes | 2013-08-22 09:34 | その他 | Comments(0)

  小坂正則

by nonukes