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小坂正則の個人ブログ

「NHKチェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告」は訴える

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NHKチェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告

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事故を起こしたチェルノブイリ原発4号炉
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事故以来、甲状腺がんの発症をおそれるエレーナさん
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首都キエフの小児科病棟 報告書を執筆した医師ステパーノバさんと病気の子どもたち
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汚染地帯にあるコロステン市の学校 子供たちの慢性疾患が増加している

シリーズ チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告「第2回 ウクライナは訴える」
NHK2012年9月23日(日) 夜10時放送済

去年4月、チェルノブイリ原発事故25周年の会議で、ウクライナ政府は、汚染地帯の住民に深刻な健康被害が生じていることを明らかにし世界に衝撃を与えた。
チェルノブイリ原発が立地するウクライナでは、強制避難区域の外側、年間被ばく線量が5ミリシーベルト以下とされる汚染地帯に、事故以来26年間、500万人ともいわれる人々が住み続けている。
公表された「Safety for the future未来のための安全」と題されたウクライナ政府報告書には、そうした汚染地帯でこれまで国際機関が放射線の影響を認めてこなかった心臓疾患や膠(こう)原病など、さまざまな病気が多発していると書かれている。
特に心筋梗塞や狭心症など心臓や血管の病気が増加していると指摘。子供たちの健康悪化も深刻で2008年のデータでは事故後に生まれた子供たちの78%が慢性疾患を持っていたという。報告書は事故以来蓄積された住民のデータをもとに、汚染地帯での健康悪化が放射線の影響だと主張、国際社会に支援を求めている。
今年4月、私たちは汚染地帯のひとつ、原発から140キロにある人口6万5千人のコロステン市を取材した。この町で半世紀近く住民の健康を見続けてきた医師ザイエツさんは、事故後、目に見えて心臓病の患者が増えたことを実感してきたという。その原因は、食べ物による内部被ばくにあるのではないかとザイエツさんは考えている。予算が足りず除染が十分に行えなかったため、住民は汚染されたままの自家菜園で野菜などを栽培し続け食べてきた。また汚染レベルの高い森のキノコやイチゴを採取して食用にしている。
学校の給食は放射線を計った安全な食材を使っている。しかし子供たちの体調は驚くほど悪化。血圧が高く意識を失って救急車で運ばれる子供が多い日で3人はいるという。慢性の気管支炎、原因不明のめまいなど、体調がすぐれない子供が多いため体育の授業をまともに行うことができず、家で試験勉強をして体調を崩すという理由から中学2年までのテストが廃止された。
被ばく線量の詳細なデータはなく、放射線の影響を証明することは難しいが、ウクライナの汚染地帯で確かに人々は深刻な健康障害に苦しみ、将来に不安を抱えながら暮らしていた。
しかしIAEAをはじめとする国際機関は、栄養状態の悪化やストレスなども原因として考えられるとしてウクライナの主張を認めていない。放射線の影響を科学的に証明するには被ばくしていない集団と比較しなければならないが、住民の被ばくに関するデータも、被ばくしていない集団のデータも十分ではなく、今後も証明は困難が予想される。
国際社会に支援を訴えながら、放射線の影響とは認められていないウクライナの健康被害。チェルノブイリ原発事故から26年たった現地を取材し、地元の医師や研究者にインタビュー、ウクライナ政府報告書が訴える健康被害の実態をリポートする。

チェルノブイリ事故による低線量被曝の実態と福島原発事故
小坂正則

私はNHKのETV特集を9月30日の深夜に再放送をたまたま見ました。「チェルノブイリ原発事故」の第1回は見たのですが、第2回は見過ごしていたのです。そこで見た番組をよくぞNHKが流したものだと、その勇気を称えたいと思いました。上記のアドレスの録画はそのうち消されるだろうから、早くみなさん見てください。
そこで、問題は今でもウクライナでは健康被害が蔓延しているといこと。その原因が2つあり、1つは甲状腺ガンなどが25年経ったいまでも数多く発生しているということです。25年前に被曝した人が今頃発病しているのです。また、NHKが取材したコロステン市の子どもたちの80%が何らかの健康障害を持っているという衝撃的な事実です。その原因は放射能に汚染した地域に住んでいる子どもたちの内部被曝による健康被害だというのです。しかも、市は子どもたちの学校給食の食材は全量放射能測定を行っており、基準値以下のものしか子どもたちは口にしていないというのに。そして、ウクライナの放射能基準値は日本よりはるかに厳しい基準値だという事実です。もう一つきになることはウクライナやベラルーシは年間被曝量が5ミリシーベルト以上は強制避難地域で1ミリから5ミリは希望すれば避難できるという事実です。日本は年間20ミリシーベルト以上が避難地域であり、しかも、内部被曝を考慮していません。福島ではチェルノブイリの立ち入り禁止地域に子どもたちが暮らしているのです。これから福島を中心に日本の子どもたちの中にガンや白血病とともに多くの健康疾患(心臓疾患や免疫不全など)が出てくることが予想されます。
それにたいして私に何ができるのかと問われても、私はただ無力でしかありません。これから起こりえる可能性について、チェルノブイリで起こった事実を訴えることだけです。それでも私は訴え続けます。福島の人々の疎開希望者や避難希望者には東電と国が責任を持って疎開や避難をさせること。現地にとどまることを決めた人には、安全な食べ物と、検診を定期的に行い、健康被害の疑いが出たら速やかに対応すること。

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上の図は2012年3月までの基準です。現在の日本の基準は下のとおりです

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by nonukes | 2012-10-11 12:14 | 福島原発事故 | Comments(0)

  小坂正則

by nonukes