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小坂正則の個人ブログ

橋下大阪市長を越える自立的政策がいまこそ求まられている

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大阪府の君が代起立条例が施行後、初めて行われた府立高校の卒業式で起立して君が代斉唱する教職員(左)と卒業生ら=大阪市港区の府立港高校で毎日新聞

橋下大阪市長は一見格好いいが、実は狭量な思想の独裁者だ

橋下大阪市長は2月24日の記者会見で、大阪府立高校の卒業式に8名の教師が国歌斉唱時、起立しなかったことを取り上げて、「このような法律を守らない公務員はさっさと府立高校の教師を辞めて、民間で自由な生き方をすればいい。教育の自由をはき違えている」というような趣旨の発言をした。このような発言の根拠となったのは、昨年の6月3日に大阪府議会で大阪維新の会は府施設での国旗の常時掲揚と、府内の公立学校の教職員に国歌斉唱時の起立を義務付ける全国初の条例を単独過半数を占める維新の会の賛成で成立させたことにある。この法案には公明、自民、民主、共産の各会派は賛成しなかった。この条例は、府立学校や府内の市町村立学校の教職員を対象にした。国旗国歌法などの趣旨を踏まえ、「学校行事で行う国歌斉唱は起立により斉唱する」と規定。目的として(1)次代を担う子供が伝統を尊重し、わが国と郷土を愛する意識の高揚に資する(2)学校での服務規律の厳格化を図る-などと掲げた。条例に罰則規定はなく、市町村教委の服務の監督権限を侵すものではない、とする条項も設けた。(2011.6.3号産経新聞より)この法案とセットのように、今度は松井一郎府知事が2月議会に、同じ職務命令に3回反した教職員を免職できる規定を盛り込んだ職員基本条例案を提出した。この条例が可決すれば、国歌斉唱で起立しなかっただけで教師という職業を失う可能性も出てくる。

国旗国歌法案は自由な教育を潰してしまう

国旗及び国歌に関する法律は、日本の国旗・国歌を定める法律。1999年8月13日に公布・即日施行された。この 国旗国歌法は、第1条で「国旗は、日章旗とする」と規定しているに過ぎず、尊重義務規定はない。また、個人の内心に立ち入ってまで日の丸掲揚を強制するものではないことが附帯決議で明確にされている。
実際にはこの法律によって教育現場では教師への教育委員会や文科省の通達や指導要領に従わない教師に対して校長による業務命令の乱発を産み、管理教育がはびこるだろう。「国旗国歌法」は創造的で自由な教育を殺す毒薬の役目を果たしているのだ。
現在、多くの義務教育現場で学習能力の向上やテストの点取り競争が重視されて、テストでいい点を取れる子どもを作ることが、「いい教育=いい学校」という、真の教育とは全く逆の誤った管理教育が進められている。優れた創造的なこどもや豊かな人間形成を育むためには、教師自らが自由な教育環境でなければ人間教育など出来るはずはない。教師が校長から業務命令を受けて卒業式を行うという異常な教育現場を作り出すことこそが創造的な教育を崩壊させる一番の原因だ。

違いを認めない狭量な社会だから戦争も原発事故も止められなかった

橋下大阪市長や「大阪維新の会」の高支持率は、腐った官僚や政争に明け暮れるだらしない政治家に嫌気のさす多くの国民によって支えられている。「関電による計画停電の脅しは霊感商法だ」とか「大阪市職員は仕事はしないで選挙ばかりやっている」などは景気低迷で給料が下がるばかりの中小零細の民間企業のサラリーマンには小気味のいい言葉だ。また、これまでの金属疲労したような体制を壊すことは大事だが、一方的に敵を作り上げて、全ての責任がその敵にあり、彼らこそが諸悪の根源だという攻撃方法は、その裏に隠された目的の目くらましの危険性がある。小泉総理大臣が掲げた小さな政府や民営化は派遣社員の増大と所得格差しか生まなかった。労働者の35%が非正規労働者で、その3/4が年収200万円以下だという結果に現れている。橋下大阪市長の関電攻撃は一見小気味がいいし、発送電分離や電力独占解体は実現しなければならないが、だからこそ独裁者橋下の真の狙いに騙されてはならない。
既存の電力会社のように経営者や上司の命令に異議を唱えられない会社は原発事故で潰れてしまう。この国は60年前のアジア侵略戦争という過ちを防ぐことが出来なかった。そして、昨年の3.11福島原発事故も回避できなかった。その大きな原因は、少数者の声を多数者が封殺していたからではなか。「公務員は決められたことを守らなければ辞めてもらう」とか「上司の命令に従わなければクビだ」とい一部の官僚や軍の暴走を止めることが出来なかった結果、戦争も原発事故も防げなかった―その過ちから学ぶことが出来ない社会は同じ過ちを繰り返すだろう。
だから、この国の既存の制度を壊すという、橋下の鎧の裏に隠されている誤った教育政策や狭量な思想に対しては徹底的に反対しなければならない。

橋下を越える私たちの自立的政策がいまこそ求まられている

国民の不平や不満から、大きな支持を橋下大阪市長に集めさせるのは既存の政治家に、その責任があることは確かなのだが、私たちにも責任はないだろうか。橋下ごとき独裁者に国民の支持をかっさらわれてしまって、脱原発を20年も30年も地道に訴えてきた私たちこそが、多くの国民の支持を得て、この国の政治的方向性と市民自治を確立しなければならないのに。いつ解散総選挙があってもおかしくない状況の中で、そのための議論を深めなければならないと、一人やきもきしている私は、夜な夜な焼酎の量が増えてしまう。

<君が代不起立>大阪市教委、8人処分 条例施行後で初 毎日新聞2月24日

大阪府教委は24日に卒業式を実施した府立高校32校のうち、君が代斉唱時に起立しなかった教職員が6校で8人いたと発表した。昨年6月、教職員に君が代起立斉唱を義務づける君が代起立条例が施行されて以来、初の卒業式で、事前に府教委が全府立学校教職員を対象に起立斉唱を求める職務命令を出していた。8人については起立しなかった理由などを確認したうえで、職務命令違反で懲戒処分(戒告)する見通し。

「君が代条例」初の卒業式…府立高、教諭思い複雑

 この日は府立学校の卒業式シーズンの初日。3月16日までに支援学校も含め212校で実施されるため、不起立により処分される教職員が増える可能性がある。昨年の入学式で起立しなかった教職員は38人で、このうち事前に職務命令を受けていた教員2人が戒告処分となった。
 2月府議会には松井一郎知事が「同じ職務命令に3回違反すれば分限免職」とする職員基本条例案を提案している。可決されれば、今年4月の入学式から適用される。
 松井知事は24日、不起立の教職員が8人いたことについて「教育公務員としての適格性を欠いている。トップである教育長が職務命令したのを堂々と無視した確信犯。子供たちには非常に悪い影響を与えている」と批判した。
 一方、弁護士らでつくる「大阪社会文化法律センター」は同日、府教委の職務命令について、「学校現場に教育委員会が直接指導介入することを否定した学校教育法の趣旨をないがしろにする暴挙」とする声明を出した。【田中博子、佐藤慶
by nonukes | 2012-02-25 13:12 | その他 | Comments(0)

  小坂正則