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小坂正則の個人ブログ

電力自由化のための電力会社の発送電分離は「所有分離」を

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発送電分離は機能分離や法的分離では電力自由化は進められない

昨年末から枝野経産大臣は電力会社の発送電分離を検討するための委員会を「電力改革及び東京電力に関する閣僚会合」(座長・藤村修官房長官)で示して、総合エネルギー調査会(経産相の諮問機関)の総合部会に来月、「電力システム改革専門委員会」を設けて話し合う」と昨年の
22日の朝日新聞は伝えた。そこで本格的な電力自由化のための発送電分離の検討が資源エネルギー庁の中で議論されることとなった。まだ、委員なのどの選考は行われていないようだが、1月14日の枝野氏の会見内容では「電力会社の関係者は委員には入れない」という。しかし、委員会では現行の会計分離も検討の中の一つと言明しているように、決して大きな期待はしない方がいいだろう。13日の新聞によると電力総連や電力出身の民主党議員による巻き返しがすさまじいと伝えている。
脱原発と電力自由化を求める私たち市民は「所有分離」というヨーロッパ方式を採用させて、完全に発電会社と送電会社を別会社とする案を2013年度の国会に提出させよう。また、東京都や大阪市は発送電分離を今年の東電と関電の株主総会で提案するという。この提案を私たちも支持しよう。
以下は朝日新聞の記事です。


東電に発送電分離を提案へ 猪瀬都副知事、株主総会で
2011年12月22日03時00分
東京都の猪瀬直樹副知事は21日、来年6月の東京電力の株主総会で、株主として発送電分離を提案する方針を明らかにした。猪瀬氏はこの日、橋下徹大阪市長と都庁で会談。関西電力の大株主である同市と東電の大株主の都が協調し、それぞれの株主総会で提案することで、意見が一致したという。
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発送電分離の検討本格化へ 電力制度改革の論点公表  2011年12月28日

枝野幸男経済産業相は27日、年明けから本格的に検討する電力制度改革の論点を関係閣僚会議に提出し、公表した。競争的で開かれた電力市場にするため、電力会社から送配電部門を切り離す「発送電分離」などを論点に掲げた。2013年の通常国会での電気事業法改正案の提出をめざす。
 東日本大震災による電力不足では、計画停電や電力使用制限令などが実施され、電力会社頼みの供給体制の欠陥が明らかになった。この教訓を踏まえ、制度を抜本的に見直す。
 発送電分離は、送配電部門の中立性を高めるのがねらい。電力の新規事業者が、電力会社と公平に競争できる環境を整える。
 分離の方法としては、送配電部門を資本関係のない別会社にする「所有分離」、運用を中立的な組織に委ねる「機能分離」、分社する「法的分離」を掲げた。現状の会計だけを分ける方式も含め、それぞれの長所、短所を検証する。
 ほかにも、電力会社の地域独占撤廃につながる論点を掲げた。電力の購入先を家庭も自由に選べる「電力自由化範囲の拡大」や、電力会社の供給区域を超えた送電網の運用などだ。
 論点は「電力改革及び東京電力に関する閣僚会合」(座長・藤村修官房長官)で示された。今後は、総合エネルギー調査会(経産相の諮問機関)の総合部会に来月、「電力システム改革専門委員会」を設けて話し合う。(中川透)


発送電分離―腰をすえて踏み込め

2011年12月29日00時31分
印刷するこの記事をスクラップ. 枝野経済産業相が「競争的で開かれた電力市場の構築」に向けて、改革の論点整理を公表した。家庭向け電力の自由化や卸電力市場の活性化など、10項目を掲げている。
 震災後のエネルギー政策を考えるうえで、電力制度改革は原子力事業の見直し、自然エネルギーの育成と並ぶ大きな柱だ。
 野田政権として、現在の地域独占体制に大胆に踏み込む姿勢を示した意味は大きい。年明けからの議論では、スピード感をもって取り組んでほしい。
 とりわけ、試金石となるのは発電部門と送電部門を切り離す「発送電分離」だろう。
 議論自体は以前からある。2000年代初頭の電力自由化でも検討されたが、電力業界の猛反発を受けて小手先の改革にとどまった。
 例えば、送電部門と発電部門の会計を分け、同じ企業内でも互いに情報が行かないようにしたり、新たに参入する発電業者が既存の送電網を公平に使えるよう調整役を担う協議会を設けたり、といった手だてだ。
 いずれも形だけだった。新規参入しようとする側から、送電網を利用する際の割高な料金設定や運用の不透明さに不満の声が聞かれて久しい。
 競争的で公平な電力市場への整備は、震災を経てより重みを増している。脱原発による電力不足を補い、新たなビジネスを育てる基盤になるからだ。
 そのためには、送電網が既存の電力会社の都合ではなく、きちんと中立的に運用される必要がある。発送電の分離を今度こそ実効あるものにしなければならない。
 自由化だけでなく、政策的な規制も必要になる。
 80年代から90年代にかけて進められた通信業界の自由化では新しい事業者を料金や手続き面で優遇する制度が採り入れられた。それが競争を促し、インターネットや携帯電話などの新ビジネスへ結びついた。
 欧米では電力改革を進めるなかで、競争を妨害する行為を取り締まったり、電力の安定供給を確保したりするため、第三者的な監視機関を設けているところが多い。参考にすべきだ。
 電力改革は大仕事だ。エネルギー基本計画の策定や東京電力の国有化問題とも絡む。全体として大きな絵を描きつつ、段階を踏んで着実に進めなければならない。
 当然、既得権を失う電力会社の抵抗は必至だろう。政治家として、どこを向いているかが問われる。野田政権も野党も、腰をすえて取り組んでほしい。

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発送電分離、「機能分離」案が最有力 経産省検討
1月7日 朝日新聞

 経済産業省は、電力会社の送電部門の運営を、電力会社から独立した機関に委ねる「機能分離」案を軸に、発送電分離の検討に入った。送電網の所有権は電力会社に残すが、送電網の使用を認める権限は独立機関がもつ。電気事業に参入する壁が低くなるため、電力会社による独占的な体制が崩れる可能性がある。
 送電部門を電力会社から切り離す「発送電分離」をめぐっては、2000年代はじめの電力自由化議論の中でも検討された。家庭用以外の電力小売り自由化は実現したが、発送電分離には電力業界が抵抗。03年の電気事業法改正では、送電部門の会計を発電部門と分ける「会計分離」を導入するにとどまった。
 結果的に送電網の使用料が高かったり、風力発電の受け入れ量を電力会社が制限したりして、新規参入は十分に進んでいない。
 枝野幸男経産相は昨年末にまとめた電力制度改革の論点整理で、再び発送電分離を検討する方針を示した。経産省は今月下旬、「電力システム改革専門委員会」を設立。海外の発送電分離の事例をもとに、どの形態が日本にふさわしいか調べるが、最有力なのが「機能分離」案だ。
 機能分離は、電力会社とは別の独立系統運用機関(ISO)を設け、送電網の運用を担わせる方式。ISOは、送電網の利用ルールや使用料金を決める権限をもつ。複数の電力会社の送電網を一体的に運用することで、電力会社の供給地域を超えた送電が活発になることも期待できる。
 機能分離は、米国などで採用されている。民間経営の電力会社が多い点で日本と似ており、経産省は米国の取り組みを参考に検討していく考えだ。
 一方、発送電分離を最も徹底させる方法は「所有分離」で、北欧諸国が採用している。1990年代に発送電一貫の国営電力会社を発電、送電部門に分割し、実現させた。
 ただ、日本は電力会社が民間のため、資産の所有関係を変えるのは「財産権の侵害となり、難しい」(経産省幹部)。子会社にして組織を分ける「法的分離」だと公平性が確保されない恐れがあり、まず機能分離を軸に検討する方向だ。
 機能分離する場合は、ISOをいかに電力会社から中立的な組織にするかがカギを握る。電力会社の社員が出向し、送電網の設備投資計画も電力会社が判断する。そんな電力会社任せでは、改革は「骨抜き」になりかねない。(中川透)


発送電分離「看過できぬ」 電力総連、民主に声明文 1月13日朝日新聞

送電部門を電力会社から切り離す「発送電分離」をめぐり、民主党内で反対運動が始まった。野田政権が昨年末に打ち出した分離検討の方針に、同党を支える有力労組の電力総連が反対する声明文を支援する議員に配布。慎重派は作業部会の設置を求めている。
 政権の「電力改革及び東京電力に関する閣僚会合」(座長・藤村修官房長官)は昨年末、発送電分離を含む論点整理をまとめ、2013年の通常国会で関連法案の改正をめざす方針を決めた。
 閣僚会合の翌日、電力総連は声明文で「一部の閉ざされた会議体で、労働現場の実態を何ら踏まえないまま論点整理が示された」と指摘。政権の姿勢について「極めて遺憾で、到底看過できない」と批判した。
 さらに、欧米で先行する発送電分離の現状を取り上げて「電気料金は必ずしも低下していない」「安定供給や供給の信頼性に支障が生じている」などと強調。電力会社で働く労働者について「現行の発送電一貫体制のもとで長年築き上げられてきた、世界に誇るべき我が国の財産」と訴えた。
 電力総連は参院民主党に2人の組織内議員を抱え、旧民社党系議員にも影響力を持つ。11日にあった党経産部門会議では、さっそく旧民社党系議員から電力改革に関する作業部会の設置が提案された。



電力地域独占改革へ、発送電分離明言 枝野幸男経産相 1月14日朝日新聞

エネルギー政策を話し合う審議会には電力業界の代表を入れず、自然エネルギー普及論者らを選んだ。昨年末には、電力制度改革の論点を公表し、地域独占打破につながる電力会社の「発送電分離」を掲げた。
 外交に弱いとの指摘を意識してか、海外出張は計9回。「将来」への準備にも余念がない。(神谷毅)
by nonukes | 2012-01-14 14:09 | 電力自由化 | Comments(0)

  小坂正則